- 「リゾートしらかみ」とは?
- 白神山地をモチーフにした3編成のリゾートしらかみ
- リゾートしらかみの見どころは?
- 魅力溢れる五能線の旅へ!リゾートしらかみの運行日・料金・時刻表をご案内
- 五能線の絶景を巡るモデルコースはこれ!
- 【秋田駅 8:19発】「リゾートしらかみ1号」に乗って十二湖駅へ
- 【十二湖駅 10:24着】「白神山地」で青池や沸壺の池を散策
- 【十二湖駅 13:04発】「リゾートしらかみ3号」に乗って陸奥鶴田駅へ
- 【陸奥鶴田駅 15:16着】鶴にまつわる観光名所「鶴の舞橋」「丹頂鶴自然公園」へ
- 【五所川原駅 16:45着】「立佞武多の館」でねぶたを間近に見る
- 【弘前駅 18:54着】春は「弘前公園」の夜桜観賞へ
- 【青森駅 19:38着】終着駅に到着!美味しいご飯で旅の疲れを癒そう
- リゾートしらかみに乗って楽しむ五能線沿線の絶景
秋田県と青森県の日本海沿いと津軽平野の田園地帯を走る「五能線」。1993年に日本で初めて世界自然遺産に登録された「白神山地」や名峰「岩木山」、桜の名所として有名な「弘前公園」など、沿線には見どころがたくさんあります。
そんな五能線の旅を楽しむのにぴったりな列車が「リゾートしらかみ」。五能線の絶景を存分に味わえるリゾートしらかみで、忘れられない思い出を作ってみませんか?
「リゾートしらかみ」とは?
「リゾートしらかみ」のマップ(画像提供:JR東日本秋田支社)
青森県・川部駅と秋田県・東能代駅を結ぶ全長147.2kmの「五能線」。岩礁に打ち寄せる波や景勝地、世界遺産に登録されている白神山地などいくつもの美しい風景を堪能できます。
「一度は行ってみたいローカル線」として全国的に人気の高い五能線を存分に楽しめるのが「リゾートしらかみ」。秋田から青森を結び、忘れられない絶景の旅へと連れ出してくれます。リゾートしらかみの魅力を知り、五能線を満喫しましょう!
白神山地をモチーフにした3編成のリゾートしらかみ
リゾートしらかみ3編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
リゾートしらかみは個性ある3つの編成。デビューした順にご紹介します。
■「青池」編成(写真中央)…十二湖に位置する知名度・人気ともにNo.1の「青池」がモチーフ。リゾートしらかみデビュー当初からの編成で、現在は2010年にリニューアルしたハイブリッド車両で運行。
■「橅」編成(写真右)…白神山地のブナ林がモチーフ。2003年より運行、2016年にハイブリッド車両にリニューアル。
■「くまげら」編成(写真左)…白神山地に生息するクマゲラと日本海に沈む夕陽がモチーフ。2006年運行開始。
鉄道好きならぜひ制覇したい3つの編成。リゾートしらかみを乗り継ぎながら北上していくことで、3編成すべてに乗車することができます。
リゾートしらかみの見どころは?
リゾートしらかみ普通指定席。写真は「青池」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
リゾートしらかみの魅力の一つが、細部までこだわりの詰まった車両。車窓を最大限に楽しめるよう床を下げ、開放感ある大きな窓を配し、座席にはゆったりとしたスペースが設けられています。内装にはブナをはじめ、秋田杉や青森ヒバなど沿線の木材を使用。大自然の旅を車内からも感じることができます。
リゾートしらかみ展望室。写真は「橅」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
1・4号車には展望室が設置され、非日常的な空間で五能線の旅を楽しめます。このスペースでは、津軽三味線の生演奏や津軽弁の語りべなどの車内イベントを開催。ちなみに、今回紹介する列車での車内イベントはありません。
ボックス席はフルフラットで使用できる。写真は「くまげら」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
2号車にはゆったりとした個室感覚で利用できるボックス席も。足元をフルフラットにしてのんびりくつろぐことができるので、グループや家族連れに人気のシートです。「橅」編成の3〜7番席はフルフラット仕様ではないためご注意を!
魅力溢れる五能線の旅に出かけよう!リゾートしらかみの運行日・料金・時刻表をご案内
リゾートしらかみの運行日・時刻表
2023年のリゾートしらかみ運行日・時刻表の詳細はこちらからご確認ください。
リゾートしらかみの料金・予約方法は?
