1.(東京都・愛知県・京都府・福岡県)七夕スカイランタン祭り
2.(宮城県)仙台七夕まつり
3.(群馬県)前橋七夕まつり
4.(埼玉県)狭山市入間川七夕まつり
5.(神奈川県)湘南ひらつか七夕まつり
6.(千葉県)茂原七夕まつり
7.(東京都)阿佐谷七夕まつり
8.(静岡県)清水七夕まつり
9.(愛知県)安城七夕まつり
10.(愛知県)一宮七夕まつり
11.(大阪府)令和OSAKA天の川伝説
2023年は全国の七夕祭りを楽しもう

平安時代から伝わる「七夕」は、もともと宮中のみで行われる行事でした。庶民の間に七夕文化が浸透したのは江戸時代になってからで、当時は詩歌や習い事の上達を願い、神様に野菜や果物をお供えしていたようです。

江戸時代には他にも、各家庭で願い事を書いた短冊や、裁縫の上達を意味する「吹き流し」や大漁を意味する「網飾り」などを笹に吊るし、七夕当日を迎えていました。

この記事では、七夕にちなんだ全国の祭りやイベントを紹介します。現代の七夕祭りでは、伝統的な装飾具の他に、地域ゆかりのモチーフや流行りのキャラクターを模した大掛かりな飾りが多く見られ、夏の観光にもおすすめ。2023年の夏は、ぜひこの記事を参考に七夕祭りめぐりをしてみてくださいね。

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七夕の短冊に願いを込めて

【七夕】歴史や由来は?日本三大七夕祭りの見どころを解説 7月7日は「七夕」。天の川を挟んで織姫と彦星が1年で唯一会える日という伝説があり、日本では短冊に願い事を書くという風習があります。この時期に合わせて行事も各地で開催。今回は七夕の由来や飾りの意味、日本三大七夕祭りを紹介します。

花火・祭り

1.(東京都・愛知県・京都府・福岡県)七夕スカイランタン祭り

2016年から始まった「七夕スカイランタン祭り」。実は、LEDライトが光源の「LEDスカイランタン」を使用した大規模イベントの先駆け的存在です。祭りの終盤、来場者が一斉にランタンをリリースする(空に飛ばす)光景は、幻想的で見応え抜群。環境に配慮しながらイベントを満喫したいという方は、ぜひ一度足を運んでみてください。

スカイランタンが彩る七夕の空の下で、幻想的な夏の夜を楽しみましょう

スカイランタンが彩る七夕の空の下で、幻想的な夏の夜を楽しみましょう(写真提供:Instagram かずきさん

2023年の七夕スカイランタン祭りは、東京・愛知・京都・福岡の4都市で開催されます。事前にチケットを購入する必要があるので、気になる方は早めにチェックを。会場では、アーティストによる日替わり音楽ライブや縁日の実施、フォトスポットの設置などがあり、スカイランタンの他にも祭りを楽める要素が盛りだくさんです。

【七夕スカイランタン祭りの基本情報】
東京会場:新宿住友ビル三角広場
住所:東京都新宿区西新宿2-6-1
開催期間:2023年7月21日(金)~23日(日)

愛知会場:Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)展示ホールA
住所:愛知県常滑市セントレア5-10-1
開催期間:2023年8月25日(金)~27日(日)

京都会場:京都府立木津川運動公園 城陽五里五里の丘
住所:京都府城陽市富野北角14-8
開催期間:2023年7月28日(金)~30日(日)

福岡会場:西日本総合展示場 新館ABC展示場
住所:福岡県北九州市小倉北区浅野3-8-1
開催期間:2023年7月14日(金)~16日(日)

(各会場共通)
時間:開場17:00、ランタンリリース20:30
料金:
13歳以上6500円~(スカイランタン付き)、~5歳は無料
公式サイト:七夕スカイランタン祭り

2.(宮城県)仙台七夕まつり

「仙台七夕まつり」は伊達政宗公の時代から続く伝統行事。華やかな七夕祭りとして全国的にも有名で、例年200万人以上の観光客が訪れます。仙台七夕の笹飾りを見物する際は、特に無病息災や商売繁盛などの願いをこめた伝統的な7種類の装飾具「七つ飾り」にご注目ください。飾りを探しながら、受け継がれてきた地域文化に思いを馳せてみては。

仙台駅前から中央通り、一番町通りのアーケード街にずらりと並ぶ七夕飾りは壮観

仙台駅前から中央通り、一番町通りのアーケード街にずらりと並ぶ七夕飾りは壮観(写真:(公財)仙台観光国際協会)

