1. 信楽はどんな町? 
2. 信楽の旅で立ち寄りたい場所:紹介スポット一覧マップ
【見る・買う】卯山窯
【見る・買う】谷寛窯
【見る・買う】TSUBO-BUN
【見る】滋賀県立陶芸の森
【見る】甲賀市信楽伝統産業会館
【参拝する】新宮神社
【食べる】喫茶 WITH TEA
【見る】MIHO MUSEUM
【見る】鶏鳴の滝
【食べる】山とおむすび銀月舎
【食べる】TORASARU
(少し足を伸ばして)甲賀流忍術屋敷
3. 信楽で陶芸体験にチャレンジ
4. 信楽へのアクセス・駐車場
おわりに

信楽焼(しがらきやき)をふだん使っていても、その産地である滋賀県・信楽にはまだ行ったことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この文章では、信楽を初めて観光される方向けに、信楽ならではのスポットをご紹介します。

「ちょっと足を伸ばして立ち寄りたい場所」として信楽町周辺の人気スポットもご紹介しますので、観光される際の参考にしてみてください。

※TOP画像:左上=窯元散策路途中の登り窯 左下=MIHO MUSEUMのトンネル 右上=TSUBO BUNのギャラリー 右下=喫茶WITH TEAの「あさみや金時」(写真提供:各施設/PIXTA)
※この記事に掲載の情報は2024年6月時点のものです。諸事情により変更となる場合があるため、お出かけの際はご自身で最新の情報をご確認ください

滋賀県 < 甲賀

信楽焼のイメージ

【信楽の陶器市】作家市・陶器まつり・陶器にまつわるイベント|開催時期と楽しみ方 信楽焼の産地として知られる滋賀県甲賀市の信楽町では、年間を通して様々な陶器のイベントが行われます。ここでは春の「信楽作家市」「信楽駅前陶器市」、秋の「信楽陶器まつり」「セラミックアートマーケット」など全6つのイベントを紹介。

その他イベント・体験

1. 信楽はどんな町? 

滋賀県の最南端に位置する甲賀市信楽町。奈良時代には、聖武天皇の離宮・紫香楽宮(しがらきのみや)が築かれた場所です。

特産品の朝宮茶は、平安時代の僧・最澄が中国から持ち帰った種を栽培したのがはじまり。日本最古のお茶と言われています。日本五大銘茶に数えられ、皇室にも献上されています。かぐわしい香りとほどよい渋みが特徴です。

たぬきの置物が全国的に知られる信楽焼は、日本六古窯のひとつとされています。

信楽の町並み

①紫香楽宮の跡(宮町遺跡) ②朝宮の茶畑 ③町のいたるところで目にするたぬきの置物 ④窯元散策路途中にある登り窯

滋賀県 < 甲賀

信楽焼の花器

【信楽焼】の特徴と歴史-たぬきが縁起物の理由・お手入れ方法も解説 信楽焼といえば、滋賀県で作られる土の風合いが特徴の焼き物。たぬきの置物や食器、浴槽などで知られます。近年は陶器市も人気です。ここでは日本六古窯にも数えられる信楽焼の特徴や歴史、なぜたぬきの置物が縁起物なのか?などを解説します。

伝統工芸

2. 信楽の旅で立ち寄りたい場所:紹介スポット一覧マップ


【見る・買う】卯山窯(うざんよう)

卯山窯のギャラリー

左:卯山窯のギャラリー内観 右上:信楽透器のペンダントライト 右下:卯山窯外観(写真提供:卯山窯)

窯元散策路の窯場坂にある「卯山窯」は、1939(昭和14)年創業の窯元です。信楽焼の伝統技法を用い、現代のライフスタイルに合わせた、使いやすい陶器を作っています。

傘立てや花入、いすなどの大物からお皿などの小物まで、サイズやバリエーションが豊富なのが「卯山窯」の製品の特徴。光ファイバーの材料を使った、光が透ける「信楽透器」も、ペンダントライトをはじめ種類豊富です。

1階にはギャラリーを併設。実際の商品を見ながら、お気に入りの陶器を選ぶことができます。

卯山窯の商品一例

卯山窯で作られた製品一例。左上:花入 左下:信楽透器のカップ 右:食器(写真提供:卯山窯)

たぬきのお腹をイメージした、スターバックスJIMOTO Madeマグ Shigarakiを製作したことでも知られる「卯山窯」。このマグカップは、「スターバックスコーヒー甲賀水口(みなくち)店」で購入できます。

