カレーの歴史
インドのカレーは大きく分けて2種類ある!?
色々なインドカレーの特徴
世界の色々なカレーの特徴
色々なカレーを食べてみよう!

今や日本の国民食としてみんなに愛されている「カレー」。最近ではインド料理屋だけでなく、カフェでも色々な種類のカレーを食べられるようになりました。

そこで気になるのがカレーの種類。日本でカレーと言えばポークカレーやビーフカレーが一般的ですが、インドカレーをはじめタイカレーやスリランカカレーなど世界には多くのカレーが存在します。

今回は日本と世界のカレーの違いや種類、またそれらの特徴について紹介します。

カレーの歴史


カレー

日本だけでなく世界各国から愛されているカレーですが、そもそもインドで生まれたもの。それがどうしてここまで広まり、当たり前のように食べられている国民食となったのでしょうか。

そんなカレーの歴史について紹介します。

カレーの誕生


カレーに使われるたくさんの種類のスパイス

カレーと言えばインドというイメージがとても強いですが、よく私たちが食べているカレーという食べ物は実はインドにはありません。

インドには何種類ものスパイスを使った料理やスープがあり、そのうちのいくつかはカレーのような味ですが、これらの料理とカレーは全くの別物。そしてこのスパイス料理が基礎となり生まれたのがカレーです。

インド人にとってのスパイスとは、日本人にとっての味噌や醤油のようなものとして考えると分かりやすいかもしれませんね。

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和食・日本料理

カレーの由来


インドのスパイス料理

そもそもカレーという言葉が使われ始めたのは、16世紀から17世紀ごろ。当時オランダやスペイン、イギリスがスパイスを求めてインドやアジアへやってきた時の報告書に、「カリ」という言葉があったそうです。

現地のスパイスをたっぷりと使った料理を食べた西洋の船乗りたちは、ヨーロッパにその料理を報告。その時使われた言葉が「カリ」や「カリール」でした。

「カリ」はタミル語(インド南部に位置するタミル・ナードゥ州の公用語)で「おかず」や「スープをかけたご飯」を意味する言葉。

しかしそれがヨーロッパに報告される際、スパイスを使ったインド料理=「カリ」という認識になってしまったそうです。やがて「カリ」がなまって「カレー」へ。

その後イギリスに定着し、これが「カレー」という言葉の始まりとなりました。

インドからイギリスへ カレーパウダーの発明


イギリスロンドンのビッグベン

当時インドを植民地として支配し始めていたイギリスへ、「初代ベンガル総督」によってカレーの原料と米が持ち込まれました。その後急速にイギリスでカレーが広まることに。

しかし生まれながらにしてスパイスに親しんだインド人とは違い、イギリス人にとってスパイスを調合して料理を作る事はとても難しい事でした。

そこで発明されたのが「カレーパウダー」。今では家庭でも当たり前に使われていますが、このような苦労があって誕生したのですね。

日本初めてのカレーは海軍が作った!?


日本の江戸幕府海軍の軍艦イラスト

それから日本にカレーが入ってきたのは幕末から明治の時代。日米修好通商条約が結ばれ日本に西洋の商人が入ってくるようになり、彼らの使用人などを通じて「イギリス式カレー」が日本に伝わりました。

その後明治中期に入り洋食としてカレーやオムレツ、カツレツがレストランで食べられるように。中でもカレーは人気商品となり庶民の間でも広く浸透していきました。

日清・日露戦争に突入した日本でも相変わらずカレーの人気は衰えず、また海軍では肉と野菜をバランスよく摂れる食べ物として採用。

この時に炒めた小麦粉を使ったいわゆる「カレールー」が誕生し、これが「日本風カレー」として完成しました。

インドのカレーは大きく分けて2種類ある!?


世界地図のインド

カレーの発祥地といわれているインドですが、実は北と南でカレーの特徴や味が全く違うのです。「北インドカレー」と「南インドカレー」の違いと、同じインドで異なる理由も一緒に紹介します。

北インドカレーの特徴

日本人でも親しまれているのはこちらの「北インドカレー」。牛乳や生クリームなどの乳製品を使い、とろみの強い濃厚なルーが作られます。

こってりとしていますが、ガラムマサラやターメリックなど多くのスパイスを使っていることで香りが強いのも特徴です。

南インドカレー

一方「南インドカレー」はこってりとした北インドカレーに比べ、あっさりとした辛口なスープ状のカレーが一般的。

もちろん色々な種類のスパイスが使われているため辛さはありますが、主な味付けとしてココナッツミルクや酸味のあるフルーツが入っているため、あっさりとした爽やかな風味が特徴です。

どうして同じインドなのに北と南で違うの?


