- 1.(京都府・愛知県・福岡県)七夕スカイランタン祭り
- 2024年7月13日~15日・8月9日~11日・8月23日~25日
- 2.(宮城県)仙台七夕まつり
- 2024年8月6日~8日
- 3.(群馬県)前橋七夕まつり
- 2024年7月5日~7日 ※終了
- 4.(埼玉県)狭山市入間川七夕まつり
- 2024年8月3日・4日
- 5.(神奈川県)湘南ひらつか七夕まつり
- 2024年7月5日~7日 ※終了
- 6.(千葉県)茂原七夕まつり
- 2024年7月27日・28日
- 7.(東京都)阿佐谷七夕まつり
- 2024年8月7日~12日
- 8.(静岡県)清水七夕まつり
- 2024年7月4日~7日 ※終了
- 9.(愛知県)安城七夕まつり
- 2024年8月2日〜4日
- 10.(愛知県)一宮七夕まつり
- 2024年7月25日~28日
- 11.(大阪府)令和OSAKA天の川伝説
- 2024年7月7日 ※終了
- 12. (秋田県)能代七夕 天空の不夜城
- 2024年8月2日・3日
- おわりに
平安時代から伝わる「七夕」は、もともと宮中のみで行われる行事でした。庶民の間に七夕文化が浸透したのは江戸時代になってからで、当時は詩歌や習い事の上達を願い、神様に野菜や果物をお供えしていたようです。
江戸時代には他にも、各家庭で願い事を書いた短冊や、裁縫の上達を意味する「吹き流し」や大漁を意味する「網飾り」などを笹に吊るし、七夕当日を迎えていました。
この記事では、七夕にちなんだ全国の祭りやイベントを紹介します。現代の七夕祭りでは、伝統的な装飾具の他に、地域ゆかりのモチーフや流行りのキャラクターを模した大掛かりな飾りが多く見られ、夏の観光にもおすすめ。2024年の夏は、ぜひこの記事を参考に七夕祭りめぐりをしてみてくださいね。
※この記事に掲載の情報は2023年6月時点のものです。諸事情により変更となる場合があるため、お出かけの際はご自身で最新の情報をご確認ください
※2024年7月、一部情報を更新しました
1.(京都府・愛知県・福岡県)七夕スカイランタン祭り
スカイランタンが彩る七夕の空の下で、幻想的な夏の夜を楽しみましょう(写真提供:Instagram かずきさん)
2016年から始まった「七夕スカイランタン祭り」。実は、LEDライトが光源の「LEDスカイランタン」を使用した大規模イベントの先駆け的存在です。祭りの終盤、来場者が一斉にランタンをリリースする(空に飛ばす)光景は、幻想的で見応え抜群。環境に配慮しながらイベントを満喫したいという方は、ぜひ一度足を運んでみてください。
2024年の七夕スカイランタン祭りは、京都・愛知・福岡の3都市で開催されます。事前にチケットを購入する必要があるので、気になる方は公式サイトをチェック。会場では、アーティストによる音楽ライブや屋台の出店、フォトスポットの設置などがあり、スカイランタンリリースのほかにも祭りを楽める要素が盛りだくさんです。
七夕スカイランタン祭りの基本情報
【京都会場】
●会場:京都府立木津川運動公園 城陽五里五里の丘
●開催期間:2024年7月13日(土)~15日(月)
【愛知会場】
●会場:Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールF
●開催期間:2024年8月9日(金)~11日(日)
【福岡会場】
●会場:西日本総合展示場
●開催期間:2024年8月23日(金)~25日(日)
【各会場共通】
●料金:
子ども(0〜5歳)……無料
子ども(6〜12歳)……3500円〜
大人(13歳以上)……7400円〜
●公式サイト:七夕スカイランタン祭り
2.(宮城県)仙台七夕まつり
仙台駅前から中央通り、一番町通りのアーケード街にずらりと並ぶ七夕飾りは壮観(写真:(公財)仙台観光国際協会)
