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帝釈峡へのアクセス
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周辺情報

広島県北部、中国山地に位置する「帝釈峡」。庄原市東城町と神石高原町にまたがる比婆道後帝釈国定公園の主要な名所です。全長18kmにわたって広がる峡谷は、日本百景の一つとされ、広島県を代表する景勝地です。

また、1923年には国の名勝にも指定されています。豊かな自然に囲まれたこの場所には、世界三大天然橋に数えられる橋や鐘乳石、紅葉など見どころがたくさん。

今回は、そんな雄大な自然が残る帝釈峡の魅力を紹介します。

帝釈峡について

帝釈峡の深い峡谷を進む遊覧船

帝釈峡の深い峡谷を進む遊覧船

帝釈峡は、帝釈川を中心に広がるカルスト地形の峡谷です。カルスト地形とは、石灰岩など水に溶けやすい岩石の台地が、雨水や地下水によって浸食されてできた地形で、日本では山口県の秋吉台が有名です。帝釈峡のカルスト地形は深く浸食されており、深度は300mにも及びます。

18kmにわたって広がる帝釈峡は、上流の「上帝釈」と下流の「下帝釈」に分けられます。

上帝釈エリア

帝釈川の上流に広がる上帝釈エリアは、遊歩道が整備され各所を巡ることができます。

石雲山永明寺

石雲山永明寺

永明寺

709年に建立されたと伝えられている「石雲山永明寺」。帝釈峡の名前の由来となった帝釈天(仏教の守護神)が祀られています。現在、寺の内部へは入ることができませんが、その伝統的な造りと荘厳な雰囲気は魅力的です。

雄橋

アーチ上の天然橋 雄橋

雄橋

全長90m、高さ40m、幅18m、厚さ24mの「雄橋(おんばし)」は、石灰岩でできた天然橋で、世界三大天然橋の一つです。この橋は神様がかけたともいわれ、別名「神橋(こうのはし)」の名でも知られています。帝釈峡とは別に、単独で天然記念物にも指定されており、神秘的で雄大な姿は必見です。

白雲洞

白雲洞

白雲洞

帝釈峡には多くの鍾乳洞があるといわれていますが、この「白雲洞」は唯一自由に鍾乳洞の中へ入れる場所です。洞内は11℃前後に保たれ、夏は涼しく冬は暖かい空間となります。現在は奥行き200mまで見学でき、鐘乳石や石柱は自然の状態のままで保存されています。

【白雲洞見学】
料金:大人 250円 / 高校生 200円 / 小・中学生 150円
入園時間:9:00〜17:00
定休日:3月6日〜7月10日の木曜

鬼の唐門

高さ8mを誇る鬼の唐門

鬼の唐門

「鬼の唐門」は、古い時代の鍾乳洞が崩落し、入り口だけが天然橋として残ったものです。高さは約8m、上部には「鬼の窓」と呼ばれる4mほどの穴が開いています。

断魚渓

急流で知られる断魚渓

断魚渓

帝釈峡の中で最も流れが速い場所の「断魚渓」。下流の魚が上流にのぼれないことからこの名が付けられました。ここの地層は3億年前のものとされ、帝釈峡の中では一番古い地層です。海底火山の噴火で堆積した地層なので、サンゴやウミユリなどの化石も見つかっています。

下帝釈・神龍湖エリア

帝釈川の下流に広がる下帝釈エリアは、神龍湖(しんりゅうこ)エリアとも呼ばれます。こちらのエリアは、上帝釈とは違って植物などの自然が見どころのエリアです。

神龍湖

ダムによって作られた神龍湖

ダムによって作られた神龍湖

神龍湖は、1924年に建てられたダムによって帝釈川がせき止められたことでできた人造湖です。その湖の形が竜の姿に似ていることから神龍湖と名付けられました。こちらのダム、帝釈川ダムという名で、中国地方で最初に造られたダムでもあります。秋の紅葉シーズンには、辺りの木々が真っ赤に染まり、湖面とのコントラストは必見です。

神龍橋

神龍橋

神龍橋

神龍湖にかかる大きな赤い橋「神龍橋」。1930年の完成当初は「紅葉橋」という名が使われていました。2009年には国の登録有形文化財にも指定され、現在も歩道橋として使われています。

桜橋

国の有形文化財でもある帝釈峡の桜橋

国の有形文化財でもある帝釈峡の桜橋

桜橋は、帝釈川にかかる全長70mの銅製道路橋です。神龍橋と比べると少し小さいですが、こちらも国の登録有形文化財に指定されています。桜橋からは、湖上を走る遊覧船の姿も確認できます。

帝釈峡をより楽しむ方法

遊覧船

神龍湖を進む遊覧船

神龍湖を進む遊覧船

帝釈峡を訪れたら、峡谷を散策するのはもちろん欠かせませんが、神龍湖の名所を巡る遊覧船もオススメです。ガイドによる案内のもと、約40分かけて神龍湖を遊覧します。新緑や紅葉など四季折々の美しい自然を、湖上から眺めるのも格別です。

【遊覧船 基本情報】
料金:
遊覧船(神龍湖周遊 約40分)
 大人(中学生以上)1,500円/小人 750円
オープンボート 
 大人(中学生以上)2,000円/小人 1,000円
公式サイト:帝釈峡観光協会

帝釈峡のイベント

10月下旬〜11月上旬『帝釈もみじ祭り』

秋には紅葉で美しく染まる帝釈峡

秋の帝釈峡

例年10月下旬から11月上旬にかけて、帝釈峡の紅葉は見頃を迎えます。その時期に合わせて開催されるのが「帝釈もみじまつり」。真っ赤に染まる紅葉を見ながら、鮎の塩焼きやイノシシの串焼きなどのご当地グルメを味わえるお祭りです。

帝釈峡へのアクセス

最寄駅:帝釈(バス停)

広島駅からのアクセス

【広島駅】- 高速バス・東城線 / 東城駅前行き
→【東城駅】- 路線バス・備北交通 /始終車庫行き
→【帝釈バス停】

福山駅からのアクセス

【福山駅】- JR山陽本線 / 播州赤穂方面
→【倉敷駅】- JR伯備線 / 新見方面
→【東城駅】- 路線バス・備北交通 /始終車庫行き
→【帝釈バス停】

広島空港からのアクセス

【広島空港】- リムジンバス / 福山駅前方面
→【福山駅】- JR山陽本線 / 播州赤穂方面
→【倉敷駅】- JR伯備線 / 新見方面
→【東城駅】- 路線バス・備北交通 /始終車庫行き
→【帝釈バス停】

車でのアクセス

最寄りIC:中国自動車道 東城IC
鹿島神宮周辺の駐車場:帝釈第1駐車場 帝釈第2駐車場 三坂駐車場 トレイルセンター・佐藤商店前駐車場

自然に囲まれた癒しスポット

広島県を代表する景勝地の帝釈峡。雄大な自然に囲まれたこの場所は見どころが多く、一日中楽しめる観光スポットです。広い園内を移動する際はレンタサイクルを利用すると便利ですよ。

帝釈峡の周辺情報