- 【鎌倉の桜】人気の有名スポット5選
- 源氏ゆかりの定番花見スポット「鶴岡八幡宮」
- 風格ある寺の桜並木「建長寺」
- 桜シーズン限定イベント「光明寺」
- ハイキングしながら花見も楽しめる「源氏山公園」
- 見どころが詰まった花の寺「長谷寺」
- 【鎌倉の桜】綺麗なライトアップ名所
- 鶴岡八幡宮へと続く桜の参道「段葛」
- 玉縄桜のライトアップ「日比谷花壇大船フラワーセンター」
- 【鎌倉の桜】おすすめの穴場10選
- 大仏と桜のコントラスト「鎌倉大仏」
- 桜と銅像群「長勝寺」
- あじさい寺の桜「明月院」
- 江ノ電越しの桜「御霊神社」
- 山門前のシダレザクラ「光則寺」
- 縁結びも望める桜スポット「葛原岡神社」
- 桜と海が咲く鎌倉最古の神社「甘縄神明神社」
- 鎌倉駅近の花見スポット「本覚寺」
- 駅近の花見スポット「妙本寺」
- 眺めの良い桜スポット「鎌倉霊園」
- 2024年の花見は鎌倉で決まり
この記事では、鎌倉の桜スポットを有名スポット・ライトアップの名所・穴場スポットの3つに分けて紹介します。
開花時期に実施されるイベントや、お土産・グルメのプチ情報も掲載していますので、花見に訪れる際の参考にしてみてください。
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【鎌倉の桜】人気の有名スポット5選
まずは、桜が見られる鎌倉の人気観光スポット5ヶ所をご紹介します。
池に水鏡のように映る桜が見られる場所や、ハイキングしながら花見ができるスポットなど、いずれも魅力的な桜名所ばかり。
桜祭りをはじめ、この時期限定のイベントを楽しめるスポットもあるので、ぜひ足を運んでみてください。
源氏ゆかりの定番花見スポット「鶴岡八幡宮」
段葛の桜と二の鳥居
初詣参拝者ランキングで毎年上位に名を連ねる、鶴岡(つるがおか)八幡宮。源頼義(よりよし)が石清水(いわしみず)八幡宮を勧請したことに始まり、源頼朝が1180年に現在の場所に遷しました。
本宮(上宮)前から大石段側に振り返ると、天気の良い日は鎌倉の街並み越しに太平洋も望めます。
鶴岡八幡宮の桜スポットは、源平池の周辺。太鼓橋をはさんだ左右に、源氏池と平家池が広がっています。
源平池の周囲をはじめ、境内には至る所で桜が見られます
源氏池の中の島にある旗上弁財天社(はたあげべんざいてんしゃ)から見るソメイヨシノは、ことの他美しいと評判です。
鎌倉駅から鶴岡八幡宮に向かうルートは、食べ歩きで人気の「小町通り」が一番人気。参拝後は、神の使いである鳩をかたどった「鳩サブレー」を、若宮大路の豊島屋本店で購入してみてはいかがですか。
【鶴岡八幡宮】
●住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
●公式サイト:鶴岡八幡宮
●アクセス:
JR[鎌倉駅]東口から徒歩で約10分
江ノ電[鎌倉駅]から徒歩で約10分
風格ある寺の桜並木「建長寺」
国の指定文化財である建長寺の山門(写真提供:鎌倉市観光協会)
北条時頼が禅僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)を中国から招き、1253年(建長5年)に開山した建長寺。
鎌倉内の臨済宗の寺の格付け制度「鎌倉五山」では、第1位に選ばれています。けんちん汁の発祥地としても有名です。
伽藍が一直線に近い状態で並ぶのが建長寺の特徴。境内の一番奥にある半僧坊からは、天園ハイキングコースに抜けることもできます。
建長寺参道の桜
半僧坊から約150段の階段を上った先にある「勝上嶽(しょうじょうけん)展望台」は、鎌倉の町と相模湾を一望できるスポットです。
春になると、総門から三門にかけての参道には桜がアーチのように開花し、多くの参拝客の目を楽しませています。
【建長寺】
●住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