卯山窯(うざんよう)

●住所:滋賀県甲賀市信楽町長野789
●時間:10:00~17:00
●定休:不定休
●公式サイト:卯山窯

【見る・買う】谷寛窯(たにかんがま)

谷寛窯のギャラリー

谷寛窯のギャラリー・工房。左:明治時代、師範学校の講堂だった大きな建物を移築 右上:1階の「重油窯ギャラリー」 右下:2階の「ギャラリー陶ほうざん」(写真提供:谷寛窯)

「卯山窯」の角を曲がり、坂を上った突き当たりにある「谷寛窯」。海鼠釉(なまこゆう)を研究し信楽に広めた谷井直方(たにい なおかた)が創業した、江戸時代から続く窯元です。NHK連続テレビ小説『スカーレット』に登場する「丸熊陶業」のロケ地のひとつとなったことでも知られています。

谷寛窯は、明治時代の師範学校の講堂を移築して、工房・ギャラリーとして使用しています。1階には、昔使っていた重油窯を利用した「重油窯ギャラリー」。2階には、3代目当主・谷井芳山(たにい ほうざん)氏の作品をはじめとした陶芸作家の作品を展示販売する「ギャラリー陶ほうざん」があります。

谷寛窯の作品一例

谷寛窯で制作された作品一例(写真提供:谷寛窯)

雪の下から桜が覗く様子を表現した「雪中華」シリーズ、ウィスキーの樽だったオークを燃やしてできた灰を釉薬として使う「樽灰物語」、 昭和初期の土と現在の土をブレンドして作る「紫香楽物語」など、伝統とモダンを融合した、独創性にあふれる作品が持ち味の窯元です。

2階には、自家焙煎コーヒーが飲めるカフェもあります。

谷寛窯(たにかんがま)

●住所:滋賀県甲賀市信楽町長野788
●時間:10:30~17:00
●定休:火曜/年末年始
●公式サイト:谷寛窯

【見る・買う】TSUBO-BUN

TSUBO-BUNの工房兼ギャラリーと器

左上・左下:TSUBO-BUNのギャラリー「文五郎倉庫」 右上:十草リバーシブル皿。両面使いできる画期的な食器です 右下:ひびわれシリーズ (写真提供:TSUBO-BUN)

窯元散策路のろくろ坂散策コースのルート上にある「TSUBO-BUN」は、1862(文久2)年から続く窯元です。

創業当時の屋号「壺屋文五郎」にちなみ、2023(令和5)年に「文五郎窯」から「TSUBO-BUN」にブランド名を変更。現在は6代目である奥田章さんが運営しています。

スタイリッシュなデザインと使いやすさが「TSUBO-BUN」の器の特徴。ちょうどいいサイズ感・薄さ、和洋食のどちらにも合う色・柄・質感が魅力です。

TSUBO-BUNの器

左:金彩シリーズ。器によって異なる黒とゴールドの色合いが楽しめます 右:刷毛目シリーズ(写真提供:TSUBO-BUN)

竹から発想を得た「十草(とくさ)シリーズ」は、1本1本、手描きの線ならではの味があります。裏表で異なる表情が楽しめるリバーシブルのお皿も人気です。

倉庫を改装したギャラリー「文五郎倉庫」の1室では、「TSUBO-BUN」の器を展示販売。貸しギャラリーでは、企画展なども不定期で開催されています。

TSUBO-BUN

●住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1087
●時間:夏季10:00〜18:00/冬季10:00〜17:00
●定休:月曜/第2・第4火曜/個展やイベント出展時
●公式サイト:TSUBO-BUN
※ギャラリーの営業日は作家・奥田章さんのインスタグラムをご確認ください

【見る】滋賀県立陶芸の森

滋賀県立陶芸の森

滋賀県立陶芸の森(写真提供:[公社]びわこビジターズビューロー)

1990(平成2)年にオープンした「滋賀県立陶芸の森」。丘陵地に広がる、陶芸をテーマにした広さ約23ヘクタールの公園です。

園内には、最新の信楽焼が見られて購入もできる「産業展示館」、国内・海外の現代陶芸や滋賀県にゆかりある作品をコレクションした「陶芸館」、世界中の陶芸家が滞在して制作を行う「創作研修館」などの施設があります。泉の広場近くの登り窯や穴窯は、一般向けの貸し出しも行っています。