ゾートしらかみは全車指定席(禁煙)。また乗車の際には乗車券のほかに指定席券(530円)が必要で、車内では購入できないためご注意を。みどりの窓口や指定席券売機、JR東日本公式サイトなどで買うことができます。
秋田駅~弘前駅の料金
乗車券(4,070円)、指定席券(530円)の合計で4,600円(子ども2,290円)。
秋田駅~青森駅の料金
乗車券(4,510円)、指定席券(530円)の合計で5,040円(子ども2,510円)。
五能線の絶景を巡るモデルコースはこれ!
今回は秋田から青森(3号・6号は弘前)までを結ぶ「リゾートしらかみ」に乗車し、1日で巡る五能線の旅をモデルコース風に紹介。絶景を求めて、さっそく向かいましょう!
【秋田駅 8:19発】「リゾートしらかみ1号」に乗って十二湖駅へ
まずは、秋田駅からリゾートしらかみ1号に乗り込み、十二湖を目指しましょう。
座席指定は絶景ポイントがより楽しめる海側の「A席」がおすすめ。「秋田駅」から「奥羽本線(おううほんせん)」を走ること約50分、「東能代駅(ひがしのしろえき)」でスイッチバックすると、いよいよ待望の五能線区間に入ります。東能代駅から十二湖駅までは約1時間10分の旅。名物の駅弁をいただき、日本海の絶景を眺めながら、リゾートしらかみを満喫します!
能代駅ホームにはバスケットゴールが
スイッチバックした列車は約5分で「能代駅」に到着。能代駅では約10分の停車時間を利用して、バスケットシュートゲームにチャレンジ!見事にゴールを決めるとちょっとしたプレゼントがあります。
名物駅弁「比内地鶏の鶏めし(1,200円)」
朝ご飯は鉄道旅の醍醐味、名物駅弁をいただきましょう。能代駅でゲットできる大人気の名物駅弁は、大館市の「花善」が手がける「比内地鶏の鶏めし」。2日前までにニューデイズキオスク能代駅店にて予約が必要です。当日は、予約していたお弁当を購入し受け取り。列車内でいただくことができます。
秋田駅や東能代駅でも購入できますが、売り切れの場合も。確実に手に入れるなら、事前予約をして能代駅で受け取るのがおすすめです!
【ニューデイズキオスク能代駅店】
電話:0185-53-5075
桜の横を走るリゾートしらかみ「青池」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
「あきた白神駅」に向かう車内では、春になるとお花見を堪能できるのが見どころの一つ。列車が桜の横を通過し、春のうららかな景色を眺めながらの旅を楽しめます。
岩館-大間越間の絶景区間を走るリゾートしらかみ「橅」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
次駅の「岩館駅(いわだてえき)」を過ぎると、荒々しい日本海の岩礁が現れます。絶景ポイントでは列車の速度を落として走ってくれるという、うれしいサービスが。日本海の荒々しさが生み出す自然の姿をカメラに収めるチャンスです!
【十二湖駅 10:24着】「白神山地」で青池や沸壺の池を散策
世界遺産に登録されている「白神山地」
「十二湖駅」に到着したら、バスに乗って日本を代表する世界遺産「白神山地」へと向かいましょう。
白神山地は、青森県南西部と秋田県北西部に広がる約13haの広大な山岳地帯の総称。ブナ林を主体とした原生的かつ広大な天然林が維持されている、世界的にも希少な地域です。
白神山地の中でも特に人気がある「十二湖」は33の小さな湖沼から構成され、津軽国定公園にも指定されているエリアの名称。十二湖は世界遺産区域に含まれてはいませんが、負けず劣らずの大自然が感じられます。十二湖が広がる深浦町については、公式サイトをご確認ください。
十二湖「青池」(写真提供:深浦町観光課)
十二湖まではバスに乗って向かいます。リゾートしらかみの到着時間に合わせてバスが運行しているのため、スケジュールを立てやすいのも嬉しいポイント。バスの終点である奥十二湖から、十二湖散策コース(約60分)を歩いてみましょう。
