【柿田川公園】の湧き間とは？日本一の湧水のビューポイントを解説 周辺ランチ情報も

柿田川公園について

静岡県清水町にある柿田川公園は、1986年に保全と市民の憩いの場として公園化されました。豊かな自然を眺めながら散策できるスポットして知られ、地元住民のみならず、観光客も多く訪れています。

柿田川公園には、公園から湧き出る水を源流とする柿田川が流れます。全長1.2kmという短い河川ですが、透明度の高さから、高知県・四万十川、岐阜県・長良川とともに日本三大清流に数えられている河川です。富士山周辺で降った雨や雪溶け水が溶岩のなかを通り、その溶岩の南端である清水町で地上に湧き出た地下水が柿田川のもとになっているというわけです。

柿田川公園の石碑

ここ柿田川公園内ではいたるところから水が湧き出しており、その量は一日100万トンといわれており日本一の規模を誇ります。この湧き水は柿田川湧水群として2013年に国指定天然記念物に指定されました。また、その清澄さから「名水百選」「二一世紀に残したい日本の自然百選」にも認定されています。

柿田川公園では、湧水群の高い水質によりミシマバイカモ・アオハダトンボなど特定の自然条件にしか生息できない貴重な生物を見ることができます。

柿田川公園で湧水が見られるポイントを紹介！

「湧き間」とは？

湧水が湧き出るポイントは「湧き間」と呼ばれ、柿田川公園にはこの湧き間がいくつもあります。湧き間には、勢いよく水が湧き出すものもあればじわじわと湧き出る小さなものまで、公園内にある湧き間の数は数十にも渡ります。第一展望台・第二展望台は湧き間を年中変わることなく眺めることのできるビューポイント。第二展望台からは神秘的な水の色の湧き間を見ることができ、公園一のパワースポットともいわれています。

「第一展望台」で柿田川起点の湧き間を見学

柿田川公園の第一展望台からの景色

第一展望台から見えるのは、柿田川の源の湧き間です。目視でもはっきりとわかるほど、ぶくぶくと地下水が湧き出し、ゆっくりと柿田川へ流れていきます。初冬には、運が良ければアユの産卵を見ることができるかもしれません。

コバルトブルーの湧き間が見える「第二展望台」

第一展望台から道に沿って歩き階段を降りると下を覗き込むことができる、せりだした展望スペースに着きます。覗き込んでみるとコバルトブルーの水の色をした井戸のようなものが見えます。これが湧き間です。この井戸は、もともと繊維工場が取水口として使っていたもので、深さは5m以上あるそう。

柿田川公園の第二展望台からの景色

井戸の底から湧き出る湧水を眺めていると、思わず引き込まれそうになります。この青く透明感ある湧き間は、まさにフォトジェニック！写真映えに抜群のスポットです。

湧水広場で水遊びも

柿田川公園の湧水広場

柿田川湧水に直接触れることができるよう整備された湧水広場。実際に湧水の冷たさを体感でき、夏になると水遊びをする多くの人の姿が見られます。浅瀬のため子どもでも心配なく遊ぶことができます。ベンチも設置してあるのでぜひ親子一緒に広場で楽しんでみては。

柿田川湧水群の湧水をその場で味わおう！

柿田川湧水の水飲み場　※2023年11月現在、写真の場所は使用不可

柿田川公園で湧き出た水は、水飲み場で自由に飲むことができます。名水百選に選ばれている柿田川湧水の水は、ミネラルや炭酸ガス、酸素が豊富に含まれており、そのまま飲料水として飲むこともできます。マナーを守りながら、柿田川湧水のパワーある水を味わいましょう。
また、この水はお持ち帰りすることもできます。ペットボトルや水筒を持参して、ぜひお土産に持ち帰ってみてはいかがでしょうか。

柿田川公園のその他見どころ

豊かな自然の中を散策

柿田川公園の遊歩道

柿田川公園の魅力は湧水群だけではありません。柿田川公園には希少な動植物が多く生息します。中でも希少種のアオハダトンボは柿田川にのみ生息するトンボです。園内には遊歩道があり、ケヤキなどの木々に囲まれながら、柿田川沿いを散策できます。

例年6月から7月ごろには、柿田川には野生のホタルが飛び交います。富士山の綺麗な湧水はホタルの生息に適しているとされ、毎年多くの人がホタル鑑賞に訪れています。

縁結びのご利益がある「貴船神社」

柿田川公園にある貴船神社

柿田川公園の一番奥には、貴船神社という神社があります。この神社は、京都にある貴船神社の分社とされ、水の神様が祀られています。祀られている水の神様は、縁結びの神様としても知られ、女性やカップルの参拝客が多く訪れています。

