- 「信楽」という土地
- ①信楽作家市【例年GW】
- 全国から作家が集まる人気の陶器市
- ワークショップ・グルメ・隣接施設も必見
- 信楽作家市《2024年開催情報》
- ②信楽駅前陶器市【例年GW】
- 千匹狸が迎える、楽しみいっぱいの陶器市
- 信楽駅前陶器市《2024年開催情報》
- ③信楽陶器まつり【例年秋】
- 町に点在する協賛店舗が会場!
- 過去にはスタンプラリーの開催も
- 信楽陶器まつり《2024年開催情報》
- ④セラミックアートマーケット【例年秋】
- 滋賀県の人気作家が集う 秋開催の作家市
- セラミック・アート・マーケット《2024年開催情報》
- ⑤しがらき火まつり【例年夏】
- 一般参加もOK 幻想的な火の祭典
- しがらき火まつり《2024年開催情報》
- ⑥信楽たぬきの日【例年秋】
- イベント目白押し たぬきづくしの2カ月
- 信楽たぬきの日《2024年開催情報》
- おわりに
信楽焼(しがらきやき)を使っている方の中でも、まだ陶器市には行ったことがないという方は多いのではないでしょうか。
この文章では、まず信楽の土地柄をさっくりご紹介。その後、信楽で開催される陶器市とイベントの詳細を、信楽作家市と信楽陶器まつりを中心にご紹介していきたいと思います。
ぜひ、信楽へ陶器イベントに行く際の参考にしてみてください。
※本記事に掲載の情報は2024年4月時点のものです。諸事情により変更となる場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新の情報をご確認ください
「信楽」という土地
信楽の街並み
滋賀県の南部・三重県や京都府との県境に位置する信楽町は、日本六古窯(ろっこよう)の1つ「信楽焼」の生産地として知られています。
自然豊かな高原地帯に位置する信楽。山をはさんで隣接する三重県伊賀市の伊賀焼とは、中世のころは作品の見分けがつかないほど、密接な関係にありました。
また、信楽は、2019年に放送されたNHK連続テレビ小説『スカーレット』の舞台としても知られています。
①信楽作家市【例年GW】
全国から作家が集まる人気の陶器市
毎年5月2日~5日(雨天決行)に、滋賀県立陶芸の森・太陽の広場で開催される「信楽作家市」。2024年で18回目を迎えます。
信楽を中心に、全国から集まった作家さんが直接展示・販売。陶芸以外に、木工・ガラス・皮革・服飾も含め、150名以上が参加します。4日間で約5万人が訪れる、人気の陶器市です。なお入場は無料。
販売されるのは普段使いの器が中心で、デザイン性のある作品が多め。
過去の信楽作家市。くるり窯さんの販売スペース(写真提供:くるり窯)
人気の作家さんのブースは整理券を発行することもあるため、例年は開場時間の何時間も前から来ている方もいらっしゃいました。今年はその対策のため、会場の入場開始時間は8:15となっています。なお、陶芸の森の開門時間は7:30です。
お目当ての作家さんがいる方は、整理券が終了したり、商品が売り切れたりすることもあるので、お早めに出かけてみてください。
通常価格で販売されている作家さんが多いですが、一部、お買い得商品を販売する方も。掘り出し物を見つけに出かけてみるのもいいですね。
過去の信楽作家市。丸十製陶さんの販売スペース(写真提供:丸十製陶)
ワークショップ・グルメ・隣接施設も必見
2024年の「信楽作家市」では、参加する作家さんの指導を受けながら、絵付けなどのものづくり体験ができたり、作家さんの実演が見られたりする「ワークショップストリート」も開催されます。
飲食エリアでは、信楽窯焼きアップルパイなど、信楽ならではのグルメも味わえますよ。
また、隣接する「信楽産業展示館」の創作スペースでは、親子向けの「ねんどと遊ぶ~ちょっとだけ陶芸体験~」を5月3日と4日限定で開催。当日に先着順で受け付けなので、参加したい方は時間を調整してみてください。
同じく隣接する「陶芸館」では、2024年に惜しくも亡くなったリサ・ラーソンの展覧会が、5月26日まで開催中です。貴重な機会なので、お見逃しなく。
