【青森の名物】東青エリアのグルメ紹介
1.のっけ丼
2.味噌カレー牛乳ラーメン
3.しょうが味噌おでん
【青森の名物】中南エリアのグルメ紹介
4.大鰐温泉もやし
5.つゆ焼きそば
6.弘前のアップルパイ
【青森の名物】 西北五エリアのグルメ紹介
7.十三湖のしじみ
8.五所川原あげたい焼
9.イトウ
【青森の名物】三八エリアのグルメ紹介
10.八戸ばくだん
11.いちご煮
12.グラタンフライ
【青森の名物】上十三エリアのグルメ紹介
13.十和田バラ焼き
14.菜の花グルメ
15.おいらせだるま芋へっちょこ汁
【青森の名物】下北エリアのグルメ紹介
16.大湊海軍コロッケ
17.下北みそ貝焼き
18. 風間浦鮟鱇
青森で各地の名物グルメを楽しもう!

本州最北に位置する青森は、日本海と太平洋に接した広大な土地を有しています。

その面積の広さは、47都道府県別の面積ランキングでトップ10入りしていることからも一目瞭然。

同じ青森県内でも地域ごとに気候や産業が異なることから、食文化もさまざまに発展してきました。

そんな、行き先次第で違った楽しみ方ができる青森。だからこそ、青森観光の際には訪問先の名物グルメが何か知っておきたくはないですか?

この記事では青森を6つのエリアに分け、各エリアならではの食べ物や郷土料理を、それらを味わえるお店とともに紹介します。


都道府県面積についての情報は国土交通省国土地理院「都道府県別面積の順位(令和5年1月1日時点)」を参照しています。

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【青森の名物】東青エリアのグルメ紹介

青森市、平内町、外ヶ浜町、今別町、蓬田村からなる東青(とうせい)エリアの名物グルメを紹介します。

全市町村が陸奥湾に面する東青エリアは、青森の中心地であり、陸・海・空路の玄関口。観光面では日本百名山の一つ・八甲田山や、青森ねぶたが有名です。

ただし日本海側気候で積雪量も多いため、冬の観光にはご注意を。

1.のっけ丼

ご飯に好きな刺身や惣菜を好きなだけのせて作る、自分による自分のためのどんぶりご飯のことです。

2009年(平成21)に青森魚菜センターでスタートした企画が発祥で、今では地元住人・観光客を問わず人気の名物グルメに。

新鮮な魚介類はもちろん、網焼きの肉や大きな卵焼きなど、魚介以外ものせることができます。

鮮度の良いネタで自分だけの海鮮丼を作れるのは、市場ならではの贅沢な体験。ご飯入りのどんぶりや味噌汁も購入できる

鮮度の良いネタで自分だけの海鮮丼を作れるのは、市場ならではの贅沢な体験。ご飯入りのどんぶりや味噌汁も購入できる

青森駅から徒歩5分の場所にある青森魚菜センターは、昔から地元で「古川市場」として親しまれてきた歴史ある市場。

現在は、惣菜店や鮮魚店など約30店舗が立ち並び、青森名物のっけ丼を楽しめることで有名です。

のっけ丼は場内でしか食べられませんが、各店の商品は購入後持ち帰ることができます。市場に活気がある、朝早い時間に訪れるのがおすすめです。

のっけ丼が食べられるのはここ:青森魚菜センター

2.味噌カレー牛乳ラーメン

ベースとなる味噌スープにカレー粉と牛乳を加え、もやし、メンマ、わかめ、バターをトッピングしたご当地名物ラーメン。

スパイシーなカレーとまろやかな牛乳、味噌のこく、バターの風味が調和したスープと、こしの強い麺とのバランスが絶妙で、地元の人たちからも熱い支持を受けています。

バターの香る黄色いスープが食欲をそそる。寒い冬はもちろん、夏でも注文してしまうほどのおいしさ

バターの香る黄色いスープが食欲をそそる。寒い冬はもちろん、夏でも注文してしまうほどのおいしさ

味噌ラーメン発祥の地「さっぽろラーメン横町」(札幌市)で人気店を構えていた佐藤清さんが、1968年(昭和43)に青森で新店を開いた際に提供したラーメンが発祥。

後年、地元でさまざまなアレンジ方法が生み出される中で、現在の形になりました。大手即席カップ麺とコラボレーションを果たしたことからも、青森を代表する名物グルメの一つと言えるでしょう。

