暖かい春の季節に訪れる年に1度の行事「母の日」。炊事や洗濯など身の回りの家事や仕事で日々頑張っている母の苦労をいたわり、感謝の気持ちを伝える日です。
2024年の母の日は5月12日の日曜日。「ありがとう」という感謝の言葉に加えて、お母さんの好みに合わせたお菓子やメッセージカードなどプレゼントを渡すことも。
母の日には花をあげる習慣がありますが、中でも定番の贈り物として選ばれるのがカーネーション。今回は母の日にカーネーションを贈る理由や花言葉、色の意味など、母の日を迎える前に知っておきたい豆知識を紹介します。
お母さんに日頃の感謝を伝える「母の日」
母の日に贈るカーネーション
「母の日」は、毎年5月の第2日曜日に行われるお母さんに日頃の感謝を伝える日。ゴールデンウィーク前頃から、花屋や百貨店などの店頭に母の日に贈るギフトが並び、赤い華やかな雰囲気で活気に溢れます。
母の日に贈る定番のプレゼントはやはり赤いカーネーション。「母への愛」という意味を持つ赤色のカーネーションとともに感謝の言葉を伝える風習が伝わってきました。ちなみにお父さんに感謝を伝える「父の日」には家族の愛情や尊敬を表す黄色のバラを贈ります。
近年では、赤色のカーネーションではなく、他の色のカーネーションを贈る風潮も。さらにはバラや紫陽花などカーネーション以外のお花をあげる人も増え、プレゼントの多様化が進んでいます。
2024年の母の日はいつ?
母の日は5月の第2日曜日
クリスマスやハロウィンとは異なり、母の日は毎年日付が変わります。2024年の母の日は5月12日(日)。母の日のプレゼントを考えている場合は事前に日付をチェックし、準備しておきましょう。
母の日はなぜできたの?
カーネーションとともにお母さんに日頃の感謝を伝える
1910年、アメリカのウェストヴァージニア州の知事が5月第2日曜日を母の日にすると宣言。次第に広まり、1914年にアメリカ全土で5月の第2日曜日が「母の日」と制定されました。
日本で母の日のイベントが行われたのは明治末期頃。1913年に教会で初めて「母の日」を祝う礼拝が催されたことが発祥とされています。そして徐々に民間に広まり、1949年頃から日本でもアメリカに倣って5月の第2日曜日が「母の日」と定着したのです。
なぜ母の日にカーネーションを贈るの?
母の日にカーネーションを贈るようになった理由
母の日にカーネーションを贈るようになったのは、アメリカのウェストバージニア州のアンナ・ジャービスという名の女性の行動がきっかけ。アンナの母親であるアン・ジャービスはかつてアメリカの南北戦争の負傷兵のケアを献身的に行っていました。
アンが亡くなった2年後の1907年5月12日、娘のアンナは亡き母の追悼の意を込めて、フィラデルフィアの教会で母が好きだった白いカーネーションを配ります。アンナの母への感謝を示した行動が共感を呼び、現在にも残る母の日の起源となりました。
何本がいい?母の日に贈るカーネーションの本数
何本も用意された豪華なカーネーションの切り花
「カーネーションって何本贈るのがいい?」
「贈る本数に意味はある?」
母の日に贈るカーネーションの本数は何本が最適なのか疑問に思われた人もいるのではないでしょうか。
実はカーネーションは贈る本数によって意味が特に変わることはありません。バラのように贈る本数で意味が変わってしまうお花ではないので、あまり気にする必要はなさそうです。
凛とした可憐な1本のカーネーション
お母さんの好きな数や年齢分の本数にするもよし、凛とした可憐なカーネーションを1本贈るもよし。感謝の気持ちを込めたプレゼントであれば、どんな贈り物でもお母さんに喜んでもらえるでしょう。
花束派?鉢植え派?あなたはどっち?
籠にカーネーションがぎっしり詰まったおしゃれなフラワーアレンジメント
母の日にカーネーションを選ぶ時、ロマンチックな花束か長持ちする鉢植え、あなたならどっちを選びますか?