太陽の広場では、春と秋に陶器市を開催。春が「信楽作家市」、秋が「セラミックアートマーケット」という名前の陶器市です。

滋賀県立陶芸の森

●住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7
●時間:9:30~17:00(陶芸館、信楽産業展示館への入館は16:30まで)
●定休:月曜(祝日の場合は翌平日休)/年末年始
 ※陶芸館のみ展示替え期間と冬季は休館
●公式サイト:滋賀県立陶芸の森
※編集部しらべ

【見る】甲賀市信楽伝統産業会館

甲賀市信楽伝統産業会館・常設展

甲賀市信楽伝統産業会館の常設展(写真提供:信楽町観光協会)

信楽高原鐵道の信楽駅から徒歩約3分と至近距離にある「甲賀市信楽伝統産業会館」。2020(令和2)年にリニューアルオープンしたばかりの施設で、信楽焼の歴史や名品、最新情報について知ることができます。レンガ色の外壁は信楽焼でできていますよ。

常設展示室では、中世から近代までの信楽焼を年代別に展示。パネルや映像、ジオラマも交えながら、信楽焼に関してわかりやすく学べます。年間で約15本の企画展が開催される企画展示室も見逃せません。

甲賀市信楽伝統産業会館の常設展・企画展・外観

上段:常設展示室 左下:企画展示室 右下:信楽焼の壁が印象的な外観(写真提供:信楽町観光協会)

館内には観光案内所もあります。入場無料なので、信楽観光や窯元めぐりの前の情報収集に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに、旧信楽伝統産業会館(滋賀県甲賀市信楽町長野1142)では、展示「テレビドラマの世界~スカーレットの舞台 甲賀市信楽~」を引き続き開催中。『スカーレット』で使われたセットや小道具などが展示されてるので、ぜひセットで訪れてみてください。

甲賀市信楽伝統産業会館

●住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1203
●時間:9:00~17:00
●定休:木曜(祝日の場合は翌日休)/年末年始
●公式サイト:甲賀市信楽伝統産業会館|甲賀市
●関連サイト:甲賀市信楽伝統産業会館|信楽町観光協会

【参拝する】新宮神社

新宮神社

新宮神社

素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭神として、715(霊亀元)年に創建したとされる新宮神社。窯元散策路がある信楽町長野地区の産土神社(氏神)です。

中世には、近江国(おうみのくに)を守護した佐々貴(ささき)氏に篤く信仰されました。現在は、「紫香楽一乃宮」として信仰されています。

高麗犬(こまいぬ)が信楽焼でできているのは、信楽にある神社ならでは。授与品の「緋色御守」は、信楽焼の窯元特製の緋色=スカーレットの陶器が入ったお守りです。

たぬき型おみくじも引ける新宮神社。11月は「信楽たぬきの日」にちなみ、境内に信楽焼たぬきが大集合。フォトスポットとしても人気です。

愛宕山にある摂社・陶器神社の御朱印は、新宮神社でいただけます。

新宮神社

●住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1151-1
●時間:-
●定休:-
●公式サイト:紫香楽一乃宮 新宮神社
※編集部しらべ

【食べる】喫茶 WITH TEA

山本園・喫茶WITH TEAのスイーツ

左:高級抹茶ティラミスとお茶がいただける「あさみやお茶畑セット」 右上:季節限定の「あさみや金時」 右下:おみやげにもぴったりな「抹茶葛餅」(写真提供:山本園)

「喫茶 WITH TEA」は、信楽西部の朝宮地区にある、1870(明治3)年創業のお茶専門店「山本園」直営のティールームです。朝宮のお茶畑をイメージした高級抹茶ティラミス「あさみやお茶畑」など、朝宮茶が使われたスイーツをいただけます。

滋賀B級グルメバトルで2年連続グランプリを受賞した、季節限定のかき氷「あさみや金時」は、自家製の白玉と朝宮茶の抹茶蜜がたっぷり使われた贅沢な一品です。

ランチタイムには、茶そばやたぬきうどんといった食事メニューも登場。朝宮茶を使った各種スイーツには、お土産に購入できる商品もあります。

山本園WITHTEA

●住所:滋賀県甲賀市信楽町上朝宮275-1
●時間:11:00〜17:00(L.O 16:30)
●定休:月曜(祝日の場合は翌日休)/第4火曜(変動の場合あり)
●公式サイト:喫茶 WITH TEA|信楽 あさみや銘茶 山本園