信楽作家市《2024年開催情報》
●名称:第18回 信楽作家市2024
●日程:2024年5月2日(木)〜5月5日(日)雨天開催
●時間:9:00〜17:00(5日は16:00まで)
●場所:滋賀県立陶芸の森 太陽の広場(滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7)
●公式サイト:第18回 信楽作家市2024
②信楽駅前陶器市【例年GW】
千匹狸が迎える、楽しみいっぱいの陶器市
2024年で第30回を迎える「信楽駅前陶器市」は、名前の通り、信楽高原鐡道・信楽駅前広場で開催される陶器市です。「信楽作家市」と同時期に開催されるので、はしごするのもおすすめです。
信楽駅ではホームに並んだたぬきがお出迎え
幅広いジャンルからなる約3万点の商品を、お買い得価格で購入できるのは、「信楽駅前陶器市」の魅力。会期中は、信楽焼〝たぬき〟や〝ふくろう〟の展示即売会が行われるほか、5月4日~5日には信楽焼陶器のオークションも開催されます。
信楽焼たぬきを既にお持ちの方は、「たぬきの美容院」で修復してもらうこともできますよ。
会場では、「日光サル軍団」のパフォーマンスが楽しめたり、2021年6月に惜しまれつつ運行を終了した「SHINOBI―TRAIN(忍びトレイン)」のミニトレインに乗れます。
地元グルメに舌鼓を打ったり、物産品を購入したり、様々な楽しみ方ができるので、陶器にあまり興味のない方も、楽しめるはず。
なお、駅近くの信楽伝統産業会館 の企画展示室では、同時期に「信楽焼伝統工芸士会展」が開催されているので、時間に余裕があれば、立ち寄ってみてはいかがですか。5月1日と3~5日の10:00からと14:00からは、エントラスホールで実演も見られますよ。
信楽駅前陶器市《2024年開催情報》
●名称:第30回 春のしがらき駅前陶器市
●日程:2024年4月28日(日)〜5月6日(月)
●時間:9:00〜17:00
●場所:信楽駅前広場(滋賀県甲賀市信楽町長野192)
●関連サイト:第30回 春のしがらき駅前陶器市|滋賀・びわ湖観光情報
③信楽陶器まつり【例年秋】
町に点在する協賛店舗が会場!
2024年で第71回を迎える「信楽陶器まつり」は、陶都・信楽まつり実行委員会が主催する陶器市です。2023年は、10月の連休を含む9日間で開催され、「信楽陶器まつり」ののぼりをかかげた、約30の協賛店舗が会場となりました。
過去の信楽陶器まつり。協賛店のひとつでの風景(写真提供:信楽陶器卸商業協同組合)
協賛店舗では、店舗ごとに期間限定の特別割引やプレゼントなどの特典を提供。特典を活用しながらお得に買い物が楽しめます。たぬきの置物はもちろん、傘立てや花器、日常づかいの器などの小物まで、幅広い品が購入でき、意外な掘り出し物や自分だけの逸品が見つかるかも。宝探し感覚で楽しんだり、まとめ買いにもおすすめです。
「信楽陶器まつり」は、信楽運動公園のあたりを中心とするAエリア、信楽駅周辺のBエリア、陶芸の森を中心とするCエリアの3つのエリアで開催されます。
過去の信楽陶器まつり。ガーデン用品を扱うお店など、店舗によってさまざまな特色があります(写真提供:信楽陶器卸商業協同組合)
過去にはスタンプラリーの開催も
過去には協賛店舗等でもらえる「お買い物マップ」を使ったスタンプラリーも開催されました。スタンプ3つで「信楽陶器まつり」オリジナルの豪華賞品が抽選でゲットできる、というものでした。(2024年は4月時点では開催未定)
標高が高い信楽は、紅葉シーズンが早めです。タイミングが合えば、紅葉狩りも楽しめますよ。
信楽陶器まつり《2024年開催情報》
●名称:信楽陶器まつり
●日程:2024年10月12日(土)〜20日(日)予定
●時間:-
●場所:信楽陶器まつり協賛各店舗
●公式サイト:信楽陶器まつり
④セラミックアートマーケット【例年秋】
滋賀県の人気作家が集う 秋開催の作家市
2024年で第29回目を迎える「セラミックアートマーケット」。会場は、春の「信楽作家市」と同じ滋賀県立陶芸の森・太陽の広場です。
