愛知の桜名所13選：撮影スポットやライトアップ、祭りの情報も紹介

厳選【愛知の桜】日本さくら名所100選に選ばれたスポット4選

愛知県では日本さくらの会が選出した「日本さくら名所100選」の中で選ばれた場所が4カ所もあります。

・（名古屋市）2.5kmの桜並木が魅力：山崎川四季の道
・（名古屋市）花まつりも開催：鶴舞公園
・（岩倉市）鯉のぼりが川面を泳ぐ：五条川の桜
・（岡崎市）東海エリア随一の夜桜：岡崎公園

県内外だけでなく、海外の人も桜を楽しめるスポットとなっていますので、悩んでいたらまずは以上の4つの場所を訪れてみましょう。

（名古屋市）2.5kmの桜並木が魅力：山崎川四季の道

山崎川四季の道は全長2.5kmの桜並木がある名古屋屈指の花見スポットです。開花時期になると約600本ものソメイヨシノが道ゆく人々の頭上を覆います。

桜が満開になった山崎川四季の道

1927年に設立した石川土地区画整理組合が山崎川両岸に桜を植えたことで、現在は多くの桜が咲く場所となりました。

樹齢100年近くの桜の木もあり、山崎川にかかる木造の橋「鼎小橋（かなえこはし）」とのコントラストがあいまって風情ある光景を味わえるでしょう。

鼎小橋と桜

3月下旬あたりは一部区間でライトアップもされ、多くの観光客が訪れます。

【山崎川四季の道】
●住所：愛知県名古屋市田辺通4丁目1
●公式サイト：山崎川四季の道
●アクセス：
地下鉄桜通線[瑞穂区役所]より徒歩約13分
名古屋高速[呼続出入口]より約10分

（名古屋市）花まつりも開催：鶴舞公園

鶴舞公園は1909年に開園した歴史ある公園です。園内のほとんどのエリアが、文部科学大臣によって登録された「登録記念物」となっています。

竜ヶ池に映る桜は美しいと地元でも評判です

園内にはバラ園がある洋風の公園やしょうぶ池がある日本庭園などがあり、四季折々の植物を鑑賞できます。

鶴舞公園は桜も750本咲いている人気のお花見スポットです。開花時期には花まつりが開催されており、謎解きウォーキングやアカペラコンサートなどのイベントも開催されています。

ライトアップされた鶴舞公園の桜

2023年には同時期に「SAKURA WINE FESTIVAL」も開催されました。お花見とワインを楽しめるイベントとなっており、多くの人が訪れました。

【鶴舞公園】
●住所：愛知県名古屋市昭和区鶴舞1
●公式サイト：鶴舞公園
●アクセス：
JR[鶴舞駅]（または地下鉄鶴舞線[鶴舞駅]）よりすぐ
名古屋高速[吹上西出入口（または吹上東出入口）]より約5分