石塔のハート形の上に乗った「紅白おむすび」に手を触れて願うと、良縁に恵まれるといわれており、「ふじのくにエンゼルパワースポット」にも登録されています。

【関連記事】
貴船神社の歴史や観光情報の記事はこちら↓↓
【貴船神社】水の神様を祀る神社の魅力

柿田川公園周辺で食べられるグルメ・ランチを紹介

柿田川公園一体には「湧水の道」という食事処・みやげ館などが揃う施設があります。美しい湧水に癒されたあとは柿田川公園周辺でグルメを楽しみましょう。

ランチは「キッチンかわせみ」へ

キッチンかわせみ「湯豆腐」（画像提供：柿田川湧水の道）

「キッチンかわせみ」では柿田川湧水を使用し、丁寧に作り上げられた柿田川豆腐の料理を楽しめます。中でも「湯豆腐」は柿田川豆腐の素材の味をそのまま堪能でき、温めることでより濃厚な甘さを感じることができる一品です。

ランチのあとはとうふアイスクリーム！

柿田川公園に訪れたら是非たべてほしいのは人気のとうふアイスクリーム。かわせみ本館手前のアイスクリームコーナーと駐車場近くの豆腐館で販売しています。柿田川豆腐を使用したこだわりの手作りアイスクリームで、大人から子供まで幅広い世代に愛されています。プレーン・抹茶・イチゴ・きなこの定番のほか、季節の限定フレーバーも登場します。

とうふアイスクリーム（画像提供：柿田川湧水の道）

湧水の道には他にもおみやげ館やカフェも設けられています。おみやげ館では伊豆の特産品である山葵（わさび）やイカやタコを使った海産物など、ここでしか買えない品物が豊富に並んでいます。おみやげ選びには困ることなし！湧水の道内の「喫茶 蔵」ではレトロな店内で柿田川湧水を使用した「湧水コーヒー」をいただけます。

柿田川公園の基本情報

住所：静岡県駿東郡清水町伏見７１番地の７
営業時間：散策自由
入園料：無料

柿田川公園で行われるイベント

清水町湧き水まつり

毎年8月に柿田川公園で行われる「清水町湧き水まつり」。清水町の夏の一大イベントです。湧水太鼓や神輿の練り歩きなどの様々な企画が催されるイベントで2023年には4年ぶりの開催を果たしました。

毎年フィナーレを飾るのは、柿田川煙火保存会主催の手筒花火の打ち上げ。手筒花火とは、竹筒を抱え火の粉を浴びるように打ち上げる花火のこと。保存会の皆さんによる体を張ったパフォーマンスに大盛り上がり間違いなし！トークショーやスペシャルライブも行われ、町民・観光客問わず楽しめるイベントとなっています。

湧水フェス

柿田川湧水の道では毎年「とう（10）ふ（2）の日」10月2日に「湧水フェス」を開催。湧水フェス限定のグルメやお買い得品が手に入れられます。さらに参加店舗のお買い上げレシートで参加できる大抽選会も行われます。
また、毎月12日には「とうふフェス」も開催されています。豆腐にちなんだ商品のセールや野菜大売出しが行われます。

柿田川豆腐を存分に満喫できる「とうふの日」を狙って柿田川公園をぜひ訪れてみては。

柿田川公園へのアクセス・駐車場情報

最寄駅：柿田川湧水公園前（バス停）

東京駅からのアクセス

【東京駅】— 東海道新幹線 / 名古屋方面
→ 【三島駅】— 路線バス・沼津箱根登山東海バス / 藤井原行き
→ 【柿田川湧水公園前バス停】 → 徒歩（約1分）

静岡駅からのアクセス

【静岡駅】— 東海道新幹線 / 東京方面
→ 【三島駅】— 路線バス・沼津箱根登山東海バス / 藤井原行き
→ 【柿田川湧水公園前バス停】 → 徒歩（約1分）

富士山静岡空港からのアクセス

【富士山静岡空港】— 連絡バス / 静岡駅行き
→ 【静岡駅】— 東海道新幹線 / 東京方面
→ 【三島駅】— 路線バス・沼津箱根登山東海バス / 藤井原行き
→ 【柿田川湧水公園前バス停】→ 徒歩（約1分）

駐車場

あり
料金：普通車1回200円
収容台数：普通車50台
利用時間：8:30〜16:30（入庫は16:00まで）

柿田川公園で想像を超える湧き水に出会える

湧き水と聞くと少し地味に感じてしまうかもしれませんが、ここ柿田川公園は今までの湧き水のイメージを覆してくれるような場所です。湧水の展望スポットだけでなく豊かな自然を味わえる遊歩道や食べ物も楽しめる食事処、みやげ店が一体となっておりアクティビティが充実しているのがポイント。子ども連れのご家族でも飽きることなく楽しめそうです。ここに来れば、のんびりとしながらも濃厚な時間を過ごせることでしょう。
静岡県を訪れた際には、ぜひ柿田川公園の柿田川湧水群に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

Photo:PIXTA /柿田川湧水の道