【仙台七夕まつり2024】日程・見どころ・由来を解説

仙台七夕まつりとは？

仙台七夕まつりの笹飾り

「仙台七夕まつり」とは、仙台市中心部のアーケード商店街に周辺地域を含めた広い範囲で七夕の飾り付けを施す七夕のお祭りです。豪華なものから素朴なものまで、その場所によってさまざまに趣向を凝らした七夕飾りを見ることができます。

仙台駅や商店街では七夕限定パッケージの土産品が販売され、「おやすみ処」ではさまざまな体験イベントを開催。また、人気飲食店が集まるビアマーケットもオープン。

さらに、仙台空港やJR仙台駅なども祭りの季節が近づく7月末にはお祭りムード一色に。温泉地などの宿泊施設でも、趣向を凝らした七夕飾りをロビー等に飾り、旅行者の目を楽しませてくれます。

ただ、仙台七夕まつりには「期間中必ず1日は雨が降る」というあまりありがたくないジンクスも。荷物の中に折り畳み傘など雨具を忍ばせておくと安心です。

仙台七夕まつり 開催情報

●日程：2024年8月6日(火)〜7月8日（木）
●開催場所：仙台市中心部および周辺の地域商店街
●公式サイト：仙台七夕まつり

仙台七夕まつりのリーフレット・ガイドマップは、公式サイト内のこちらのページからダウンロードできます。

仙台七夕まつりの見どころ

商店街を埋め尽くす手作りの七夕飾り

5本で1セット（写真提供：仙台七夕まつり協賛会）

毎年約3000本もの七夕飾りで華やかに彩られる仙台七夕まつり。これらの飾りには和紙が使われていて、ひとつひとつ地元商店街の方が制作しています。

とても手の込んだ作業で工夫を凝らし作り上げるため、まだ寒さの残る3月頃から準備が始まるそう。6月になると仙台市内の文房具店に一般向けの和紙や吹き流しの枠などが並びはじめ、少しずつお祭りムードが高まっていきます。

8月4日には仙台市郊外の竹林から切り出された15m近い青竹が商店街の通路脇に搬入されると、開催日の早朝には「竹上げ」という作業が行われます。

ちなみに、仙台七夕まつりでは毎年8月6日に、仙台七夕まつり協賛会による審査が行われています。当日の夕方には公式サイト上で結果発表があるので、入賞作品を探しながら歩いてみるのも楽しいですよ。

仙台七夕まつりで審査される七夕飾り

「仙台七夕まつり」独特の飾りは「吹き流し」と呼ばれ、10m以上の竹竿にそれぞれ5本ずつを基準に飾られています。また「七つ飾り」と呼ばれる独特の7種類の縁起物が織り込まれているのも特徴の一つ。

吹き流しを彩る縁起物にはそれぞれ意味が込められています。例えば、折鶴は一家の最年長者の年の数だけ作って長寿を祈り、吹き流しは元々五色の糸を表したもの。短冊に書く文字は、里芋の葉にたまった夜露ですった墨を使うという風習がありました。

七つ飾り

仙台七夕まつりの七つ飾り（写真提供：仙台七夕まつり協賛会）

■短冊（たんざく）：和歌や願い事を書き、学問や書道の上達
■紙衣（かみごろも）：病気や災難の厄除け、裁縫の上達
■折鶴（おりづる）：家内安全と健康長寿
■巾着（きんちゃく）：商売繁盛（巾着＝財布のこと）
■投網（とあみ）：豊漁、豊作
■屑篭（くずかご）：清潔と倹約
■吹き流し（ふきながし）：機織りと技芸の上達

おやすみ処

仙台七夕まつり 短冊コーナー（提供：仙台七夕まつり協賛会）

期間中の10:00から21:00まで、勾当台（こうとうだい）公園市民広場（宮城県仙台市青葉区国分町3-9）は「おやすみ処」として開放されています。

人気飲食店が集まるビアマーケットのほか、短冊づくり体験コーナーや観光案内所がオープンします。

オープン時間はビアマーケットが10:00〜21:00、短冊づくり体験と観光案内所は10:00〜17:00です。ただし、初日の8月5日（火）はビアマーケットは17:00オープン、最終日の8月8日（木）は20:00にクローズします。

仙台七夕まつり 関連イベント

『仙台七夕花火祭』

仙台七夕花火祭
仙台七夕まつり前日の8月5日19時30分から開催される仙台七夕まつり前夜祭「仙台七夕花火祭」。昨年（2023年）は新型コロナウイルス感染症による制限を撤廃し、露天の出店を再開するなど4年ぶりの通常開催となりました。

花火大会としては珍しく都市部で開催されるので、商店街に居ても花火の音が聞こえるほど。有料の桟敷席が設置される西公園や青葉山付近は例年大変な混雑になります。
人混みは苦手という方には定禅寺通りのメディアテークや仙台駅前のアエル31階の展望テラスがおすすめ。どちらも無料で屋内から花火と仙台の美しい夜景が堪能できます。

