高尾山の歴史
初心者から上級者まで、全8コースの登山道
高尾山観光で訪れたいスポットまとめ
樹齢100年を超える高尾山の3本の杉
高尾山の3つの展望台
高尾山のイベント
アクセス
まとめ
周辺情報

緑豊かな自然、さる山、温泉、美術館などの充実した観光スポットに加え、新宿から小一時間というアクセスの良さから、近年注目を浴びている「高尾山」。2007年に「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」三ツ星を獲得したことで、その人気は絶大なものとなり、今では年間300万もの人が訪れます。

また、高尾山は季節によりさまざまに変化する顔を持っていることも魅力です。

今回は、登山初心者や子供連れでも気軽に遊びにいける高尾山の魅力を紹介します。

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東京都 < 高尾

冬の【高尾山】を登山初心者が体験レポート!冬限定の絶景を見に行こう! 登山初心者でも気軽に登れる「高尾山」。東京都新宿駅から約1時間というアクセスの良さが魅力で、四季折々の自然豊かな景色を楽しめます。実は、空気の澄んでいる冬こそ絶景が楽しめるシーズン。今回は、自然の景色だけじゃなくグルメやパワースポットも紹介します。

絶景

高尾山の歴史

奈良時代〜鎌倉時代

高尾山は古くから、信仰の山として親しまれてきました。天平16年(744)、仏教を深く信仰していた聖武天皇は、国の平安を守る祈願寺の開山を命令しました。

聖武天皇の勅命を受けた僧侶 行基が高尾山に「高尾山薬王院有喜寺」を開山します。その当時から行われてきた修験道(山に籠り修行を行う宗教)の修行は代々受け継がれており、高尾山の「滝行」は今でも有名です。

時は流れ1375年、荒廃してしまった高尾山を京都醍醐山(だいごさん)の俊源大徳という僧侶が修復します。この時、今のご本尊である「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」が薬王院に奉納されました。

その飯縄大権現のお供とされていたのが天狗であり、これを機に高尾山で天狗信仰が盛んになったのです。それ以降、天狗は高尾山のシンボルとして崇められてきました。

戦国時代〜江戸時代

戦国時代に入ると、高尾山は北条氏の領土となり、北条氏が定めた竹林伐採禁止の法によって保護されます。1500年代後半、北条氏が豊臣秀吉に敗れた後、高尾山は徳川家康の統治下となりますが、その後も江戸幕府により自然の保護や植林が行われました。

このような活動は明治維新以降も引き続き行われ、その結果高尾山には今でも豊かな自然が残っていると言えます。

昭和時代以降

第二次世界大戦が始まると、高尾山も戦火の影響を受けることとなります。直接空襲などの被害は受けませんでしたが、造船や戦災復興に使う木材として大量の木々が伐採されました。

その後、1950年に東京都立高尾陣馬自然公園、1970年に国定指定公園となり、高尾山の自然の復興や保護が行われ、今に至ります。

そして2007年、高尾山は都心に近い場所にありながら、豊かな自然が保護されていることが高く評価され、ミシュラン三ツ星を獲得しました。日本の山で三ツ星を獲得しているのは、高尾山と富士山だけです。

暖帯、温帯、寒帯の境目にあることから、四季折々の植物が大地を彩る高尾山。先人たちが大事に保護してきたからこそ今でも豊かな自然が残り、日本を代表する観光地になったと言えます。

初心者から上級者まで、全8コースの登山道


高尾山の登山

登山と聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、高尾山の標高は599mとあまり高くはありません。自分のレベルや目的に合った登山道を8つのコースから選ぶことができ、初心者や子ども連れの方でも気軽に遊びに行くことができます。これから各コースを簡単にご紹介していきます。

1号路・表参道コース


王道コースの1号路

もっとも多くの登山者が利用する王道コースがこの1号路です。全長3.8kmと比較的距離は長いですが、山道は舗装されており、初心者でも歩きやすいコースとなっています。