カーネーションは切り花の中でも比較的長持ちするお花。切り花は1日1回水を変えるだけなのでお手入れが簡単なのがメリット。1週間〜10日ほどで枯れてしまいますが、延命剤や砂糖を入れて寿命を延ばすこともできます。
一方でカーネーションは多年草なので、鉢植えであれば翌年以降も花を咲かせます。ただ手入れが難しく、園芸のコツを知らないと枯れてしまうことも。また切り花より少し小さいため、小ぶりのかわいらしいカーネーションが好みの人におすすめです。
色によって意味が違う!カーネーションの花言葉
カーネーションやバラなどがカラフルに咲き誇る花束
母の日に贈るカーネーションの色といえば赤色。しかし、最近ではピンクや黄色などさまざまな色のカーネーションが増え、どの色を選ぶべきか悩んでしまいますよね。そこで今回はカーネーションの色別の花言葉を紹介します。
ポジティブな意味を持つ色のカーネーション
赤
赤色のカーネーションの花言葉は「母への愛」
赤色のカーネーションの花言葉は「母への愛」。
母の日のプレゼントの定番といえるほど毎年大人気の色です。赤色のカーネーションは他にも、「母の愛」「純粋な愛」「真実の愛」「愛を信じる」などの意味も兼ね備えています。カーネーションの色で迷った時は、赤色のカーネーションを選べば間違いなし。
ピンク
ピンク色のカーネーションの花言葉は「感謝」
ピンク色のカーネーションの花言葉は「感謝」。
赤色と同様、母の日に贈るのにぴったり。カーネーションのピンク色は淡いものから濃いものまであるので、お母さんのイメージに合わせて選んでみてください。ピンク色のカーネーションは他にも、「上品・気品」「暖かい心」「美しい仕草」という意味を持っています。
オレンジ
オレンジ色のカーネーションの花言葉は「純粋な愛」
オレンジ色のカーネーションの花言葉は「純粋な愛」。
「あなたを愛します」「熱愛」という意味を持つオレンジ色のカーネーションからは愛に満ち溢れた感情が読み取れます。お母さんに贈っても大好きな気持ちが感じられると思いますが、恋人に贈る方がふさわしいかもしれません。
紫
紫色のカーネーションの花言葉は「気品」や「誇り」
紫色のカーネーションの花言葉は「気品」や「誇り」。
落ち着いた雰囲気を放つ紫色のカーネーション。ただ明るいだけでなく、上品な印象を与えることができる色です。
青
青色のカーネーションの花言葉は「永遠の幸福」
青色のカーネーションの花言葉は「永遠の幸福」。
青色のカーネーションは花屋でもあまり見かけない珍しい色。青色の花を咲かせるのはたいへん難しく、咲かせることができれば一生幸せになるという研究者の想いから、「永遠の幸福」という意味が付けられたのだそう。貰っただけで幸運が訪れそうな予感がしますね。
ネガティブな意味を持つ色のカーネーション
白
白色のカーネーションの花言葉は「亡き母を偲ぶ」
白色のカーネーションの花言葉は「亡き母を偲ぶ」。
母の日にカーネーションを贈る理由となった由来でも述べたように、白色のカーネーションは亡き母を偲ぶ花として用いられました。そのため、お母さんが健全であれば、白色のカーネーションは避けましょう。ただ、「純愛」や「尊敬」という意味も持っています。
黄
黄色のカーネーションの花言葉は「軽蔑」や「嫉妬」
黄色のカーネーションの花言葉は「軽蔑」や「嫉妬」。
贈り物の相手との距離を感じてしまう花言葉を持つので、母の日に渡す色としては避けた方がいいでしょう。ただ「美」や「友情」という意味も兼ね備えているので、別の場面でプレゼントするのはいいかも。
深赤
濃い赤色のカーネーションの花言葉は「欲望」や「心の哀しみ」
濃い赤色のカーネーションの花言葉は「欲望」や「心の哀しみ」。
赤色でも黒や茶色に近い深い色味の赤は、鮮やかな明るい赤色のカーネーションとは意味が異なります。花言葉を考えるとネガティブに捉えられてしまう可能性もあるので、選ぶ際には注意しましょう。
カーネーション以外にお花を贈るなら?
