田んぼアートとは?
田んぼアートの歴史
田んぼアートの見頃時期はいつ?
【2024年】今年の青森県田舎館村の田んぼアート
2024年の日程
2024年のテーマ
2024年の田植え体験ツアー&稲刈り体験ツアー
田んぼアートの会場・ビュースポット
【第1田んぼアート】田舎館村役場
【第2田んぼアート】道の駅いなかだて「弥生の里」
青森県田舎館村の田んぼアートの歴代作品
青森県以外の田んぼアートが楽しめる地域
まとめ
周辺情報

青森県田舎館村(いなかだてむら)では、毎年「田んぼアート」と呼ばれるイベントが注目を集めています。今でこそ日本各地で行われている田んぼアートですが、始まりは田舎館村。

2024年の田舎館村の田んぼアートは、2024年6月3日(月)〜10月14日(月祝)の日程で開催予定。

今回は季節によって表情を変える田んぼアートの見どころ、田舎館村の見学スポットを紹介します。

※本記事は2018年7月時点の情報です。諸事情により変更となる場合があるので、お出かけの際はご自身で最新の情報をご確認ください
※2024年5月、一部情報を更新しました

田んぼアートとは?

青森県田舎館村の田んぼアート

青森県田舎館村の田んぼアート

田んぼアートとは、田んぼ全体をキャンパスに見立て、色の違う稲を植えることで絵を描き出す作品のこと。

北海道や鹿児島県など日本各地で行われており、埼玉県行田市にある「古代蓮の里(こだいはすのさと)」の田んぼアートは、世界最大の田んぼアートとしてギネス世界記録にも認定されています。

田んぼアートが始まった理由

2011年の青森県田舎館村の田んぼアート

2011年の青森県田舎館村の田んぼアート

日本で初めて田んぼアートが行われた青森県田舎館村ですが、始まりのきっかけはなんだったのでしょうか。

田舎館村の観光職員さんへのインタビューによると、元々田舎館村では稲作文化への理解を深めるために、色が異なる稲を学校の授業で育てていたそうです。ほどなくして村の職員から、植えるだけでなく色の違う稲で簡単な絵を描いたら面白いのではないか、という提案により1993年に田んぼアートが村おこしの一環として始まったとされています。今や日本全国で作品が作られるようになり、海外にもその魅力は広まっています。

1993年以来、田んぼアートの魅力を毎年発信し続け、ついには年間20万人の観光客が訪れるようになりました。2023年には田んぼアートは30周年を迎えました。

田んぼアートの見頃時期はいつ?

竹取物語が描かれた2011年の田んぼアート

2011年の青森県田舎館村の田んぼアート

田んぼアートの見頃は例年7月中旬から8月中旬。まず苗を植えるのが6月上旬ごろ。その苗が育ち、色の違いがはっきりと現れるのが7月中旬から8月中旬なのです。

また、9月から10月の収穫前の時期には、少し色あせて黄色がかった綺麗な田んぼアートが見られます。季節によって異なる風情が楽しめます。

【2024年】今年の青森県田舎館村の田んぼアート

弁慶と牛若丸が描かれた2010年の田んぼアート

2010年の青森県田舎館村の田んぼアート

田舎館村の田んぼアートの見どころ

青森県田舎館村の田んぼアートで使われている稲の品種は7色10種類。色数が多く複雑な絵も描くことができます。

田舎館村の田んぼアートの会場は2カ所。ひとつは田舎館村役場に隣接する第1田んぼアート、もうひとつは「道の駅いなかだて『弥生の里』そばにある第2田んぼアートです。第2田んぼアートは2012年から設けられています。

2024年の日程

2つの会場では開催日程が若干異なります。2024年は以下の日程で開催です。

●第1田んぼアート(田舎館村役場)
2024年6月3日(月)~10月14日(月祝)
※9月29日(日)は休館

●第2田んぼアート(道の駅いなかだて「弥生の里」)
2024年6月15日(土)~10月14日(月祝)

2024年のテーマ

2つの会場では、毎年異なるテーマで図柄が描かれます。

第1田んぼアートでは2024年7月3日より改刷される新千円札から「神奈川沖浪裏と北里柴三郎」をモチーフに図柄が描かれます。北里柴三郎は、同氏が創立した北里大学のキャンパスが十和田市にもあることから、青森県にゆかりのある人物です。

そして第2田んぼアートは、2024年春にTOKYO MX系列で放映がスタートしたアニメ『じいさんばあさん若返る』がモチーフ。同アニメの原作者である新挑限(あらいど かぎり)氏は青森県平川市の出身です。田んぼアートではリンゴ農家を営む主人公の老夫婦が若返った姿を描きます。

田舎館村 田んぼアートと石アート

2019年の田んぼアートと石アート

参考:令和6年 田んぼアートのテーマを決定しました!

