国内外問わず、飛行機を使った旅行へ出かけることは、昔に比べると身近になりました。それでも電車などと比べると特別感のある移動手段であることは間違いありません。
どこに行こうかなど計画を練っている段階は非常に楽しくワクワクした気持ちでいっぱいですが、いっぽうでちゃんと計画通りに行くことができるか不安になることもありますよね。
そしていざ旅行直前、色々と準備を行ったものの、「あれ、空港っていつまでに到着すればいいんだっけ」と迷われる人も多いのでは。
この記事では、飛行機を使った旅行に行く際に、一体出発時間のどのくらい前に空港へと到着すべきかを国内線、国際線に分けて解説します。
1. 空港に何分前に到着すべき?=国内線or国際線で異なる
飛行機に乗るまでは様々な手続きが必要となるため、一般的な電車や新幹線よりも早めに行動する必要があります。
注意が必要なのが、日本国内をつなぐ「国内線」に乗るのか、日本⇔海外をつなぐ「国際線」に乗るのか。どちらに乗るかで、空港に到着する時間の目安が大幅に異なってきます。
この先は、国内線、国際線に分けておおよその空港への到着時間の目安を解説していきます。
2. 国内線の場合
国内線に乗る場合の大まかな流れ
通常は30〜40分前までに空港到着を(預け荷物ありの場合)
国内線に乗る場合、預け荷物があるなら30〜40分前までに空港に到着することがおすすめです。
預け荷物とは、機内に持ちこまない大きな荷物のことです。空港のカウンターや、自動手荷物預かり機で預けるスーツケースなどが該当します。
基本的に国内線の場合、出発時刻の20分前までに保安検査場を通過する必要がありますが、預ける荷物がある場合には、その手続きにかかる時間を見越して早めに空港に到着しておきましょう。
空港や利用する航空会社にもよりますが、預け荷物の手続きが有人カウンターのみの場合は、時間を要する可能性もありますので、30〜40分前と言わず、なるべく早めの到着がおすすめとなります。
荷物は自動手荷物預り機か、カウンターでの手続きで預けることができます
連休・年末年始などは1時間以上前には到着しておこう
国内線の場合、通常時は30〜40分前までに空港に到着すればいいのですが、多客期となるゴールデンウィーク・シルバーウィークなどの連休、年末年始などは、30〜40分よりさらにに早めに空港に着いておくことがおすすめです。
大型連休など繁忙期になると保安検査を受けるための行列や、荷物を預けるための行列が発生するため、飛行機へと乗り遅れてしまう可能性もあります。
そのため、これらの繁忙期に飛行機を利用される場合には、出発時刻の1時間前には空港へと到着しておくことがおすすめです。
連休・年末年始などは行列ができ、保安検査などに時間がかかることが多くあります
チェックイン後、保安検査は出発20分前までに通過を
空港に到着したらまずはチェックインを済ませます。
オンラインチェックインに対応している航空会社の場合は、スマートフォンなどでオンラインチェックインをWEB上で済ませることで搭乗手続きを終えることができます。
オンラインチェックインの場合は、完了すると搭乗用のQRコードなどが発行されるので、空港カウンターに立ち寄る必要はありません。オンラインチェックインに対応していない場合は、空港のチェックイン機か、カウンターでチェックイン手続き済ませます。
預け荷物がある場合は、自動手荷物預り機またはカウンターに預け、保安検査場へ向かいます。預け荷物がない場合はチェックインを済ませて、そのまま保安検査場へ向かえばOKです。
保安検査は、国内線の場合出発時刻の20分前が締め切り。それまでに保安検査を通過するようにしましょう。
[航空会社別]オンラインチェックインの対応状況(2023年11月時点)
ANA:〇
JAL(JTA/JAC/HAC/RACを含む):〇
スカイマーク:×
AIRDO:〇
ソラシドエア:〇
スターフライヤー:〇
フジドリームエアラインズ:×
アイベックスエアラインズ:〇
オリエンタルエアブリッジ:〇
Peach Aviation:〇
ジェットスター・ジャパン:〇
スプリング・ジャパン:×
保安検査では機内に持ち込む荷物と、乗客が身につけているものに危険物がないかをチェックします
早く着いても空港は楽しめる!
