グランピングとは
グランピングの歴史
グランピングとキャンプの違い
グランピング施設の種類
日本のグランピングの特徴
まとめ

コロナ禍において一大ブームとなっている「グランピング」。準備や後片付けが必要なく、自然を満喫することができる贅沢なキャンプです。

人混みを避けた旅としても支持されており、若い女性やカップルなどをはじめとする多くの人に大人気のレジャー。グラマラス(glamorous)とキャンピング(camping)を組み合わせた造語で、日本では2013年ごろから広まり始めたと言われています。

今回はグランピングとキャンプの違いやおすすめの施設を紹介します。

グランピングとは

豪華なテントでグランピング

豪華なテントでグランピング

最近特に耳にする機会が増えた「グランピング」。なんとなくは知っているけど実際どんなものなのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

グランピングとはグラマラス(glamorous)とキャンピング(camping)を組み合わせた造語で、自然の中にいながら快適な空間で過ごすことをコンセプトとしたアウトドアレジャーです。

面倒な準備や後片付けをする必要がなく、手ぶらで楽しむことができるため、「アウトドアには興味があるけど道具も知識もない」若い女性やカップルをはじめとする多くの人に支持されています。

また、手軽に自然を満喫でき、他人との接触機会が少ないため、コロナ禍での旅行として人気に拍車がかかっています。

グランピングの歴史

かつてグランピングが行われていたアフリカ

かつてグランピングが行われていたアフリカ
グランピングには歴史があることをご存知でしたか?多くの人が認知するようになったのが最近なため、新しいものだと思いがちですがその起源は1900年代のヨーロッパまで遡ります。

当時のヨーロッパは植民地を積極的に広げていました。それに加え、産業革命により生活水準が上がり、富豪が誕生。

暇を持て余した彼らはアフリカへの冒険に興味を持ちはじめました。狩猟や探検と称してアフリカに出かけては快適に過ごすために贅沢なキャンプを行っていたそう。

豪華な調度品で溢れるグランピング

豪華な調度品で溢れるグランピング(写真提供 Instagram: maasa930様

テントの中には大型のベッドや高級家具、厳選された調度品などが置かれており、非常に快適な空間だったと言われています。また、食事もシェフを呼んで作らせるという贅沢ぶり。

このスタイルは貴族や富裕層の間で人気となり、狩猟から写真撮影へと目的が変わっても文化として残り続けました。

当時は富裕層にしか味わうことのできなかった「贅沢」で「快適」な体験であるアフリカでのキャンプ。現代ではグランピングとして多くの人に非日常を届けるレジャーとなりました。

グランピングとキャンプの違い

グランピングの語源の一部であり、よく混同してしまいがちな「キャンプ」。2つの違いや意味はなんとなくイメージできるけど明確に定義することはできないという方も多いはず。

ここではいくつかの点からグランピングとキャンプの共通点と相違点を紹介します。

キャンプとグランピングの宿泊環境

キャンプの宿泊環境

テントを張って宿泊するスタイルのキャンプ

テントを張って宿泊するスタイルのキャンプ
自分でテントを張って宿泊します。自分で用意する必要がありますが、ワクワク感や達成感を味わうことができます。

グランピングの宿泊環境

快適かつフォトジェニックなグランピング施設

快適かつフォトジェニックなグランピング施設
大型のテントやログハウス、トレーラーハウスなどの施設で宿泊。生活環境が完備しており、まるでホテルのような空間が広がっていることも。

キャンプとグランピングの睡眠環境

キャンプの睡眠環境

テントの中に寝袋を用意して寝るスタイルのキャンプ

テントの中に寝袋を用意して寝るスタイルのキャンプ
寝袋を使って寝るのが主流。快適性はベッドに劣ることが多いですが、大地を感じながら眠りにつくのもアウトドアならではの魅力です。

