冬のアクティビティといえば、何を思い浮かべますか? スキーやスノーボードは定番ですが、ここで紹介するのは「氷上ワカサギ釣り」。全面結氷した湖の上に小さな穴を空けて、そこから釣り糸を垂らし、ワカサギを釣るアクティビティです。
群馬県赤城山にある赤城大沼は、氷上ワカサギ釣りの名所。初めての方でも安心して楽しめるお役立ち情報や、氷上ワカサギ釣りの魅力をお届けします。
赤城大沼はどんな場所?
赤城大沼(あかぎおおぬま)は群馬県の中央部、前橋市に位置する湖で、「大沼(おの)」とも呼ばれます。赤城山にあるカルデラ湖で、標高1345mの場所にあります。面積は約88ヘクタール。
秋〜春のワカサギ釣りのほか、キャンプやカヌー、カヤックなどが楽しめ、のんびりと四季折々の自然を満喫するのにぴったりのスポットです。
キャンプや紅葉が楽しめる「赤城大沼」
赤城大沼のワカサギ釣りシーズン
赤城大沼のワカサギ釣りは、例年9月1日に解禁されます。湖が凍結する11月の末までは[ボート釣り]が楽しめ、湖が凍った後は[氷上穴釣り]が楽しめます。
ボート釣りのシーズン
9月~11月末
氷上穴釣りのシーズン
1月上旬~3月末
ワカサギ釣りの相談先・レンタル受付店
①青木旅館
1875(明治8)年創業の老舗旅館。宿の営業のほか、釣り道具のレンタル、お土産の販売を行っています。
●レンタル可能なもの
釣りボート ……○
釣り竿セット ……○
氷上釣りテント……○
●公式サイト:青木旅館
●レンタル詳細・料金:釣り情報|青木旅館
※編集部しらべ
②青木別館
赤城大沼の南側にある、青木旅館の別館。釣り道具やボートのレンタル、食事処の営業を行っています。
●レンタル可能なもの
釣りボート ……○
釣り竿セット ……○
氷上釣りテント……○
●公式X:赤城山 青木別館
※編集部しらべ
③バンディ塩原
赤城大沼の南側にある、食事処・お土産処・釣り道具レンタル受付店。釣ったワカサギをお店に持ち込めば、天ぷらにしてもらえますよ。
●レンタル可能なもの
釣りボート ……○
釣り竿セット ……○
氷上釣りテント……○
●公式サイト:バンディ塩原
●レンタル詳細・料金:わかさぎ釣り|バンディ塩原
※編集部しらべ
④曽山商店
手打ちそば・うどんと、手作りまんじゅうが自慢の食事処・お土産処。氷上穴釣りの道具のレンタルも行っています。
●レンタル可能なもの
釣りボート ……×
釣り竿セット ……○
氷上釣りテント……○
●公式サイト:曽山商店
●レンタル詳細・料金:赤城大沼氷上ワカサギ釣り|曽山商店
※編集部しらべ
⑤その他
このほか、釣り竿セットや氷上釣りテントのレンタルを受け付けている施設は「前橋まるごとガイド」の前橋釣り特集にまとまっているので、チェックしてみてください。
●赤城大沼の釣り関連サイト:
・赤城大沼ワカサギ釣り|前橋まるごとガイド
・赤城大沼 氷上ワカサギ釣り|Akagi Trip
・赤城大沼漁協の釣り場|赤城大沼漁業協同組合
氷上ワカサギ釣りの手順:スタッフが実際に挑戦!