●公式サイト:建長寺
●アクセス:
JR[北鎌倉駅]から徒歩で約15分
JR[鎌倉駅]から徒歩で約30分
江ノ電バス[北鎌倉駅バス停]から[N2] 鎌倉駅~大船駅行きで約5分
江ノ電バス[鎌倉駅東口バス停]から[N2] 大船駅~鎌倉駅行きで約10分
横浜横須賀道路[朝比奈IC]から車で約20分
桜シーズン限定イベント「光明寺」
春は桜、夏は蓮で知られる光明寺。参道の至る所で桜が見られます(写真提供:鎌倉市観光協会)
鎌倉の南東の端に位置する光明寺(こうみょうじ)。1243年(寛元元年)に、浄土宗の僧・然阿良忠(ねんありょうちゅう)が開いた寺です。寺の裏側の坂を上ると、木々の合間から材木座海岸を一望できます。
桜の時期の週末には、予約制で抹茶や聞香(もんこう)などが楽しめる「観桜会(かんおうかい)」を開催。普段は上れない山門も公開されます。山門楼上からは、一面の桜を眺めることができますよ。
小堀遠州の流れを組む、記主庭園に咲く桜も風情あり。大殿は2029年まで工事が行われる予定で、本殿横の石庭も残念ながら現在は見られません。光明寺では、精進料理も予約制で2名以上から食べられます。
【光明寺】
●住所:神奈川県鎌倉市材木座6-17-19
●公式サイト:光明寺
●アクセス:
JR[鎌倉駅]東口から京浜急行バス[鎌40・41] 小坪 逗子駅行きで約10分、光明寺バス停から徒歩約1分
横浜横須賀道路[朝比奈IC]から車で約20分
ハイキングしながら花見も楽しめる「源氏山公園」
公園内の源頼朝像と桜(写真提供:鎌倉市観光協会)
源氏山公園は、標高約93mの源氏山の山頂付近にある、広さ9.5ヘクタールの公園です。「源氏山」という名は、源義家(八幡太郎義家)がこの場所で戦勝祈願をしたことから名づけられたといわれています。
源氏山公園へは、銭洗弁財天経由、化粧(けわい)坂経由、大仏ハイキングコース経由など、さまざまなルートで行くことが可能。
源氏公園に咲く桜と東屋
高さ約2mの源頼朝像が立つ中央広場や公園の北東にある葛原岡神社付近が、主な花見スポットです。
公園内には、ソメイヨシノやヤマザクラなど約300本の桜が咲きます。いろんな場所にベンチとテーブルがあるので、ハイキングの途中に休憩がてら、お花見を楽しんでみてはいかがですか。
【源氏山公園】
●住所:神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-649-1
●公式サイト:源氏山公園
●アクセス:
JR[鎌倉駅] 西口から徒歩で約25分
見どころが詰まった花の寺「長谷寺」
長谷寺のお釈迦様と桜
736(天平8)年に創建された長谷寺(はせでら)は、坂東三十三観音の4番札所としても知られています。十一面観音は、高さ9.18mで日本最大級。
気を付けないと天井に頭がつきそうな、昼なお暗い弁天窟、由比ヶ浜が望める見晴台など、境内は見どころいっぱい。
境内の至る所で桜を楽しめます
あじさいをはじめ、四季折々に花が咲き誇る長谷寺。下段の妙智池周辺で河津桜、上段のお堂付近でソメイヨシノを見られるほか、シダレザクラやカンヒザクラ、ヤマザクラといった桜も見られます。
【長谷寺】
●住所:神奈川県鎌倉市長谷 3-11-2
●公式サイト:長谷寺
●アクセス:
江ノ電[長谷駅]から徒歩で約5分
横浜横須賀道路[朝比奈IC]から車で約30分
【鎌倉の桜】綺麗なライトアップ名所
続いて、鎌倉でライトアップが楽しめる桜名所2カ所を紹介します。
日中は多くの人でにぎわう、鎌倉のメインストリート・若宮大路にある段葛。灯籠で下から照らされる桜は、どこか幻想的です。
夜の植物園で見るオリジナル品種「玉縄桜(たまなわざくら)」のライトアップは、ほかでは見られない、鎌倉ならではの景色。
いずれもライトアップで人気の桜名所なので、どちらを見に行こうか迷ってしまいますね。