「仙台七夕まつり」は伊達政宗公の時代から続く伝統行事。華やかな七夕祭りとして全国的にも有名で、例年200万人以上の観光客が訪れます。仙台七夕の笹飾りを見物する際は、特に無病息災や商売繁盛などの願いをこめた伝統的な7種類の装飾具「七つ飾り」にご注目ください。飾りを探しながら、受け継がれてきた地域文化に思いを馳せてみては。
もともとは旧暦の7月7日に行われていた祭りのため、当時の季節感に合わせて8月に行われるのも特徴の一つです。「仙台七夕花火祭」「瑞宝殿七夕おもてなし」「仙台城跡ナイトイベント」など、同時期に行われる関連イベントもぜひチェックを。
仙台七夕まつりの基本情報
●開催場所:仙台市中心部および周辺の地域商店街
●開催期間:2024年8月6日(火)~8日(木)
●公式サイト:仙台七夕まつり
3.(群馬県)前橋七夕まつり
浴衣を着て前橋を訪れ、お得なサービスで七夕祭りを満喫しましょう(写真提供:前橋観光コンベンション協会)
2024年で第74回を迎える「前橋七夕まつり」は、北関東で最大規模の七夕祭りといわれています。見どころは、手作りの七夕飾り。七夕飾りコンクールも実施されており、モーターを使った竹飾りなど、力作が勢ぞろいするのが前橋七夕まつりの特徴の一つです。地元の園児や児童によるかわいらしい飾りも並ぶので、思わずほっこりしてしまうかも。
飾りを見物するほか、前橋中心商店街・JR前橋駅前・広瀬川河畔緑地の3エリアでそれぞれ縁日をめぐったり、ワークショップに参加したりするのもおすすめです。SNS連動企画「#浴衣でまえばし」キャンペーンは毎年好評(2024年の開催は6月10日時点では未発表)。2023年は浴衣姿でキャンペーン賛同店を訪れると、各店でオリジナルサービスが受けられました。
前橋七夕まつりの基本情報
●開催場所:前橋市中心部および周辺部商店街
●開催期間:2024年7月5日(金)~7日(日)
●公式サイト:前橋七夕まつり
4.(埼玉県)狭山市入間川七夕まつり
ライトアップされた笹飾りが夜空を美しく彩ります(写真提供:Instagram Rimo cafeさん)
関東三大七夕祭りの一つである「狭山市入間川七夕まつり」は、150年以上続く狭山市の伝統行事です。商店や事業所をはじめ、市民が手作りしたたくさんの七夕飾りが並び、華やかな光景が広がります。昼間とは違う雰囲気を味わいたいと、夜遅くまで楽しむ方もいるんだとか。
なお、例年は初日に「納涼花火大会」が開催されていましたが、2024年は開催の見送りが決定しています。「竹飾りナンバーワン投票」は2024年も開催されますので、8月3日はぜひ投票してみて。
狭山市入間川七夕まつりの基本情報
●開催場所:狭山市駅西口・市民広場から七夕通り商店街
●開催期間:2024年8月3日(土)・4日(日)
●公式サイト:狭山市入間川七夕まつり
5.(神奈川県)湘南ひらつか七夕まつり
昼と夜とで表情を変える笹飾りを堪能して
豪華な七夕飾りで知られる「湘南ひらつか七夕まつり」は、戦後の商業復興策として始まりました。中心街には約500本もの笹飾りが並び、その他10mを超える大型の飾りや人気スポーツ選手やキャラクターを模した飾りが、にぎやかに街を彩ります。市内各所でイベントやパレードが行われるほか、夜景も見どころ。ライトアップされた笹飾りは昼間と趣が変わるので、ぜひ足を運んでみてください。
湘南ひらつか七夕まつりの基本情報
●開催場所:JR平塚駅北口商店街を中心とした市内全域
●開催期間:2024年7月5日(金)~7日(日)
●公式サイト:湘南ひらつか七夕まつり
6.(千葉県)茂原[もばら]七夕まつり
色鮮やかな笹飾りの下を踊りながら練り歩くダンサーたち(写真提供:(公社)千葉県観光物産協会)
2023年は4年ぶりの復活となり盛り上がりを見せた「茂原七夕まつり」。1954年に商店街が祭りを始めたのをきっかけに恒例となり、その後年々規模を拡大し、今では毎年80万人以上が訪れています。迫力満点な「もばら阿波おどり」「YOSAKOI夏の陣」など、イベントも盛りだくさん。