①道具のレンタル・入漁料の支払い
まずは氷上ワカサギ釣りに必要な道具を揃えましょう。最低限必要なのが「釣り竿・仕掛け・エサ・穴あけドリル・イス」です。寒さに応じて、小型ストーブやテントがあると役に立ちます。ワカサギ釣りに必要なものは全てレンタルが可能です。
レンタル料金のほかに、赤城大沼で釣りをする場合は、1人800円の「入漁料(釣り券)」の支払いも必要です。入漁料は小学生以下は無料です。
赤城湖に張られたカタツムリテント
写真のテントは、通称「カタツムリテント」と呼ばれるワカサギ釣り特有のテント。人数に応じて大きさが異なります。風除けになるので、寒さをしのぐのに最適です。
②氷に穴をあける
穴あけの様子
釣るポイントに到着したら、まずは氷に穴を空けます。ドリルを氷の上に立て、斜めにならないように気をつけながらハンドルを回します。最後の部分は一番硬いので、押し込むように回しましょう。
穴が空いたら、穴に入っている細かい氷を取り出します。すくい網などで氷をしっかりと取り除いておきましょう。
③竿のセッティング
ワカサギ釣りでは30cmほどの小さな竿を使用します。仕掛けが小さいため、最初はエサ付けに苦労するかもしれませんが、数をこなすと慣れてきます。
つけた後に3分の2程度を切り落とすのが、よく釣るコツです。
④糸を垂らしてアタリを待つ
糸を垂らして待機
竿のセッティングが終わったら、いよいよワカサギ釣り開始です。まずは重りを底まで落とし、そこから少し巻き戻したところでアタリを待ちます。ワカサギ釣り用の竿にはゴムチューブがついており、ポイントが決まったら竿の先端に取り付けましょう。
誘い方は「竿を上下に3度ほど動かして止める」。アタリが来るまでこの動作を繰り返します。長い時間釣れない場合は、少し場所を移動してみるといいかもしれません。
竿先が肝心
ワカサギはとても小さな魚なので、アタリを感じるのが難しいです。いつの間にか釣れていたなんてことも。手に揺れを感じた時には、すでにワカサギは逃げてしまっているともいわれています。
アタリを待っている間は竿先が肝心です。少しでも不自然な動きをしていたら糸を引き上げましょう。
⑤釣ったワカサギをその場でいただく
ワカサギの天ぷら
見事釣り上げたワカサギは、赤城大沼湖畔にある旅館や食事処で調理してもらうことができます(有料)。獲れたて、そして自ら釣り上げたワカサギの味は格別です。
赤城大沼・氷上ワカサギ釣りの注意事項
赤城大沼で氷上ワカサギ釣りを行う際の注意事項
寒さ対策は万全に
冬の赤城山はマイナス20℃まで冷え込むこともあります。さらに「赤城おろし」と呼ばれる、この地特有の北風も吹き荒れるため、体感温度はさらに下がります。前橋市街地と比較しても、夏は7〜8度、冬は10〜15度気温が低いため、スキーウェアや防風ウェアなど、最善の防寒着を準備して防寒対策をしていきましょう。
小型ストーブの取り扱いには注意
カタツムリテントの中でストーブを使うと、外が氷点下であることを忘れてしまうほど快適な空間になります。しかし、狭い密室でストーブを使い続けると、テント内の酸素濃度が薄くなり一酸化炭素中毒になる恐れがあるので、適度に空気の入れ替えが必要です。
赤城大沼へのアクセス
車でのアクセス
関越自動車道[赤城IC]より県道251号経由で約45分
関越自動車道[前橋IC]より県道4号経由で約50分
バスでのアクセス
JR両毛線[前橋駅]6番バス乗り場
|
富士見温泉行きのバスに乗車
|(乗車時間=約35分)
[富士見温泉バス停]で下車。赤城山ビジターセンター行きのバスに乗り換え
|(乗車時間=約40分)
[あかぎ広場前バス停]で下車。徒歩すぐ
●バス時刻表:前橋(赤城山)・高崎方面|関越交通
※ページ下部の「富士見温泉線・前橋赤城山線・富士見赤城山線」の欄を参照
※土日祝は直通バスあり
赤城大沼周辺の観光情報
赤城山
群馬県のほぼ中央に位置する「赤城山」。標高1,828mの「黒檜山(くろびやま)」や「地蔵岳」など複数の山の総称です。日本百名山・関東百名山・上毛三山に数えられ、豊富な登山コースがあることから登山初心者から中級者まで楽しむことができます。四季折々の魅力を満喫できる群馬県屈指の人気観光エリアです。
赤城神社
大沼湖畔に建つ朱塗りの本殿が特徴的な「赤城神社」。赤城山は古くから「神住む山」と信仰され、この女神さまに願うと女性の願いは必ず叶えられると言われており、特に女性に人気のスポットです。主なご利益は、心身健康・無病息災・学業成就・縁結びなど多岐にわたります。
おわりに
自然豊かな赤城大沼は、冬になると雪に包まれ白銀の世界が広がります。赤城おろしで雪が舞う光景は絶景。景色とともにワカサギ釣りを楽しめるのが、大きな魅力の一つです。
赤城大沼の氷上ワカサギ釣りは、必要な道具はレンタルで揃うため手ぶらで行ける初心者におすすめのスポット。今年の冬ぜひ挑戦してみたい! という方は赤城大沼に訪れてみてはいかがでしょうか。