インドの国旗と温度計

どうして同じインドカレーでも北と南で全然違うのか、その理由はインドの気候にあります。1年を通して暑い南インドに比べ、北インドは冬季になると5度近く気温が下がります。

そのため北インドではこってりと濃厚なカレールーにすることにより体を温め、南インドではあっさりとしたカレールーにすることにより暑さをしのいでいたのです。

色々なインドカレーの特徴


色々な種類のカレーとスパイス

インドカレーはいまや日本でも多くの人に食べられています。本場の味が再現された本格的なインドカレーを手軽に食べられるようにレトルトカレーが販売されていたり、家庭でも作れるよう色々なレシピが公開されているほど。

こちらではインドカレーの種類や特徴を紹介します。

キーマカレー


キーマカレー

ヒンディー語で「キーマ」とは「細切れ肉」や「ひき肉」のこと。その名のごとく、ひき肉で作られたカレーを「キーマカレー」といいます。

調理法や使うスパイスの決まりはなく、細切れ肉やひき肉を使って調理すれば全てキーマカレーと呼ぶのだそう。

ここでドライカレーとの違いを説明。ドライカレーとは乾燥していたり、汁がない状態のカレー風味ピラフやチャーハンのことを指します。

そのためドライカレーの内容によってはひき肉を使用していない場合も。結論としは、ひき肉を使っているカレーだけをキーマカレーと呼ぶのだそうです。

バターチキンカレー


バターチキンカレー

もともとインドで親しまれていた料理が元となっている「バターチキンカレー」。インドでよく食べられているタンドリーチキンは、鶏肉をヨーグルトと香辛料を混ぜた液体に漬け込み、その後焼いて食べる料理です。

そのヨーグルトと香辛料が混ざっている液体に、トマトやバター、生クリームを入れてみたら美味しかった、という発見から誕生しました。

乳製品を多く使っていることから味はとてもマイルドで、辛いのが苦手な日本人でも食べられると話題に。今では世界で最も知られているインドカレーのうちの一つです。

ダール・タドカ


ダール・タドカ

豆の種類が豊富なインドで作られた豆カレー「ダール・タドカ」。肉を使わないことから材料はとても手軽で、またベジタリアンでも食べられるとして、インドの国民食となりました。

「ダール」とは「豆」、「タドカ」とは完成直前に熱々のスパイスや油を加える、北インド料理のテクニックの事。

インドカレーの中でもシンプルな料理なので、豆や野菜は自由にアレンジが可能です。

世界の色々なカレーの特徴


世界地図のイラスト

インドだけではなく世界にもカレーはたくさんあります。インドとは違った工夫がされていたり、その国ならではの味付けだったりと、種類はさまざま。インドカレーと比較してみても面白いかもしれませんね。

スリランカカレー


スリランカカレー

ココナッツミルクをベースとし、インドカレーよりも油分が少なくサラッとしている「スリランカカレー」。玉ねぎやニンジンなど野菜をふんだんに使っているためヘルシーで、女性からも大変人気があります。

ナンやチャパティを主食として食べるインドと違い、スリランカではご飯が主食。昔のスリランカではカレーは素手で食べるのが一般的でしたが、今ではカトラリーを使って食べるそうです。

タイカレー


タイカレー

グリーンカレー、イエローカレー、レッドカレーの3種類がある「タイカレー」。スパイスやハーブ、香味野菜などをクロックと呼ばれる石でできた乳鉢で潰して作るのが、タイのカレーペーストです。

そのカレーペーストと、野菜や肉などを合わせて作られたスープ状の料理をタイでは「ゲーン」と呼ばれるのですが、日本ではそれをタイカレーと呼んでいます。

タイカレーはレモングラスハーブやナンプラーなどを使っているため、ほのかな酸味と強めのスパイシーさを感じられるのが特徴。

グリーンカレー、イエローカレー、レッドカレーとそれぞれ味や香りが違うので、全種類食べ比べて好きなカレーを探してみても良いかもしれませんね。

インドネシアカレー


インドネシアカレー

インドネシアのカレーは「ナシ・カリ」と呼ばれる、ジャワ島のビーフカレーが一般的。インドネシアのカレーはあまり辛くなく、サラサラとしたスープタイプのカレーです。

インドネシアのカレーに入れる独特な調味料として、「サンバル」という唐辛子ペーストがあります。辛いのに甘みがあり、クセになる美味しさとして観光客にも人気なのだとか。

パキスタンカレー


パキスタンカレー

器いっぱいに盛られた、たっぷりのスープとゴロゴロと入った肉が特徴の「ムルギ・カリー」がパキスタンでは一般的なカレー。

パキスタンのカレーは肉や豆、野菜を大量に使うため汁気は少なく、どちらかというと煮物のような料理と考えるとわかりやすいかもしれません。

また調理方法にも違いがあり普通カレーはぐつぐつと煮込みますが、パキスタンでは煮るというより「炒める」感覚に近いのだそう。

そのため初めてパキスタンカレーを食べる人は、カレーらしくない見た目に驚くようです。

ネパールカレー


ネパールのカレー

ネパールのカレーといえば「ダルバート」。1つのプレートにご飯やカレー、漬物やおかずなどを盛った定食のようなものがネパールでは一般的です。

ネパールのカレーである「ダール」とはもともと挽いた豆のスープを意味し、毎日の食卓に出る日本でいう味噌汁のようなもの。それに炊いたお米やご飯という意味の「バート」が加わって、「ダルバート」ができました。

ネパールのカレーは、カレーというより豆のポタージュのような味わい。体に優しいことで知られています。

色々なカレーを食べてみよう!

今回はカレーの種類や特徴、日本と世界の違いについて紹介しました。普段食べている一般的なカレーとは全く別物のカレーが世の中にはこんなにたくさん!

世界によって違う味付けや調理方法を知ると、そのカレーを味わってみたくなりますよね。世界のカレーについてぜひ参考にしてみてください。