鶴岡八幡宮へと続く桜の参道「段葛」
二の鳥居から鶴岡八幡宮手前の三の鳥居まで約500m続きます
源頼朝が妻・北条政子の安産を祈願して造らせたといわれている「段葛」(だんかずら)。車道よりも一段高くなっている、若宮大路の中央分離帯のような歩行者専用道です。
源頼朝はもともと由比ヶ浜から三の鳥居まで「段葛」を造っていたのですが、大正時代に現在のような形になりました。二の鳥居付近の幅は4.5m、三の鳥居付近の幅は3mになっていて、遠近法を利用し奥行きを表現しています。
道の両側に約170本のソメイヨシノが咲く時期には、多くの人が通行する「段葛」。2017年、約100年ぶりに改修された際に、桜は若木へと植え替えられました。桜の時期は、日没後から22:00まで、例年ライトアップが行われます。
【段葛】
●住所:神奈川県鎌倉市小町2丁目~神奈川県鎌倉市雪ノ下1丁目
●公式サイト:段葛
●アクセス:
JR[鎌倉駅]東口から徒歩で約4分
玉縄桜のライトアップ「日比谷花壇大船フラワーセンター」
水鏡に映る夜の玉縄桜
2018年に、日比谷花壇が運営する植物園へと代わった「日比谷花壇大船フラワーセンター」。
園内に咲く桜の品種は約40種と非常に多く、その中には、鎌倉の材木座生まれの桐ヶ谷(きりがや)や緑色の花が咲く御衣黄(ぎょいこう)など珍しい品種もあります。
早咲きの玉縄桜は、ソメイヨシノが自然交雑してできた、大船フラワーセンターのオリジナル品種。ソメイヨシノのような淡いピンク色が特徴です。
園内では、リニューアル後に誕生した「玉縄桜広場」を中心に、約20本の玉縄桜を見ることができます。最盛期の週末には、夜桜ライトアップも開催されますよ。
ソメイヨシノが咲くピクニックグラウンドで、弁当を広げながらの花見もおすすめです。
【日比谷花壇大船フラワーセンター】
●住所:神奈川県鎌倉市岡本1018
●公式サイト:日比谷花壇大船フラワーセンター
●アクセス:
JR[大船駅]西口から徒歩で約16分
国道1号線[影取町T字路]から車で約10分
【鎌倉の桜】おすすめの穴場10選
最後に紹介するのは、鎌倉の穴場な桜名所10カ所です。
恋愛運アップに効くと人気の神社、桜と江ノ電を一緒に撮影できる神社など、いずれも個性にあふれたスポットばかり。
自分のペースで花見を楽しみたい方や、自分だけのお気に入りスポットを見つけたい方は、ぜひ足を運んでみてください。
きっと、鎌倉リピーターの方も新しい発見ができるはずです。
大仏と桜のコントラスト「鎌倉大仏」
鎌倉といえば有名な高徳寺の大仏
鎌倉大仏として知られる高徳寺。江戸時代に祐天によって復興された際に、光明寺の奥の院となった浄土宗の寺です。
鎌倉大仏こと阿弥陀如来坐像は、高さ約11.3mの青銅製。1252(建長4)年に造立が始まり、約10年の歳月をかけて完成しました。中は空洞になっていて、見学することができます。
境内では、鎌倉大仏に向かい合って右の手前側や観月堂前、ジャヤワルデネ前スリランカ大統領顕彰碑付近など、さまざまな場所で桜を見られます。
長谷駅から鎌倉大仏に向かう道の両側には、飲食店や土産物店が並んでいるので、グルメやショッピングも楽しめますよ。
鎌倉大仏から長谷駅と反対側にしばらく向かうと、大仏ハイキングコースの入口が見えてきます。
【鎌倉大仏】
●住所:神奈川県鎌倉市長谷4-2-28
●公式サイト:鎌倉大仏
●アクセス:
江ノ電[長谷駅]から徒歩で約7分
江ノ電バス[鎌倉駅東口1番乗り場バス停]から約8分、大仏前バス停から徒歩約1分
京急バス[鎌倉駅東口6番乗り場バス停]から約8分、大仏前バス停から徒歩約1分
桜と銅像群「長勝寺」
桜が満開の境内
石井長勝(ながかつ)が日蓮に自宅を寄進し、法華堂を建てたことに始まる長勝寺。その後、法華堂は京都に移されて本圀寺(ほんこくじ)となります。
1345(貞和元)年に日静(にちじょう)が再興。寺の山号と名前は長勝の名をとり、石井山(せきせいざん)長勝寺(ちょうしょうじ)となりました。