仙台七夕花火祭 開催情報
●日程：2024年8月5日(月)
●場所：仙台西公園周辺
●時間：19:15〜20:30（予定）
●公式サイト：第55回 仙台七夕花火祭

※雨天決行・荒天中止

『瑞鳳殿七夕ナイト』

ライトアップされた瑞鳳殿（写真提供：仙台七夕まつり協賛会）

仙台市街の南側、霊屋橋（おたまやばし）を渡ったところに仙台藩祖伊達政宗公が祀られている絢爛豪華な霊廟「瑞鳳殿」があります。

こちらでは、七夕まつり期間中に限り参道や本殿が1200本の竹灯篭が灯され、本殿がライトアップされる「瑞鳳殿七夕ナイト」が開催されます。ステージでは篠笛の演奏などもあり、街中の喧騒とは対照的な静かで幻想的な雰囲気です。

瑞鳳殿七夕ナイト 開催情報
●日程：2024年8月6日（火）～8月8日（木）
●時間：9:00〜20:30（最終入館20:00）
●場所：瑞鳳殿（宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2）
●関連サイト：幻想灯夜 瑞鳳殿七夕ナイト｜tbc東北放送

『仙台七夕ナイトフェス−宵灯り− 伊達光路』

仙台城跡の登城路などで行われる、ライトアップイベント。

※詳細はまだ発表されていないので、発表され次第追記（2024年7月2日時点）

仙台七夕ナイトフェス−宵灯り− 伊達光路 開催情報
●日程：2024年8月6日（火）〜8月6日（木）
●時間：19:00〜21:00
●場所：仙台城跡登城路ほか
●関連サイト：仙台七夕ナイトフェス−宵灯り−【伊達光路】8月6日（火）〜8月8日（木）開催！

『仙台城跡七夕ナイトイベント』

仙台城跡七夕ナイトイベント（提供：仙台七夕まつり協賛会）

仙台城跡の広場で開催されるナイトイベント。主催の奥州・仙台おもてなし集団「伊達武将隊」やマスコットキャラクターが集結。伊達政宗公騎馬像（だてまさむねこうきばぞう）もライトアップされ、迫力のステージを見せてくれます。

仙台城跡七夕ナイトイベント 開催情報
※以下は2023年の開催情報です。2024年の開催情報は、2024年7月2日時点ではまだ発表されていません

●日程：2023年8月6日(日)～8月8日(火)
●時間：18:00〜20:30
●場所：仙台城跡伊達政宗公騎馬像前
●関連サイト：仙台城跡七夕ナイトイベント開催！（2023年仙台七夕まつり）

仙台七夕まつりの歴史と起源

コロナ禍で小規模開催された仙台七夕まつり（提供：仙台七夕まつり協賛会）
仙台七夕まつりは、江戸時代に仙台藩祖・伊達政宗公が婦女子の文化向上を奨励するために始めたのが由来とされており、以来仙台の伝統行事として民衆に広まり現在に至ります。

しかし、明治時維新の改革や新暦の採用、戦後の不景気などで全国的に七夕まつりの開催頻度は衰退した時期も。そんな中、不景気を吹き飛ばして仙台七夕まつりを復活させようと1927年に仙台商人の有志たちが華やかな仙台七夕まつりを復活させ、街中が歓喜に包まれました。

翌1928年には、もともと旧暦だった開催日を季節感に合わせるため、新暦に1カ月を足した中暦を使って8月6日から8日までの3日間の行事として変更。その後年々規模は大きくなり、仙台七夕まつりは、今では毎年200万人以上の観光客が訪れる日本一のスケールを誇る七夕まつりになったのです。

仙台七夕まつりへのアクセス

最寄駅：JR / 仙台市営地下鉄仙台駅
仙台空港からのアクセス
【仙台空港駅】— 仙台空港アクセス線 / 仙台方面
→【仙台駅】
東京駅からのアクセス
【東京駅】— 東北新幹線 / 青森方面
→【仙台駅】
秋田駅からのアクセス
【秋田駅】— 秋田新幹線 / 東京方面
→【仙台駅】

まとめ

今回は、仙台七夕まつりの歴史や起源、見どころを紹介しました。

仙台七夕まつりが開催される3日間、前夜祭も含めると4日間、ジャンルの異なる様々なイベントが行われるので、毎日訪れてもその度に新鮮な楽しさがあります。

中心部の豪華な七夕飾りを見た後にちょっと郊外へ足を伸ばすだけでも全く別の風景と出会えます。約3,000本もの七夕飾りは、見れば見るほど個性的な工夫が凝らされています。手に取ってじっくり観察して見るのも面白そうです。

《宮城県・仙台市の関連記事》

《仙台市の立ち寄りスポット》