味噌カレー牛乳ラーメンが食べられるのはここ:味噌カレー牛乳ラーメン提供店マップ

3.しょうが味噌おでん

青森ならではのおでんの具に、すりおろしたしょうが入りの味噌だれがかかった一品。青森の名物おでんの具としては、つぶ貝や根曲がりだけ(タケノコ)、薄い大きなさつま揚げ「大角天」、大きな「ぼたん焼きちくわ」などが有名です。

青森のコンビニでおでんを購入すると、からしの他にしょうが味噌だれを添えてくれます

青森のコンビニでおでんを購入すると、からしの他にしょうが味噌だれを添えてくれます

しょうが味噌おでんの発祥は、戦後に青森駅周辺にできた闇市だといわれています。極寒の冬、連絡船に乗り込んでいく客たちの体が少しでも温まるようにと、あるおでん店の女将が提供を始めたのがきっかけだそう。

青森を訪れる際には、ぜひ食べてみてくださいね。

しょうが味噌おでんが食べられるのはここ:しょうが味噌おでん提供店マップ

【青森の名物】中南エリアのグルメ紹介

弘前市、黒石市、平川市、西目屋村、藤崎町、大鰐町、田舎館村からなる中南エリアの名物グルメを紹介します。

青森県内で唯一海に面していない山間地域の中南エリアは、青森を代表する穀倉地帯です。冬の積雪量は多いものの、青森の中では比較的温暖。

観光面では、国指定史跡の弘前城や、江戸の風情が残る貴重なこみせ通りが有名です。

4.大鰐温泉もやし

青森名物、伝統野菜「大鰐(おおわに)温泉もやし」は、秘伝の「温泉〆」という手法から生まれる圧倒的なシャキシャキ食感が特徴です。また長さが約30〜40cmもあり、食べごたえも抜群。

その歴史は古く、350年以上前から大鰐温泉の地熱を利用して栽培されていたと伝わります。

大鰐温泉もやしがメインの丼ぶり。食卓では脇役であることも多いもやしですが、大鰐温泉もやしは主菜にもおすすめ

大鰐温泉もやしがメインの丼ぶり。食卓では脇役であることも多いもやしですが、大鰐温泉もやしは主菜にもおすすめ

栽培方法は門外不出、店頭でも即完売など、希少価値の高い大鰐温泉もやし。約7割は地元で消費されることからも、現地観光の際にはぜひ食べてみたいですね。

出荷時期は11月〜5月ですが、大鰐温泉郷内の地域交流センター「鰐come(ワニカム)」では、通年で大鰐温泉もやし料理を提供しています。しゃぶしゃぶや丼で、大鰐温泉名物である幻のもやしをぜひ味わってください。

大鰐温泉もやしが食べられるのはここ:お食事処 花りんご(鰐come内)ほか

5.つゆ焼きそば

太い平麺が特徴の名物・黒石焼きそばに和風出汁がベースのつゆをかけ、揚げ玉やネギをトッピングした「つゆ焼きそば」。

ソースのよくからんだ麺や具材の上からそばつゆをかけるとは、やや奇抜にも思えますが、食べてみれば不思議とこくがあっておいしいのだとか。

焼きそばにつゆをかけるという斬新なメニューだが、その成り立ちを知って食べれば、体も心もほっこりすることうけあい

焼きそばにつゆをかけるという斬新なメニューだが、その成り立ちを知って食べれば、体も心もほっこりすることうけあい

昭和30年代には子どものおやつとして普及していた焼きそばですが、あるお店の店主が真冬に焼きそばを買い求める子どもたちのため、焼きそばの上から温かいつゆをかけてあげたのが始まりといわれています。

