チャツボミゴケ公園の見どころ
季節ごとのチャツボミゴケ
チャツボミゴケ公園の注意事項
アクセス
まとめ
周辺情報

群馬県吾妻郡に位置する「チャツボミゴケ公園」。日本を代表する温泉地、草津温泉や四万温泉からもほど近いこの場所には、天然記念物にも指定されている「チャツボミゴケ」が生育しています。この苔は特殊な環境でしか育たず、日本でも数カ所でしか見られません。

今回は、そんな珍しい光景で、近年注目を集め始めている観光スポット「チャツボミゴケ公園」を紹介します。

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チャツボミゴケとは

チャツボミゴケ

チャツボミゴケ

チャツボミゴケは苔の一種で、ウロコゴケ目ツボミゴケ科に属します。この苔は強い酸性の温泉水が流れる場所でのみ育ち、世界中にある約1800種の苔の中で最も耐酸性の強い苔です。

日本では、群馬県中之条周辺と、熊本県の阿蘇で見ることができます。

チャツボミゴケ公園について

日本国内でも数少ないチャツボミゴケが見られる「チャツボミゴケ公園」。その規模は日本最大を誇ります。この場所はかつて、国内随一の褐鉄鉱鉱床(かってっこうこうしょう)として知られ、国内第2位の生産量を誇る鉱山でした。

1966年に鉱山としての役目は終え、その後は保養所として管理されます。そして2012年に群馬県中之条町に無償譲渡され、2015年にラムサール条約登録。

2017年には国の天然記念物に指定され、この貴重な自然を未来に残すべく、保護管理が進められています。

チャツボミゴケと鉱山の関係

チャツボミゴケ公園がある場所は、かつて鉄鉱石の採掘場だったわけですが、実はチャツボミゴケと鉄鉱石には深い関係性があります。

それは、鉄鉱石はもともとチャツボミゴケだったということです。「バイオミネラリゼーション」という作用によるもので、強酸性を含んだチャツボミゴケが、長い年月を経ると鉄鉱石へと生まれ変わります。

今見えているチャツボミゴケも、いつかは鉄鉱石になるということを考えると、より見るのが面白くなります。

チャツボミゴケが見られる場所

チャツボミゴケが生育する穴地獄と小川

チャツボミゴケが生育する穴地獄

チャツボミゴケが群生しているのは、公園内の「穴地獄」と呼ばれる場所です。この穴に動物が落ちると、出られなくなって死んでしまうことが名の由来。

もとは白根火山の爆発で形成された穴で、チャツボミゴケの生育に必要な硫酸酸性泉が湧き出しています。

チャツボミゴケ公園

チャツボミゴケ公園 穴地獄の様子

温泉が湯気を立ち込めながら流れ、そこに転がる石にチャツボミゴケが群生しています。まるで緑の絨毯が広がっているように、神秘的で癒される光景です。

上から見下ろした穴地獄とチャツボミゴケ

上から見下ろした穴地獄とチャツボミゴケ

周りに遊歩道が整備されているので20分ほどかけて一周できます。上から見下ろしたチャツボミゴケは、まるでミニチュア版の森のようです。

【チャツボミゴケ公園 基本情報】
住所:〒377-1701 群馬県吾妻郡中之条町大字入山13-3
TEL:0279-95-5111
営業時間:9:00~15:00
開園期間:4月下旬〜11月
休園日:12月〜4月下旬は冬季閉園
公式HP:六合の里温泉郷組合(中之条町観光協会内)

季節ごとに違う景色が楽しめるチャツボミゴケ公園

チャツボミゴケが広がる穴地獄では、四季折々の自然も一緒に楽しむことができます。

朱と緑のコントラストが美しいレンゲツツジとチャツボミゴケ

レンゲツツジとチャツボミゴケ

例年5月中旬から6月になると、レンゲツツジが見頃を迎えます。チャツボミゴケの緑とレンゲツツジのピンクのコントラストがとても美しい季節です。

赤く染まった紅葉とチャツボミゴケ

紅葉とチャツボミゴケ

秋の風物詩、紅葉も楽しめます。周りが赤や黄色に染まり、よりチャツボミゴケが引き立たされます。さらに、チャツボミゴケは秋のほうが鮮やかな緑となるので、一番オススメの季節です。

通常、冬の期間は閉鎖されていますが、不定期でスノーシューツアーが開催され、園内に入ることができます。

穴地獄は暖かいので、チャツボミゴケの部分だけ雪が解け、周囲は一面雪景色。雪の上を歩くスノーシューの体験もでき、普段は見られない冬のチャツボミゴケを見られるということで、大人気のツアーです。

スノーシューツアーは、例年1月上旬から3月末まで開催されます。

注意事項

チャツボミゴケ公園の観光で気をつけておきたい注意事項をご紹介します。

歩きやすい靴で

チャツボミゴケ公園内は遊歩道が整備されていますが、基本的に砂利道となっています。なるべくヒールやサンダルは控えて、履きなれた運動靴など歩きやすい靴がおすすめです。

冬は閉園

チャツボミゴケ公園は例年12月から4月上旬まで閉園しています。閉園期間中、ツアーに参加する以外での入園はできませんので注意しましょう。

遊歩道以外には立ち入らない

チャツボミゴケ以外にも多くの植物が園内に生育しています、その植物を保護するためにも、遊歩道以外には立ち入らないでください。

チャツボミゴケ公園へのアクセス

現在、チャツボミゴケ公園への公共交通機関は整備されていないため、車で訪れる方法しかありません。近くの観光地、草津温泉からは車で30分ほどなので、タクシーを利用しましょう。

新宿駅からのアクセス

【新宿駅】— 高速バス・上州ゆめぐり号 / 草津温泉行き
→【草津温泉バスターミナル】— タクシーで約30分
→【チャツボミゴケ公園】

前橋駅からのアクセス

【前橋駅】— JR両毛線 / 高崎方面
→【新前橋駅】— JR吾妻線 / 万座方面
→【長野原草津口駅】— 路線バス・JRバス / 草津温泉行き
→【草津温泉バスターミナル】— タクシーで約30分
→【チャツボミゴケ公園】

チャツボミゴケ公園ではハイキングも楽しめる

チャツボミゴケを楽しんだあとは、そのままハイキングをするのもおすすめです。白根山の北側に広がる「芳ヶ平」まで約12kmのハイキングコースがあり、湿原や草津温泉を見下ろせる展望スポットなど、見どころ満載。より群馬県の自然を満喫できますよ。

チャツボミゴケ公園の周辺情報