1. 飛行機には持ち込みできるもの、できないものがある
2. 預け荷物と機内持ち込み手荷物の違い
預け荷物とは
機内持ち込み荷物とは
3-1. 機内に持ち込みできるもの・できないもの
液体物(一部制限あり)
3-2. 機内に持ち込みできない荷物
刃物など凶器類
ゴルフクラブなど先の尖った物
液体物(国際線で個別容器が100mLを超える場合等)
4-1. 預け荷物に入れることのできる荷物
刃物など機内に持ち込むことのできない物
液体物
4-2. 預け荷物に入れることのできない荷物
モバイルバッテリーなどバッテリー類
ライター
まとめ

飛行機を使った旅は、鉄道での旅と異なり、荷物検査があります。そして乗客が安全に目的地に到着できるよう、飛行機に持ち込めるもの・持ち込めないものを選り分けています。

今回は飛行機を利用する際に、座席スペースへと持ち込むことができないもの、預け荷物の中に入れられないものを中心に、手荷物に関する解説を行っていきます。

※本記事は2024年2月時点の情報をもとに制作しています
※機内持ち込みできるもの・預け荷物に入れることができるものは航空会社により異なります。本記事ではあくまで代表的なものを紹介していますので、搭乗の際は航空会社の公式サイト等で持ち込み不可のものをご確認ください。

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1. 飛行機には持ち込みできるもの、できないものがある

飛行機を使った旅行をする際、出発前にスーツケースや手荷物の準備は欠かせません。

しかし、準備の段階から飛行機を利用するからこそ気を付けなければいけない点も多数存在するのはご存知の通りです。

飛行機には、座席スペースに持ち込むことのできる手荷物、持ち込むことのできない手荷物が厳格に決められており、更にスーツケースの中に入れることのできない物も存在するため、特別な準備が必要になります。

特に飛行機に持ち込むことのできない物を携帯したまま保安検査を受けると、せっかくの物をその場で処分する必要が出てくるため、出発前に今回の記事を参考にしていただき、未然にトラブルを防ぐようにしましょう。

2. 預け荷物と機内持ち込み手荷物の違い

預け荷物とは

預け荷物とは、空港のカウンター等で手続きを行って航空会社に預け入れる荷物のことです。多くの人はスーツケースを預けますよね。

貨物室へと積載されるため、チェックイン時間内に手続きを行う必要があり、目的地の空港では、ベルトコンベアから流れてくる自分の荷物を受け取る必要があります。

空港での預け荷物引き取り

預けた荷物は客席とは別の貨物室に積まれます。空港に到着したら空港スタッフが飛行機から降ろし、ベルトコンベアに流します

機内持ち込み荷物とは

機内持ち込み手荷物は、自身と一緒に機内の座席スペースまで持ち込む手荷物となります。

預け荷物とは違い、同行できるため、到着後に受け取り待つ必要がありませんが、大きさや重さに制限があったり、保安検査を受ける必要があります。

飛行機内

機内に持ち込んだ荷物は、基本的に座席上の荷物スペースか、前の座席の下に収納します

3-1. 機内に持ち込みできるもの

液体物(一部制限あり)

【国内線】
国内線であれば基本的に液体検査をすることで液体物を持ち込むことができます。

度数24%を超え、70%以下のアルコール飲料はひとりあたり5Lまで、70%を超えるものは機内に持ち込むことが不可能です。

また、化粧品や洗剤に関しては個別容器の容量を0.5kgまたは0.5L以下に収める必要があり、合計2kgまたは2L以内まで持ち込むことができます。

このほかには特に制限はなく、開封済みのペットボトル飲料を持ち込む際のみ検査が行われる程度です。

【国際線】
国際線の機内に化粧品など液体物を持ち込む場合は、100mL以下の容器に入れ、複数持ち込む場合には1L以下の無色透明ジッパー付きプラスチック袋にまとめて入れるようにしましょう。

機内持ち込みOKのもの・国内線と国際線

アルコール類は度数により扱いが変わります(国内線)。また国内線と国際線で液体物の持ち込みルールが大きく異なります

3-2. 機内に持ち込みできない荷物

刃物など凶器類

ハサミやナイフ、カッターなどの刃物類は飛行機の機内へと持ち込むことはできません。

手荷物の保安検査において携帯している場合は、それ以上持ち込むことはできず、保安検査場において処分する必要があります。

刃物類は危険物となるため、ハイジャック等の機内でのトラブルを防ぐためと理解する必要があります。

旅行先に持って行く際は、預け荷物として扱うようにしましょう。

ゴルフクラブなど先の尖った物

先ほどの刃物と似たような扱いになりますが、ゴルフクラブやバッドなど、先の尖った形状のものは機内へと持ち込むことができません。

こちらも旅行先へと持って行く際には、刃物類同様、預け荷物として扱う必要があります。

液体物(国際線で個別容器が100mLを超える場合等)

