佐倉城址

千葉県の北部、佐倉市に位置する「佐倉城」。「日本100名城」に指定されている、江戸幕府の代々の要職が治めた城の遺構です。 もとは室町時代の名族・千葉一族の城。1610年の徳川家康の命により、6年の歳月をかけて整備されました。城の整備を請け負った土井氏は江戸幕府の元老中であり、ほかの多くの歴代城主も老中経験者。佐倉城が関東東部をまもる重要な拠点であったことがうかがえます。現在は「佐倉城址公園」として整備され、園内には櫓跡や堀などが残っています。 中世の城郭でよく見られる天守や石垣が佐倉城にないのは、江戸近郊ならではの特徴。粘度ある土質で滑りやすい地面は敵が攻めづらく、石垣を積む必要がなかったといわれます。天守がないのは、徳川家に仕える者としての配慮をしたためのようです。 見どころは復元された「角馬出(かくうまだし)」。角馬出の周囲には、水がない堀である「空堀」や土塁が配置されています。当時は約6mもの深さがあった空堀、現在は安全上3mほどの深さですが、それでも迫力がある造り。いかに攻め手にとって難所であったかが分かります。
基本情報
〒285-0017 千葉県佐倉市城内町官有無番地
043-484-0679(佐倉城址公園管理センター)
アクセス
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From京成 佐倉駅
徒歩(約20分)
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From京成 佐倉駅
ちばグリーンバス / 田町車庫方面 →【国立博物館入口】または【国立歴史民俗博物館前】バス停 → 徒歩(約5分)