初詣ってなに?
初詣っていつからあるの?
初詣の正しい参拝方法や時期とは?
初詣の疑問点を解消!
初詣の参拝者数ランキング
まとめ

1年の始まりにその年の幸せを願い、神社や寺院を参拝する「初詣」。年間9,000万人もの人が行うとされる日本の文化です。

厳密なルールを気にすることなく楽しむことができる正月を象徴する行事で、地元の社寺(しゃじ)に行く人もいれば、有名な社寺を参拝する人もいるなど参拝方法もさまざま。参拝時期についても同様で「三が日に行ってこそ初詣」「その年の最初の参拝が初詣」など捉え方が人によって異なります。

いかにも「日本の伝統文化」という雰囲気がある初詣ですが、意外にもその歴史は浅く、鉄道会社の集客競争から生まれたものなんです。今回はそんな初詣の歴史と参拝方法、人気の神社・寺院を紹介します。

初詣ってなに?


多くの人が楽しむ初詣
一年の初めに神社や寺院を訪れ、今年が良い年になるようにお願いする「初詣」。年間で9,000万人以上が行っているといわれており、生活に根付いた習慣となっています。

家族で訪れたり、恋人とのデートとして参拝する人も多く、最も人が訪れるとされている明治神宮には約300万人もの人が押し寄せ、その年の幸運を祈願します。有名な社寺で正月の熱気を感じながら参拝するもよし、穴場の社寺で静かに参拝するもよしと楽しみ方も十人十色。

着物を着て晴れやかな気持ちになったり、おみくじで一年を占ったり、古いお守りを返納し、新しいものを手に入れたりと、新年を迎えるためのイベントとしても人気を博しています。

初詣の歴史

現在の初詣は元日のお参りをするという習慣ですが、実はこの形式になったのは最近のこと。由来となった行事は平安時代からあったといわれる初詣は、歴史の中でどのように変化してきたのでしょうか。

初詣の元になった習慣


煌びやかな現在の初詣
初詣の起源は平安時代から伝わる「年籠り(としごもり)」という習慣。年籠りとは村や家の長がその地域の氏神様(うじがみさま)が祀られている社寺(しゃじ)に大晦日の夜から元日の朝まで寝ずに籠ることをいいます。

一度も寝てはならないという決まりがあり、うっかり寝てしまうと白髪やシワが増えるという言い伝えも。現在、日本ではほとんど行われなくなった習慣ですが、中国では「守歳(しゅさい)」と呼ばれる同じような風習があるそうです。


恵方の元となっている十二支
時代が変わるにつれてこの年籠りが大晦日にお参りする「除夜詣」と元旦にお参りする「元日詣」に分かれたといわれています。

江戸時代になると元日詣は「恵方詣」と呼ばれるようになり、人々はその年の恵方に位置する神社にお参りをしていました。「恵方」とは節分の時に食べる恵方巻きで知られる、その年の縁起の良い方向のこと。

恵方は毎年変わるため、決まった社寺にお参りする習慣はなかったようです。

初詣は鉄道会社が作った習慣ってホント?


多くの人で混み合う元日の初詣
現在の形式よりも方角や参拝する時期などの縛りがあった「年籠り」や「恵方詣」。明治時代に入るとこれらの習慣を変える出来事が訪れます。

人々の生活スタイルが変化し、休みが元日に集中するため、日付の決まっている年籠りよりも方角が決まっている恵方詣が盛んになっていきました。


初詣が生まれるきっかけとなった川崎大師
それに加えて鉄道会社の集客競争が起こります。当時、新橋と横浜の間を国営の汽車が運行していましたが、現在も多くの人が初詣に訪れる「川崎大師」がある川崎には急行列車が停車しませんでした。

そこで「鉄道を使って初詣をする」という流れを作るため、特に参拝客が集中する三が日は特別に停車することとなりました。

その後、国営の鉄道に加え、京浜電鉄も川崎に路線を開通させ、鉄道会社による参拝客の取り合いが始まります。これは全国に波及し、さまざまな地域での競争が激化していきました。


今もなお多くの人が訪れる初詣
当時の人々は新しかった鉄道での小旅行ということ自体が珍しく、ワクワクするものだったそう。そのため、深く信仰していない人でも楽しく参加できるライトなイベントとして急速に普及していきました。

このような流れの中で鉄道での恵方詣が盛んになっていきましたが、恵方は毎年変わることから利益を生み出し続けるのは困難でした。そのため方角を限定することをやめ、現在の初詣のスタイルが誕生したのです。

毎年約300万人が初詣に訪れる明治神宮
恵方詣から初詣へと移行していく流れを決定的にしたのが「明治神宮」の登場です。現在でも最も多い参拝者数を誇る明治神宮は1920年に建立。東京の中心ともいえる場所に建立されたため、「恵方」に囚われることはありません。

メディアの後押しもあり、「正月にはどこかの社寺にお参りをする」という現代の初詣のスタイルを象徴するような神社となりました。

このように歴史の中で人々の生活が変化し、それに伴って「初詣」という文化が構築されることとなったのです。

初詣の正しい参拝方法や時期とは?

