清水寺の歴史
清水寺の見どころ
清水寺の行事
清水寺へのアクセス
清水寺周辺のおすすめスポット
まとめ

言わずと知れた日本の観光名所・京都。国内外から多くの観光客が訪れる人気のスポットです。そんな京都の中でも、多くの人が足を運ぶのが「清水寺」。「清水の舞台から飛び降りる」という言葉は、多くの人が一度は耳にしたことがあるはず。

毎年12月に今年の漢字が発表される場所も清水寺です。世界遺産にも登録されている清水寺は、京都観光では絶対に外せないスポット。

今回は、清水寺の歴史や見どころを紹介します。

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神社・寺

清水寺の歴史

創建されたのは平安時代


清水寺は創建から1,200年以上の歴史がある

清水寺が創建されたのは西暦778年。今から1,200年以上も前に清水寺は誕生しました。奈良で修行していた「賢心(けんしん)」という僧が、夢の中で「北へ清泉を求めて行け」というお告げを受けたことが清水寺の始まり。お告げに従い、賢心は北へと歩いていきます。

やがて賢心は、京都の音羽山(おとわやま)で清らかな水が湧き出る滝を発見。この滝のほとりで草庵をむすび、修行していた老仙人の「行叡居士(ぎょうえいこじ)」と出会います。

観音力を込めたという霊木を賢心に授けた行叡居士は、「あなたが来るのを待ち続けていた。この霊木で千手観音像を造り、この観音霊地を守ってくれ」と言い残して消失。「行叡居士は観音の化身に違いない」と悟った賢心は、音羽山の草庵と観音霊地を守りました。

賢心が見つけた清泉は「音羽の滝」と呼ばれるようになり、今もなお清水が湧き続けています。


藁葺き屋根の家

ちなみに草庵とは、藁(わら)や茅(かや)で屋根を覆った家のこと。観音霊地とは、観音様が祀(まつ)られている神社や仏閣、もしくはゆかりの地を指します。

そこから2年が経ったある日、鹿狩りで音羽山を訪れた「坂上田村麻呂」が音羽の滝で賢心と遭遇。坂上田村麻呂の観音霊地での殺生を戒めた賢心は、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)の功徳(くどく)を説きました。

その教えに深く感銘を受けた坂上田村麻呂は、十一面観世音菩薩を御本尊として寺院を建立。音羽の滝の清らかさにちなんで、「清水寺」と名付けました。

天皇公認のお寺に


清水寺は人気の観光スポット

本堂が狭く敷地もそれほど大きくなかった建立当時の清水寺。しかし田村麻呂が出世を重ねたことで朝廷から敷地を譲り受け、徐々に規模を拡大していきます。そして810年には天皇公認のお寺に指定されたことでさらに発展。平安京の市民からも支持を得ていました。

仏教勢力の影響が強すぎた平城京から遠ざかるようにして置かれた平安京。市民は旧来の仏教ではなく、清水寺の観音様に熱い期待を寄せていたそうです。

「末法の世に入った」という「末法思想」により、当時は貴族も市民も大きな不安に駆られていた時代。そんな世の中で、清水寺の観音様は人々の一縷(いちる)の望みでした。

焼失を繰り返し世界遺産へ


清水寺は幾度の焼失を乗り越えてきた

創建当時から1,200年以上にわたって繁栄してきた清水寺ですが、常に順風満帆だったわけではありません。歴史上の記録にあるだけで、9回も全焼に近い形で焼失するなど幾多の困難を経験。その度に再建を果たしてきました。

清水寺最大の危機が1467年の「応仁の乱」。町が荒廃する中、清水寺も被害を逃れることはできませんでした。当時の朝廷は権力も財力も地に落ち、全焼した清水寺を再建できない状態。そこで全国の橋や寺院の再建に関わっていた「願阿弥(がんあみ)」という僧を招き、願阿弥の人脈を活かしつつ数十年かけて再建を達成しました。


清水寺は世界遺産へ

最後に清水寺が大きな被害を受けたのが、江戸時代初期にあたる1629年の火災。この時も清水寺自身の領地や収入はわずかで、自ら復興費用は捻出できませんでした。しかし、第3代将軍・徳川家光の巨額の寄付によって4年後に再建されます。

これ以降、明治時代の神仏分離によって「地主神社」が独立したものの特に大きな被害は受けていない清水寺。1994年には「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されました。

