立山黒部アルペンルートの基本情報
おすすめ紅葉スポット① みくりが池
おすすめ紅葉スポット② 室堂平
おすすめ紅葉スポット③ 美女平
おすすめ紅葉スポット④ 弥陀ヶ原
おすすめ紅葉スポット⑤ 大観峰
秋の立山黒部アルペンルートに行くときの服装
立山黒部アルペンルートのアクセス
秋晴れの立山黒部アルペンルートで紅葉を楽しもう
立山黒部アルペンルートの周辺情報

富山県の立山駅から長野県の扇沢駅を結ぶ、日本を代表する巨大な山岳ルート「立山黒部アルペンルート」。雄大な大自然が織りなす素晴らしい景色を求めて、毎年多くの観光客が訪れる人気のスポットです。

秋になると、一面の木々が色鮮やかに紅葉し、息を飲むような絶景が見渡せます。

今回は、そんな秋の立山黒部アルペンルートの紅葉を存分に楽しめる名所5選を紹介します。
標高の高い「室堂平」や「大観峰」では例年9月中旬頃から紅葉が見頃です。

立山黒部アルペンルートとは

朝焼けの剣岳立山

朝焼けの剣岳立山

標高3,000m級の峰々が連なる北アルプスを貫く、世界有数の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」。富山県立山町と長野県大町市を繋ぎ、ほぼ全区間が中部山岳国立公園内に位置しています。

雄大な大自然の中、総延長37.2㎞、最大高低差1,975mの道のりを、立山ケーブルカーや立山ロープウェイなど6種類の乗り物を乗り継いで巡る立山黒部アルペンルート。春は雪の大谷、夏は多彩な高山植物、そしてシーズンの終わりを迎える秋は美しい紅葉と、季節によって様々な姿を見せてくれます。

乗り物メインの気軽なコースから、歩いて大自然を味わうアクティブなコースまで、楽しみ方は人それぞれ。家族でも友達同士でも、初めてでも2回目でも、誰でも楽しむことができるのが魅力のひとつです。例年90万人以上の観光客が訪れる立山黒部アルペンルートは、訪日客からの人気もあり、2018年には69,000人もの人が訪れています。

「立山黒部アルペンルート」秋のおすすめ紅葉スポット

四季折々で異なる景色を見せる立山黒部アルペンルート。秋は日本一早く紅葉が始まる地としても知られ、雄大な山々が色づく美しい絶景を望むことができます。

それでは、秋だからこそおすすめしたい立山黒部アルペンルートのスポットを見ていきましょう。

おすすめ紅葉スポット① みくりが池

紅葉した立山とみくりが池

紅葉した立山とみくりが池

立山高原バスの室堂ターミナルから徒歩5分ほどの場所にある「みくりが池」。北アルプスの中で最も美しい火山湖と言われ、深い青色の水が美しい、静かで神秘的な雰囲気が漂う池です。

秋になると、赤や黄色に色づいた紅葉が湖面に映し出され、絶好の撮影スポットに。運が良ければ、池周辺で国の特別天然記念物である雷鳥の姿を見られるかもしれません。付近には「みくりが池温泉」もあり、冷えた体を温めながら紅葉を楽しむことも。

レストランでは、幻の魚と言われる「げんげ」や、富山湾の宝石といわれる「白エビ」をいただくことができますよ。

さらに、紅葉以外にももう一つ見どころが。温泉すぐ下の階段からみくりが池を見下ろすと、湖面に映った山が大きなハートマークのように浮かび上がります。自然が作り出すロマンチックな景色。カップルで訪れたら忘れられない思い出になりそうですね。

みくりが池の紅葉見頃は9月中旬〜10月上旬頃

おすすめ紅葉スポット② 室堂平

紅葉した室堂平

紅葉した室堂平

標高2,450mに位置する立山黒部アルペンルートの中心地「室堂平(むろどうだいら)」。眼前には剱岳や立山三山をはじめ、3,000m級の雄大な山々が迫ります。標高が高く、紅葉は9月中旬頃から見頃に。みくりが池と立山三山を一望できる室堂平広場で、紅葉を眺めながらお弁当を楽しむのもいいですね。

また、室堂ターミナルから25分ほど歩いた「エンマ台展望台」からは、地獄谷を望むことができます。火山ガスが立ちのぼる恐ろしい様子は、まさに地獄と呼ぶにふさわしい場所です。

その展望台の反対側に位置するのは「玉殿の岩屋」。立山開山の聖地で、大小二つの岩屋があり、中はひんやりとして神秘的な雰囲気です。祠にお参りすれば、パワーを充填できるかもしれません。10月下旬頃には一足早く積雪もあり、紅葉と雪を一緒に見られる珍しい体験ができます。ソリなどの雪遊びができるのも楽しみのひとつです。