2024年の田植え体験ツアー&稲刈り体験ツアー

田んぼアート作品の田植え

田んぼアートを手がける地元の人々

青森県田舎館村の田んぼアートの創作は、田植えから稲刈りまで、すべて手作業で行われており、予約することで実際に田んぼアートの制作に参加することもできます。

田植えと稲刈り、どちらのイベントも人気があり、すぐに予約が埋まってしまうそう。農業の面白さと、田んぼアートを自分の手で描く体験の貴重さが人気の理由。

参加したい場合は、ボランティアの募集が始まる5月初旬頃にHPをこまめにチェックするとよいでしょう。

●田植え体験ツアー詳細:令和6年「田植え体験ツアー」の開催と参加者募集について
●稲刈り体験ツアー詳細:令和5年「稲刈り体験ツアー」参加受付について【終了しました】

田んぼアートの会場・ビュースポット

2024年も例年通り、第1田んぼアートと第2田んぼアートの2会場での開催です。両会場は約3kmほど離れていますが、田んぼアート期間中は例年無料シャトルワゴン(定員9名)が運行されます。両方のアートを楽しみましょう。


第1田んぼアート、第2田んぼアートの位置関係

【第1田んぼアート】田舎館村役場

田舎館村役場の外観

青森県田舎館村役場

外観が日本のお城のような青森県田舎館村役場に隣接する第1田んぼアートは、1993年から田んぼアートが描かれている水田です。

第1田んぼアートの田んぼアートが見られる場所は、村役場の4階と6階に設けられたデッキ。高い位置から見下ろす田んぼアートは、全体を見渡せ絵柄の迫力が感じられます。

村役場内には、田んぼアートの歴史や過去の作品のパネル展示があり、年々進化を続ける田んぼアートの歴史の過程を確認できます。

第1会場がある田舎館村役場の最寄駅は、4月から11月の期間の日中のみ利用できる「田んぼアート駅」です。しかし、田舎館村役場へは駅から徒歩30分ほどかかるので、第2田んぼアートがある道の駅いなかだて「弥生の里」から期間中に運行しているシャトルワゴンを利用するのが便利です。

富士山と羽衣伝説が描かれた2014年の田んぼアート

2014年の青森県田舎館村の田んぼアート

第1田んぼアートの基本情報

●場所:田舎館村役場
●住所:青森県田舎館村田舎舘中辻123-1
●展望デッキへの料金:大人 300円 小学生 100円 幼児 無料
●駐車場:田舎館村役場駐車場(第1田んぼアート)
●公式サイト:田舎館村 田んぼアートオフィシャルサイト
●シャトルワゴン:田舎館村田んぼアート公式サイト内、アクセスのページからご確認ください

第1田んぼアートへのアクセス

①青森駅から
【青森駅】— JR奥羽本線 / 弘前方面
→【弘前駅】— 弘南鉄道弘南線 / 黒石方面
→【田んぼアート駅】
→【第2田んぼアート】ーシャトルワゴン
→【田舎館村役場】

②青森空港から
【青森空港】— 高速バス / 弘前バスターミナル行き
→【弘前駅】— 弘南鉄道弘南線 / 黒石方面
→【田んぼアート駅】
→【道の駅 いなかだて】ーシャトルワゴン
→【田舎館村役場】

【第2田んぼアート】道の駅いなかだて「弥生の里」

七福神が描かれた2012年の田んぼアート

2012年の田んぼアート

田んぼアート駅に近い、道の駅いなかだて「弥生の里」の敷地内にある第2田んぼアートの会場。水田の横にある弥生の里展望所より田んぼアートを見学することができます。
2012年より田んぼアートが行われるようになり、第1田んぼアートと比べて横に長いのが特徴。写真に収まりきらないぐらい大きな田んぼアートを見ることができます。

