二天門

東京都・台東区に位置する「二天門」。浅草寺の境内にある東門です。
門の両側に四天王のうちの二体、「持国天」と「増長天」を安置していることから「二天門」と名付けられました。どちらも「寄木造（よせぎづくり）」という、鎌倉時代以降に流行した複数の木材を組み合わせる技術で造られています。元々は浅草寺の境内にあった東照宮を守るための守護神像（随身像）を安置した「随身門」として創建されましたが、明治時代の神仏分離によって、広目天と持国天の像に入れ替えられました。しかしそれらの像も太平洋戦争の中で消失。現在の像は昭和32年に上野・寛永寺から奉納されました。
二天門の特徴は、本瓦葺（ほんかわらぶき）の屋根と朱色に塗られた門。境内に残る江戸時代初期の貴重な古建築として、国の重要文化財に指定されています。平成22年に改修を終え、創建当初の鮮やかな姿へと蘇りました。