日本の紅葉は世界で一番美しい、と耳にしたことはありませんか。これには理由があります。
紅葉が見られるのは広葉落葉樹(広葉樹であり落葉樹)なのですが、世界的に広葉落葉樹の種類はヨーロッパで13種類、カナダで13種類にすぎないのです。
それが日本には26種類。つまり、紅葉する木の種類が圧倒的に多く、それだけ色の種類も多くバリエーションが豊富だということ。それが日本特有の風景と調和しているから日本の紅葉は美しいのですね。そんな美しい紅葉が見られる、千葉県の紅葉名所を紹介しましょう
※本記事に掲載の情報は2023年11月時点のものです。諸事情により変更となる場合があるので、お出かけの際は各公式サイト・公式SNS等で最新情報をご確認ください
※2024年11月、一部情報を更新しました
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千葉県の紅葉の見頃:2024年は?
2024年の見頃予想は?
2024年、千葉県の紅葉の見頃は、12月上旬中旬頃となる見込み。
2024年は全国的に9月・10月の気温が平年より高かった影響で、千葉県でも平年より紅葉の見頃が遅くなる予想です。
*参考:
千葉県の紅葉見頃予想|お天気ナビゲータ
2024年紅葉見頃予想|日本気象協会
平年の見頃時期は?
千葉県の紅葉は、平年であれば11月中旬から12月上旬頃に見頃を迎えます。日本全国の中でももっとも見頃が遅いエリアです。
特に房総半島南部は、千葉県北部と比べても数日見頃が遅く、養老渓谷などは「日本一遅い紅葉」が見られる場所として知られています。
紅葉名所①:日高邸跡(養老渓谷・梅ヶ瀬渓谷)【千葉県市原市】
日高邸跡(養老渓谷・梅ヶ瀬渓谷)(写真提供:[公社]千葉県観光物産協会)
紅葉の季節には3万5000人の人出で賑わう「養老渓谷」。渓谷美がハイカーに人気で、渓谷の断崖は、冬にはつららの名所にもなります。この渓谷のハイライトは、紅葉で名高い「日高邸跡」。産業振興や私塾をひらき、「梅ヶ瀬」を命名した地域の偉人、日高誠實(ひだか のぶざね)翁の邸宅跡です。新緑と紅葉の季節にはここまで足を延ばして多くのハイカーが訪れます。近くには養老渓谷温泉郷もあります。
※台風による大雨の影響で、一部エリアは立ち入り禁止となっています。立ち入り禁止エリアとハイキングコースマップはこちらからご確認ください
例年の紅葉見頃
●11月下旬〜12月上旬
日高邸跡(養老渓谷・梅ヶ瀬渓谷)スポット情報
●場所:千葉県市原市大久保939(ハイキングコース駐車場)ほか
●ライトアップ:-
●関連サイト:市原市/梅ヶ瀬渓谷ハイキングコースのご案内
紅葉名所②: 筒森もみじ谷(養老渓谷)【千葉県大多喜町】
筒森もみじ谷(養老渓谷)
前述の養老渓谷屈指の紅葉名所がこちら。付近には黄色いツリフネソウやナンバンギセルもたくさん咲き、一帯が見どころ満載。紅葉ファンには見逃せないスポットでしょう。なお養老渓谷を含む房総の紅葉は、関東地方ではもっとも遅くまで楽しめるといわれ、この付近では例年12月上旬まで盛期が続くとされます。なお筒森は「房総の小江戸」と称えられ、観光スポットとして知られてきました。
例年の紅葉見頃
●11月下旬〜12月上旬
筒森もみじ谷(養老渓谷)スポット情報
●場所:千葉県大多喜町筒森
●ライトアップ:-
●関連サイト:
筒森もみじ谷|養老渓谷観光協会
筒森もみじ谷|大多喜町
紅葉名所③:亀山湖【千葉県君津市】
亀山湖(写真提供:[公社]千葉県観光物産協会)
亀山湖は10年の歳月をかけて完成したダム湖です。湖の入り組んだ複雑な地形にはいくつもの橋がかかっており、秋になると橋の上から湖畔周辺や渓谷のモミジやイチョウ、ナラ、クヌギなど紅葉を見渡せます。例年、11月中旬頃から色付き始め、12月上旬頃が紅葉の見頃となります。2024年11月16日(土)~12月1日(日)は「亀山オータムフェスティバル2024」が開催されます。
例年の紅葉見頃
●11月中旬~12月上旬
亀山湖 スポット情報
●場所:千葉県君津市亀山湖
●ライトアップ:-
●関連サイト:
亀山オータムフェスティバル|君津市
亀山湖|ちば観光ナビ
紅葉名所④:成田山公園【千葉県成田市】
成田山公園
東京ドーム3.5個分の広大な成田山公園は自然を生かした日本庭園になっており、園内は色とりどりの浮世絵のような景色をつくり出します。紅葉のピークとなる例年11月中旬からは「成田山公園紅葉まつり」を開催。茶室「赤松庵(せきしょうあん)」においてお菓子と抹茶がふるまわれ、池に浮かぶ「浮御堂(うきみどう)」で、箏(そう)などを使った演奏会もひらかれます。紅葉を楽しむ家族連れやカップルなど国際色豊かな雰囲気を醸しながらにぎわいます。
例年の紅葉見頃
●11月中旬から下旬
成田山公園 スポット情報
●場所:千葉県成田市成田1
●ライトアップ:-
●関連サイト:
第25回 成田山公園紅葉まつり|成田市観光協会
成田山公園|成田市観光協会
紅葉名所⑤:清水公園【千葉県野田市】
清水公園の遊歩道
清水公園は明治27年(1894年)に開園した、四季折々の景色が楽しめる自然公園です。秋が始まる頃、キャンプ場のケヤキが色づき始め、イチョウ、モミジが次々と紅葉していきます。およそ800本を数えるモミジが見頃を迎えると、散策路のもみじ谷は真紅のトンネルに変わります。目の前を覆いつくす一面の紅葉は圧巻といえます。園内に栽培されたコキアも人気を集める時期です。
例年の紅葉見頃
●10月中旬〜11月上旬
清水公園 スポット情報
●場所:千葉県野田市清水906
●ライトアップ:-
●関連サイト:清水公園|野田市
紅葉名所⑥:本土寺【千葉県松戸市】
本土寺の五重塔
初夏6月には約5万株のあじさいが境内を埋め尽くし、「あじさい寺」として知られる本土寺。同じお寺が11月には約1500本の紅葉の寺に生まれ変わります。門をくぐった五重塔や仁王門、回廊といった建造物も見事な景観で一見の価値があります。本土寺の「本土」とは本仏であるお釈迦様がお住まいになる国土を意味しています。
例年の紅葉見頃
●11月下旬~12月上旬
本土寺 スポット情報
●場所:千葉県松戸市平賀63
●ライトアップ:-
●関連サイト:長谷山 本土寺|ちば観光ナビ
おわりに
熱暑の夏、いつまでも寒くならない秋が続きましたが、ようやく晩秋らしく落ち着いてきました。バーベキューへ、紅葉の秋へ、ゆっくり変わっていくのが嬉しい季節です。
ところで「逆さ富士」はお馴染みですが、紅葉が季節のイベントとして定着した昨今では、「逆さ紅葉」という言葉も使われているようです。渓谷や静かな池などで水面に映る紅葉を見つけて楽しむという、この秋はそんなもみじ狩も試してみたいですね。
Text:丹澤次郎 Edit:Erika Nagumo
Photo(特記ないもの):PIXTA
参考:各自治体パンフレット