最近では、ラーメンスープをかけたりトッピングの品を変えたりと、アレンジの幅も広がっているようです。

つゆ焼きそばが食べられるのはここ:つゆ焼きそば提供店マップ

6.弘前のアップルパイ

名物としてりんごが有名な青森では、りんごの加工にも力を入れています。ジュース、シードル、ワインなど、さまざまな形で楽しめる青森県産りんごですが、中でもりんごの街・弘前市が力を入れるのはアップルパイです。

弘前市は「りんごを食べる日」という条例を制定するほど、りんご栽培と消費に力を入れている

弘前市は「りんごを食べる日」という条例を制定するほど、りんご栽培と消費に力を入れている

りんごの生産量日本一を誇る弘前市では、アップルパイガイドブック作成やアップルパイに精通した専門コンシェルジュによる現地ガイドなど、りんごに関するユニークな取り組みが盛んです。

弘前市内だけで40店舗以上ある、名物のりんごを使用したアップルパイ専門店を目当てに、観光に訪れる人も多いといいます。

弘前のアップルパイが食べられるのはここ:りんごの街のアップルパイ提供店マップ

【青森の名物】西北五エリアのグルメ紹介

五所川原市、つがる市、鰺ヶ沢町、深浦町、板柳町、鶴田町、中泊町からなる西北五エリアの名物グルメを紹介します。

一級河川・岩木川の両岸に広がる津軽平野での水稲栽培や、砂丘地である屏風山での果物栽培など、農業が盛んな西北五エリア。

観光面では、世界自然遺産に登録された白神山地、文豪・太宰治の出身地であることなどが有名です。

7.十三湖のしじみ

岩木川と日本海が交わる十三湖(じゅうさんこ)(五所川原市)では、淡水と海水の入り混じった水域を好む、名物「十三湖産ヤマトシジミ」が多く生息しています。

十三湖産ヤマトシジミは、他の国内産シジミと比べてアルコール分解酵素を発生させる成分が多く含まれており、濃厚なうま味やぷりぷりとした食感が特徴です。

十三湖の近辺で食べられるシジミラーメン

十三湖の近辺で食べられるシジミラーメン

十三湖付近には、そんな名物のヤマトシジミを使用したラーメンの提供店があります。シジミの出汁が溶け込んだ塩ベースのスープと、たっぷりトッピングされたシジミで、そのうま味をぜひ味わってみては?

十三湖のしじみが食べられるのはここ:十三湖しじみラーメン提供店マップ

8.五所川原あげたい焼

地元では「あげたい」として長年親しまれている、「あげたいの店 みわや」の名物は揚げたたい焼き。注文を受けてから揚げるので、常に熱々を買えるのがうれしいポイントです。

具材は、人気No.1のあんこ、りんごあんやチョコなどスイーツ系の他、カレーやハンバーグといった食事系から選べます。

付近にただよう香ばしさと甘い香りに、店先に吸い寄せられる人が後を絶たない

付近にただよう香ばしさと甘い香りに、店先に吸い寄せられる人が後を絶たない(写真提供:Instagram Kazumasa Kamataさん

みのやでは元々は普通のたい焼きを販売していましたが、余ったたい焼きを揚げてみたところ評判になり、揚げたい焼きを販売するように。

外はカリッと、中はふんわりとした「あげたい」は、「上げたい」とかけて験担ぎに購入する人も多いそうです。

五所川原あげたい焼きが食べられるのはここ:あげたいの店 みわや

9.イトウ

その個体数の少なさから、「幻の魚」と呼ばれる国内最大級の淡水魚です。締めたては淡白ながら、数日間熟成するとぐっと味わい深くなり「川のトロ」と呼ばれることも。

上質な脂を備え、刺身はもちろん焼いても美味しく、骨や皮からはうま味たっぷりの出汁が取れます。

身はきれいなオレンジ色。刺身にして盛り付ければ卓上も華やぐ

身はきれいなオレンジ色。刺身にして盛り付ければ卓上も華やぐ

青森の鰺ヶ沢町(あじがさわまち)では40年近くイトウの養殖に取り組んできました。世界自然遺産「白神山地」のきれいな水で育った良質なイトウは、鰺ヶ沢町内の宿泊施設や飲食店で通年食べることができます。