開催されるイベント情報は、公式サイトで続々更新されていくので要チェックです。鮮やかな笹飾りとともに、賑やかな七夕の夜を楽しみましょう。
茂原七夕まつりの基本情報
●開催場所:千葉県茂原市
●開催期間:2024年7月27日(土)・28日(日)
●公式サイト:茂原七夕まつり
7.(東京都)阿佐谷七夕まつり
「はりぼて」は阿佐谷七夕まつりの代名詞。笹飾りに混じって動物やキャラクターなどのフィギュアが吊るされた、独特の風景を楽しみましょう
1954年にスタートした「阿佐谷七夕まつり」は、七夕祭りでは都内随一の規模として知られ、2024年に第68回目を迎えます。七夕飾りとともに、人気キャラクターなどの「はりぼて」(骨組みに紙を貼り合わせて作るフィギュア)が飾られている様子は、テレビやSNSで目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
過去に飾られたはりぼての中には、全長5m近くある大作もありました。アイデアと個性が光る作品は必見です。例年は七夕まつりに合わせ、商店街で特別セールや露店も企画されるので、夏の夜の散歩にもおすすめです。
阿佐谷七夕まつりの基本情報
●開催場所:阿佐ヶ谷パールセンター商店街
●開催期間:2024年8月7日(水)~12日(月)
●公式サイト:
阿佐谷七夕まつり
阿佐谷パールセンター商店街
8.(静岡県)清水七夕まつり
手作り感あふれる七夕飾りが、どこか懐かしい印象です(写真提供:Instagram ISOさん)
1953年に現在のような大規模イベントとしてスタートした「清水七夕まつり」。個性豊かな七夕飾りの中でも特に目を引くのが、「ちびまる子ちゃん」を取り入れたものです。清水区に「ちびまる子ちゃんランド」があることから、登場人物をデザインしたものが多いのだとか。同じ作品をモチーフにしているからこそ、作り手のアイデアが光ります。かわいらしい飾りが目を楽しませてくれますよ。
清水七夕まつりの基本情報
●開催場所:
清水駅前銀座商店街
清水銀座商店街
清水駅江尻口よってこ商店街
中央銀座商店街
●開催期間:2024年7月4日(木)~7日(日)
●公式サイト:清水七夕まつり
9.(愛知県)安城[あんじょう]七夕まつり
無数の短冊がつるされた笹飾り。写真映えするスポットもたくさんあります
1954年に始まった「安城七夕まつり」。例年3日間で100万人以上の人が訪れる安城七夕まつりは、コンセプトを「願いごと、日本一。」とし、2009年頃から関連イベントを充実させてきました。竹飾りが立ち並ぶ道としては、日本一長いといわれる竹飾りストリートの設置や、2013年に「1本の丈にかけられた最も多い短冊の数」で世界記録に認定されたことなどが、象徴的です。
見どころ盛りだくさんの安城七夕まつりですが、特に「願いごと短冊」はこの祭りならではの光景といえます。道の両脇にびっしりと並ぶ無数の短冊は、近くで見ると迫力がありそう。願いごとキャンドルの灯りを眺めながら、ゆったり過ごすのもおすすめです。安城七夕神社にも、笹飾りをはじめとした写真映えスポットがたくさん。ぜひ足を運んでみてくださいね。
安城七夕まつりの基本情報
●開催場所:JR安城駅周辺市街地一帯
●開催期間:2024年8月2日(金)〜4日(日)
●公式サイト:安城七夕まつり
10.(愛知県)一宮七夕まつり
織物の神様に感謝を捧げるお祭りは、一宮市と真清田神社のタッグで盛大に盛り上げます
1956年に始まった「一宮七夕まつり」は、例年約130万人の人出がある大規模な祭り。仙台や平塚の七夕まつりとならび、日本の三大七夕まつりの一つに数えられることもあります。また、もともと織物産業が盛んな一宮市の七夕まつりには、織物の神様「萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)」に感謝する「おりもの感謝祭」としての側面もあります。