また、薬王院の本堂、さる園、霞台展望台など多くの観光スポットを通れることや、山道脇にはお茶屋さん、おそば屋さんが並んでいるのも魅力の一つです。

2号路・霞台ループコース

このコースは1号路のちょうど中腹にある周遊コースです。そのため、山頂には繋がっていません。1周およそ1km、30分ほどで周ることができます。

南斜面には暖帯系の常緑樹林、北斜面には寒帯系の針葉樹林が広がっており、短いコースですが高尾山ならではの自然を味わうことができます。

3号路・かつら林コース


高尾山3号路のかつら林コースの景色

1号路途中にある浄心門の南側からスタートし、山頂まで続くコースです。全長2.4kmほどで、起伏が少なくのんびり登ることができます。

スギを中心とした針葉樹林と、コースの名前にもなっているかつら林が広がる中の登山は、高尾山の醍醐味とも言えるでしょう。コース終盤に5、6号路と合流し、少し歩くと山頂に到着します。

4号路・吊り橋コース

このコースは、高尾山唯一の吊り橋である「みやま橋」を通るのが最大の特徴です。浄心門から北へ、3号路とは逆の方向に登山道が伸びています。

秋にはブナ、モミ、カエデなどの美しい紅葉が登山客を楽しませます。山頂付近の階段を上がり、1号路に合流すれば山頂はすぐそこ。全長は1.5km、約1時間で登ることができます。

5号路・山頂ループコース

1周約1km、山頂の周りを周遊する5号路。山道周辺に生い茂る江川杉は江戸時代に植えられたとされており、高尾山の歴史を感じられるコースとなっています。

30分で周ることができ、2号路以外のすべてのコースとつながっているため、下山する前に少し散策するのも良いかもしれません。

春には色とりどりの花々を観察できる一方で、冬にはシモバシラという植物の茎から氷が発生する「氷の花」現象を見ることができます。

6号路・びわ滝コース

全長3.3kmある6号路は、厳しい山道が続く登りごたえのあるコースとなっています。その一方で、沢沿いを進んでいくということもあり、水のせせらぎが疲れを癒してくれます。

また、コースの途中にはびわ滝もあるので清涼感たっぷりのこのコースは特に夏に人気です。山頂付近では丸太階段や飛び石など、他のコースとは一味違った山登りを体験することができます。

稲荷山コース


稲荷山コースの景色

高尾山の南東に広がる尾根を通っていくコースです。全長3.1kmあるこのコースは、急な上り坂から始まりなかなかハードですが、コース中間にある稲荷山展望台から望む絶景はそんな疲れを吹き飛ばしてくれます。

山道はあまり舗装されておらず、本格的な山登りを楽しみたい方にはピッタリです。

陣馬山コース

この陣馬山コースは高尾山の山頂からスタートする本格的なトレッキングコースです。高尾山、城山、景信山、陣馬山の順に尾根を渡っていきます。

複数の山を越えていくことから、個性豊かな景色を見られるのが魅力の一つとなっています。中でも桜で埋め尽くされる春の一丁平や、紅葉で色づくもみじ台などが人気です。

高尾山山頂から陣馬山山頂まで5時間以上かかるコースではありますが、休憩所も多数完備されているので心配はいりません。陣馬山は標高850m近くあり、山頂では360°の大パノラマを楽しめます。

【高尾山 基本情報】
住所:東京都八王子市高尾町
TEL:042-661-4151
ケーブルカー:8:00〜18:30(季節により変動あり)
リフト:9:00〜16:30(季節により変動あり)
運賃:片道 大人 490円 子供 250円
   往復 大人 950円 子供 470円
公式HP:高尾登山電鉄株式会社

高尾山観光で訪れたいスポットまとめ

高尾山さる園・野草園


ニホンザル

高尾山口駅から徒歩3分のところにあるのが「高尾山さる園・野草園」です。「さる園」では約70頭のニホンザルを飼育しており、親子で毛繕いをしているところや、アスレチックで元気に遊びまわる様子を見ることができます。

また、併設する「野草園」では約300種類の野草が大地を彩っており、これだけバラエティに富んだ植物を観察できるのは、高尾山の気候帯ならではです。大人(中学生以上)420円、小児(3歳以上)210円で、両園に入ることができます。