「鶏頭場(けとば)の池」を左に見ながら進むこと約10分。右手に見えてくるのが十二湖の中で人気が高く、リゾートしらかみの編成名にもなっている「青池」です。透明なコバルトブルーの水面は、青インクを流し込んだような美しい色彩を放っています。
十二湖「ブナ自然林」(写真提供:深浦町観光課)
神秘的な雰囲気の中を進むと、青池の先にはブナ自然林の遊歩道が。少し足を止めて深呼吸してみると、芽吹きの香りで心身ともに癒やされます。
十二湖「沸壺の池」(写真提供:深浦町観光課)
青池から約15分、ブナ林の先にある分岐点を右に行くと「沸壺(わきつぼ)の池」が出現。ひっそりとしたコバルトブルーの池は、青池とは違った深みを感じます。
沸壺の池から川沿いに下り車道に出ると、左手に茶屋「十二湖庵」が。ここでは「平成の名水百選」に認定された沸壺の池の湧き水で点てた抹茶と茶菓子を無料で食べることができます。バスの待ち時間などにぜひ立ち寄ってみてください。
「十二湖庵」でいただく、沸壺の池の清水で立てた抹茶(写真提供:深浦町観光課)
十二湖庵から道路を正面にして左手に進むと、十二湖養殖場前バス停に到着。およそ60分かけて、神秘的な十二湖の散策を終えました。バスに乗車し、十二湖駅まで戻ります。
【十二湖駅 13:04発】「リゾートしらかみ3号」に乗って陸奥鶴田駅へ
海岸線を走るリゾートしらかみ「くまげら」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
十二湖の散策を存分に楽しんだら、十二湖駅から「リゾートしらかみ3号」に乗り、「陸奥鶴田駅(むつつるだえき)」へ。車窓から見える景色は日本海の海岸線が続き、水平線に沈んでいく夕陽を見ることができます。この付近で見られる夕陽は「日本の夕陽百選」にも選ばれているほどの絶景。日没に合わせて訪れるのもおすすめです。
千畳敷駅のすぐそばにある「千畳敷海岸」
十二湖駅から約1時間で「千畳敷駅(せんじょうじきえき)」に到着。この駅で約15分の停車時間があるため、「千畳敷海岸」へ足を伸ばしてみましょう。かつて津軽の殿様が千枚の畳を敷いて宴を催したといわれる、広々とした石畳を散策できます。出発3分前に汽笛が鳴るので聞き逃さないように気を付けてください。
千畳敷駅から1つ先の「鯵ヶ沢駅(あじがさわえき)」では、名物「鰺ヶ沢ヒラメのヅケ丼」を堪能!前日までの予約で車内まで届けてくれるサービスもあるので、あらかじめチェックを!
「スーパーとびしま」の「鰺ヶ沢ヒラメのヅケ丼(540円)」
【スーパーとびしま】
電話:0173-72-2141
車窓は次第に、津軽平野のリンゴ畑や田園風景に変わります。名峰「岩木山」の姿を望むこともできます。千畳敷駅から列車に揺られること約1時間、次の下車駅「陸奥鶴田駅」に到着です。
津軽平野を走るリゾートしらかみ「くまげら」編成(写真提供:JR東日本秋田支社)
【陸奥鶴田駅 15:16着】鶴にまつわる観光名所「鶴の舞橋」「丹頂鶴自然公園」へ
JR東日本のCMで話題になった絶景スポット「鶴の舞橋」
次は陸奥鶴田駅で下車し、「鶴」にまつわる2つのスポットへ訪れてみましょう。まずは「津軽富士見湖」に架かる絶景の名所「鶴の舞橋」へ。2016年にJR東日本「大人の休日倶楽部」のCMに起用され、一躍有名になったスポットです。
鶴の舞橋は日本一長い木造三連太鼓橋で、町おこしの一環として1994年に造られました。樹齢150年以上の青森ヒバ700本を使用し、日本古来の建築技術を駆使して造られた橋で、つがいの鶴が飛翔する姿を連想させる優しいアーチと、谷間にある祠(ほこら)のような2つの東屋が特徴です。
時間や季節によって表情が変わる風景
岩木山を背にした舞橋の姿が、鶴が空に舞う姿に見えるともいわれ、その造形美は多くの人から愛されています。全長300mの“長い木”の橋を渡ると、“長生き”ができるという言い伝えも。時間、季節によって表情が変わる鶴の舞橋を、この機会にぜひ訪れてみてください。
恋愛・縁結びのパワースポットでもある「丹頂鶴自然公園」
