高尾山ケーブルカーに乗ろう!
高尾山ケーブルカーの見どころは?
高尾山ケーブルカーとリフトの違いは?
ケーブルカー・リフトの料金は?
高尾山のおすすめ観光スポット
1200年以上の歴史を誇る「高尾山薬王院」
子どもに大人気!「高尾山さる園・野草園」
登山客を迎える「浄心門」
どっちを選ぶ?「男坂」と「女坂」
「びわ瀧」と「蛇瀧」で滝行をしよう!
今年の夏は高尾山でビアガーデン
知られざる高尾山の歴史とは?
まとめ

東京が誇る自然の宝庫「高尾山」。都心から程近く、手軽に大自然に触れられることや植物の豊富さから2007年にはミシュランガイドで最高ランクの星3つを獲得しました。毎年300万人もの観光客が訪れます。

高尾山の魅力は登山だけでなく、観光スポットとしても充実しているところ。この記事では歴史ある神社をはじめ、大人気のケーブルカーやレストランなど、日帰りでも満喫できる高尾山の楽しみ方をご紹介します!

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東京都 < 高尾

高尾山山頂からの眺め

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絶景

高尾山ケーブルカーに乗ろう!

高尾山ケーブルカーの見どころは?

高尾山のふもとから中腹の間を往復する「高尾山ケーブルカー」

高尾山のふもとから中腹の間を往復する「高尾山ケーブルカー」

高尾山のふもとから、中腹の間を往復している「高尾山ケーブルカー」。京王線「高尾山口駅」を降りて徒歩5分の場所から乗ることができます。終点「高尾山駅」は1号路につながっており、気軽に山頂まで登ることができるため子どもたちや体力に自信がない方もケーブルカーを使って高尾山を満喫できます。

ケーブルカーは全長約1kmの距離を片道6分で運行。中腹まであっという間に到着してしまうのが魅力的です。そして高尾山のケーブルカーは、最急勾配が31度18分。なんと日本一の急勾配なのです!車窓から見下ろす景色に、思わず声を上げてしまうでしょう。

美しい紅葉に囲まれながら進むケーブルカー

美しい紅葉に囲まれながら進むケーブルカー

そして高尾山ケーブルカーの最大の見どころは、四季折々の自然が堪能できること。春は桜、夏は新緑、秋には美しい紅葉が一面に広がります。この景色を求めて訪れる人も少なくありません。ケーブルカーに乗って高尾山の豊富な自然を楽しんでみてはいかがですか。

高尾山ケーブルカーとリフトの違いは?

ケーブルかーと同じく中腹まで移動できるリフト

ケーブルかーと同じく中腹まで移動できるリフト

高尾山にはケーブルカーのほかに、リフトも利用することができます。ケーブルカーと同じく高尾山の中腹まで移動が可能。終点の「山上駅」からは1号路に出られます。

乗車駅も降車駅も近く、運行コースもほとんど同じですがそれぞれの違いやメリットはなんでしょうか。

最も違うのは、乗車時間です。ケーブルカーが片道6分で運行するのに対し、リフトは片道12分と倍の時間がかかります。またケーブルカーは一度に135人を運ぶことができますが、リフトは2人乗りです。

リフトには乗車定員があり、3歳以上の子どもも1人としてカウントされるため子連れで乗車する方は要注意。ただし、乳幼児は大人1人につき1人乗車できます。また犬や猫などの小動物はリフトに乗ることができないため、ケーブルカーを利用してください。

またケーブルカーはリフトより標高が高い位置に到着するのが特徴的。ケーブルカー終点「高尾山駅」の目の前に複合商業施設「高尾スミカ」や展望レストランがあるため、こちらを利用する方はケーブルカーがおすすめです。

ケーブルカー・リフトの料金は?

高尾山ケーブルカーとリフトの料金は?

高尾山ケーブルカーとリフトの料金は?

運賃はケーブルカー・リフトとも同額。大人料金は中学生以上からです。小児料金はケーブルカーが小学生から、リフトが3歳からと異なるので注意してください。

一般運賃

【片道】大人490円 / 小児250円
【往復】大人950円 / 小児470円

ケーブルカー障がい者割引・介護者割引

ケーブルカーのみ利用できます。

【片道】大人250円 / 小児120円
【往復】大人470円 / 小児230円

このほか団体割引なども利用できるので、詳しくは高尾登山電鉄をご確認ください。

高尾山のおすすめ観光スポット

1200年以上の歴史を誇る「高尾山薬王院」

高尾山を代表する観光名所「高尾山薬王院」

高尾山を代表する観光名所「高尾山薬王院」

1号路の中腹に位置する「高尾山薬王院有喜寺(たかおさんやくおういんうきじ)」。高尾山を語る上で欠かせない観光名所です。聖武天皇の勅命を受けた僧侶・行基によって開山されて以降、信仰の山として知られる高尾山の発展を支えてきました。