室堂平の紅葉見頃は9月中旬〜10月上旬頃

おすすめ紅葉スポット③ 美女平

トチノキ、ミズナラ、ホオノキなどの広葉樹林や、樹齢数百年の杉の巨木が点在する「美女平」。周辺の森は森林浴100選にも選ばれています。森の中は散策道が整備されており、立山黒部アルペンルートの初心者でも気軽に訪れることができるスポット。約60種類の野鳥が生息する楽園でもあるので、バードウォッチングを楽しむこともできます。

富山県側の玄関口となる美女平は、紅葉が始まるのも10月上旬頃と少し遅め。遊歩道には紅葉のトンネルが出現し、秋にしか見られない美しい森を楽しむことができます。

また、美女平駅舎付近にある美女杉は縁結びのパワースポット。立山開山の祖、佐伯有頼(さえきありより)とその婚約者が結ばれたという伝説があります。「美しき 御山の杉よ 心あらば わがひよかなる祈り ききしや」と三度唱えてお祈りすると恋が叶うと言われる美女杉。男女ともに人気のおすすめスポットです。

美女平の紅葉見頃は10月下旬〜11月上旬頃

おすすめ紅葉スポット④ 弥陀ヶ原

紅葉した弥陀ヶ原

弥陀ヶ原

標高1,600~2,000mに位置する「弥陀ヶ原(みだがはら)」。なだらかな溶岩台地に広がる湿原には、池塘(ちとう)という水たまりが点在しています。立山ではこの池塘を「餓鬼が飢えをしのぐために作った田んぼ」だと見立て、「ガキの田」と呼んでいるそう。

2012年にはラムサール条約に登録され、日本で最も高い場所にある登録地となりました。ラムサール条約は、貴重な湿原や動植物の保全を目的とする条約。高山植物だけでなく、珍しい昆虫にも出会えるスポットです。湿原には木道が整備され、秋は一面の紅葉を見ながら散策を楽しむことができます。湿原の向こうには雲海も広がり、紅葉とセットになった景色はまさに絶景です。

気軽に楽しめる内回りコース(40分~1時間)と、じっくり散策する外回りコース(1時間20分~2時間)とがあり、好みに合わせて選ぶことができます。

弥陀ヶ原の紅葉見頃は10月上旬〜中旬頃

おすすめ紅葉スポット⑤ 大観峰

紅葉した立山連峰とロープウェイ

大観峰

標高2,316mの断崖絶壁に位置する「大観峰」。そこから唯一外に出ることができるのが、屋上にある雲上テラスです。後立山連峰や黒部湖などを一望することができ、眼下に広がるタンボ平の紅葉は絵に描いたような美しさ。イスやテーブルもあり、ゆったりとくつろぐこともできます。

また、大観峰駅と黒部平駅をつなぐロープウェイは、途中に柱が1本もないワンスパン方式。その長さは日本最長の1.7㎞です。視界をさえぎるものがないので、山を撮影する時も邪魔なものが写りこみません。

乗車すればそこはまさに動く展望台。大きな窓から、360度の大パノラマを楽しむことができます。高山には雪、中間には紅葉、麓には緑と、三段紅葉を楽しめるのは秋の立山黒部限定です。

大観峰の紅葉見頃は9月中旬〜10月上旬頃

秋の立山黒部アルペンルートに行くときの服装

男性が秋の山を歩いている様子

秋の登山

立山黒部アルペンルートは、9月下旬から10月の紅葉シーズン、気温が10度前後で肌寒く感じることが多くなります。ウール素材の厚手の長袖シャツやフリース素材の服を着ていくのがおすすめです。

また、10月中旬には雪が降り始め、11月に入る頃には気温が氷点下になることも。秋の終わりに訪れるのであれば、防寒対策をしっかりし、防水性のある滑りにくい靴を履いていきましょう。

立山黒部アルペンルートのアクセス

立山黒部アルペンルートへの行き方は大きく2通りになります。富山県側から行く方法と、長野県側から行く方法です。立山駅〜扇沢間は、車で入ることができないため、それぞれの駅で駐車してからケーブルカーか電気バスに乗り換える必要があります。

・富山県側から
最寄駅:富山地方鉄道立山駅(立山ケーブルカー)

・長野県側から
最寄駅:アルピコ交通・扇沢バス停(関電トンネル電気バス)

秋晴れの立山黒部アルペンルートで紅葉を楽しもう

秋の立山黒部アルペンルートには、この時期にしか見られない紅葉と絶景が待っています。秋と冬が共存する他にはない貴重な体験ができるのも、魅力のひとつですね。秋晴れの天気の中、爽快な気持ちで紅葉を楽しんでみませんか。

立山黒部アルペンルートの周辺情報