絶景を楽しんだ後は、2つ目のスポット「丹頂鶴自然公園」へ。街のシンボルでもある丹頂鶴誘致を行い、現在7羽の丹頂鶴が自然公園で飼育されています。丹頂鶴自然公園は恋愛・縁結びのパワースポットでもあるそう。さらに、ここから岩木山を望むことができることから、岩木山がもつ開運・心身清浄のご利益もあるといわれています。
【丹頂鶴自然公園 基本情報】
住所:〒038-3542 青森県北津軽郡鶴田町大字廻堰大沢
営業時間:9:00〜16:00
定休日:無休
公式サイト:丹頂鶴自然公園
丹頂鶴自然公園からタクシーで陸奥鶴田駅まで戻りますが、次のリゾートしらかみ5号が到着するまで約2時間あります。
この待ち時間を利用して列車に乗り込み1駅戻り、五所川原駅へ行ってみましょう。
【五所川原駅 16:45着】「立佞武多の館」でねぶたを間近に見る
上から見る圧巻の「立佞武多」
「五所川原駅(ごしょがわらえき)」から徒歩5分のところにある「立佞武多(たちねぷた)の館」の「立佞武多展示室」では、高さ約23mの立佞武多が3体展示されています。この3体は、どれも実際にねぷた祭で使われる立佞武多。らせん状の順路を4階から下りながら、細部の装飾をじっくりと見ることができます。その迫力に圧倒されること間違いなし!
【立佞武多の館「立佞武多展示室」 基本情報】
住所:〒037-0063 青森県五所川原市大町506-10
電話:0173-38-3232
料金:大人 650円 / 高校生 500円 / 小・中学生 300円
※リゾートしらかみ車内に設置の乗車証明書を提示すると、入館料が10%引きになります。
営業時間:9:00~17:00
定休日:1月1日 ※営業の場合あり。要問い合わせ
公式サイト:立佞武多の館
【弘前駅 18:54着】春は「弘前公園」の夜桜観賞へ
国内でも有数の桜名所「弘前公園」
春限定のプランで絶対に外せないのが、「弘前公園」の桜。弘前公園は国内でも有数の桜の名所として大人気のスポット。樹齢100年を超えるソメイヨシノが園内に300本以上植えられ、4月下旬のソメイヨシノの開花に合わせて桜まつりが開催されます。夜はライトアップも実施され、幻想的な夜桜を楽しめます。
弘前駅から弘前公園までは徒歩で約30分かかるため、バスでの移動がおすすめ。駅前のバス停1番乗り場から「土手町循環100円バス」に乗車し、文化センター前バス停で下車します。
日本最古といわれるソメイヨシノ
弘前公園の東門から入り、時計回りに歩いた先、東内門を過ぎたあたりで右手に注目。日本最古といわれるソメイヨシノがあります。樹齢約137年・幹周410㎝・樹高約9mと想像をはるかに超える存在感に驚くことでしょう。
「人生で一度は行きたい桜の名所」に選ばれるほど全国から人気を集める弘前公園。春に訪れる機会があれば、この夜桜をしっかりと目に焼き付けてきてくださいね。
【弘前公園 基本情報】
住所:〒036-8356 青森県弘前市大字下白銀町1
電話:0172-33-8733
入場料:<有料ゾーン・弘前城有料区域>大人 320円 / 子ども 100円 ※団体料金あり
公式サイト:弘前公園
【青森駅 19:38着】終着駅に到着!美味しいご飯で旅の疲れを癒そう
「青森駅」に到着し、リゾートしらかみで行く五能線の旅は終わりを告げます。終点の青森駅に着く頃には周辺の観光スポットや商業施設は閉まっているため、今日は旅の思い出に浸りながら、宿でゆっくり身体を休ませてください。
そして長旅の疲れを癒してくれるのはやっぱり美味しいご飯!青森のご当地グルメをしっかり堪能して、旅を締めくくりましょう。
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リゾートしらかみに乗って楽しむ五能線沿線の絶景
列車「リゾートしらかみ」で巡る、五能線沿線の旅。今回紹介した以外にも、まだまだ魅力的なスポットであふれています。ほかの観光スポットを知りたい!という人は、JR東日本公式サイト「沿線観光スポット」をチェックしてみてください。
また、JR東日本では五能線沿線巡りに便利な「五能線フリーパス(3,880円 / 2日間利用可)」の販売も。日帰り利用でも十分におトクになるので、詳細はこちらからあわせてチェックしてみてください!