（岩倉市）鯉のぼりが川面を泳ぐ：五条川の桜

岩倉市には全長7.6kmの五条川の桜並木があります。約1400本もの桜の木があり、すべての桜の高さを合計するとエベレストの標高を超えるほどです。

桜の花でいっぱいの五条川両岸

五条川では両岸に桜が並んでおり、橋を渡ると桜がアーチ状になっているのがわかり、その光景は圧巻です。

開花時期には岩倉桜まつりも開催されます。同時期にライトアップもしており、約1kmの区間夜桜の鑑賞を楽しめます。

五条川の春の風物詩「のんぼり洗い」

また、「のんぼり洗い」という岩倉ならではの風景が見られるのも魅力的です。のんぼり洗いとは、染色後の鯉のぼりに付着したのりを、川水で洗い流す作業のこと。

岩倉の風物詩となっており、いつまでも残したい風景として「東海美の里百選」にも選ばれています。

【五条川の桜】
●住所：愛知県岩倉市
●公式サイト：五条川の桜
●アクセス：
名古屋鉄道[岩倉駅]より徒歩約8分
名神道[小牧IC]より約10分

（岡崎市）東海エリア随一の夜桜：岡崎公園

岡崎公園は徳川家康が生誕した岡崎城のある公園です。園内や周辺地域には約800本もの桜が咲いており、人気のお花見スポットとなっています。

桜越しに岡崎城天守を望む

春には桜まつりが開催されており、同時期に桜のライトアップがされます。また、岡崎公園の近くにある乙川では「岡崎城下舟あそび」が人気です。

岡崎城下舟あそびは舟の上から桜を鑑賞できるイベントです。舟に揺られながら眺める桜はいつもとは違う雰囲気を味わえるため、岡崎に訪れた際はぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

岡崎公園の夜桜は、東海随一といわれるほど（写真提供：岡崎市）

【岡崎公園】
●住所：愛知県岡崎市康生町561-1
●公式サイト：岡崎公園
●アクセス：
名古屋鉄道[東岡崎駅]より徒歩約15分
東名道[岡崎IC]より約8分

撮影【愛知の桜名所】写真におさめたくなる絶景5選

カメラが趣味の人やインスタ映えスポットを探している人におすすめの絶景スポットとして、以下の5カ所を紹介します。

・（一宮市）国の名勝天然記念物：木曽川堤
・（豊川市）競い咲く菜の花と桜：佐奈川堤
・（名古屋市）家族で1日中楽しめる：東山動植物
・（名古屋市）シダレザクラが降る：東谷山フルーツパーク
・（名古屋市）緑青と桜の色合いが美しい：名古屋城

周辺施設についても紹介していますので、ぜひご覧ください。

（一宮市）国の名勝天然記念物：木曽川堤

一宮市や江南市などを流れている木曽川の堤防には、約4km続く桜並木があります。

ヒガンザクラやシダレザクラなど、樹齢100年を越えるものも多くあり、古木が堤防を覆うように咲く姿は圧巻です。

国の名勝天然記念物にも指定されています

木曽川堤には138タワーパークという国営公園もあり、家族で行くのにおすすめです。

全長138メートルのタワー「ツインアーチ」をはじめ、フワフワドームや大芝生広場など子どもが楽しめる遊び場が多くあります。

【木曽川堤】
●住所：愛知県一宮市光明寺字浦崎21-3（138タワーパーク）
●公式サイト：木曽川堤
●アクセス：
JR[尾張一宮駅]または[名鉄一宮駅]下車、名鉄バス[138タワーパーク]よりすぐ
東海北陸道[一宮木曽川IC]より約8分

（豊川市）競い咲く菜の花と桜：佐奈川堤

佐奈川は豊川市の中心を流れる川で、地元の人がよく訪れる桜の名所となっています。

堤防には約1000本の桜が植えられており、例年3月中旬～4月上旬にかけて開花。菜の花も咲いており、淡いピンクと黄色の色鮮やかな光景を楽しめます。

満開の佐奈川堤

また、付近の市役所北側にある、ソメイヨシノが咲く全長約1kmの「桜のトンネル」も人気スポット。

佐奈川堤と桜トンネル、御津山遊園地とそれぞれで豊川さくら祭りが開催されており、大勢の人が訪れます。開花状況に合わせてライトアップも21:00まで実施しています。

【佐奈川堤】
●住所：愛知県豊川市佐土町周辺
●公式サイト：佐奈川堤
●アクセス：
JR[豊川]または名古屋鉄道[豊川稲荷]よりタクシーで約5分
東名道[豊川IC]より約10分

（名古屋市）家族で1日中楽しめる：東山動植物園

東山動植物園は、コアラやキリンなどさまざまな動物に会うことができる、全国的な有名スポット。モルモットとふれあえる場所もあり、小さい子どもを連れた方にもおすすめです。

桜の回廊（名古屋観光コンベンションビューロー）

園内には100種1000本の桜が咲いており、時期によってさまざまな桜を鑑賞できます。「桜の回廊」というスポットがあり、開花時期にはライトアップイベント「宵の八重桜さんぽ」が開催されているのも魅力的です。