もともとは旧暦の7/7に行われていた祭りのため、当時の季節感に合わせて8月に行われるのも特徴の一つです。「仙台七夕花火祭」「瑞宝殿七夕おもてなし」「仙台城跡ナイトイベント」など、同時期に行われる関連イベントもぜひチェックを。

【仙台七夕まつりの基本情報】
開催場所:仙台市中心部および周辺の地域商店街
開催期間:2023年8月6日(日)~8日(火)
公式サイト:仙台七夕まつり

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仙台七夕まつりの七夕飾り

【仙台七夕まつり】歴史や由来は?2023年開催情報更新!花火祭は4年ぶり完全復活 東北三大夏祭りの一つ「仙台七夕まつり」。伊達政宗公の時代から続き、毎年8月に宮城県仙台市で開催されます。商店街を埋め尽くす色鮮やかな笹の七夕飾りが見どころ。今回は仙台七夕まつりの歴史や由来、見どころを紹介します。

花火・祭り

3.(群馬県)前橋七夕まつり

2023年で第73回を迎える「前橋七夕まつり」は、北関東で最大規模の七夕祭りといわれています。見どころは、手作りの七夕飾り。七夕飾りコンクールも実施されており、モーターを使った竹飾りなど、力作が勢ぞろいするのが前橋七夕まつりの特徴の一つです。地元の園児や児童によるかわいらしい飾りも並ぶので、思わずほっこりしてしまうかも。

浴衣を着て前橋を訪れ、お得なサービスで七夕祭りを満喫しましょう

浴衣を着て前橋を訪れ、お得なサービスで七夕祭りを満喫しましょう(写真提供:前橋観光コンベンション協会)

飾りを見物する他、前橋中心商店街・JR前橋駅前・広瀬川河畔緑地の3エリアでそれぞれ縁日をめぐったり、ワークショップに参加したりするのもおすすめです。さらに、毎年好評のSNS連動企画「#浴衣でまえばし2023」キャンペーンを2023年も実施!浴衣姿でキャンペーン賛同店を訪れると、各店でオリジナルサービスが受けられます。詳細は公式サイトでご確認ください。

【前橋七夕まつりの基本情報】
開催場所:前橋中心商店街エリア
     JR前橋駅前エリア 
     広瀬川河畔緑地エリア 
群馬県前橋市千代田町3
開催期間:2023年7月7日(金)~9日(日)
公式サイト:前橋七夕まつり
「#浴衣でまえばし2023」SNSキャンペーン公式サイト:前橋市

4.(埼玉県)狭山市入間川七夕まつり

関東三大七夕祭りの一つである「狭山市入間川七夕まつり」は、150年以上続く狭山市の伝統行事です。商店や事業所をはじめ、市民が手作りしたたくさんの七夕飾りが並び、華やかな光景が広がります。昼間とは違う雰囲気を味わいたいと、夜遅くまで楽しむ方もいるんだとか。

ライトアップされた笹飾りが夜空を美しく彩ります

ライトアップされた笹飾りが夜空を美しく彩ります(写真提供:Instagram Rimo cafeさん

祭り初日には「納涼花火大会」も開催され、約3000発の花火が打ち上げられます。2023年の夏は、笹飾りと花火を同時に楽しめるぜいたくな七夕の夜を、狭山市で過ごしてみませんか?

【狭山市入間川七夕まつりの基本情報】
開催場所:狭山市駅西口・市民広場から七夕通り商店街
開催期間:2023年7月29日(土)~30日(日)
     (※納涼花火大会 7月29日(土)19:30~20:00)
公式サイト:狭山市入間川七夕まつり

5.(神奈川県)湘南ひらつか七夕まつり

豪華な七夕飾りで知られる「湘南ひらつか七夕まつり」は、戦後の商業復興策として始まりました。中心街には約500本もの笹飾りが並び、その他10mを超える大型の飾りや人気スポーツ選手やキャラクターを模した飾りが、にぎやかに街を彩ります。市内各所でイベントやパレードが行われる他、7日と8日は夜景も見どころ。ライトアップされた笹飾りは昼間と趣が変わるので、ぜひ足を運んでみてください。

昼と夜とで表情を変える笹飾りを堪能して

昼と夜とで表情を変える笹飾りを堪能して

【湘南ひらつか七夕まつりの基本情報】
開催場所:JR平塚駅北口商店街を中心とした市内全域
開催期間:2023年7月7日(金)~9日(日)
公式サイト:湘南ひらつか七夕まつり