今では「成田山新勝寺」や「川崎大師平間寺」と並び、真言宗智山派の三大本山として知られています。

高尾山薬王院の天狗像高尾山薬王院の天狗像

高尾山といえば、天狗が有名なのをご存知でしょうか。荒廃が進んだ高尾山を修復した俊源大徳。彼によって奉納された、神仏習合の神「飯縄大権現(いずなごんげん)」のお供が天狗とされており、それ以来高尾山は天狗信仰の山としても知られてきました。

天狗は除災開運、災厄消除、招福万来など衆生救済の利益を施す力を持つとされ、古くから神格化されてきた存在。境内では鼻高天狗や烏天狗の姿をあちこちで見ることができます。

戦国武将の守護神として崇められた飯縄大権現。そのため薬王院は上杉謙信や武田信玄、徳川家康など名だたる将軍と縁のある神社でもあります。

高尾山薬王院 基本情報

アクセス:
①ケーブルカー「高尾山駅」より徒歩約20分
②リフト「山上駅」より徒歩約30分
③「高尾山IC」より車で約3分

子供に大人気!「高尾山さる園・野草園」

高尾山さる園・野草園の猿ニホンザル

高尾山口駅から徒歩3分の場所に位置する「高尾山さる園・野草園」。さる園では約90頭のニホンザルを飼育しており、親子で毛繕いをしているところや、アスレチックで元気に遊びまわる様子を見ることができます。

さるには興味深い習性や体の特徴がたくさん。飼育員さんがユーモアに解説をしてくれるので、眺めるだけでなく知ることでさらに楽しめること間違いなしです!

また、さる園に併設する「野草園」では約300種類の野草が大地を彩ります。これほどバラエティに富んだ植物を観察できるのは、高尾山の気候帯ならでは。高尾山に昔から自生していた野草を中心として咲いており、できるだけ自然の姿で見られるよう配慮されています。

高尾山さる園・野草園 基本情報

営業時間:
【12~2月】9:30~16:00
【3~4月】10:00~16:30
【5~11月】9:30~16:30
入園料:大人(中学生以上)430円/小児(3歳以上)210円
アクセス:
①ケーブルカー「高尾山駅」より徒歩3分
②圏央道「高尾山IC」より車で約5分
公式サイト:高尾山さる園・野草園 公式サイト

登山客を迎える「浄心門」

高尾登山の目印としても有名な「浄心門」

高尾登山の目印としても有名な「浄心門」

高尾山を歩き出した登山客が最初にくぐる「浄心門」。薬王院まで続く表参道の中間地点であり、まっすぐ進むと1号路、浄心門を左に行くと3号路、右に行くと4号路に入ることができます。2号路のループコースにも入ることができ、高尾登山をするときの目印にもなる門です。

霊気に満ちた浄心門をくぐると神聖な雰囲気が増し、登山前ぐっと気持ちが引き締まります。足腰の健康を祈願して、これからの登山に備えましょう。

どっちを選ぶ?「男坂」と「女坂」

108段の石段・男坂男坂

薬王院を目指す1号路の途中に位置する「男坂」と「女坂」。二手に分かれるこの坂は、左の急な階段道が男坂、右のなだらかな道が女坂といわれています。

緩やかな坂の女坂女坂

左手にある男坂は煩悩の数の108段からなる石階段。1段登るごとに己の煩悩が消えていくとされています。少し急な男坂に対して、ゆるやかなスロープで登山を楽しめるのが女坂。男坂に比べ距離も長く、高尾山の自然を存分に味わえます。

「びわ瀧」と「蛇瀧」で滝行をしよう!

琵琶滝全体の眺め琵琶滝

古くから信仰の山として隆盛した高尾山。水行道場として一般開放しているのが「琵琶瀧(びわたき)」と「蛇瀧(じゃたき)」です。俊源大徳が琵琶滝で水行をし、悟りを開いたという言い伝えから盛んに行われるようになり、代々引き継がれてきました。

特に蛇滝は神聖な滝とされており、水行に参加する人のみにしか開放されていません。一方、6号路の中腹にある琵琶滝は登山中に誰でも見ることができます。滝行は事前予約すると誰でも簡単に参加可能。薬王院僧侶のご指導の元、安全に入瀧することができるのでおすすめです。

蛇瀧 基本情報

住所:八王子市高尾町2173
受付時間:9:00~15:00
指導日時:毎月第一土曜日・17日・27日
料金:4,000円
アクセス:JR「高尾駅」北口より京王電鉄バスにて蛇瀧口で下車、徒歩で約15分
公式サイト:水行道場のご案内