名物のイトウ料理の提供はほとんどの場合予約制なので、利用の際には事前連絡を。秋~初冬が最も美味しい季節なので、観光される際は参考にしてくださいね。

イトウ料理が食べられるのはここ:イトウ料理提供店マップ

【青森の名物】三八エリアのグルメ紹介

八戸市、三戸町、五戸町、田子町、南部町、階上町、新郷村からなる三八(さんぱち)エリアの名物グルメを紹介します。

イカの水揚げ量日本一を誇る八戸港をはじめ、地域全体で漁業が盛んな三八エリア。太平洋に面しており、夏は涼しく、冬は日照時間が長く積雪量も少ない気候です。有名な観光資源としては、国指定史跡の三戸城跡があります。

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10.八戸ばくだん

八戸港で水揚げされたイカを中心に、青森産食材で作る名物どんぶり「八戸ばくだん」。田子産ニンニクとショウガ入りの特製醤油で漬けた角切りのイカ、青森産のイクラや卵、薬味をごはんにのせれば完成です。

新鮮なイカならではのコリコリとした歯応え、プチっと弾けるイクラ、卵黄でまろやかになった醤油のうま味に、ごはんが進むこと間違いなし!

八戸港では年間を通してさまざまな種類のイカが水揚げされる。臭みのない新鮮なイカを味わえるのは、現地ならではのぜいたく

八戸港では年間を通してさまざまな種類のイカが水揚げされる。臭みのない新鮮なイカを味わえるのは、現地ならではのぜいたく(写真提供:Instagram sawa_snapshotさん

八戸ばくだんが食べられるのはここ:八戸ばくだん提供店マップ

11.いちご煮

ウニとアワビをお吸物風に仕立て、シソの葉やネギを添えた階上町の郷土料理です。大ぶりのウニやアワビは見た目にも華やか。

汁を口に含めば、濃厚な磯の香りとシソやネギの風味が広がる上品な味わいに、思わずため息が漏れてしまうかも。

ウニやアワビのエキスが溶け出し白濁した汁は、青森の大海を感じさせてくれる

ウニやアワビのエキスが溶け出し白濁した汁は、青森の大海を感じさせてくれる

元は漁師たちによる浜料理だったいちご煮。階上町では今でもハレの日やお祝いの席で食べられており、地元ではなじみ深いものです。

また、毎年7月下旬に開催される「いちご煮祭り」では、いちご煮の販売はもちろん、新鮮なウニやアワビの炭火焼きを堪能できます。

いちご煮は青森県だけでなく、岩手県の久慈市・洋野町でも食べられている郷土料理。近辺を訪れた際にはぜひ食べてみてくださいね。

いちご煮が食べられるのはここ:いちご煮提供店マップ

12.グラタンフライ

玉ねぎや鶏肉入りのマカロニグラタンを春巻きの皮で包み、パン粉をつけて揚げたローカルグルメ。八戸市の惣菜販売店「むつ食品ストア」によるオリジナル惣菜で、地元ではおやつやご飯のお供として親しまれています。