帝釈堂前の巨大な日蓮上人像は、高村光雲(高村光太郎の父)作。増長天、広目天、毘沙門天、持国天の四天王に囲まれる姿は迫力があります。
ソメイヨシノのアーチ越しに見える銅像群は、長勝寺ならではの景色。ソメイヨシノが散り終わるころ、山門付近ではシダレザクラが見頃を迎えます。
帰りは長勝寺近くの踏切を渡り、鎌倉葉山線を鎌倉方面に向かってみてください。通り沿いで、「AaH bit」のグルテンフリー・白砂糖不使用のスコーン無人販売所が発見できますよ(※)。
※日曜と雨の日などは休み。9:00から販売で売り切れ次第終了なので、購入したい方は早い時間に出かけてみて
【長勝寺】
●住所:神奈川県鎌倉市材木座2-12-17
●公式サイト:長勝寺
●アクセス:
JR[鎌倉駅]東口から徒歩で約20分
京急バス[鎌倉駅東口3番乗り場バス停]から[鎌31] 緑ヶ丘入口行きで約6分、[長勝寺]バス停から徒歩約1分
あじさい寺の桜「明月院」
明月院中門の桜
「あじさい寺」として知られる明月院。建てられた時期は定かではありませんが、14世紀末には既に、今はなき禅興寺(ぜんこうじ)の塔頭(たっちゅう)として存在していたお寺です。
本堂にある円窓「悟りの窓」も紅葉スポットとして人気です。
明月院の名物、鎌倉石の階段にも桜が
明月院へと続く明月院通りではソメイヨシノ、境内の中門付近でシダレザクラが見られるほか、本堂前の枯山水庭園では、タイミングが合えば、ソメイヨシノとシダレザクラの競演が楽しめます。
【明月院】
●住所:神奈川県鎌倉市山ノ内189
●公式サイト:明月院
●アクセス:
JR[北鎌倉駅]から徒歩で約10分
江ノ電越しの桜「御霊神社」
鳥居の奥に桜が見えます
平安時代後期に創建された御霊(ごりょう)神社。もともとは関東平氏5家の霊をまつっていたため「五霊神社」という名でしたが、鎌倉権五郎景正の素晴らしい戦績をたたえ、権五郎のみをまつる「御霊神社」に改められました。
正面の鳥居前に江ノ電の線路がある御霊神社。タイミングが良ければ、江ノ電越しに鳥居・桜・社殿が撮影できます。ただし鳥居の中は撮影禁止なので、ご注意ください。
江ノ電の車体と桜
御霊神社の鳥居から海側に向かった場所にある力餅家では、権五郎にちなんだ「権五郎力餅」が購入できるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
【御霊神社】
●住所:神奈川県鎌倉市坂ノ下4-9
●公式サイト:御霊神社
●アクセス:
江ノ電[長谷駅]から徒歩で約5分
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山門前のシダレザクラ「光則寺」
住宅街に沿って歩いて行くと、大きな桜が目に入ります
長谷駅から鎌倉大仏方面に向かい、長谷寺の一本奥の道を左折した突き当たりにある光則寺。
もともとは北条時頼の家臣・宿谷光則(やどや みつのり)の屋敷があった場所で、日蓮の弟子・日朗がこの場所に投獄された後、1274(文永11)年ころ建立したお寺です。
花の寺としても知られ、本堂前の樹齢200年のカイドウなど、四季折々に花を楽しむことができます。
碧瓦(へきが)の赤い山門と山門前のシダレザクラとのコラボは見事。池の周りを散策すると、檻の中にいるクジャクにも出会えます。
【光則寺】
●住所:神奈川県鎌倉市長谷3-9-7
●公式サイト:光則寺
●アクセス:
江ノ電[長谷駅]から徒歩で約6分
江ノ電バス[鎌倉駅東口1番乗り場バス停]から約6分、長谷観音バス停から徒歩約4分
京急バス[鎌倉駅東口6番乗り場バス停]から約6分、長谷観音バス停から徒歩約4分
縁結びも望める桜スポット「葛原岡神社」
鳥居付近の桜
源氏山公園の北側に位置する葛原岡(くずはらおか)神社は、縁結びに効くと話題の神社です。