80mの丘にある134mの東山スカイタワーからは名古屋市内を一望できます。動物園と植物園、桜、タワーと、一日過ごせそうです。

【東山動植物】
●住所：名古屋市千種区東山元町3-70
●公式サイト：東山動植物
●アクセス：
地下鉄東山線[東山公園]より徒歩約3分
東名阪[上社南IC（または上社南IC）]より約10分

（名古屋市）シダレザクラが降る：東谷山フルーツパーク

東谷山フルーツパークは、名古屋市の東谷山に位置する、自然豊かな公園です。

パーク内にはナシやリンゴなどの果樹園や熱帯地方にある果樹を鑑賞できる温室などがあり、植物に興味のある人はもちろん、一日中楽しめそうな施設となっています。

東谷山フルーツパークの桜並木

春になると、東谷山フルーツパークではシダレザクラをはじめとした約1000本の桜を見ることができます。
名物はベニシダレザクラが名物。鮮やかなピンク色に感銘を受ける人も少なくありません。

また、桜の季節には、祭りも開催しています。Instagramフォトコンテストも行われているので、写真撮影が好きな方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

【東谷山フルーツパーク】
●住所：愛知県名古屋市守山区大字上志段味字東谷2110
●公式サイト：東谷山フルーツパーク
●アクセス：
地下鉄東山線[藤が丘駅]下車、市バス[東谷山フルーツパーク]より徒歩13分
東名道[守山スマートIC]より約10分

（名古屋市）緑青と桜の色合いが美しい：名古屋城

名古屋の代表的な観光地のひとつ「名古屋城」も桜の名所として有名です。

名古屋城は金のしゃちほこのある天守閣。徳川家康が豊臣氏に命じて築城したお城です。第二次世界大戦によって焼失してしまいましたが、名古屋市民の寄付によって鉄筋コンクリート造で再建されました。

天守と桜

現存しているお城ではないものの、国宝と並ぶ「国の特別史跡」に指定されています。

約1,000本の桜があり、満開の桜と天守閣を一緒に見られる場所が多くあります。

開花時期には春まつりが開催され、多くの人でにぎわいます。

【名古屋城】
●住所：愛知県名古屋市中区本丸1−1
●公式サイト：名古屋城
●アクセス：
地下鉄名城線[名古屋城]より徒歩約5分
名古屋高速[丸の内出入口]より約5分

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見どころ満載！【愛知県】名古屋城の魅力と歴史に迫る

穴場【愛知の桜名所】のんびりと花見を楽しめるスポット4選

愛知県内の桜名所の中でも穴場スポットとしておすすめな場所を4つ紹介します。

・（犬山市）桜に彩られた国宝：犬山城
・（日進市）1,000本の桜が咲き誇る：愛知学院大学
・（小牧市）織田信長が築城した城のある山：小牧山
・（名古屋市）地元で親しまれる桜並木：天白川