参加するのは、滋賀県内に在住・在勤の作家さん約100組で、自ら販売も行います。販売されるのは、陶器を中心に、木工やガラス、ワイヤーオブジェなど、日常使いしやすい品々が中心。「信楽作家市」に参加している作家さんも多く、アート性の高い作品が多めです。
過去のセラミックアートマーケット。丸十製陶さんの販売スペース。写真は人気アイテムの紐くくりセット(写真提供:丸十製陶)
2023年は、隣接する「信楽産業展示館」で、親子向けの「ねんどと遊ぶ~ちょっとだけ陶芸体験~」も開催されました。
過去には「北半食堂」の土鍋カレー、「チャガラ商店」の朝宮茶を使用した抹茶生地たい焼きなど、地元グルメのフードブースも登場した、人気の陶器市です。
「信楽作家市」と同じく、人気の作家さんの作品は早めに売り切れる可能性も。欲しい物が決まっている方は、初日の早い時間に出かけることをおすすめします。
セラミック・アート・マーケット《2024年開催情報》
●名称:第29回 セラミック・アート・マーケット in 陶芸の森2024
●日程:2024年10月4日(金)〜10月6日(日)
●時間:9:00〜17:00(最終日は16:30まで)
●場所:滋賀県立陶芸の森 太陽の広場(滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7)
●関連サイト:第29回 信楽セラミック・アート・マーケット in陶芸の森2024|滋賀・びわ湖観光情報
⑤しがらき火まつり【例年夏】
一般参加も可能! 幻想的な火の祭典
陶器づくりや生活に欠かすことのできない火への感謝と安全を祈願する「しがらき火まつり」。2024年は7月20日(土)に開催されます。江戸時代より前から続く、歴史あるお祭りです。
松明の奉納(写真提供:信楽町観光協会)
新宮神社よりいただいた種火を参加者の松明へ灯し、約2.6㎞(徒歩約50分)離れた、愛宕山山頂の陶器神社に奉納します。紫香楽太鼓・炎の演奏や、花火の打ち上げも行われますよ。
奉納者には信楽焼で作られた記念のメダルが贈られます。一般の参加も可能なので、興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
紫香楽太鼓「炎」による演奏と花火(写真提供:信楽町観光協会)
しがらき火まつり《2024年開催情報》
●名称:しがらき火まつり2024
●日程:2024年7月20日(土)
●時間:-
●場所:
新宮神社(滋賀県甲賀市信楽町長野1151-1)
愛宕・秋葉神社、陶器神社(滋賀県信楽町長野愛宕山)
甲賀市役所信楽地域市民センター駐車場(滋賀県信楽町長野1203)
ほか
●関連サイト:しがらき火まつり|信楽町観光協会
⑥信楽たぬきの日【例年秋】
イベント目白押し たぬきづくしの2カ月
8つの縁起物「八相縁起」で構成される信楽たぬき。「いい八」の語呂合わせから、11月8日が信楽たぬきの日に制定されています。
当日は、愛宕山の陶器神社で八相縁起祈願祭が執り行われるほか、前後約2カ月にわたり、様々なイベントが行われます。
2023年は、10月7日~11月30日にかけて次のようなイベントが開催されました。
・インスタグラムに信楽たぬきの写真を投稿し、優秀作品に選ばれるとプレゼントがもらえる「たぬ映えフォトコンテスト」
・信楽たぬきが陶器店の店頭で大売出しに参加する「たぬきげんき」フェア
・たぬき型メロンパンや味が変わるBUTAひつまぶしなど、様々なイメージでたぬきを解釈したメニューが食べられる「信楽たぬきグルメ」
・自宅にいる信楽たぬきと信楽を訪れると、里帰り証書がもらえる「たぬきの里帰り」
信楽駅前のたぬき電話ボックス
信楽たぬきの日《2024年開催情報》
●名称:信楽たぬきの日
●イベント期間:2024年11月8日前後の約2カ月
●時間:-
●場所:-
●関連サイト:信楽たぬきの日|信楽町観光協会
おわりに
信楽の陶器市4つとイベント2つをご紹介してきました。気になる陶器市やイベントは見つかりましたか?