登山客を迎える浄心門


浄心門

高尾山を歩き出した登山客が最初にくぐることになるのが、この「浄心門」です。薬王院まで続く表参道の中間地点で、1〜4号路に分岐するところでもあります。

この門をくぐると神聖な雰囲気が増し、登山前により気持ちが引き締まるでしょう。

男坂と女坂


男坂

1号路を歩き出してすぐ、道が2つに分かれているところがあります。それが「男坂」と「女坂」です。左手にある男坂は煩悩の数の108段からなる石階段で、1段登るごとに己の煩悩が消えていくとされています。


女坂

少し急な男坂に対して、ゆるやかなスロープで登山を楽しめるのが女坂。男坂に比べ距離も長く、高尾山の自然を存分に味わえます。

1200年以上の歴史を誇る・高尾山薬王院


高尾山薬王院

1号路の中腹にある「高尾山薬王院有喜寺」は、高尾山を語る上で欠かせない場所です。聖武天皇の勅命を受けた僧侶 行基によって開山されて以降、信仰の山として知られる高尾山の発展を支えてきました。

今では「成田山新勝寺」「川崎大師平間寺」と並び、真言宗智山派の三大本山として知られています。


高尾山薬王院の天狗像

高尾山といえば天狗が有名なのをご存知でしょうか。荒廃が進んだ高尾山を修復した俊源大徳によって奉納された、飯縄大権現の随身(お供、守護役)が天狗とされており、それ以来高尾山は天狗信仰の山としても知られてきました。

天狗は衆生救済を利益とする神通力を持つとして、古くから神格化されてきた存在です。境内では鼻高天狗や烏天狗の姿をあちこちで見ることができます。

また、飯縄大権現は戦国武将の守護神としても崇められたため、薬王院は上杉謙信、武田信玄、徳川家康と名だたる将軍と縁のある神社でもあります。

みやま橋


みやま橋

4号路の途中には、高尾山唯一の吊り橋「みやま橋」があります。大自然の中を空中散歩しているかのような気分を味わえ、家族からカップルまで人気のスポットです。そのロケーションは記念撮影にもピッタリです。

びわ滝・蛇滝


琵琶滝

古くから信仰の山として隆盛した高尾山。数ある修行の中でも有名なのが、琵琶滝と蛇滝で行われてきた滝行です。俊源大徳が琵琶滝で水行をし、悟りを開いたという言い伝えから盛んに行われるようになり、代々引き継がれてきました。

特に蛇滝は神聖な滝とされており、水行に参加する人のみにしか開放されていません。一方、6号路の中腹にある琵琶滝は登山中に誰でも見ることができます。

なんとこの滝行、事前に予約すると誰でも簡単に参加可能です。料金は約4000円で、薬王院僧侶のご指導の元、入瀧することができます。

それぞれの滝で指導日時が異なりますので、詳しくは高尾山水行道場公式ホームページをご確認ください。

樹齢100年を超える高尾山の杉

暖帯、温帯、寒帯の境目という特徴から、多種多様な植物が育つ高尾山ですが、中でも杉の木が有名です。樹齢100年を優に超える杉が多く存在します。

天狗の腰掛け杉


天狗の腰掛け杉

1号路途中にある「天狗の腰掛け杉」は樹齢700年を誇る大木です。その名の通り、天狗が腰掛け、登山者を見守っていると言われており、薬王院のすぐそばに生えています。

江川杉

山頂の周りを散策できる5号路には「江川杉」と呼ばれる杉林が存在します。この杉は江戸時代に植えられたと言われており、40mを超えるその木々は圧倒です。

たこ杉


たこ杉

最後に紹介するのが、これまた1号路の途中にある「たこ杉」です。樹齢およそ500年を誇る大木で、根がまるでたこの足のように広がっていることから、この名前が付けられました。

そのたこ杉の横には、「ひっぱりだこ」という置物があります。たこの頭を撫でると幸運が訪れるとされており、たこ杉と合わせて、パワースポットとして人気です。

高尾山の3つの展望台

高尾山山頂展望台


高尾山山頂展望台

一つは、「高尾山山頂展望台」。晴れた日には富士山まで見渡すことができます。休憩スペースもあるので、景色を楽しみながらお弁当を食べて一休みするのも良いでしょう。

かすみ台展望台


かすみ台展望台の景色

そして、山頂展望台に負けず劣らず素晴らしい景観を楽しめるのが、1号路の中腹にある「かすみ台展望台」です。この展望台の特徴はなんと言ってもその夜景。近くの市街地から新宿のビル群まで見通せる景色には、言葉を失います。

