- Ⅰ. 小豆島ってこんな島
- Ⅱ. 小豆島には港がたくさん
- Ⅲ. 小豆島行きの航路
- 【香川から①】高松港─土庄港:約35分〜1時間
- 【香川から②】高松東港─坂手港:約1時間30分
- 【香川から③】高松港─池田港:約1時間
- 【岡山から①】新岡山港─土庄港:約1時間10分
- 【岡山から②】岡山日生(ひなせ)港─大部港:約1時間〜1時間10分
- 【岡山から③】宇野港─土庄港:約1時間〜1時間30分
- 【兵庫から①】神戸(三宮)港─坂手港:約3時間20分〜
- 【兵庫から②】姫路港─福田港:約1時間40分
- 【休止中】高松港─草壁港
- Ⅳ. 乗船券の購入・予約方法
- 小豆島フェリーの予約について
- ジャンボフェリーの予約について
- 国際両備フェリーの予約について
- 瀬戸内観光汽船の予約について
- 小豆島豊島フェリーの予約について
- Ⅴ. 船旅のアドバイス
- まとめ
香川県に属する離島の「小豆島」は、美しい自然やノスタルジックな町並みから、多くの人に注目される島。
離島と聞くと行きづらいイメージを抱く方も多いもしれませんが、実はたくさんの場所からフェリーが出航しており、関西圏からの日帰り旅行も可能です。この記事では、小豆島にアクセスするためのフェリーについて、出発港や料金、所要時間などを解説します。
TOP画像:池田港に停泊中の「第十一こくさい丸」(写真提供:国際両備フェリー)
※本記事の内容は2023年8〜10月時点の情報をもとに作成しております。時間、料金など、諸事情により変更となる場合がありますのお出かけの際は、事前に公式サイト等で最新情報をご確認ください。
Ⅰ. 小豆島ってこんな島
小豆島の名所・寒霞渓展望台からの眺め
「日本の地中海」とも称される穏やかで美しい海・瀬戸内海に浮かぶ小豆島。20程度の属島をもち、瀬戸内海の島の中では淡路島に次いで2番目に大きい島です。一年を通じて過ごしやすい気候であることや、「エンジェルロード」「寒霞渓(かんかけい)」などの景勝地が豊富なことから、リゾート地として知られます。
特産品としてはオリーブのイメージが強いでしょう。小豆島は日本で初めてオリーブの栽培に成功した場所で、現在も香川県は全国でNo.1のオリーブの生産量を誇っています。ほかにも江戸時代から醸造が続けられている醤油をはじめ、佃煮、手延べそうめん、ゴマ油が有名。温暖で雨の少ない気候と、海に囲まれた環境を活かした産業が発達しています。
Ⅱ. 小豆島には港がたくさん
古くから海上交通が栄えていた小豆島には、今も6つの港があります。ここでは、それぞれの規模や周辺施設を解説します。
小豆島島内の港マップ(画像:編集部)
●土庄港(とのしょうこう)
土庄港の航路や便数は6つの港の中もっとも多く、小豆島のメインの玄関口ともいえます。観光バスやタクシーへの乗り継ぎ場所や、レンタカー・レンタサイクルの店が多く、アクセスに便利なターミナル地点です。
港のすぐ近くには観光センターがあり、周辺には飲食店や観光資源も豊富なので、船を待つ間の時間つぶしにも事を欠かないでしょう。島内でも指折りの見どころである「エンジェルロード」も、約2kmと徒歩や自転車で向かえる距離にあります。
●坂手港・池田港・草壁港・大部港・福田港
土庄港以外にも5つの港があります。坂手港(さかてこう)、池田港(いけだこう)、草壁港(くさかべこう)、大部港(おおべこう)、福田港(ふくだこう)です。
土庄港と比較すると、規模は小さめで町に寄り添う港といった雰囲気です。どの港も周辺にバス停はありますが、船・バスの便数はともに限られているので、移動手段を詳細に検討してから発着港を決めましょう。
※2023年8月現在、草壁港は定期便の発着休止中です。
Ⅲ. 小豆島行きの航路
小豆島行きの船が出港しているのは、香川県・岡山県・兵庫県の3県です。到着港は便によって異なります。
【香川から①】高松港─土庄港:約35分〜1時間
香川・高松港─小豆島・土庄港航路 (地図出展:地理院地図)
香川県高松市から小豆島の土庄港をむすぶ船は、高速艇の「オリーブマリン」とフェリーの「しょうどしま丸」の2種類。どちらも1日15便と、多めの便数で運行しています。
時間によってはアニメ作品『からかい上手の高木さん』(山本崇一朗)や、『ポケットモンスター』のキャラクター「ヤドン」とコラボしたラッピングフェリーに搭乗できるので、要チェックです。予約についてはこちら。
