吉島家住宅

岐阜県の北部、飛騨地方の高山市にある「吉島（よしじま）家住宅」。代々酒造業を営んでいた吉島家の家屋です。現在の建物は1907年に、名工・西田伊三郎によって建てられ、国の重要文化財に指定されてます。
内部は大黒柱を中心に横にかける材「梁」と梁の上にかけられた「束」が作り出す吹き抜け構造。高窓から取り入れられる光で柱の木目を美しく見せるなどの工夫も施されています。外観に見られるのは、出格子と入格子。玄関前の軒下に吊り下がる三輪神社の杉玉は、新酒の完成を告げる縁起物です。引き戸の前には幕府に多くのお金を献上して賜った「二つ引き両紋」の暖簾が掛けられ、吉島家がいかに豪商であったかがわかります。
周辺には飛騨の名家・日下部家の家を当時のまま一般公開した「日下部民藝館」があるので、あわせて足を運んでみてくださいね。