琵琶瀧 基本情報

住所:八王子市高尾町2180
受付時間:9:00~15:00
指導日時:毎月第一土曜日・18日・28日
料金:4,000円
アクセス:京王線「高尾山口駅」より徒歩で約25分
公式サイト:水行道場のご案内

今年の夏は高尾山でビアガーデン

高尾山展望台レストランで開催される「高尾山ビアマウント」

高尾山展望台レストランで開催される「高尾山ビアマウント」

毎年6月から10月まで開催される高尾山のイベント「高尾山ビアマウント」。森に囲まれた屋外の席で、豊富な料理やお酒を堪能することができます。座席数は400席以上あるため、待ち時間はありません。都会の喧騒から離れ、本物の自然の中で思う存分夏を満喫しましょう!

10種類以上のビール飲み比べなど飲み放題で楽しめる

10種類以上のビール飲み比べなど飲み放題で楽しめる

高尾山のビアガーデンの見どころは、バラエティ豊かな食事と飲み物。地元の名物グルメや、和食からイタリアンまで30種以上のメニューがそろいます。飲み物は、アサヒ・キリン・サントリー・サッポロのビールが飲み比べできるほか、カクテルや日本酒なども飲み放題です。

自然の大パノラマを眺めながら、美味しいご飯とお酒で最高の時間をお過ごしください。

高尾山ビアマウント 基本情報

開催日程:2023年6月15日(木) 〜 10月15日(日)
開催時間:毎日13:00 ~ 21:00 (ラストオーダー 20:45)
※ビアマウント開催日はケーブルカーを21:15まで延長運転
利用時間:2時間
料金:
大人(高校生以上)4,300円
シニア(65歳以上)4,000円
中学生 2,800円
小学生 1,800円
幼児(3歳〜小学生未満)500円
アクセス:ケーブルカー「高尾山駅」から歩いてすぐ
公式サイト:高尾山ビアマウント

知られざる高尾山の歴史とは?

高尾山の歴史

高尾山の歴史

奈良時代〜鎌倉時代

古くから「信仰の山」として親しまれてきた「高尾山」。744年(天平16年)仏教を深く信仰していた聖武天皇は、国の平安を守る祈願寺の開山を命令しました。

聖武天皇の勅命を受けた僧侶「行基(ぎょうき)」が高尾山に「高尾山薬王院」を開山します。その当時から行われてきた修験道(山に籠り修行を行う宗教)の修行は代々受け継がれており、高尾山の「滝行」は今でも有名です。

1375年、荒廃してしまった高尾山を京都・醍醐山(だいごさん)の僧侶「俊源大徳(しゅんげんたいとく)」が修復。この時、今のご本尊である「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」が薬王院に奉納されました。

飯縄大権現のお供とされていたのが天狗であり、これを機に高尾山で天狗信仰が盛んになったのです。それ以降、天狗は高尾山のシンボルとして崇められてきました。

戦国時代〜江戸時代

戦国時代に入ると、高尾山は北条氏の領土に。そして北条氏が定めた竹林伐採禁止の法によって保護されます。1500年代後半、北条氏が豊臣秀吉に敗れた後、高尾山は徳川家康の統治下となりますが、その後も江戸幕府により自然の保護や植林が行われました。

このような活動は明治維新以降も引き続き行われ、その結果高尾山には今でも豊かな自然が残っているのです。

昭和時代以降

第二次世界大戦が始まると、高尾山も戦火の影響を受けることに。空襲などの直接的な被害は受けませんでしたが、造船や戦災復興に使う木材として大量の木々が伐採されました。

1950年に東京都立高尾陣馬自然公園、1970年に国定指定公園となり、高尾山の自然の復興や保護が行われ、今に至ります。

そして2007年、高尾山は都心に近い場所にありながら、豊かな自然が保護されていることが高く評価され「ミシュラン三ツ星」を獲得。日本の山で三ツ星を獲得しているのは、高尾山と富士山だけです。

暖帯・温帯・寒帯の境目にあることから、四季折々の植物が大地を彩る高尾山。先人たちが大事に保護してきたからこそ今でも豊かな自然が残り、日本を代表する観光地となりました。

高尾山の魅力たっぷりな観光名所を訪れよう!

登山だけでなく、観光目的としても十分に楽しめる高尾山。ケーブルカーに乗って自然の中を進み、数々の観光スポットを巡るだけでも高尾山の魅力を味わうことができます。

新宿から電車で約1時間。今週末は少しでだけ都会から離れ、高尾山の大自然に癒されてはいかがですか。

Edit:Ayano Enokido