●運航会社:小豆島フェリー
●時刻表:
高速艇 時刻表・運賃 高松~小豆島(土庄)高速艇
フェリー 時刻表・運賃 高松~小豆島(土庄)
●所要時間:
高速艇 約35分
フェリー 約1時間
●料金(片道):
高速艇 大人1190円、子ども600円
フェリー 大人700円、子ども350円
【香川から②】高松東港─坂手港:約1時間30分
香川・高松東港─小豆島・坂手港航路。「高松東港」は、小豆島フェリー等が発着する「高松港」より4kmほど東にあります(地図出展:地理院地図)
高松港─土庄港間の船舶・新船「あおい」に完備されている足湯
香川県高松市から小豆島の坂手港をむすぶフェリーは1日2~3便が運行しています。フェリーの種類は「りつりん2」と新船「あおい」の2つ。新船「あおい」は2022年に就航したフェリーで、テラスやラウンジ、足湯、お風呂などの施設が充実しており注目を集めています。予約についてはこちら。
●運航会社:ジャンボフェリー
●時刻表:高松―小豆島 時刻表を見る
●所要時間:
約1時間30分
●料金(片道):
大人700円、中学生700円、小学生350円、乳幼児無料
【香川から③】高松港─池田港:約1時間
香川・高松港─小豆島・池田港航路(地図出展:地理院地図)
高松港─池田港間の船舶「第十一こくさい丸」
香川県高松市から小豆島の池田港までの区間は、1日に11便のフェリーが運航しています。池田港は島の中心地であり、観光・ビジネスのスタート地点にうってつけ。レンタカーやレンタサイクルとの接続も良好です。フェリーは、パンダがモチーフの「第一こくさい丸」と象がモチーフの「第十一こくさい丸」の2種類。かわいらしい見た目と船内にある遊具が、家族連れに人気です。予約についてはこちら。
●運航会社:国際両備フェリー(両備小豆島フェリーグループ)
●時刻表:国際両備フェリー 高松航路
●所要時間:約1時間
●料金(旅客/片道):
大人700円、小学生350円
※車両は別料金。詳細は公式サイトをご確認ください。
【岡山から①】新岡山港─土庄港:約1時間10分
岡山・新岡山港─小豆島・土庄港航路(地図出展:地理院地図)
新岡山港─土庄港間の船舶「おりんぴあどりーむ せと」のデッキにあるブランコ
岡山県岡山市と小豆島の土庄港の区間では、1日に8便のフェリーが運航しています。就航する「おりんぴあどりーむ せと」は、バリアフリー設備が整っているほか、ブランコやすべり台、ミニトレインなど、船旅を楽しんで過ごせる設備が充実しているのがポイント。JR岡山駅から新岡山港までは車で30分ほどの距離があるため、自家用車で旅行する方以外であれば、新岡山港までのバスとフェリーのチケットがセットになった「かもめバスきっぷ」の購入がおすすめです。予約についてはこちら。
●運航会社:国際両備フェリー(両備小豆島フェリーグループ)
●時刻表:時刻表・運賃 新岡山港─小豆島土庄港
●所要時間:約1時間10分
●料金(旅客/片道):
大人1200円、小学生600円
※車両は別料金。詳細は公式サイトをご確認ください。
【岡山から②】岡山日生(ひなせ)港─大部港:約1時間〜1時間10分
岡山・岡山日生港─小豆島・大部港航路(地図出展:地理院地図)
岡山日生港─大部港間の船舶「フェリーひなせ」と大部港
岡山県備前市にある日生港と小豆島の大部港をつなぐのは「フェリーひなせ」。1日に4便が運航しています。日生港は駅やバス停から徒歩2~3分圏内で、公共交通機関でのアクセスが良好です。予約についてはこちら。
※2023年12月1日より運航休止
●運航会社:瀬戸内観光汽船(両備小豆島フェリーグループ)
●時刻表:時刻表・運賃 岡山日生港─小豆島大部港
●所要時間:約1時間~1時間10分
●料金(旅客/片道):
大人1160円、小学生580円
※車両は別料金。詳細は公式サイトでご確認ください。
【兵庫から①】神戸(三宮)港─坂手港:約3時間20分〜
兵庫・神戸(三宮)港─小豆島・坂手港航路
新船「あおい」のボックス席
兵庫県神戸市から小豆島の坂手港までの区間には、1日3~4本の船便があります。運航する「りつりん2」と新船「あおい」の2種類のフェリーは、どちらも食事処や眺めのいいデッキ、有料のプレミア席などの設備が充実。航海の時間は少し長いですが、のびのびとくつろいで過ごせます。※夜行便あり 予約についてはこちら。