6.(千葉県)茂原七夕まつり

4年ぶりの復活となる「茂原七夕まつり」。1954年に商店街が祭りを始めたのをきっかけに恒例となり、その後年々規模を拡大し、今では毎年80万人以上が訪れています。迫力満点な「もばら阿波おどり」「YOSAKOI鳴子おどり」など、イベントも盛りだくさん。

色鮮やかな笹飾りの下を踊りながら練り歩くダンサーたち

色鮮やかな笹飾りの下を踊りながら練り歩くダンサーたち(写真提供:(公社)千葉県観光物産協会)

開催されるイベント情報は、公式サイトで続々更新されていくので要チェックです。感染症などの影響で祭りの自粛が続いた中、2023年は4年ぶりの開催でひときわ盛り上がる予感。鮮やかな笹飾りとともに、賑やかな七夕の夜を楽しみましょう。

【茂原七夕まつりの基本情報】
開催場所:千葉県茂原市
開催期間:2023年7月29日(土)~30日(日)
公式サイト:茂原七夕まつり

7.(東京都)阿佐谷七夕まつり

1954年にスタートした「阿佐谷七夕まつり」は、七夕祭りでは都内随一の規模として知られ、2023年に第67回目を迎えます。七夕飾りとともに、人気キャラクターなどの「はりぼて」(骨組みに紙を貼り合わせて作るフィギュア)が飾られている様子は、テレビやSNSで目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

「はりぼて」は阿佐谷七夕まつりの代名詞。笹飾りに混じって動物やキャラクターなどのフィギュアが吊るされた、独特の風景を楽しみましょう

「はりぼて」は阿佐谷七夕まつりの代名詞。笹飾りに混じって動物やキャラクターなどのフィギュアが吊るされた、独特の風景を楽しみましょう

過去に飾られたはりぼての中には、全長5m近くある大作もありました。アイデアと個性が光る作品は必見です。例年は七夕まつりに合わせ、商店街で特別セールや露店も企画されるので、夏の夜の散歩にもおすすめです。

【阿佐谷七夕まつりの基本情報】
開催場所:阿佐ヶ谷パールセンター商店街
開催期間:2023年8月4日(金)~8日(火)
公式サイト:阿佐谷七夕まつり

8.(静岡県)清水七夕まつり

1953年に現在のような大規模イベントとしてスタートした「清水七夕まつり」。個性豊かな七夕飾りの中でも特に目を引くのが、「ちびまる子ちゃん」を取り入れたものです。清水区に「ちびまる子ちゃんランド」があることから、登場人物をデザインしたものが多いのだとか。同じ作品をモチーフにしているからこそ、作り手のアイデアが光ります。かわいらしい飾りが目を楽しませてくれますよ。

手作り感あふれる七夕飾りが、どこか懐かしい印象です

手作り感あふれる七夕飾りが、どこか懐かしい印象です(写真提供:Instagram ISOさん

【清水七夕まつりの基本情報】
開催場所:清水駅前銀座商店街
     清水銀座商店街
     清水駅江尻口よってこ商店街
     中央銀座商店街
開催期間:2023年7月6日(木)~9日(日)
公式サイト:清水七夕まつり

9.(愛知県)安城七夕まつり

1954年に始まった「安城七夕まつり」。例年3日間で100万人以上の人が訪れる安城七夕まつりは、コンセプトを「願いごと、日本一。」とし、2009年頃から関連イベントを充実させてきました。竹飾りが立ち並ぶ道としては「日本一長い」といわれる竹飾りストリートの設置や、2013年に「1本の丈にかけられた最も多い短冊の数」で世界記録に認定されたことなどが、象徴的です。

無数の短冊がつるされた笹飾り。写真映えするスポットもたくさんあります

無数の短冊がつるされた笹飾り。写真映えするスポットもたくさんあります

見どころ盛りだくさんの安城七夕まつりですが、特に「願いごと短冊」はこの祭りならではの光景といえます。道の両脇にびっしりと並ぶ無数の短冊は、近くで見ると迫力がありそう。願いごとキャンドルの灯りを眺めながら、ゆったり過ごすのもおすすめです。安城七夕神社にも、笹飾りをはじめとした写真映えスポットがたくさん。ぜひ足を運んでみてくださいね。

【安城七夕まつりの基本情報】
開催場所:JR安城駅周辺市街地一帯
     日の出町商店街
     (名鉄南安城駅付近)
     安城七夕神社
     (愛知県安城市桜町18-40)
     アンフォーレ願いごと広場
     (愛知県安城市御幸本町504-1)
開催期間:2023年8月4日(金)〜6日(日)
公式サイト:安城七夕まつり