早く空港に着くことで退屈になったり待ち時間を苦痛に感じることを想像されるかもしれません。
空港にもよりますが、羽田空港などの大空港では、買い物やグルメを楽しむことができるため、早く空港に着いてもかなり楽しむことができます。
もし早めに空港について、あまり混雑が見られない場合にはターミナル内を散策して色々と見て回ることがおすすめです。
3. 国際線の場合
国際線に乗る場合の大まかな流れ
国際線は最低でも1時間半前、通常は3時間前に空港に到着しておこう
国際線の場合は、国内線とは勝手が大きく異なるため注意が必要になります。
国際線の場合は、保安検査場の締切時刻ではなく、チェックインの締切時間が基準になることが多く、出発時刻の1時間前には締め切ってしまうケースが大半です。
そのため、最低でも1時間半前までには空港に到着しておくことがおすすめで、チェックインにかかる時間も国内線と比較する長いことから出発時刻の3時間前までに到着しておくくらいがおすすめとなります。
国際線は国内線よりも搭乗手続きに時間がかかります
国際線はオンラインだけでチェックインが終わらないことも
国際線においてもオンラインチェックインのみで完結できることも近年ではありますが、基本的にはチェックインカウンターでの手続きが必要になると思っておいた方がよいでしょう。
国際線への搭乗は、パスポートが必須になりますが、オンラインチェックインの項目があった場合にも、実際には各国の法令や施設制約等により使用することができず、チェックインカウンターでパスポートやビザの確認が行われることは珍しくありません。
チェックインカウンターでの手続きを前提として、空港に早めに辿り着くことが国際線においては安全と言えるでしょう。
国際線カウンターでパスポートを提示
外資系の航空会社ではカウンターのオープン時間に合わせて大行列になることも
国際線ではJALやANAといった日系の航空会社以外にも選択肢は色々増えてくるでしょう。
日本の空港かつ、日系の航空会社利用の場合は、複数の便が存在することから、チェックインカウンターの数も多く、常時オープンしていることが多いですが、外資系航空会社の場合は、便に合わせてチェックインカウンターが限定的にオープンすることが多め。その場合は混雑に注意する必要があります。
航空会社にもよりますが、通常出発時刻の3時間前から2時間前からチェックインカウンターがオープンすることが多く、そのタイミングに合わせて行列ができます。
国際線の場合は座席数の多い機体が使用されることが多いため、満席など混雑フライトでは長時間行列に並ぶこともあります。
行列ができるとどうしてもチェックインに時間がかかるので、2〜3時間前には空港に到着しておきましょう
国内線感覚で空港に行くと乗れなくなってしまうことも
これまでご紹介してきた通り、国際線を利用する際は国内線の感覚でギリギリに空港に着いた場合、乗りたかった便に乗れなくなってしまう可能性が高くなります。
そのため余裕をもって空港へと辿り着くことがおすすめで、国内線とは勝手が大きく異なることを意識しておく必要があります。
筆者自身、これまでチェックインカウンターがクローズした後に空港へと到着して、乗り遅れたと思われる人の姿を幾度となく見てきました。
国際線の場合、便をたとえ振り替えることができたとしても、早くて翌日の便など、旅行の行程にも大きく影響を及ぼす可能性も高いため特にご注意を。
空港で走ると危ないですし、間に合うかハラハラするのもストレスですよね
まとめ:1〜2時間前に到着できれば国内・国際線ともに安心
本記事では国内線と国際線では、空港に到着すべき時間が大きく異なることがお分かりいただけたと思います。
国内線の場合は極端な話、保安検査場の締切までに保安検査を通過すれば乗り遅れる心配は少ないです。
しかし、夏休みや連休などの繁忙期においては、空港自体が混雑するため、保安検査通過に時間を要することから注意が必要になります。
一方、国際線においてはチェックインカウンターでの手続きがほぼ必須となるため、チェックインカウンター締切時間までに空港へと訪れることが1つの目安になります。
そのチェックインカウンター締切時間も出発時刻の1時間前に閉まってしまうことが多く、チェックインカウンターに行列ができることも考えられることから、2〜3時間前までには空港へと到着しておくことがおすすめです。
国内線よりもかなり余裕をもって、ギリギリに空港へと到着することがないように気をつけましょう。国内線、国際線ともに早く空港へと到着してしまっても大きな問題はありません。
特に大きな空港では、出発前にもショッピングやグルメを楽しめる施設が充実していることが多く、時間潰しに迷う心配がほとんどありません。とにかく余裕をもって空港へと到着することがおすすめです。
Text:芳岡淳(Atsushi Yoshioka)
1994年生まれ。神奈川県横浜市出身。小学生の頃、旅客機に興味を持ったのをきっかけに写真撮影をスタート。海外撮影も得意としており、世界中で撮影した作品を展開しながら、各専門誌、WEBメディアにてフォトグラファー&ライターとして活躍中。
Edit:Erika Nagumo
Illustration(特記ないもの):PIXTA