ハート型の絵馬に願い事をしたり、「縁結びお守り」と一緒に受け取る赤い糸が付いた5円玉を「縁結び石」に結んだりして、良縁を祈願します。
めでたく良縁が叶った際には、「縁結び石」の隣にある箱に折り鶴を入れ、お礼参りをしましょう。
葛原岡神社の恋みくじ
中にチャームが入っているハート形の「恋みくじ」は、「運命の人と結ばれるように」と願いながら、みくじ掛けに結んでみてください。
この地で亡くなった日野俊基(としもと)卿をまつる葛原岡神社。倒幕計画を立てた有能な人物であったため、「学問」や「開運」にもご利益があります。
ほかにも、境内に鯉が泳いでいたり、鳥居手前に「龍の口せんべい」の半自動販売機があったり、いろいろな楽しみ方のできる神社です。
鳥居付近に咲く桜は、鳥居の手前にある「こもれび広場」でランチをとりながら、鑑賞することもできますよ。
【葛原岡神社】
●住所:神奈川県鎌倉市梶原5-9-1
●公式サイト:葛原岡神社
●アクセス:
JR[鎌倉駅]西口から銭洗弁財天経由で徒歩で約35分
JR[北鎌倉駅]から葛原岡ハイキングコース経由で徒歩で約35分
桜と海が咲く鎌倉最古の神社「甘縄神明神社」
どっしりと生えた玉縄桜
由比ヶ浜大通りを鎌倉FM横手前で曲がると、突き当たりに見える甘縄神明神社。8世紀初め(和銅年間)に創建された、鎌倉最古といわれる神社です。
現在の社殿は1081(永保元)年に源頼家が再興したもの。伊勢皇大神宮別宮で、ご祭神は天照大御神です。
社殿へと続く階段両脇の玉縄桜は、2月下旬ごろに見頃を迎えます。約1か月後には、ソメイヨシノも満開に。
40段以上の急な階段を登ると、社殿前からは桜と由比ガ浜が同時に見られ、しばし時が経つのを忘れます。
【甘縄神明神社】
●住所:神奈川県鎌倉市長谷1-12-1
●公式サイト:甘縄神明神社
●アクセス:
江ノ電[由比ガ浜駅]から徒歩で約10分
江ノ電バス[鎌倉駅東口1番乗り場バス停]から約5分、海岸通りバス停から徒歩約3分
京急バス[鎌倉駅東口6番乗り場バス停]から約5分、海岸通りバス停から徒歩約3分
鎌倉駅近の花見スポット「本覚寺」
本堂横のしだれ桜(写真提供:鎌倉市観光協会)
本覚寺のある場所はかつての鎌倉幕府の裏鬼門に当たり、当時は源頼朝が建てた夷堂(えびすどう)がありました。
その後、日蓮が夷堂でしばらく暮らし、1436(永享8)年に日蓮宗の寺となります。2世の日朝が日蓮の遺骨を分骨したことから、西の身延山久遠寺に対し、「東身延」とも呼ばれる本覚寺。目にご利益のあるお寺としても知られています。
鐘楼付近の河津桜や本堂の横のしだれ桜、そしてソメイヨシノも咲くことから、長い期間、花見が楽しめます。5種類のご利益が選べる、カラフルで愛らしい縁起物「にぎり福」を、参拝記念に持ち帰るのも良いですね。
【本覚寺】
●住所:神奈川県鎌倉市小町1-12-12
●公式サイト:本覚寺
●アクセス:
JR[鎌倉駅]東口から徒歩で約5分
駅近の花見スポット「妙本寺」
立派な桜が見られる境内(写真提供:鎌倉市観光協会)
本覚寺から夷堂(えびすどう)橋を渡った先に総門がある妙本寺。「比企の乱」で滅びた一族を弔うため、比企能本(よしもと)が比企一族の屋敷跡に法華堂を建て、日蓮に寄進したのが始まりのお寺です。
総門の横には、八角形の夢殿を模した比企谷(ひきがやつ)幼稚園が建っています。
鎌倉市指定文化財に選ばれている祖師堂の前庭では、春になるとシダレザクラ、ソメイヨシノ、八重咲きのサトザクラを見られるだけでなく、カイドウやシャガなども見頃を迎えます。
予約制の「法華経」写経体験は、行事のある日を除き毎日開催。寺務所では、比企能本の別名・大学三郎にちなんだ「大学守」や妙本寺の四季を描いた絵はがきを授かることもできます。
【妙本寺】
●住所:神奈川県鎌倉市大町1-15-1
●公式サイト:妙本寺
●アクセス:
JR[鎌倉駅]東口から徒歩で約8分
眺めの良い桜スポット「鎌倉霊園」
鎌倉霊園の春の風景