恒例の「コスプレパレード」や、パレード「ワッショーいちのみや」など、祭り期間中は街中でたくさんのイベントが開催されます。萬幡豊秋津師比売命(よろづはたとよあきつしひめのみこと)を祀る真清田(ますみだ)神社で、当時の装束を身につけた市民が雅楽の生演奏とともに練り歩く500mの大行列「御衣奉献行列」や、「提灯まつり」を見物するのもおすすめです。
一宮七夕まつりの基本情報
●開催場所:一宮市本町商店街周辺
●開催期間:2024年7月25日(木)~28日(日)
●公式サイト:一宮七夕まつり
11.(大阪府)令和OSAKA天の川伝説
2023年は、4年ぶりに天満川が一夜限りの「天の川」に(写真提供:(公財)大阪観光局)
「水都大阪」を盛り上げるべく、2010年にスタートした比較的新しい七夕イベント。内容は、LEDを光源とする直径8.5cmの光の球「いのり星®」を、天の川伝説にゆかりのある天満川に放流することで、川面に「天の川」を作るというもの。人々の願いをのせた「いのり星®」の青い光で川が覆われていく様子は、なんとも言えない美しさです。放流された「いのり星®」は全て回収され、リユースされるのだとか。地上に現れる美しい天の川を眺めに、大阪を訪れてみませんか?
令和OSAKA天の川伝説の基本情報
●開催場所:大川・天満橋~天神橋周辺(八軒家浜等)
●開催期間:2024年7月7日(日)
※19:00頃に放流開始
●料金:前売り券1500円、当日券1800円 3歳以下無料(有料観覧エリア入場券&いのり星放流券)
●公式サイト:令和OSAKA天の川伝説
12. (秋田県)能代七夕 天空の不夜城
能代七夕 天空の不夜城
秋田県の北部・能代市で開催される「能代七夕 天空の不夜城」は、城のような豪華絢爛な大型灯籠が町をゆく歩く姿で知られる七夕行事。現在は高さ17.6m、24.1mの巨大灯籠が用いられますが、その2基が登場したのは2013年〜2014年のこと。
もともと、江戸時代・天保年間には、現在と同じように高さ五丈八尺(17.6m)の巨大灯籠が用いられていたそうですが、戦後の電気普及に伴い、道路沿いに電線が整備されたことで、灯籠の高さが制限されるようになります。
時が経ち、能代市の電線が地中化。1世紀を超えようやく、巨大灯籠を運行できる環境が整います。関係各所が立ち上がり、2013年に復活したのが高さ17.6mの「嘉六-かろく-」。翌2014年には高さ24.1mの「愛季-ちかすえ-」が完成。
天にまで届きそうな城郭七夕灯籠が街を練り歩く姿はまさに圧巻です。
能代七夕 天空の不夜城の基本情報
●開催場所:秋田県能代市 国道101号(市役所入口交差点~通町交差点)
●開催期間:2024年8月2日(金)・3日(土)
※灯籠出発は18:30
●公式サイト:能代七夕 天空の不夜城
おわりに:特別な七夕の夜を楽しもう
華やかな笹飾りに短冊を飾るだけでなく、イベントに参加したり、縁日を巡ったりと、七夕の夜はいろいろな楽しみ方がありますね。
その土地ならではの笹飾りやイベントを目当てに、お出かけの計画を立ててみてはいかがでしょうか。きらびやかな灯りで彩られる夜は、きっと素敵な思い出になるはず。願い事も忘れずに記しておきましょうね。
Text:小林あきこ / Sakura Takahashi
Photo:PIXTA(特記ないもの)
参考:
『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(新谷尚紀監修/日本文芸社)
『日本の365日を愛おしむ−毎日が輝く生活暦−』(本間美加子著/東邦出版)
『知っておきたい日本の年中行事事典』(福田アジオ、菊池健策、山崎祐子、常光徹、福原敏男著/吉川弘文館)
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