【見る】MIHO MUSEUM

MIHO MUSEUM・南アジア美術

MIHO MUSEUMの南アジア展示室(写真提供:MIHO MUSEUM)

MIHO MUSEUMは、滋賀県甲賀市・信楽町の山間にある美術館です。1997(平成9)年11月、神慈秀明会(しんじしゅうめいかい)の創始者である小山美秀子(こやま みほこ)により創立されました。

春季・夏季・秋季の展覧会では、多彩な日本美術とともに、エジプト・西アジア・ギリシア・ローマ・南アジア・中国など世界中の古代美術を鑑賞することができます。

MIHO MUSEUMの外観・トンネル・展示室

左上:森の中に溶け込むMIHO MUSEUM 左下:美術館棟のエントランス 右上:春のアプローチロード・トンネル 右下:西アジア展示室(写真提供:MIHO MUSEUM)

美術館はレセプション棟、アプローチロード、美術館棟から成り、パリ・ルーヴル美術館のガラスのピラミッドなどで知られる建築家・I.M.ペイが設計をしています。アプローチロードのトンネルは、特に春の風景が美しいことで知られています。桜のピンク色が反射した風景は、まさに「桃源郷への入り口」という言葉がぴったりです。

MIHO MUSEUM

●住所:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
●開館期間:春季・夏季・秋季展示期間中(※)
●時間:10:00~17:00(最終入館16:00)
●定休:各開館期間中の月曜(祝日の場合は翌平日休)(※)
●公式サイト:MIHO MUSEUM
※具体的な開館日、展示替え等のための休館期間は開館カレンダーをご確認ください

【見る】鶏鳴の滝(けいめいのたき)

鶏鳴の滝

鶏鳴の滝(写真提供:[公社]びわこビジターズビューロー)

信楽高原鐵道の信楽駅から約6km、大戸川(だいどがわ)を上流に向かった場所にある「鶏鳴の滝」。鶏鳴八滝の1つで、高さ13m、幅11m。8つの滝の中では最大です。

滝壺から眺める滝は、迫力満点。夏は、水しぶきを浴びて涼むのもおすすめです。

「鶏鳴の滝」の名前の由来となった場所は、三重県との県境・笹ヶ岳にある「雨乞いの池」=閼伽池(あかいけ)。元日の朝になると、この池には黄金の鶏が現れ、新年の幸を告げるという伝説が残されています。

「鶏鳴の滝」のそばには、車約6台を駐車できるスペースがあります。ルート後半の約2kmは車1台が通れる位の幅の道なので、運転にはご注意ください。

鶏鳴の滝(けいめいのたき)

●住所:滋賀県甲賀市信楽町神山
●時間:-
●定休:-
●公式サイト:鶏鳴の滝|滋賀・びわ湖観光情報
※編集部しらべ

【食べる】山とおむすび銀月舎

滋賀県立陶芸の森の産業展示館内にある「山とおむすび銀月舎」。人気定食店「釜炊近江米 銀俵」の姉妹カフェです。

その日の朝に信楽焼の羽釜で炊いたご飯を使ったおむすびは、約10種類の具からチョイス可能。鮭や梅など定番の具のほか、たけのこやへしこなど、二十四節気ごとの限定メニューも登場するので、訪れるたびに新しい味に出会えます。

「釜炊近江米 銀俵」の定番料理・米粉を使った「銀俵からあげ」入りのおむすびも人気です。ランチの定食には、メインにボリュームたっぷりの肉か魚の汁物が付きます。

カフェタイムは、朝宮茶の自家焙煎ほうじ茶を使ったスイーツがいただけますよ。夏は、自家製シロップをかけたかき氷もおすすめ。

テイクアウトメニューもあるので、天気のいい日は、芝生でピクニックもおすすめです。

山とおむすび 銀月舎

●住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7 県立陶芸の森 産業展示館内
●時間:11:00〜17:00(ランチL.O. 15:00/L.O. 16:00)
●定休:月曜(祝日の場合は翌平日休)
●公式サイト:山とおむすび 銀月舎
※編集部しらべ

【食べる】TORASARU

滋賀県立陶芸の森から徒歩約2分の場所にあるギャラリーカフェ「TORASARU」。厳選した素材を使った手作りのチーズケーキとパウンドケーキなどが味わえるお店です。

チーズケーキは、ベイクド、レア、バスクの3タイプ。ゴルゴンゾーラからカッテージまでチーズの種類もバリエーションに富んでいて、日替わりで10種類以上の中から選べます。朝宮抹茶を使ったチーズケーキも、タイミングが合えばいただけますよ。