道の駅いなかだて「弥生の里」には田んぼアート以外にも、ゴーカートやミニ電車、パターゴルフ場などの遊具施設があり、子どもも大人も楽しめるスポットです。

もう一つの会場である田舎館村役場へ訪れる際は、徒歩だと約30分ほどかかるので会場から期間中に運行しているシャトルワゴンを利用するとよいでしょう。

第2田んぼアートの基本情報

●場所:道の駅いなかだて「弥生の里」
●住所:青森県田舎館村大字高樋字八幡10
●展望デッキへの料金:大人 300円 小学生 100円 幼児 無料
●駐車場:いなかだて駐車場
●公式サイト:道の駅いなかだて「弥生の里」
●シャトルワゴン:田舎館村田んぼアート公式サイト内、アクセスのページからご確認ください

第2田んぼアートへのアクセス

①青森駅から
【青森駅】— JR奥羽本線 / 弘前方面
→【弘前駅】— 弘南鉄道弘南線 / 黒石方面
→【田んぼアート駅】ー徒歩
→【道の駅 いなかだて】

②青森空港から
【青森空港】— 高速バス / 弘前バスターミナル行き
→【弘前駅】— 弘南鉄道弘南線 / 黒石方面
→【田んぼアート駅】ー徒歩
→【道の駅 いなかだて】

田んぼの中に佇む田んぼアート駅

期間限定で利用できる田んぼアート駅

青森県田舎館村の田んぼアートの歴代作品

1993年に田んぼアートが始まって以降、毎年違うデザインを採用しており訪れる人を楽しませています。
日本神話から武士や浮世絵、世界的に有名なSF映画やアニメキャラクターなど、そのテーマの幅は多種多様。

歴代のアートが気になる方は、田舎館村が27年分のアート作品をまとめている動画をご覧ください。

青森県以外の田んぼアートが楽しめる地域

青森県以外にも日本全国で見ることができる田んぼアート。実際に展示されている地域を4箇所ほど紹介いたします。あなたのお住まいから近いところで開催されているかも。

見ごろを迎えた田んぼアートをぜひご覧ください。

秋田内陸縦貫鉄道沿い 

内陸縦貫鉄道から見られる田んぼアート
秋田県の内陸縦貫鉄道の線路沿いで、地元の方達が作り上げた田んぼアートを見ることができます。
2022年度は鷹巣駅〜角館駅間で全5種類もの田んぼアートが展示されました。
電車内から見る田んぼアートは、平地とはまた違った景色になりそうですね。

●公式サイト:秋田内陸縦貫鉄道

埼玉県行田市

埼玉県行田市 大パノラマで見る田んぼアート     
世界最大の田んぼアートとしてギネス世界記録に認定されている埼玉県の行田市の田んぼアート。都心からのアクセスも良く、大迫力の田んぼアートを楽しむことができます。

今までに描かれたのはゲームキャラクターや人気ドラマ、日本代表選手など、扱うテーマが多彩。大パノラマで自然のアートを楽しむことができる、埼玉県の行田市もオススメです。

●公式サイト:田んぼアート|行田市

静岡県菊川市

2008年から続いている静岡県菊川市の田んぼアート。近くのやぐらから大きな田んぼに描かれたアートを楽しめます。

7月には鑑賞会の他に地域の特産品が行われる大鑑賞会や、キャンドルライトと月明かりに照らされたライトアップ鑑賞会で、幻想的な田んぼアートを見ることが可能です。

●公式サイト:田んぼアート菊川「鑑賞会」|菊川市

愛知県名古屋市(南陽) 

名古屋市の南陽地区で見られる田んぼアート
2011年からから実施している愛知県名古屋市の田んぼアート。地元の方の協力により、美しい田んぼアートを毎年実施しています。

会場には観察台が設けられ、誰も無料でアートを観覧することが可能になります。2023年は龍神様と名古屋めしが描かれました。

●公式サイト:「田んぼアート」|名古屋市

年々進化を続ける田んぼアート

1993年に始まって以降、年々田んぼアートのクオリティが高まっています。毎年、違うデザインを採用しているため、訪れるたびに新しい田んぼアートに出会えるのも魅力です。

何回訪れても楽しめる、青森県田舎館村の田んぼアートに足を運んでみてはいかがでしょうか。

Edit:Kaoru Maki

参考:田舎館村/田舎館村田んぼアート/田舎館村田んぼアートオフィシャルサイトほか

青森県田舎館村田んぼアートの周辺情報