地元の人しか知らない場所も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

（犬山市）桜に彩られた国宝：犬山城

犬山城は織田信長の叔父である信康が築城したお城です。現存する日本最古の木造天守で、国宝として登録されています。

国宝の天守閣と桜

天守最上階は360度見渡せる展望台となっており、名古屋駅周辺や岐阜の山々の景色を眺めることができます。

犬山城は木曽川の岸に咲いている桜とあわせて、犬山市のお花見スポットとして知られています。

また、城下町付近の郷瀬川沿いにも桜並木の遊歩道があるので、駅から歩いて行く人は桜を鑑賞しながら犬山城への道を楽しめるでしょう。

【犬山城】
●住所：愛知県犬山市犬山北古券65-2
●公式サイト：犬山城
●アクセス：
名古屋鉄道[犬山駅]より徒歩約20分
名神道[小牧IC]より約25分

《関連記事》
【犬山城】激動の時代を経て現存する国宝

（日進市）1000本の桜が咲き誇る：愛知学院大学

愛知学院大学の日進キャンパスには約1000本の桜が咲いています。一般公開されており、学生でなくても見に行けるのでご安心ください。

キャンパス内にはソメイヨシノやシダレザクラなどの桜が多いのが特徴です。中には日本三大桜「淡墨ザクラ」の分け木もあり、知る人ぞ知るスポットとなっています。

桜の見頃を迎えた愛知学院大学の日進キャンパス（写真提供：instagram　Takaさん）

大学の桜名所では人気のスポットで「一度は歩いてみたい国内大学の桜名所」ランキングで県内1位に選ばれたこともあります。

伝統ある大学と桜の色合いがマッチしており、大学の雰囲気を味わえるでしょう。

【愛知学院大学】
●住所：愛知県日進市岩崎町阿良池12
●公式サイト：愛知学院大学
●アクセス：
リニモ[長久手古戦場駅]下車、シャトルバスで約7分
東名道[名古屋IC]より約13分

（小牧市）織田信長が築城した城のある山：小牧山

小牧山は、織田信長が1563年に築城した「小牧山城」のある山です。標高86mで地元の人もハイキングコースとしてよく訪れています。

小牧山は史跡公園となっており、小牧山歴史館や小牧山城史跡情報館などの施設も多くあります。

まるで桜に埋もれているかのような小牧山城

小牧山は春になると1150本の桜が咲くお花見スポットとしておすすめ。ソメイヨシノやシダレザクラなど、約10種類の桜が咲きます。

小牧山さくらまつりも開花時期に開催され、観光協会による特産品の販売や児童写生大会などのさまざまなイベントに参加できます。

夜桜ライトアップはもちろん、「小牧・長久手の戦い」での徳川家康の本陣イメージで飾り付けられた会場もお見逃しなく。

【小牧山】
●住所：愛知県小牧市堀の内1-1
●公式サイト：小牧山
●アクセス：
名古屋鉄道[名鉄小牧駅]より名鉄バス[小牧市役所前]よりすぐ
中央道[小牧IC]より約5分

（名古屋市）地元で親しまれる桜並木：天白川

名古屋市天白区にある天白川にも桜並木があります。観光地のように大勢の人が訪れるような場所ではなく、地元の人が散歩コースとしてよく歩いているのが特徴です。

天白川沿いを歩くと春ならではの穏やかな風景が見られます

川以外にもソメイヨシノが続く街道もあり、歩いて桜を鑑賞したい人におすすめです。

天白区のホームぺージでは植田駅を起点とした2つの散策コースを紹介しています。どちらも所要時間が1時間程度と程よくウォーキングを楽しめるでしょう。

【天白川】
●住所：愛知県名古屋市天白区植田周辺
●公式サイト：天白川
●アクセス：
地下鉄鶴舞線[植田駅]から徒歩15分ほど

春は愛知でお花見と観光

愛知県は観光資源が豊富で春になると桜の名所となるところが多くあります。とくにお城が多く存在していることから、城と桜の風景を楽しめるでしょう。

また、さくら祭りも多くあるので、開催時期に合わせて行くのもおすすめです。2024年のお花見は、ぜひ愛知県まで足を伸ばしてみませんか。

Text：野田昂暉　Edit：Sakura Takahashi
Photo：PIXTA（特記ないもの）

参考文献：
稲田香奈子『大人の桜旅2014』（三栄書房／2014年）
主婦の友社『主婦の友ベストBOOKS 日本 桜の名所100選』（主婦の友社／2010年）
庄子利男『日本の夜桜』（光村推古書院／2005年）

参考：
名古屋市:瑞穂区トップページ／【公式】名古屋市観光情報「名古屋コンシェルジュ」／名古屋城春まつり／IDENTITY名古屋／愛知県岡崎市公式観光サイト／岡崎城下舟あそびオフィシャルサイト／【公式】愛知県の観光サイトAichi Now／豊川市／東山動植物園／犬山観光情報／愛知学院大学 PRESS RELEASE57／小牧市観光協会／名古屋市:天白区トップページ