1. 東京の紅葉の見頃はいつ?
2. 東京西部(環八より東)の紅葉スポット
【文京区】肥後細川庭園
【文京区】六義園(りくぎえん)
【世田谷区】九品仏浄真寺(くほんぶつじょうしんじ)
【練馬区】光が丘公園
3. 東京中部(環八〜中央道)の紅葉スポット
【練馬区】石神井公園(しゃくじいこうえん)
【武蔵野市・三鷹市】井の頭恩賜公園
【世田谷区】等々力渓谷(とどろきけいこく)
【杉並区】大田黒公園
4. 東京西部(中央道より西)の紅葉スポット
【八王子市】高尾山
【奥多摩町】氷川渓谷
【奥多摩町】奥多摩湖
【青梅市】御岳山(みたけさん)
おわりに

東京にも秋風が吹いて紅葉の便りがちらほら伝わってきました。外国人観光客にも大人気の高尾山をはじめ、東京には紅葉の名所が数々あります。編集部では主要な幹線道路を軸にして各地の紅葉の見頃、見どころをまとめてみました。お出かけの参考になればとお届けします。

※本記事に掲載の情報は2023年10月時点のものです。諸事情により変更となる場合がありますので、お出かけの際は最新情報をご確認ください

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1. 東京の紅葉の見頃はいつ?

今年の秋は全国的に高めの気温が予想されています。このため紅葉の見頃は、全国的には平年並みか平年より遅めになる見込みです(日本気象㈱10月3日発表)。そして東京の見頃は12月1日前後。つまり11月下旬から12月の初旬が見頃になるということです。

それでは東京の紅葉スポットをエリア別に見ていきましょう。

2. 東京西部(環八より東)の紅葉スポット

【文京区】肥後細川庭園

肥後細川庭園のライトアップ「ひごあかり」

肥後細川庭園のライトアップ「ひごあかり」

東京の紅葉の名所には江戸時代の「大名庭園」が多いのですが、「肥後細川庭園」もそのひとつ。熊本54万石の細川侯の下屋敷でした。この庭園は2017年に公募によって名前を変えて、新江戸川公園から本来の「肥後細川庭園」となりました。季節になるとモミジ、エノキ、ハゼなどが紅く染まります。今年もライトアップで賑わうことが予想されます。

●場所:東京都文京区目白台1-1-22
●例年の紅葉見頃:11月下旬から12月上旬
●ライトアップ:11月25日(土)~12月3日(日)
●公式サイト:文京区立肥後細川庭園

【文京区】六義園(りくぎえん)

六義園の紅葉ライトアップ

六義園の紅葉ライトアップ

山手線・駒込駅からほど近い六義園。ここは回遊式築山泉水(大きな池を中心に配した構成で日本庭園の集大成と位置づけられる)の大名庭園。11月下旬の見頃には約400本のイロハカエデ、イチョウなどの紅葉が園内の至るところで楽しめます。紅葉の「夜間特別観賞」の時期にはライトアップが開催されます。紅葉の季節はもちろん、一年中人気を集める庭園のひとつです。

●場所:東京都文京区本駒込6丁目
●例年の紅葉見頃:11月下旬
●ライトアップ:2023年11月22日(水)~2023年12月3日(日)
●公式サイト:六義園

【世田谷区】九品仏淨眞寺(くほんぶつじょうしんじ)

九品仏淨眞寺の大銀杏

九品仏淨眞寺の大銀杏

東急大井町線の駅名にもなっている九体の阿弥陀仏が安置された「九品仏」で知られるのが「淨眞寺」。ここの名物は境内にそびえる大銀杏。東京都の天然記念物です。樹高は18m。秋から冬への銀杏の色が美しさ満点で、見頃にもなると大勢の紅葉ファンが集まります。銀杏の葉を敷き詰めた黄金の風景に加えて、周囲の住宅街に散在するフレンチやイタリアンのランチも紅葉見物の帰りがてらの楽しみのようです。

