岐阜県高山市に位置する歴史ある温泉地・奥飛騨温泉郷。北アルプスの3000m級の山々に囲まれた秘境的な温泉地であり、大自然が満喫できる絶景スポットや飛騨地方の歴史に触れられるスポットが豊富にあります。
本記事ではバスや車でアクセス可能な奥飛騨温泉郷周辺エリアのおすすめスポットをご紹介。見どころたっぷりの奥飛騨温泉郷にぜひ訪れてみてください。
※本記事に掲載の情報は2024年2月時点のものです。諸事情により変更となる場合がありますので、お出かけの際は各公式サイト等で最新の情報をご確認ください
さっくり解説:奥飛騨温泉郷はどんな場所?
高山駅からバスで約1時間の奥飛騨温泉郷。ほかの地域にはない独自の魅力があり、年間をとおして国内外から多くの観光客が訪れます。
①5つの温泉街で極上天然温泉が楽しめる
平湯温泉、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉の5つの温泉街で構成される奥飛騨温泉郷。国内第3位の豊富な湧出量を誇り、多くの温泉施設で源泉かけ流しの温泉が楽しめます。
左上:平湯の湯 右上:荒神の湯 左下:石動の湯 右下:新穂高の湯(写真提供:一般社団法人 飛騨・高山観光コンベンション協会[左上・右上・右下]/一般社団法人 岐阜県観光連盟[左下])
《奥飛騨温泉郷の立ち寄り湯》
②北アルプスの自然が織りなす絶景スポットあり
新穂高温泉から伸びる新穂高ロープウエイでは、3000m級の高峰が織りなすパノラマ絶景が堪能できます。
平湯温泉からは上高地や乗鞍高原へのバスも運行。北アルプスでの登山やハイキングの拠点としても親しまれています。
新穂高ロープウェイ・西穂高口駅展望台から見る西穂高岳
③飛騨地方の歴史や文化が息づくエリアである
奥飛騨温泉郷の歴史は古く、江戸時代には参勤交代の際の湯治場として賑わいました。エリア内には飛騨地方の歴史や文化に触れられる施設も点在しており、里山の歴史・文化と自然の両方が楽しめます。
平湯民俗館(写真提供:一般社団法人 岐阜県観光連盟)
SPOT1:新穂高ロープウェイ
新穂高ロープウェイ
新穂高温泉から標高2156mの西穂高口へと伸びる新穂高ロープウェイ。日本で唯一の2階建ての客車内からは槍ヶ岳や焼岳など、北アルプスを代表する名峰が連なる迫力ある風景が堪能できます。
年中無休での運行のため、紅葉や雪に覆われる山々など、四季折々の景色が楽しめるのが魅力。お手軽に北アルプスの絶景を楽しみたい方におすすめです。
新穂高温泉には高山(岐阜県側)と松本(長野県側)からアクセス可能。直通バスはお盆や年末年始のみの運行で、それ以外の日時は平湯温泉での乗り継ぎが必要です。
新穂高ロープウェイ・西穂高口駅展望台。ふもとの新穂高温泉駅から山上の西穂高口駅までの片道所要時間は約25分です
新穂高ロープウェイ
●住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新穂高温泉
●運行時間:
グリーン(4月1日〜11月30日)……上り始発8:30〜下り終発16:45
サマー(8月1日〜31日)……上り始発8:00〜下り終発16:45
紅葉(10月の土日祝)……上り始発8:00〜下り終発16:45
ウィンター(12月1日〜3月31日)……上り始発9:00〜下り終発16:15
※上り始発地点=新穂高温泉駅、下り終発地点=西穂高口駅の時間です
●定休:無休(年1〜2回点検運休日あり)
●公式サイト:新穂高ロープウェイ
※編集部しらべ
SPOT2:鍋平高原・新穂高ビジターセンター 山楽館
新穂高ビジターセンター 山楽館
新穂高ロープウェイの中間駅のそばにある新穂高ビジターセンター山楽館。館内では登山の歴史やエリア内の動植物に関する展示があるほか、北アルプスの雄大な空撮映像を上映する「アルペンシアター」も楽しめます。