八戸市内の高校でも販売されていることから、卒業生にとっては思い出の味となり、帰省するたび買いに来るお客さんもいるとか。

おやつ感覚で気軽に食べられるグラタンフライ

おやつ感覚で気軽に食べられるグラタンフライ(写真提供:Instagram yzru791様

八戸のコンビニエンスストアやスーパーなどでも購入することができますが、「むつ食品ストア」店舗に行ってみるのもおすすめです。

チキンカツやお好みフライ、創業当初から人気の焼き鳥やお弁当など、ここにしかない地元名物が見つかるはず。八戸市民のソウルフード片手に青森観光を楽しみましょう。

グラタンフライが食べられるのはここ:むつ食品ストアほか

【青森の名物】上十三エリアのグルメ紹介

十和田市、三沢市、野辺地町、七戸町、六戸町、横浜町、東北町、六ケ所村、おいらせ町からなる上十三(かみとおさん)エリアの名物グルメを紹介します。

平地であることから、畜産や酪農をはじめ農業が盛んな上十三エリアは、冬は晴れることも多く積雪量も少ない太平洋側の気候です。観光面では、十和田市現代美術館や、青森最大の湖・小川原湖が有名です。

13.十和田バラ焼き

牛のバラ肉と大量のタマネギを、醤油ベースのたれとからめて鉄板で焼いた、十和田市民のソウルフードです。世代を問わず人気の甘辛いたれと、肉とタマネギのうま味が食欲をそそります。

肉や野菜が鉄板の上でジュージューと音を立て、注文してから提供を待つ間も賑やか

肉や野菜が鉄板の上でジュージューと音を立て、注文してから提供を待つ間も賑やか

約50年前に三沢米軍基地(三沢市)前の屋台で生まれたといわれる十和田バラ焼き。現在では十和田市内40以上の店舗で提供しています。

それぞれの店舗で独自に改良され、キャベツやニンジンが入っていたり、豚や馬の肉が使われたりする場合もあるよう。各店を巡って味の違いを確かめてみるのも面白そうです。

十和田バラ焼きが食べられるのはここ:十和田バラ焼き提供店マップ

14.菜の花グルメ

菜の花の作付け日本一を誇る横浜町では、さまざまな形で菜の花を食べることができます。菜の花の葉や茎で作る「菜の花ドーナツ」、菜の花を生地に練り込んだ菜の花はちみつ入りの「菜の花シフォンケーキ」……。いずれも道の駅よこはま「菜の花プラザ」で提供しているので、ぜひお立ち寄りください。

生地の甘さと菜の花の苦味が絶妙な、やや大人向けの菜の花ドーナツ。5個入りで370円

生地の甘さと菜の花の苦味が絶妙な、やや大人向けの菜の花ドーナツ。5個入りで370円(写真提供:道の駅よこはま「菜の花プラザ」)

菜の花グルメが食べられるのはここ:道の駅よこはま「菜の花プラザ」

15.おいらせだるま芋へっちょこ汁

おいらせ町特産の長いもの一種「だるま芋」で作ったへっちょこだんごと、同じく特産のニンジン・ゴボウ・長ネギなどを、新郷村で育成された青森のブランド肉「銀の鴨」のだしで煮込んだもの。

郷土料理「長いもすいとん」のアレンジ系として、地元の生産者や学生などが一丸となって開発した新しいおいらせ町の名物です。

おいらせ町へっちょこ汁

「へっちょ」は青森の方言で「おへそ」のこと。だんごの中央をおへそのように窪ませることで、スープが絡みやすくなっている(写真提供:あおもり産品情報サイト「青森のうまいものたち」)