厳格なルールがなく、多くの人が気軽に行ける「初詣」。だからこそ「どうやればいいの」「いつ行けばいいの」と疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。ここでは正しい参拝方法と参拝時期について紹介します。

さまざまな参拝時期


厳格なルールがない分、マナーがわかりにくい初詣
初詣に行くときに悩むのが参拝時期。三が日は人が多くて嫌だけどいつまでに行けばいいかわからないという人は多いのではないでしょうか。

初詣としての御利益が得られるのはなんと昨年の12月から。年明けではなく年内のうちに初詣を済ませ、幸先の良い新年を願うことを「幸先詣(さいさきもうで)」といいます。新型コロナウイルスの影響で分散参拝を推奨する目的で普及した参拝様式です。

逆にいつまでを初詣の期限とするのかについては特に決まったものはありません。1年の中で初めての参拝のことを初詣とする考え方から、三が日に参拝するものを初詣とする考えからまでまちまち。

初詣とともに正月ムードを高める門松
「松の内」と呼ばれる門松が玄関に飾られている期間(関東は7日まで・関西は15日まで)か、遅くとも節分(2月3日)までには行くことが多いようです。

正しい参拝方法

1、 身だしなみを整え、手水舎で手や口を清める

神様に祈る前には手水で清めましょう
社寺に入る前はしっかりと身だしなみを整えましょう。帽子やマフラーは入る前に取るのが正しいマナー。鳥居の前では軽く一礼し、境内へ入ります。その後手水舎で手や口を清めておきましょう。

2、古いお札やお守りを奉納する

1年のご利益に感謝しながらお守りを奉納しましょう
昨年いただいたお札やお守りを奉納しましょう。拝受した神社に奉納するのが一番良いですが、難しい場合は違う社寺でも構わないそう。

3、本殿にてお参りをする

しっかりとお祈りし、新年の幸福をお願いしましょう
お札やお守りを奉納したら本殿にてお参りをしましょう。神社か寺院かによって少し参拝のマナーが異なるので自分が初詣に行く社寺に合わせた礼儀作法をチェックしておきましょう。

神社の場合
1、お賽銭を納める
2、鈴を鳴らす
3、姿勢を正して二礼する
4、二回拍手をする
5、目を閉じて手を合わせる
6、深く一礼する

寺院の場合
1、 一礼する
2、 お賽銭を納める
3、 鐘をつく
4、 静かに手を合わせてお祈りをする
5、 深く一礼する

神社は「二礼二拍手一礼」。しっかりと腰を曲げて礼をすることを意識しましょう。寺院では拍手をせず、静かに手を合わせるのがポイント。今年の幸せを願ってお祈りをしましょう。初詣を楽しみながらもしっかりと礼儀作法を守って参拝できるとご利益を得られること間違いなし。

初詣の疑問点を解消!

厳格な決まりがなく、多くの人が気軽に楽しむことができる「初詣」。そんな初詣の参拝途中にふと思い浮かんでしまうかもしれない疑問をいくつか紹介します。

引いたおみくじはどうすればいいの?


一年の運勢を占うおみくじ
おみくじとはその年の運勢を表すもの。引くときは良い結果が出るか悪い結果が出るかドキドキするのも魅力です。引いたおみくじはどうするのが良いのかご存知でしょうか。

特に決まりはありませんが、自分が良いと思える結果は持ち帰り、普段から身につけるのが良いでしょう。また、自分が悪いと思ってしまう結果が出た場合は神社の木などに結んで帰ることが多いです。


おみくじを結びつけてから帰る参拝者
その際に聞き手と逆の手で結ぶと困難なことをした(鍛錬した)という意味合いとなり、吉に転じるそう。納得のいかない結果になってしまったら是非試してみましょう。

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神社・寺

初詣後の寄り道は厳禁?