グランピングの睡眠環境

テントの中にベッドが完備されているグランピング

テントの中にベッドが完備されているグランピング
ふかふかのベッドが用意されています。ホテルのような快適な空間でぐっすりと眠ることができます。

キャンプとグランピングの食事

キャンプでの食事

全て自分で作り上げるキャンプ飯

全て自分で作り上げるキャンプ飯
食材も作り方も全てが自由自在。食材にこだわるもよし、道具にこだわるもよし。自然の中で自分だけの食事を楽しむことができます。

グランピングでの食事

こだわりが詰まったグランピングでの軽食

こだわりが詰まったグランピングでの軽食(写真提供 Instagram: maasa930様
用意された材料を使って豪華なバーベキュー。面倒な準備も後片付けも必要ないのでストレスなく食事を楽しむことができます。他にもホテルのディナーさながらの食事を味わったり、こだわり抜かれた軽食など隅から隅まで「贅沢」で溢れています。

キャンプとグランピングにおすすめの季節

キャンプにおすすめの季節

キャンプの醍醐味である川辺のバーベキュー

キャンプの醍醐味である川辺のバーベキュー
春の終わり頃から秋の初めくらいまでがベストシーズン。川やキャンプ場が多くの人で賑わいます。冬の山は地域によっては降雪量も多く、気温も非常に低くなるため、キャンプに向いているとは言い難い環境となります。

グランピングにおすすめの季節

空調設備が整っているので春夏秋冬それぞれの自然を堪能することができます。特に冬景色を安全かつ快適に楽しむことができるのはグランピングの特権と言っても過言ではありません。

グランピング施設の種類

「贅沢」で「快適」というコンセプトのもと人気を獲得してきたグランピング。一口にグランピングと言ってもさまざまなスタイルが存在しています。

ここでは見ているだけでワクワクするような世界中で人気のスタイルを紹介します。

ドーム型

ドーム型のグランピング施設

ドーム型のグランピング施設

丸い形が特徴のドーム型。自然の中に不時着した宇宙船のような雰囲気を醸し出す人気のスタイルです。

ヴィラ型

海をすぐ近くに感じることができる水上ヴィラ

海をすぐ近くに感じることができる水上ヴィラ

ヴィラとは上流階級が所有するカントリーハウスのことで、大きな建物が特徴的。日本でも多く採用されているスタイルです。

テント型

キャンプとはスタイルが異なる大型テント

キャンプとはスタイルが異なる大型テント

その名の通り大型のテントに宿泊するスタイルです。テント特有のワクワク感を感じることができるため、贅沢なキャンプというコンセプトに一番沿っているスタイルと言えるのではないでしょうか。

トレーラーハウス型

特別感満載のトレーラーハウス型

特別感満載のトレーラーハウス型

なんともフォトジェニックな見た目のトレーラーハウス型。キャンピングカーのような生活ができ、非日常感満載のスタイルです。

ツリーハウス型

小説に入り込んだようなツリーハウス型

小説に入り込んだようなツリーハウス型

幼い頃、住んでみたいと思ったことがある人も多いであろうツリーハウス型。小説から飛び出してきたようなメルヘンなスタイルです。木の上で寝る体験を一度味わってみてはいかがでしょうか。

日本のグランピング

豪華な内装が目を引く日本のグランピング施設

豪華な内装が目を引く日本のグランピング施設(写真提供 Instagram: maasa930様

ここまで海外でのグランピングの歴史を紹介してきましたが、日本のグランピングにはどのような特徴があるのでしょうか。

日本で「グランピング」というワードが話題になりはじめたのは2013年頃でした。2015年には初めてグランピングの名前を冠した施設が開業し、大きな話題に。そこから一気に人気が出始め、一大ブームを巻き起こしました。

その施設には取材が殺到し、全国に次々とグランピング施設が開業。手軽なアウトドアレジャーの定番として地位を確立しました。

日本のグランピングの特徴は自然との距離がさまざまであることではないでしょうか。自然に溶け込むような施設から、ほとんどホテルのような施設に宿泊するものまで幅広く展開しています。