一般的な長いもよりデンプン質が多く、甘みとこくが強いだるま芋。そんなだるま芋ですが、実は生産量が少なく、ほぼ町内や近隣地域にしか出回らないのだとか。

希少な銀の鴨のスープを使用することからも、なかなか県外では食べられない現地ならではの一品です。

おいらせだるま芋へっちょこ汁が食べられるのはここ:おいらせだるま芋へっちょこ汁提供店マップ

【青森の名物】下北エリアのグルメ紹介

むつ市、大間町、東通村、風間浦村、佐井村からなる下北エリア(下北半島)の名物グルメを紹介します。

本州最北端に位置し、「まさかり」のような形が印象的な下北エリア。昔から漁業が盛んで、海運業によって発展してきた歴史があります。

性質の異なる太平洋・津軽海峡・陸奥湾の三海に面し、特徴的な地形がよく現れた仏ヶ浦や恐山などが有名です。

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16.大湊海軍コロッケ

イカやホタテなど新鮮な下北産食材に衣をつけ、牛脂で揚げたコロッケを指します。揚げ油にラードではなく牛脂を使うことで、コロッケの香ばしさが際立ち、深いこくが生まれます。

また「大湊海軍コロッケ」を販売できるのは、むつ市の認定を得たお店のみ。地元の名物をふんだんに使用したグルメコロッケ、ぜひ食べてみたいですね。

大湊海軍コロッケに認定されるには、揚げ油への牛脂の使用と下北の食材の使用、この二つの条件を満たす必要がある

大湊海軍コロッケに認定されるには、揚げ油への牛脂の使用と下北の食材の使用、この二つの条件を満たす必要がある

提供店によって、揚げ油の牛脂配合率やコロッケの形が違うのも特徴です。

牛脂が多いほど香ばしく揚がりますが、コロッケの具材によって牛脂の適正量が決まるため、お店ごとにさまざまな大湊海軍コロッケを楽しむことができます。

大湊海軍コロッケが食べられるのはここ:大湊海軍コロッケ提供店マップ

17.下北みそ貝焼き

ホタテの貝殻の器で、素焼きにし乾燥させた小魚「焼き干し」から取った出汁、ホタテをはじめとした魚介や野菜などの地元食材、味噌と卵を煮立たせた下北みそ貝焼き(しもきたみそかやき)。

貝殻から滲む出汁に、具材として使われるホタテのうま味も合わさり、海鮮好きの人にはたまらない味わい。浜料理の豪快さも感じられる、現地ならではの一品です。

以前よりもホタテの貝殻が貴重になり、現在は貝殻ではなく皿を使用する店も多いそう

以前よりもホタテの貝殻が貴重になり、現在は貝殻ではなく皿を使用する店も多いそう

下北みそ貝焼きが食べられるのはここ:下北みそ貝焼き提供店マップ

18. 風間浦鮟鱇

全国トップクラスのアンコウの水揚量を誇る青森の中でも、特に風間浦村で取れる風間浦鮟鱇(かざまうらあんこう)が有名です。

風間浦鮟鱇の大きな特徴は、生きたまま水揚げされること。鮮度を保てるからこそ味わえるのが、風間浦村ならではの名物「アンコウの刺身」です。冷たい海で育つ個体ほど身が締まり、味も良いといわれています。

降りしきる雪の中、暖かい部屋で味わう青森の冬の味覚は格別

降りしきる雪の中、暖かい部屋で味わうアンコウ料理は格別。鍋にすれば、肝から溶け出すだしが味に深みを与える(提供:PIXTA)

刺身の他にも、煮こごりや唐揚げ、鍋など、産地ならではのアンコウグルメは盛りだくさん。12月~3月限定で提供されるので、観光の際にはぜひ貴重な冬の味覚をお見逃しなく。

風間浦鮟鱇が食べられるのはここ:風間浦鮟鱇提供店マップ

青森で各地の名物グルメを楽しもう!

青森の名物グルメをエリアごとに紹介しました。旅行先では滞在日数に応じた観光ルートを計画するのがおすすめ。

そのために、広い青森のどこに何があるのか知っておくと、計画もたてやすいですよね。

せっかくの青森観光、いつもの食事とは一味違うご当地グルメを食べ尽くしましょう!

Text:Sakura Takahashi Edit:Erika Nagumo

参考:
青森県しもきたTABIあしすと青森県観光情報サイトあおもり産品情報サイト「青森のうまいものたち」農林水産省/各施設公式サイト/各観光協会発行パンフレット