ガイドウォークやスノーシューツアーなどのイベントも定期的に開催。ハイキングで一汗かいたあとは館内の温泉施設「神宝乃湯」で極上の天然温泉を堪能しましょう。
鍋平高原・新穂高ビジターセンター 山楽館
●住所: 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂711-1
●公式サイト:施設のご案内|新穂高ロープウェイ
※リニューアル工事のため、2024年2月26日(月)より当面の間休業中
※編集部しらべ
SPOT3:乗鞍(のりくら)スカイライン
乗鞍スカイライン
標高1684 mの平湯峠から標高2702mの畳平を結ぶ乗鞍スカイライン。全長14.4kmの山岳道を走行するバスの車窓からは雲上の絶景が堪能できます。
乗鞍スカイラインは通年マイカー規制が実施されており、バスとタクシーのみ通行可能。自動車利用の方は平湯温泉(平湯バスターミナル)、またはほおのき平(ほおのき平バスターミナル)で路線バスに乗り換えましょう。平湯温泉から約60分で終点の畳平に到着します。
乗鞍スカイライン
●住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯628(平湯バスターミナル)
●運行時間:
グリーン(5月15日〜6月30日)……7:00〜18:00
サマー(7月1日〜9月30日)……3:30〜16:45
紅葉(10月1日~31日)……7:00〜18:00
●定休:無休
●公式サイト:乗鞍スカイライン
※2022年の災害の影響により、2023年は通年閉鎖。2024年の開通については2024年2月現在未定
※編集部しらべ
SPOT4:富士見岳・魔王岳・大黒岳
富士見岳から望むバスターミナル方面
乗鞍岳でお手軽登山を楽しめむのにおすすめなのが富士見岳、魔王岳、大黒岳の三山。いずれも30分以内で登頂可能ながら北アルプスの素晴らしい眺望が堪能できます。
登山口の畳平までは長野側の乗鞍エコーライン、または岐阜側の乗鞍スカイラインでのアクセスが可能。どちらもマイカー規制が実施されているため、エコーラインの場合は乗鞍高原観光センター、スカイラインの場合は平湯温泉かほおのき平に車駐車し、路線バスに乗り換えましょう。
富士見岳・魔王岳・大黒岳(お手軽登山)
●住所:岐阜県高山市丹生川町岩井谷
●関連サイト:
富士見岳|乗鞍スカイラン
魔王岳|乗鞍スカイラン
大黒岳|乗鞍スカイラン
乗鞍エコーライン経由のアクセス詳細……乗鞍高原~乗鞍畳平シャトルバス
乗鞍スカイライン経由のアクセス詳細……平湯温泉・ほおのき平から乗鞍岳へ
※2022年の災害の影響により、乗鞍スカイラインは2023年は通年閉鎖。2024年の開通については2024年2月現在未定
※編集部しらべ
SPOT5:奥飛騨クマ牧場
奥飛騨クマ牧場では愛らしい子グマに会えるかも
高山駅からバスで約1時間20分、新平湯温泉に位置する奥飛騨クマ牧場では、園内で飼育されている100頭余りのクマとふれあえます。
かわいらしいポーズでねだってくるクマへのえさやりができるほか、生まれたばかりの子グマを抱いての写真撮影も日時限定で体験可能。開催日時は公式ホームページで公開していますので、訪問前に確認してみましょう。
奥飛騨クマ牧場
●住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根2535
●時間:
4月1日〜11月30日……8:00〜17:00(最終受付16:30)
12月1日〜3月31日……9:00〜16:00(最終受付15:30)
●定休:水曜
●公式サイト:奥飛騨クマ牧場
※編集部しらべ
SPOT6:飛騨大鍾乳洞
飛騨大鍾乳洞
高山駅からバスで約30分、飛騨高山と奥飛騨温泉郷の間に位置する飛騨大鍾乳洞。全長約800mの鍾乳洞は第1洞から第3洞まで3つのエリアに区分されており、各エリアで膨大な時間と自然の作用によって生み出された神秘的な光景が楽しめます。