初詣に訪れるカップル
初詣の後に家族や恋人と一緒に正月ムードの街を散策するという人も多いと思います。しかし、一説によると初詣の帰り道に寄り道をしてしまうと、いただいたご利益が落ちてしまうそう。

初売りや食事を楽しみたいところですが、初詣の後は家に帰ってのんびりしたほうが良いのかもしれません。

初詣の参拝者数ランキング

多くの有名な社寺が人でごった返す「初詣」。中でも全国でも有数の参拝者数を誇る神社や寺院を紹介します。

第1位 明治神宮


日本一の参拝者数を誇る明治神宮
東京都渋谷区にある「明治神宮」。原宿から徒歩1分というアクセスの良さながら、都内にあるとは思えないほどの豊かな緑が特徴の神社です。

初詣の名所であり、毎年300万人もの人が参拝しています。特に年越しのカウントダウンが有名で、テレビ中継に映し出された明治神宮の様子はまさに人の波といえるほどの大盛況。そこにいる全員で新年の到来を祝うのは特別な光景です。

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神社・寺


透き通るような水質が特徴的な清正井
「清正井(きよまさのいど)」は明治神宮を代表するパワースポットで、「絶えることなく、大量の水が湧き出る」ということから、悪い気が浄化され、運気が上がるとされています。

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神社・寺

第2位 成田山新勝寺


美しい五重塔で知られる成田山新勝寺
千葉県成田市に位置する「成田山新勝寺」。1,000年以上の歴史を誇る歴史の長い寺院です。

新勝寺は鉄道会社の集客競争で人気を獲得した寺院の一つ。現在は参拝者が明治神宮に次ぐ2位を記録しており、多くの人から支持されていることがわかります。


成田山公園を見下ろせる平和の大塔
境内の最奥部には「平和の大塔」と呼ばれる高さ58mの赤い塔がそびえ立ちます。大塔の眼下には「成田山公園」が広がっており、四季折々の美しい姿を見ることができます。

第3位 川崎大師


今でも根強い人気を誇る川崎大師
神奈川県川崎市に位置する「川崎大師」。厄除けをはじめとするさまざまなご利益を得られることで知られる歴史ある寺院です。

実は川崎大師とは通称で、本当の名前は「平間寺(へいけんじ)」。初詣ができるきっかけになった寺院であり、今でも多くの参拝客を誇ります。


松ぼっくりのような形が印象的な自動車安全祈祷殿
川崎大師の見どころといえば別殿である「自動車安全祈祷殿(じどうしゃあんぜんきとうでん)」。松ぼっくりのような形のとても印象的な建物です。ここでは1台あたり5,000円で交通安全を祈祷してもらうことができます。ドライブをする人や新しく車を買った際はここで安全を祈祷しておきましょう。

第4位 浅草寺


大きな提灯が特徴的な浅草寺のシンボルである雷門
東京都台東区に位置する「浅草寺」。雷門や仲見世通りと東京を象徴する観光スポットが目白押しの寺院です。

外国人からも定評のある浅草寺。正月には初詣に来た人で賑わいます。東京で2番目の参拝者数を誇り、仲見世通りまで人で埋め尽くされる程の大行列となります。

実は浅草寺のおみくじにはとある特徴があるんです。それは「凶」が出る確率が非常に高いというもの。なんともシビアなおみくじですがそのスリルも相まって大人気のおみくじになっています。

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浅草寺の玄関口【雷門】はなぜ生まれた?浅草のシンボルの歴史と見どころとは 浅草エリアのシンボルとして親しまれているのが、浅草寺にある「雷門」。大きな赤い提灯はあまりにも有名で、誰しも一度は目にしたことがあるはず。今回は、雷門の歴史や見るべきポイントなどを解説していきます。

神社・寺

第5位 伏見稲荷大社


連なった鳥居が異世界感を演出する伏見稲荷大社
京都府京都市にある稲荷山に位置する「伏見稲荷大社」。山全体が境内という巨大な神社です。

京都の「お稲荷さん」といえば数え切れないほど連なった赤い鳥居。鳥居は稲荷山全体で約10,000基あり、想像を超える絶景が広がっています。

初詣にも多くの人が訪れ、いつも以上の賑わいを見せます。境内はかなり広いため、回るだけでもいい運動になります。正月から気合を入れて回ってみると清々しい気持ちになれるかも。

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神社・寺

日本人の心を掴んだ正月を象徴する初詣

今回は初詣の歴史や参拝方法、おすすめの社寺を紹介しました。「鉄道」という意外な要因で出来上がった「初詣」。今となっては日本の新年には欠かせない文化となりました。

忙しい日常から離れ、家族や恋人など大切な人と互いの1年が良いものになるように祈るひとときをじっくり味わってみてはいかがでしょうか。