紫陽花
紫陽花やバラ、カーネーションで作られたピンク色基調の花束
母の日の贈り物として最近人気を集めているのが「紫陽花」。手入れが難しいカーネーションに比べ、紫陽花は基本的に水やりさえすれば上手に育ってくれるという扱いやすさが人気の秘訣です。
あじさいの花言葉は、青色は「辛抱強い愛情」、ピンク色は「元気な女性」、白色は「寛容」と、カーネーションのように色によっても意味が異なります。母の日の贈り物には、ピンク色の紫陽花が人気だそう。
薔薇(バラ)
かわいらしく優しいピンク色に咲き誇るピンク色のバラ
母の日に限らず、さまざまな場面で贈り物として選ばれる「バラ」。性別関係なく、幅広い年齢層で人気の高いお花です。バラは本数によって花言葉が変わるため、本数を決めて花言葉で感謝を伝えたい人におすすめです。
中でも5本のバラは「あなたに出会えたことへの喜び」という意味で、お母さんへの愛を伝えたい方にぴったり。また、「あなたの思いやりや励ましに感謝します」という花言葉を持つ8本のバラも、母への日頃の感謝を伝える母の日にふさわしいギフトです。
チューリップ
丸みをおびた愛らしいフォルムが魅力的なチューリップ
チューリップの花言葉は「思いやり」。丸みをおびた愛らしいフォルムが魅力的なチューリップは、花言葉にも温もりを感じる言葉が添えられています。思いやりを持って接し、いつも温かい愛情を注いでくれるお母さんに贈りたくなるお花です。
チューリップも色によって意味が異なり、赤色は「愛の告白」、ピンク色は「誠実な愛」、紫色は「永遠の愛」など愛の深さを感じる花言葉が多いようです。母の日にはピンク色や紫色のチューリップを贈ってみてはいかがでしょうか。
国によって違う?海外の「母の日」事情
アメリカ
アメリカの母の日
日本と同じく、アメリカの母の日は5月の第2日曜日。日本とアメリカの母の日の最大の違いは、贈る花です。日本では赤色のカーネーションが定番とされていますが、アメリカでは特に指定のお花は無く、好きなお花をあげるのだそう。
イギリス
イギリスの母の日「マザーリング・サンデー」
イギリスの母の日「マザーリング・サンデー」はイースターの3週間前。母親にゆっくりした朝を過ごせるよう、子供たちがイングリッシュ・ブレックファストをベッドまで運ぶという「ブレックファースト・イン・ブレッド」と呼ばれるサプライズをするようです。
オーストラリア
オーストラリアでは母の日に菊を贈ります
オーストラリアの母の日も5月の第2日曜日。日本では赤色のカーネーションを贈りますが、オーストラリアでは菊の花が主流です。5月のオーストラリアは秋なので、菊の花が咲く時期というのが理由だそう。
韓国
韓国の母の日は「父母の日」
韓国には母の日はありません。その代わり母だけでなく両親に感謝する日「父母の日」が5月8日に定められています。韓国でも「父母の日」に贈る花は日本と同じくカーネーションが定番なのだそう。
ハンガリー・ルーマニア
ハンガリーやルーマニアの母の日は「女性の日」
ハンガリーの母の日は5月の第1日曜日、ルーマニアの母の日は3月8日。日は異なりますが、両国ともにお母さんだけでなく「女性の日」として祝います。年齢を問わず全ての女性に対して花やプレゼントが贈られます。
母の日にカーネーションを贈ろう!
いつもお世話になっているお母さんに日頃の感謝を伝える「母の日」。今回は母の日にカーネーションを贈る理由や花言葉、色の意味など、母の日を迎える前に知りたい豆知識を紹介しました。
母の日に贈るギフトといえば赤色のカーネーション。近年はカーネーションの色のバリエーションも増え、プレゼントの多様化が進んでいます。
普段はなかなか言えない「ありがとう」というメッセージカードを添えて、あなたがお母さんに贈りたい花言葉に合った色のカーネーションを贈ってみてはいかがでしょうか。