国際線の便に搭乗する場合、基本的には液体物の持ち込みができないと思っておくと無難です。

国際線の場合には、100mLを超えた時点でどのような液体に関わらず機内への持ち込みを行うことができません。

そのため基本的にはペットボトル飲料は持ち込むことができず、保安検査通過後の自動販売機や売店などで購入する必要があります。

機内持ち込みNGのもの

凶器など人に危害を加えることができるものは持ち込み不可です。安全ピンや裁縫針などは持ち込みできます

4-1. 預け荷物に入れることのできる荷物

刃物など機内に持ち込むことのできない物

先ほど機内に持ち込みすることのできない物としてご紹介した、刃物類は預け荷物として貨物室に預けることができます。

スーツケースの中などに収納して、カウンターで手続きを行うことで飛行機を使った旅でも運搬することが可能です。

液体物

特に国際線の場合、100mL以上の液体物を機内に持ち込むことができないとご紹介しましたが、預け荷物として預けておくことは可能です。

海外で日本の飲み物が恋しくなるようなシーンに備えていくつか持っていくことも定番です。

一方、液体物の中でも塗料や接着剤、殺虫剤などは危険物扱いとなるため、機内持ち込みも預け荷物としても持っていくことができないため、注意が必要です。

預け入れOKのもの

ハサミ、バッドなども預け荷物の中には入れることができます

4-2. 預け荷物に入れることのできない荷物

モバイルバッテリーなどバッテリー類

預け荷物の中に入れることのできない物の代表例としてバッテリー類が存在します。

特にモバイルバッテリーなど、容量の大きなバッテリー類は預け荷物として貨物室に入れることができないため、注意が必要です。

一方で、電子機器などに内蔵されたバッテリーについては、ワット時定格量が160Wh以下のものであれば預け荷物として預けることが可能です。

基本的にはバッテリー類を持っていく場合には、機内に持ち込むように荷物分けをしておくことが良いでしょう。

ライター

ライターは、発火性があることから機内持ち込みが不可能で預け荷物に入れてしまおうと思われる方もいるかと思いますが、ライターを預け荷物に入れることはできません。

ライターを飛行機を使った旅行に持っていく場合には、制限はありますが、機内へと持ち込む必要があります。

機内持ち込みに関しても小型の携行タイプのライターで、1人1点のみであれば可能となっているため、複数は旅行先に持っていくことができません。

預け入れNGのもの

引火や爆発のおそれのあるものは預けられません

まとめ:出かける前に正しい荷物の仕分けを行おう

機内持ち込み・預け入れNGのものいろいろ

機内持ち込みNGなもの、預け入れNGなものいろいろ

今回ご紹介してきたように、飛行機での旅行では、必ず保安検査が生じるため、まず機内に持ち込むことができるかどうかを確認しておくことがおすすめです。

そのうえで、持ち込むことのできない手荷物は、預け荷物としてカウンターなどで手続きを行う必要があります。

しかし、リチウムイオン電池などバッテリー類やライターに関しては預け荷物として預けることができないため、機内へと持ち込む必要があるので、このあたりの確認も必要です。

そしてこれらの手荷物については、国内線よりも国際線の方が厳しくなる傾向にあるので、海外旅行に出かける際は、出発前の荷物のチェックを入念に行っておきましょう。



Text:芳岡淳(Atsushi Yoshioka)

1994年生まれ。神奈川県横浜市出身。小学生の頃、旅客機に興味を持ったのをきっかけに写真撮影をスタート。海外撮影も得意としており、世界中で撮影した作品を展開しながら、各専門誌、WEBメディアにてフォトグラファー&ライターとして活躍中。


Edit:Erika Nagumo
Illustration(特記ないもの):PIXTA

参考:
国土交通省|機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例 令和3年2月更新
量的制限の対象となる液体物のリスト|平成27年10月1日現在 航空局安全部空港安全・保安対策課航空保安対策室
JAL|飲み物や化粧水・香水など液体物の持ち込みはできますか。
ANA|【国内線】お酒は機内に持ち込むことはできますか。
ANA|【国内線】化粧品、化粧道具は機内に持ち込むことはできますか。