●場所:東京都世田谷区奥沢7-41-3
●例年の紅葉見頃:11月中旬から12月上旬頃
●ライトアップ:-
●公式サイト:九品仏浄真寺

【練馬区】光が丘公園

光が丘公園・イチョウ並木

光が丘公園・イチョウ並木

東京の西、 豊かな自然の「光が丘公園」で紅葉を楽しみましょう。見どころはけやき広場の先にある、全長約200m、樹齢130年、幹周り2mの巨木40本が並ぶ銀杏並木。黄金色に染まった銀杏のトンネルです。年配の皆さんなら懐かしい元グラントハイツ (米軍住宅) 内にあった巨木を植栽したもので、光が丘公園のシンボル的樹木に育ちました。

●場所:東京都練馬区光が丘4-1-1(光が丘公園サービスセンター)
●例年の紅葉見頃:11月上旬~11月中旬
●ライトアップ:-
●関連サイト:光が丘公園

3. 東京中部(環八〜中央道)の紅葉スポット

【練馬区】石神井公園(しゃくじいこうえん)

石神井公園の遊歩道

石神井公園の遊歩道

石神井公園は、石神井池と三宝寺池の2つの大きな池がある自然にあふれた公園です。春には約290本の桜が満開となる花見の名所として有名ですが、秋には紅葉の名所となります。国の天然記念物に指定された沼沢植物群落がある三宝寺池には静寂な趣きがあり、いっぽうの石神井池はボートに乗る家族連れで終日賑わいます。

●場所:東京都練馬区石神井台1-26-1(石神井公園サービスセンター)
●例年の紅葉見頃:11月中旬から12月上旬頃
●ライトアップ:-
●関連サイト:石神井公園

【武蔵野市・三鷹市】井の頭恩賜公園

井の頭公園・井の頭池

井の頭公園・井の頭池

秋の「井の頭公園」は視覚も音感も楽しませてくれます。約600本のモミジをはじめとする木々が色づき、散り敷いた落ち葉は「サクサク」と優しい音を出しています。池と紅葉と光の美しさには目は奪われてしまいます。真っ赤に燃える公園全体がほんとうに素敵なのですが、中でもおすすめのスポットは、紅葉弁財天様の周りのモミジ、ひょうたん池近くの坂道のモミジなどです。

●場所:東京都武蔵野市御殿山1-18-31
●例年の紅葉見頃:11月中旬~12月中旬
●ライトアップ:-
●公式サイト:井の頭恩賜公園

【世田谷区】等々力渓谷(とどろきけいこく)

等々力渓谷・等々力不動尊

等々力渓谷・等々力不動尊

等々力渓谷は延長1キロメートル、東京都内唯一の渓谷です。等々力駅を降り、しばらく歩いて階段を降りるとそこはまるで別天地。秋になると木々は鮮やかな赤や黄に色を変え、しだいに紅葉し始めます。見頃の週末や休日は混雑もピーク。等々力渓谷に向かう道は紅葉狩りに向かう人々で行列ができるほどです。混雑を避けたい場合は平日の紅葉狩りがおすすめです。

※等々力渓谷内、等々力渓谷公園は2023年10月現在、倒木による全木調査のため立入り不可となっています。等々力不動尊と日本庭園は立入り可能です。最新情報は以下の公式サイトよりご確認ください

●場所:東京都世田谷区等々力1-22-47(等々力不動尊)
●例年の紅葉見頃:11月中旬から12月上旬頃
●ライトアップ:-
●公式サイト:世田谷区 等々力渓谷公園

【杉並区】大田黒公園

庭園が美しい大田黒公園

庭園が美しい大田黒公園

音楽評論家・大田黒元雄(おおたぐろ・もとお)邸をもとに1981年に開園した「大田黒公園」は、荻窪のゆるい起伏をいかした回遊式日本庭園です。門から白い御影石を敷いた長さ70メートルの園路がまっすぐに伸び、左右は樹齢100年を経た大イチョウ27本の並木道。秋にはイチョウ並木が一斉に黄色に染まり圧巻の風景です。見頃のピークにはライトアップが楽しめます。