おすすめ施設

さまざまなバリエーションを持つ日本のグランピング施設。中でも特に人気を誇る施設をいくつか紹介します。

TOWA PURE COTTAGE(栃木県)

全面透明なドームが目を引くグランピング施設

全面透明なドームが目を引くグランピング施設(写真提供 Instagram: allaboutmedama様
栃木県那須郡に位置する「TOWA PURE COTTAGE」。那須ハイランドパークに隣接している日本初の透明なドームテントで有名な施設です。

グランピングの他にもコテージやデザイナーズハウスなどさまざまな宿泊スタイルが選べる「TOWA PURE COTTAGE」。天然温泉の掛け流し露天風呂も人気のサービスです。

「アウラ」と呼ばれる透明なドームはインパクト抜群でインスタ映え間違いなし。夜にはカーテンを閉めてプライベートを守りつつ、星空を眺めることができます。

那須ハイランドパークがお得になる宿泊特典もあるので訪れる際は宿泊してみてはいかがでしょうか。

星のや 富士(山梨県)

贅沢な空間が広がるグランピング施設

贅沢な空間が広がるグランピング施設(写真提供 Instagram: aichant様
山梨県南都留郡に位置する「星のや 富士」。日本初のグランピングリゾートとして知られる「贅沢な」施設です。

富士山の麓に施設を構え、広大な森の中で四季折々の絶景を堪能することができます。

グランピングマスターの指導でジビエを焼いて食べることができるなど、自然を快適に楽しむことができるのが特徴。

焚き火や演奏会などさまざまなイベントも開催されており、特別な時間を過ごせること間違いなし。

Circus Outdoor TOKYO(東京都)

デジタルデトックスができるグランピング施設

デジタルデトックスができるグランピング施設(写真提供 Instagram: maasa930様
東京都奥多摩に位置する「Circus Outdoor TOKYO」。自然豊かな奥多摩でデジタルデトックスをすることができる人気の施設です。

ここでは宿泊前にスマートフォンをはじめとするデジタル機器を預けることができるサービスがあります。

普段どっぷり使っているデジタルの世界を離れて、何もしないという贅沢を存分に満喫できます。おしゃれな内装と豊かな自然に癒されたい人におすすめです。

温泉リゾート 風の国(島根県)

空中に浮かんだドームが特徴のグランピング施設

空中に浮かんだドームが特徴のグランピング施設(写真提供 Instagram: chichanamama様
島根県江津市に位置する「温泉リゾート 風の国」。東京ドーム7個分の敷地面積を誇るグランピングをはじめとしたさまざまな体験ができる施設です。

まるで空中に浮いたような球体のテントは特別感を演出してくれます。他にもドーム型のテントもあるので要チェックです。

施設内では手ぶらでBBQを楽しんだり、クラフトビールを味わうことができるなど楽しみ方は人それぞれ。

温泉の設備も充実しているため、両方楽しみたい人は検討してみてはいかがでしょうか。

伊勢志摩エバーグレイズ(三重県)

アメリカンな雰囲気にどっぷり浸かれるグランピング施設

アメリカンな雰囲気にどっぷり浸かれるグランピング施設(写真提供 Instagram: akinnnnna様
三重県志摩市に位置する「伊勢志摩エバーグレイズ」。アメリカンなアウトドアをテーマとしたグランピングを楽しめる施設です。

グランピング施設はラグーンの畔にあり、全ての施設にカヌーを用意。他の施設とは一線を画す体験をすることができます。

異国感漂う景色は火が沈むと幻想的な雰囲気へと様変わり。テラスで水上に設けられたキャンプファイヤーを眺めながら時間がゆっくり進んでいくのを感じてみてはいかがでしょうか。

「贅沢」で「快適」なコロナ旅を満喫しよう

今回は「グランピング」について紹介しました。世界的なトレンドであり、コロナ禍の旅行にぴったりのグランピング。

普段忘れがちな自然の雄大さを感じながら、大切な人と「贅沢」で「快適」なアウトドアを楽しんでみてはいかがでしょうか。