稲荷山展望台

最後が「稲荷山展望台」です。稲荷山コースからしか辿り着くことはできません。少しハードなコースではありますが、その絶景を見れば疲れは吹き飛びます。展望台にはあずま屋もあるので、一息つくのも良いでしょう。

高尾山のイベント

3月『火渡り祭』


火渡り祭の様子
毎年3月の第2日曜日には、高尾山で日本最大級の「火渡り祭」が開催されます。世界平和や息災延命、災厄消除を祈念し行われる薬王院の一大イベントです。

火渡りとは、燃えている木の上でお経を唱えながら、裸足で渡る修行の一環で古くから世界中で行われてきました。薬王院の修験者はもちろん、一般の方でも参加することができます。

当日は、火渡りに向けた様々な儀式が行われ、海外の観光客に人気なイベントです。

4月〜5月『若葉まつり』

「若葉まつり」は、4月から5月にかけて春の訪れを祝し開催されます。春の芽吹きを感じさせる美しい新緑のもと、コンサートや大道芸ショーといったイベントを中心に行われ、限定のグッズなども配布されます。

また、野天(屋外でお茶を点てること)や出店などもあり、気持ちの良い春の日差しの下で美味しい食事を楽しめるのも魅力の一つです。約1ヶ月半の開催期間、様々なイベントが企画されるので、是非HPでスケジュールを確認してみてください。

夏『高尾山ビアマウント』

ケーブルカーを降りてすぐの展望台では、毎年ビアガーデンが開かれます。開催時期は6月から10月。暑い夏に登山を終えて飲むビールは格別です。

ビールだけでなく、その他のお酒やソフトドリンクに加え、食事は和・洋・中のビュッフェが用意されており、子供連れも楽しめること間違いなし。展望台にあるスラブ、森の中のガーデン、屋内のホールと3種類の座席が用意されています。

標高500mからの夜景を望みながらビールを飲み、家族や友人と過ごす時間は素晴らしい夏の思い出となるでしょう。

高尾山へのアクセス

最寄駅:京王線高尾山口駅

新宿駅からのアクセス

【新宿駅】ー 京王線 / 高尾山口方面
→ 【高尾山口駅】 → 徒歩(約5分)

東京駅からのアクセス

【東京駅】ー JR中央線快速 / 新宿方面
→ 【新宿駅】ー 京王線 / 高尾山口方面
→ 【高尾山口駅】→ 徒歩(約5分)

成田空港からのアクセス

【成田空港駅】ー JR成田線成田エクスプレス / 新宿方面
→ 【新宿駅】ー 京王線 / 高尾山口方面
→ 【高尾山口駅】→ 徒歩(約5分)

羽田空港駅からのアクセス

【羽田空港駅】ー 京急線 / 品川方面
→ 【品川駅】ー JR山手線 / 渋谷方面
→ 【新宿駅】ー 京王線 / 高尾山口方面
→ 【高尾山口駅】→ 徒歩(約5分)

車でのアクセス

最寄りIC:中央自動車道八王子JCT経由、圏央道高尾山IC(約5分)
高尾山周辺の駐車場:高尾山薬王院祈祷殿駐車場 八王子市営高尾山麓駐車場 京王高尾山駐車場

高尾山は気軽なお出かけにぴったり


高尾山山頂の看板

2007年にミシュラン三ツ星を獲得したこともあり、今では年間登山者数世界一を誇る高尾山。都内にいながら大自然を味わえ、登山初心者でも気軽に遊びにいける高尾山は、週末のお出かけにもデートにもピッタリです。

近くには美術館や温泉施設も続々とオープンしており、さらに人気が集まっています。本格的な登山に臨むのも良し、ピクニックなどゆっくりとした時間を過ごすのも良し、美術館や温泉を楽しむのも良し。

様々な魅力に溢れる高尾山に是非、足を運んでみてください。

高尾山の周辺情報