陶器市では、作家さんが来場客に楽しんでもらうため新作を用意したり、通常よりもお値打ち価格で商品が購入できたりもします。
興味がある方は、ぜひ1度お出かけください。
Text:柿生亜実
WEBライター。神奈川県出身。神奈川県出身。コンピューターメーカーに15年勤務した後、フリーライターに。旅行関連の執筆が得意。旅、ママチャリでのサイクリング、海外ドラマ・アート・音楽鑑賞が趣味。海外は22カ国、国内は30数都道府県に訪れた経験あり。図書館司書の資格を活かしたリサーチ力が武器。『さんたつ』公式サポーター。執筆業の傍ら、絵を描くことも。2007年にはノートで知られるイタリアの製紙会社・モレスキンによる旅行記コンペ「モレスキン・トラベルブック・コンペティション」にて優秀賞を受賞するなど、絵描きとしての実績もあり。
Edit:Erika Nagumo
Photo(特記ないもの):PIXTA
参考:
第70回 信楽陶器まつり|信楽陶器卸商業協同組合
5/2-5/5 信楽作家市|信楽町観光協会
4/28-5/6 春のしがらき駅前陶器市|信楽町観光協会
信楽焼たぬき八相縁起祈願祭|信楽町観光協会
信楽たぬきの日2023|信楽町観光協会
信楽たぬきグルメ2023|信楽町観光協会
陶都・信楽まつり しがらき火まつり|滋賀・びわ湖観光情報
親子向け体験講座「子どもやきものシリーズ」|滋賀県立陶芸の森
信楽作家市|on la CRU
【信楽作家市2023】徹底ガイド!基本情報や注目作家さんなど|うちる編集局
【滋賀県陶芸の森】早起き覚悟!!信楽作家市に行って来ました 素敵な器が盛り沢山!!|はぴえぐチャンネル・happy*egg CHANNEL
2023年春☆信楽作家市☆開封動画|もんちチャンネル
【信楽作家市】ときめく器を探しに…|すずのしるし
コロナで延期になっていた 信楽陶芸の森 作家市に行ってきました!|ジェダイちゃんねる
器好きにはたまらない「信楽作家市」に行ってみよう|ナチュごよみ
2023年10月7日 おひとりさま信楽陶器祭り日帰り旅|osaka usa life
滋賀県信楽の陶器祭りに行ってきました。|すくぴんチャンネル SUKUPIN
おしらせ「信楽陶器まつり(甲賀市)」|忍者市チャンネル
信楽陶器まつり 2015|信楽町観光協会
信楽駅前陶器市2023|旅の西東
3年ぶりに信楽駅前の「陶器市」開催…GW恒例のイベント 滋賀・甲賀市(2022年4月30日)|MBS NEWS
信楽陶器市(セラミックアートマーケット)の記録|journey
信楽作家市に北半食堂出店します♫|おいしい信楽
信楽セラミック・アート・マーケット|和食器セレクトショップflatto
信楽火まつり 2014|信楽町観光協会
紫香楽一乃宮 新宮神社
信楽たぬきの日 @1108tanuki
信楽たぬきの日 @shigarakitanukinohi1108
ほか