●場所:東京都杉並区荻窪3-33-12
●例年の紅葉見頃:11月下旬
●ライトアップ:2023年11月25日〜12月4日(予定)
●公式サイト:杉並区立大田黒公園

4. 東京西部(中央道より西)の紅葉スポット

【八王子市】高尾山

紅葉の中を進む高尾山ケーブルカー

紅葉の中を進む高尾山ケーブルカー

高尾山(たかおさん)は、東京都八王子市にある標高599メートルの山。東京都心から近く、年間を通じて多くの観光客や登山者が訪れます。最近では外国人観光客も数多く訪れています。紅葉はケーブルカーからの眺望、山頂の「薬王院」、山頂から徒歩10分の「もみじ台」など人気のスポットがいくつもあります。紅葉が見頃の時期には「高尾山もみじまつり」で賑わいます。

●場所:東京都八王子市高尾町
●例年の紅葉見頃:11月中旬 ~ 12月上旬
●ライトアップ:-
●関連サイト:高尾登山電鉄 高尾山 紅葉情報

【奥多摩町】氷川渓谷

赤に染まる氷川渓谷

赤に染まる氷川渓谷

氷川渓谷は東京都と山梨県、埼玉県にまたがる紅葉の名所です。驚くほど自然豊かなエリアで奥多摩を代表する紅葉スポットとなっています。例年11月中旬頃から色づき始め、カエデ、イチョウ、ケヤキ、カツラなど様々な木々が紅黄色に染まりきった頃にピークを迎えます。昼夜の寒暖の差が激しいところほど美しく、長い間、紅葉が見られるというのは氷川渓谷を見ると納得できると評判です。

●場所:東京都西多摩郡奥多摩町氷川
●例年の紅葉見頃:11月下旬頃~12月上旬頃
●ライトアップ:-
●関連サイト:青梅・奥多摩もみじ協定 氷川・日原・小河内

【奥多摩町】奥多摩湖

紅葉の奥多摩湖・峰谷橋

紅葉の奥多摩湖・峰谷橋

都心からわずか2時間の秘境として知られる奥多摩湖は、多摩川を堰き止めて造られた人造湖(貯水池)です。周囲の山々のカエデやコナラ、イチョウなどの紅葉、黄葉が湖面に映り、それぞれ違った表情を見せてくれます。周遊道路の「奥多摩むかし道」、「湖畔公園 山のふるさと村」、「見はらしの丘」などが紅葉の見どころになっています。

●場所:東京都奥多摩町原
●例年の紅葉見頃:10月中旬頃から11月中旬頃
●ライトアップ:-
●関連サイト:奥多摩観光協会 奥多摩湖

【青梅市】御岳山(みたけさん)

御岳山の中腹「御岳平」から見た景色

御岳山の中腹「御岳平」から見た景色

御岳山は標高929m。四季を通じて気軽に散策できる山として親しまれています。ケーブルカーで山頂近くまで登れて、秋には山々が紅葉で鮮やかに彩られている様子を眺望できます。この季節には、紅葉とともに鳴虫の女王と呼ばれるカンタンの鳴声を待ちかねている人たちもいます。2023年は10月21日(土)から「御岳山・天空もみじまつり」が開催されています。

●場所:東京都青梅市御岳山38-5(御岳ビジターセンター)
●例年の紅葉見頃:10月中旬〜11月中旬
●ライトアップ:-
●関連サイト:おうめ観光ガイド 御岳山ハイキングコース

おわりに

紅葉を楽しみに出かけることを古くから「紅葉狩り」(もみじがり)と表現するのですが、動物を狩るわけでもないのに「狩り」というのはなぜなのか、不思議に思って調べたら古来、日本では「山に入って何かする」ことを狩りと称したのですね。そういえば、いちご狩りやぶどう狩りというのもありました。この記事をまとめているうちに「狩り」も世界に誇れる日本文化だと気付かされました。

Text:丹澤次郎 Edit:Erika Nagumo
写真(特記ないもの):PIXTA