10.(愛知県)一宮七夕まつり

1956年に始まった「一宮七夕まつり」は、例年約130万人の人出がある大規模な祭り。仙台や平塚の七夕まつりとならび、日本の三大七夕まつりの一つに数えられることもあります。また、もともと織物産業が盛んな一宮市の七夕まつりには、織物の神様「萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)」に感謝する「おりもの感謝祭」としての側面もあります。

織物の神様に感謝を捧げるお祭りは、一宮市と真清田神社のタッグで盛大に盛り上げます

織物の神様に感謝を捧げるお祭りは、一宮市と真清田神社のタッグで盛大に盛り上げます

4年ぶりに復活する「コスプレパレード2023」や、テーマごとにチームでダンスを披露する「TANABATAダンスコンテスト」など、祭り期間中は街中でたくさんのイベントが開催されます。萬幡豊秋津師比売命を祀る真清田(ますみだ)神社で、当時の装束を身につけた市民が雅楽の生演奏とともに練り歩く500mの大行列「御衣奉献行列」や、「提灯まつり」を見物するのもおすすめです。

【一宮七夕まつりの基本情報】
開催場所:一宮市本町商店街周辺
     i-ビル3階シビックテラス
     (愛知県一宮市栄3-1-2)
     一宮スポーツ文化センター
     (愛知県一宮市真清田1-2-30)
     真清田神社
     (愛知県一宮市真清田1-2-1)
開催期間:2023年7月27日(木)~30日(日)
公式サイト:一宮七夕まつり

11.(大阪府)令和OSAKA天の川伝説

「水都大阪」を盛り上げるべく、2010年にスタートした比較的新しい七夕イベント。内容は、LEDを光源とする直径8.5cmの光の球「いのり星®」を、天の川伝説にゆかりのある天満川に放流することで、川面に「天の川」を作るというもの。人々の願いをのせた「いのり星®」の青い光で川が覆われていく様子は、なんとも言えない美しさです。放流された「いのり星®」は全て回収され、リユースされるのだとか。地上に現れる美しい天の川を眺めに、大阪を訪れてみませんか?

2023年は、4年ぶりに天満川が一夜限りの「天の川」に

2023年は、4年ぶりに天満川が一夜限りの「天の川」に(写真提供:(公財)大阪観光局)

【令和OSAKA天の川伝説の基本情報】
開催場所:大川・天満橋~天満橋周辺(八軒家浜等)
開催期間:2023年7月7日(金)
     18:00開場 放流開始(予定):19:00
料金:前売り券1200円、当日券1500円、3歳以下無料
   ※有料観覧エリア入場券&いのり星放流券
公式サイト:令和OSAKA天の川伝説

特別な七夕の夜を楽しもう

華やかな笹飾りに短冊を飾るだけでなく、イベントに参加したり、縁日を巡ったりと、七夕の夜はいろいろな楽しみ方がありますね。

その土地ならではの笹飾りやイベントを目当てに、お出かけの計画を立ててみてはいかがでしょうか。きらびやかな灯りで彩られる夜は、きっと素敵な思い出になるはず。願い事も忘れずに記しておきましょうね。


Text:小林あきこ / Sakura Takahashi
Photo:PIXTA(特記ないもの)


参考文献:『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(新谷尚紀監修/日本文芸社)、『日本の365日を愛おしむ−毎日が輝く生活暦−』(本間美加子著/東邦出版)、『知っておきたい日本の年中行事事典』(福田アジオ、菊池健策、山崎祐子、常光徹、福原敏男著/吉川弘文館)


参考:
七夕スカイランタン祭りSTARRY NIGHT COMPANY新宿住友ビル三角広場愛知国際展示場京都府観光ガイド北九州観光コンベンション協会仙台七夕まつり前橋七夕まつり前橋市前橋まるごとガイド狭山市狭山市入間川七夕まつり湘南ひらつか七夕まつり茂原七夕まつり千葉県地方自治研究センター阿佐ヶ谷パールセンターなみじゃない、杉並!中央線あるあるPROJECT清水七夕まつりちびまる子ちゃんランド安城七夕まつりJRおでかけネット七夕リーフレット2023愛知県の公式観光ガイドアンフォーレ一宮七夕まつりCOSTUME TOWN PROJECT真清田神社一宮スポーツ文化センター令和OSAKA天の川伝説AMANOGAWA PROJECT/各市町村パンフレット