パウンドケーキは、個包装されたものもあるので、お土産にぴったりです。

京都のオオヤコーヒー(KAFE工船)で焙煎されるコーヒー豆は、月替わりで原産国や焙煎度合いが変更に。ハンドドリップで丁寧に入れるコーヒーとチーズケーキは相性抜群です。

併設のギャラリーでは、お店で使用している器が購入できます。

TORASARU

●住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨1970-4
●時間:11:00〜18:00
●定休:水曜
●公式サイト:TORASARU
※編集部しらべ

(少し足を伸ばして)甲賀流忍術屋敷

甲賀流忍術屋敷

甲賀流忍術屋敷

JR草津線の甲南駅から約2kmの距離にある「甲賀流忍術屋敷」。甲賀五十三家筆頭の望月出雲守(もちづきいずものかみ)が住んでいた屋敷で、江戸時代の元禄年間に建てられました。当時の場所に当時の姿で残される本物の忍者屋敷です。

甲賀五十三家とは、1487(文明19・長享元)年の「鈎(まがり)の陣」で大活躍した甲賀忍者のこと。この戦がきっかけで、忍者の存在が世間に知られるようになりました。

屋敷の中は、落とし穴や回転扉など、からくりがいっぱい。忍者の道具や忍者の奥義などが書かれた書物などを展示する資料室もあります。鉄製の手裏剣を投げる忍者体験もできますよ。

来館者には、忍者が飲んでいた薬草茶「健保茶」の試飲サービスも。気に入った方は、お土産に購入することもできます。

甲賀流 忍術屋敷

●住所:滋賀県甲賀市甲南町竜法師2331
●時間:
 平日……10:00~17:00(最終受付は16:30)
 土日祝……9:30~17:00(最終受付は16:30)
●定休:水曜/第4木曜/年末年始(12月27日~1月3日)/冬期休館/臨時休館あり
●公式サイト:甲賀流忍術屋敷
※編集部しらべ

3. 信楽で陶芸体験にチャレンジ

信楽では陶芸体験を受け付けている施設も多数。初心者向けのコースから、中〜上級者向けのコースまでさまざま。

大小屋

「滋賀県立陶芸の森」そばにある、陶芸体験や食事、ショッピングができる施設。陶芸教室ではろくろや手びねりでの制作のほか、赤ちゃんやペットと一緒に制作できる手形コースもあります。公式サイトから体験申し込みが可能。当日の予約は電話で確認しましょう。

●住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2349
●公式サイト:大小屋

まるとく陶器 得斎陶房

まるとく陶器は信楽駅から徒歩5分の場所にある、信楽焼の販売店舗兼工房。もともと江戸時代後期から続く信楽焼の窯元で、かつては火鉢や植木鉢を全国に出荷していました。「得斎陶房」は店舗の中にある陶房で、陶芸教室では電動ろくろまたは手びねりでの制作体験ができます。

●住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1198-2
●公式サイト:まるとく陶器 得斎陶房

このほか陶芸体験を実施している施設はまだまだあります。信楽町観光協会公式サイト内「作る 作陶体験、陶芸材料など」を覗いてみてください。


4. 信楽へのアクセス・駐車場

鉄道で

信楽で窯元巡りをするなら、最寄り駅は信楽高原鐵道の[信楽駅]になります。ちなみに、信楽高原鐵道の列車はディーゼルエンジンで動きます。電気で走るわけではないので〝電車〟ではないのですね。

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●京都方面から信楽へ

①JR[京都駅]から琵琶湖線快速に乗車
↓(約20分)
②JR[草津駅]で草津線に乗り換え
↓(約20〜25分)
③JR[貴生川駅]で信楽高原鐵道に乗り換え
↓(約25分)
④信楽高原鐵道[信楽駅]に到着

【乗り換え回数】2回
【所要時間目安】約1時間20分〜(乗り換え時間含む)

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●米原(滋賀県)方面から信楽へ[A]

①JR[米原駅]から琵琶湖線に乗車
↓(約40分)
②JR[草津駅]で草津線に乗り換え
↓(約20〜25分)
③JR[貴生川駅]で信楽高原鐵道に乗り換え
↓(約25分)
④信楽高原鐵道[信楽駅]に到着

【乗り換え回数】2回
【所要時間目安】約1時間50分〜(乗り換え時間含む)