●運航会社:ジャンボフェリー
●時刻表:神戸―小豆島 時刻表を見る
●所要時間:約3時間20分
※夜行便は約6時間30分
●料金(片道):
大人1990円、中学生1890円、小学生1000円
※ネット割は大人1890円、小中学生950円
※土日祝ダイヤ対象日、深夜便はそれぞれ500円の追加料金
【兵庫から②】姫路港─福田港:約1時間40分
兵庫・姫路港─小豆島・福田港航路(地図出展:地理院地図)
兵庫県姫路市と小豆島の福田港までは、2023年10月時点では1日3便のフェリーが運航しています(※)。JR姫路駅から姫路港まではバスで20分ほどの距離があるため、公共交通機関を利用する場合は余裕のある段取りを立てましょう。予約についてはこちら。
※今後1日7便に増便する可能性あり
●運航会社:小豆島フェリー
●時刻表:時刻表・運賃 姫路~小豆島(福田)
●所要時間:約1時間40分
●料金(片道):
大人1710円、子ども860円
【休止中】高松港─草壁港
香川県高松市と小豆島の草壁港をむすぶ「内海フェリー」は、2021年3月より定期航路が休止となりました。
Ⅳ. 乗船券の購入・予約方法
ジャンボフェリーの予約について
2022年秋に就航したジャンボフェリーの新船「あおい」
ネットでは自由席・プレミア席の予約が可能で、カードまたはPayPayでの事前決済ができます。窓口料金より5%割引になるうえ、当日窓口に並ぶ必要がないため、公式からもネット予約がおすすめされています。高松─小豆島の復路の車両運賃が無料になる「お帰り無料キャンペーン」もネット予約のみ対象となります。
電話では自由席のみの予約が可能で、決済は当日に窓口で行います(カード・電子マネー・交通系電子マネーが利用可能)。
●公式サイト:ジャンボフェリー
●小豆島行きの航路:
高松東港─坂手港
神戸(三宮)港─坂手港
国際両備フェリーの予約について
新岡山港─土庄港間の船舶「おりんぴあどりーむ せと」。JR九州の豪華列車「ななつ星 in 九州」のデザインで知られる水戸岡鋭治(みとおか えいじ)氏がデザインを担当
どの区間でもWeb予約が可能です(ただし、岡山日生―大部航路のみ旅客のみの予約不可)。現地での支払いはクレジットカード、電子マネーも利用可能。土庄港以外であればQRコード決済も利用できます。
●公式サイト:国際両備フェリー(両備小豆島フェリーグループ)
●小豆島行きの航路:
高松港─池田港
新岡山港─土庄港
瀬戸内観光汽船の予約について
岡山日生港─大部港航路(フェリーひなせ)は、skyticketの瀬戸内観光汽船のページ
からオンライン予約が可能です。なお受付は乗船日の前々日までとなります。予約しそびれた場合も、当日枠で乗船が可能です。ただし当日枠は先着順となります。
※岡山日生港─大部港航路(フェリーひなせ)は、2023年12月1日より運行休止となります。
●公式サイト:岡山日生港~小豆島大部港 運航:瀬戸内観光汽船
●小豆島行きの航路:
岡山日生港─大部港
Ⅴ. 船旅のアドバイス
持ち込める荷物
基本的に大きな荷物の持ち込みは可能です。専用の荷物スペースが設けられている場合もあるので、貴重品と大きな荷物は分けておきましょう。フェリーであればバイク・自転車も持ち込める場合がほとんどですが、基本的に予約制ではなく先着順なので注意しましょう。ペットは基本的に客室への乗船はできません。ただし、ゲージに入れれば客室に入室できる船や、デッキのみ同行可能な船もありますので、乗船前にご確認を。
天候による影響
台風や低気圧による強風や高波が予想される場合、また、濃霧や雨雪などで視界不良が予測される場合は、運営会社の判断により欠航となることがあります。運行状況は各運航会社の公式サイトで確認できることが多いですが、掲載がない場合は電話で問い合わせましょう。予約客にはSMS等で欠航の連絡をする会社もあります。
おわりに
小豆島への航路や、乗船券の購入方法について解説しました。実はさまざまな航路でアクセスできる小豆島。アクセスのしやすさだけでなく、船の設備や発着港の充実度によって選べば、移動時間も素敵な思い出になるはず。海の上で小豆島への思いを馳せながら、ぜひ素敵な船旅をお過ごしください。
Text:きいろ Edit:Erika Nagumo
Photo(特記ないもの):PIXTA