鍾乳洞内は年間を通して一定の気温が保たれているため、真夏の避暑目的での訪問にもおすすめ。家族やカップルでの訪問はもちろんペット連れでの入場も可能なため、幅広い層で楽しめるスポットです。
飛騨大鍾乳洞
●住所:岐阜県高山市丹生川町日面1147
●時間:
4月1日〜10月31日……8:00〜17:00(閉館17:30)
11月1日〜3月30日……9:00〜16:00(閉館16:30)
●定休:無休
●公式サイト:飛騨第鍾乳洞
※編集部しらべ
SPOT7:昔ばなしの里
昔ばなしの里は桜の名所でもあります(写真提供:一般社団法人 岐阜県観光連盟)
平湯温泉からバスで約10分、福地温泉に位置する昔ばなしの里は、古民家を移築して飛騨の山里のくらしを再現した施設。懐かしい雰囲気の漂う園内にある「石動の湯 日帰りの湯」では源泉かけ流しの立ち寄り湯が楽しめます。お風呂上りには囲炉裏を囲んで名物の五平餅をいただきましょう。
併設の「福地化石館」は日本でも有数の化石産地である福地周辺で採掘された貴重な化石の展示を無料で楽しめます。
昔ばなしの里
●住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地110
●時間:
石道の湯 日帰りの湯……12:00~16:00
福地化石館……9:00~17:00
●定休:
石道の湯 日帰りの湯……水曜
福地化石館……不定休
●公式サイト:昔ばなしの里
※営業時間、定休は施設により異なる
※編集部しらべ
SPOT8:平湯民俗館
平湯民俗館(写真提供:一般社団法人 岐阜県観光連盟)
高山駅からバスで約1時間、平湯温泉に位置する平湯民俗館。文化財建築の「旧豊坂家」と合掌造の「旧高桑家」という2棟の移築された古民家からなる平湯民俗館では、かつて飛騨地方で使われていた農機具や衣類が展示されているほか、囲炉裏を囲んでの食事も楽しめます。
敷地内にある平湯の湯は鉄分を多く含む茶褐色の湯が特徴の立ち寄り湯。森のなかに設けられた岩風呂につかりながら奥飛騨の四季折々の自然が堪能できます。
平湯民俗館の中、囲炉裏の間
平湯民俗館
●住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯29
●時間:9:00〜17:00 ※施設により異なる
●定休:木曜
●公式サイト:平湯民俗館・平湯の湯・食事処禄次|奥飛騨温泉郷観光協会
※編集部しらべ
SPOT9:上高地
奥飛騨から上高地への入り口・さわんどバスターミナル
標高約1500mの山岳景勝地である上高地は北アルプスの絶景のなかでのハイキングをお手軽に楽しめるスポット。穂高連峰や槍ヶ岳などの名峰の登山口でもあり、春から秋にかけて多くの観光客や登山者が訪れます。
上高地は通年マイカー規制が実施されており、自動車は沢渡(さわんど)駐車場に停めシャトルバスを利用します。公共交通の場合は松本駅発の松本電鉄に乗車し新島々駅で下車、上高地行きのバスに乗り換えましょう。松本から約1時間30分で上高地に到着します。
※バスはいずれも春季〜秋季の運行。冬季の運行はありません
上高地・河童橋と梓川、穂高連峰
上高地
●住所:長野県松本市安曇
●時間:4月中旬(2023年は4月17日)~11月15日
●定休:無休
●公式サイト:上高地公式ウェブサイト
沢渡駐車場からのバス詳細……さわんど駐車場~上高地シャトルバス
新島々からのバス詳細……松本~新島々~上高地
※編集部しらべ
おわりに
奥飛騨温泉郷は北アルプスの雄大な自然が育む絶景や、飛騨地方の歴史・文化がお手軽に体験できます。アウトドアや里山文化が好きな方に大変おすすめのスポットです。
今回ご紹介の各スポットにはバスやマイカーでのアクセスが便利。次の休暇にぜひ奥飛騨温泉郷を訪れてみてはいかがでしょうか。
Txet:Ryo Ishii Edit:Erika Nagumo
Photo(特記ないもの):PIXTA