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●米原(滋賀県)方面から信楽へ[B]

①近江鉄道[米原駅]から近江鉄道本線に乗車
↓(約1時間40分)
②近江鉄道[貴生川駅]で信楽高原鉄道に乗り換え
↓(約25分)
③信楽高原鐵道[信楽駅]に到着

【乗り換え回数】1回〜
【所要時間目安】約2時間10分〜(乗り換え時間含む)

車で

信楽の最寄りのインターチェンジは次の2カ所があります。

●新名神高速道路[信楽IC]
●名阪国道[壬生野IC]

窯元散策路を歩くときの駐車場

車で信楽駅周辺を散策する場合は、次の駐車場が利用できます。

●信楽地域市民センター 観光駐車場
※信楽中央公民館(滋賀県甲賀市信楽町長野1252)前

このほか信楽窯元散策路コース案内のページなどもご確認ください。

自転車(レンタサイクル)

信楽のまちなか散策には自転車も便利です。信楽駅前で自転車をレンタルすることができます。車種はシティサイクル(ママチャリ)と、電動アシスト付き自転車の2種類。9:00〜17:00の間で利用することができます。詳しくはレンタサイクル|信楽高原鐵道株式会社をご確認ください。

おわりに

信楽には、信楽焼に関連した観光スポット以外にも、見どころやグルメスポットがいっぱいあります。

ぜひ、お時間をたっぷりとって出かけてみてくださいね。



Text:柿生亜実

WEBライター。神奈川県出身。神奈川県出身。コンピューターメーカーに15年勤務した後、フリーライターに。旅行関連の執筆が得意。旅、ママチャリでのサイクリング、海外ドラマ・アート・音楽鑑賞が趣味。海外は22カ国、国内は30数都道府県に訪れた経験あり。図書館司書の資格を活かしたリサーチ力が武器。『さんたつ』公式サポーター。執筆業の傍ら、絵を描くことも。2007年にはノートで知られるイタリアの製紙会社・モレスキンによる旅行記コンペ「モレスキン・トラベルブック・コンペティション」にて優秀賞を受賞するなど、絵描きとしての実績もあり。


Edit:Erika Nagumo 
Photo(特記ないもの):PIXTA

参考:
水橋文美江 著/NHKドラマ制作班 監修『連続テレビ小説 スカーレット Part1(NHKドラマ・ガイド)』(NHK出版)
水橋文美江 著/NHKドラマ制作班 監修『連続テレビ小説 スカーレット Part2(NHKドラマ・ガイド)』(NHK出版)
山田雄司『「もしも?」の図鑑 忍者修行マニュアル』(実業之日本社)
ブルーガイド編集部『てくてく歩き22 琵琶湖 近江路』(実業之日本社)
ディスカバージャパン編集部『日本茶のこと説明できますか?』(エイ出版社)
『まっぷる滋賀 びわ湖 長浜 彦根 大津’23』(昭文社)
『るるぶ滋賀 びわ湖 長浜 彦根’25』(JTBパブリッシング)
『マニマニ滋賀 琵琶湖 長浜 近江八幡 2017』(JTBパブリッシング)
『「スカーレット」ゆかりの地ナビ』(https://scarlet-koka.jp/wp-content/uploads/2020/09/locationmap_2.pdf)
『甲賀ブランド』(https://www.city.koka.lg.jp/secure/10259/27.2.4kokabrand.pdf)
「陶芸の森に 穴窯が再現され 初の窯だし」(https://www.city.koka.lg.jp/secure/9232/2005_11_p25.pdf)
ほっとする信楽|信楽町観光協会
窯元散策路
しがトコ
滋賀・びわ湖観光情報
LOMORE/滋賀のローカル情報を発信するWEBメディア
滋賀県博物館協議会
甲賀市ホームページ
「スカーレット」で甲賀を盛り上げる推進協議会
忍びの里 伊賀・甲賀
忍びの里 伊賀・甲賀|日本遺産ポータルサイト
滋賀のおいしいコレクション
ドラマのヒロインに思いを馳せて。信楽で焼き物めぐりの旅|JRおでかけネット
信楽焼の狛犬たち|滋賀県工業技術総合センター
光を透過する「透ける」陶器でできた照明、「tou 器(とうき)」|Makuake
手しごと案内人・樺澤貴子の日本のローカルトレジャーを探す旅〜旅時間を豊かに満たす 滋賀県・こだわりのカフェ遊び〜|T JAPAN
ほか