鎌倉市と横浜市の境にある鎌倉霊園。東京ドーム約12個の広さを持つ、民営の墓地です。広い霊園内は、無料循環バス「らくらく号」で1周することができます。
朝比奈峠の丘陵地に広がり、天気の良い日は遠くに富士山を望む、眺めの良い墓地です。売店で線香やお花を買うことができるので、手ぶらでもお参りできます。
川端康成、山本周五郎、杉原千畝、秋山真之など、有名人の墓が多いのも特徴です。
正門前からまっすぐ続く滑川沿いの桜並木では、ドライブや散歩をしながら花見ができます。
【鎌倉霊園】
●住所:神奈川県鎌倉市十二所(じゅうにそ)512
●公式サイト:鎌倉霊園
●アクセス:
京急バス[鎌倉駅東口4番乗り場バス停]から[鎌23]鎌倉霊園正門前太刀洗(たちあらい)行き、または[鎌24]金沢八景駅行きで約14分、鎌倉霊園正門前太刀洗バス停すぐ
京急バス[金沢八景駅3番乗り場バス停]から [鎌24]鎌倉駅行きで約17分、鎌倉霊園正門前太刀洗バス停すぐ
横浜横須賀道路[朝比奈IC]から車で約7分
2024年の花見は鎌倉で決まり
鎌倉には、今回ご紹介した以外にも、まだまだ桜スポットがあります。
今年の春は、鎌倉で花見をしてみてはいかがですか。
Text:haro1210 Edit:Sakura Takahashi
Photo:PIXTA(特記ないもの)
参考文献:
朝日新聞出版『日本の美をたずねて 大人絶景旅 鎌倉 江の島 逗子 葉山'23-'24年版』(朝日新聞社/2022年)
槇野修『鎌倉の寺社122を歩く』(PHP研究所/2013年)
本目哲郎『鎌倉寺院の花暦』(桜楓社/1986年)
神奈川県高等学校教科研究会社会科部会歴史『神奈川県の歴史散歩 下』(山川出版社/2005年)
高橋健司,土肥誠,加藤健司『写真譜・鶴岡八幡宮』(桜楓社/1987年)
山と溪谷社大阪支局『日本列島桜紀行』(山と溪谷社/2001年)
成美堂出版編集部 『日帰り一泊 関東周辺 桜名所の旅'09』(成美堂出版/2009年)
大本山建長寺『建長寺と鎌倉の精進料理―七百五十年受け継がれた建長けんちん汁の精神を家庭で活かす』(学研プラス/2005年)
大山邦興 『週刊古寺をゆく18 建長寺 円覚寺』(小学館/2001年)
大貫茂『桜の話題事典』(東京堂出版/2010年)
参考:浄土宗大本山光明寺/京浜急行バス/鎌倉観光公式ガイド/鎌倉市ホームページ/鎌倉の公園|公益財団法人 鎌倉市公園協会/鶴岡八幡宮/トラベルWatch|株式会社インプレス/巨福山建長寺/江ノ電バス/うちの郷土料理:農林水産省/鎌倉 長谷寺/坂東三十三観音 公式サイト/タウンニュース|神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報/神奈川県立大船フラワーセンター/玉縄桜 鎌倉・大船地区で開花/神奈川|毎日新聞(2023年1月26日閲覧)/江ノ島への近道 湘南モノレール株式会社/My 鎌倉|NPO団体鎌倉シチズンネット(KCN)/玉縄城を守る、玉縄城址まちづくり会議/鎌倉観光なら [ バズトリ -BuzzTrip Kamakura-] 観光・グルメ・自然/大光山 本圀寺|日蓮宗 寺院ページ/Aa Hbit アービット/妙厳山 本覺寺|日蓮宗 寺院ページ/日本遺産ポータルサイト|文化庁/葛原岡神社/縁結び大学|男女の縁を結ぶ、デート情報サイト/日蓮宗 霊跡本山 比企谷 妙本寺/比企谷幼稚園/鎌倉市大町の幼稚園/長興山 妙本寺|日蓮宗 寺院ページ/神奈川県ホームページ/ヤエザクラ(サトザクラ)|笛田公園/鎌倉大仏殿高徳院/力餅屋のお菓子|鎌倉市の手土産は権五郎力餅が名物の和菓子の老舗、力餅屋/【鎌倉市】ひと足お先にお花見気分!鎌倉最古の神社、甘縄神明宮の玉縄桜が咲き始めました|Yahoo! ニュース(2023年1月26日閲覧)/鎌倉霊園 公式ホームページ/有名人・著名人のお墓「日本の墓」/鎌倉霊園|安西石材店/鎌倉霊園|神奈川県鎌倉市|霊園・墓石の須藤石材