エリスマン邸

神奈川県、横浜市中区に位置する「エリスマン邸」。スイス人貿易商であるエリスマン氏の邸宅として1926年に建設された西洋館です。
設計は日本の近代建築に大きな影響を与えたといわれるチェコ人建築家のアントニン・レーモンド。レーモンドは、「帝国ホテル」を設計した世界的建築家のフランク・ロイド・ライトの助手として来日した人物です。
「自然、単純、直裁、正直、経済的」という5原則に忠実に設計されたこの洋館は、日本の「実用性の中に美しさがある」という意味を持つ「用の美」という精神と相容れるものがあり、シンプルでありながら居心地のよさを叶えています。洋館は、一度マンション建設のために解体されたものを、その歴史的価値を重く見た横浜市が建材を買い取り、現在の地に再建したものだそう。横浜の歴史を伝えながら、市民に長く愛されてきた価値ある建物です。