既に述べたように、清水寺は観音霊地の1つ。全部で33カ所ある霊地の「西国三十三所」を巡礼する際の札所(参詣の印として札をもらう場所)の中で、清水寺は16番目の札所とされています。

約400年前の面影を残したままの清水寺。現在も多くの観光客を迎え入れ、日本でも有数の観光スポットとして人気です。

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神社・寺

清水寺の見どころ

創建から1,200年以上もの長い歴史を持つ清水寺。数多くの見どころが存在します。今回紹介するのは、中でもおすすめの5つのスポット。1つずつ見ていきましょう。

本堂


清水の舞台が有名な清水寺の本堂

音羽山の断崖に位置する清水寺の「本堂」。伝統的な木造建築のお堂で、国宝に指定されています。本堂の前に張り出されているのが、清水寺で最も有名な「桧(ひのき)舞台」。「清水の舞台」としても広く知れ渡っています。舞台が位置する高さは約13m。これは4階建てのビルに相当する高さです。

本堂の建築方法は、「懸造り(かけづくり)」と呼ばれる日本古来の伝統工法。木材が格子状に組まれて支え合い、建築が困難な音羽山の急峻な崖の上に耐震性の高い構造を造り上げています。舞台を支えているのは、樹齢400年以上の欅(けやき)を使った18本の柱。大きいもので長さ約12m、周囲約2mを超える柱が整然と並びます。


清水寺の舞台は懸造りが用いられている

柱をつなぎ合わせるために使われている何本もの貫(ぬき)。木材同士を巧みに組み合わせた「継手(つぎて)」と呼ばれる接合方法で柱が組まれ、清水寺の本堂を支える柱には釘が1本も使われていません。現在の舞台は1633年に再建されたもの。再建から400年近く経った今も、多くの参詣者で賑わう清水寺の舞台を支えています。

今は美しい眺望が人気の清水寺の舞台ですが、本来は本堂の最奥に祀られている観音様に向き合うための場所。特別な法会(ほうえ)などが行われる際に、観音様に芸能を披露するために清水寺の舞台が使われています。法会とは仏法に関係した集会のこと。法事や仏事、法要とも呼ばれています。

音羽の滝(瀧)


清水寺の音羽の滝には3本の滝が並ぶ

清水寺創建の起源であり、清水寺という名前の由来になった「音羽の滝」。古来は「金色水」や「延命水」と呼ばれた清水が、創建以来枯れることなく流れ続けています。多くの寺社にある手水舎とは違い、音羽の滝は柄杓(ひしゃく)で清水を汲み取ってご利益をいただける清水寺のパワースポット。清水が3筋に分かれて流れ、多くのご利益が得られるとして人気です。

3筋に分かれた清水から得られるのはそれぞれ違うご利益。写真向かって右側の滝で得られるのは延命長寿のご利益です。真ん中の滝から得られるご利益は恋愛成就や縁結び。そして左の滝では学業成就のご利益がいただけます。

ただし、一度の参拝で得られるご利益は1つだけ。他の滝の水を飲んだり同じ滝の水を何杯も飲んだりすると、欲深さを見抜かれ逆にご利益がなくなってしまうと言われています。あなたが最も欲しいご利益を1つ選んで、一杯分だけ清水をいただきましょう。

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神社・寺

仁王門


朱色に輝く清水寺の仁王門

清水寺の正門である「仁王門」。朱色に輝く丹(に)塗りの門で、重要文化財に指定されています。応仁の乱で焼失したものの16世紀初めに再建。2003年には解体修理が行われ、再建当時の美しい赤色を取り戻しました。

仁王門の前に並ぶ清水寺の狛犬は少し特殊な石像。一般的に狛犬は阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)に別れてますが、清水寺の狛犬は両方とも口を開いた阿形です。清水寺の狛犬は1944年に造られたもので、東大寺の南大門の狛犬をモデルにしたもの。元々は清水寺の鎮守である地主神社のためのものだそうです。

西門


清水寺の西門とその奥にそびえる三重塔

仁王門をくぐると右手に見える清水寺の「西門」。1631年に再建されたものです。

西山に沈む夕日が美しく、西門を訪れるなら日没時がおすすめ。浄土を観想する「日想観(にっそうかん)」を行う場所にもなっています。日想観とは知識も経験も不要な修行法。沈む夕日を穏やかに見つめることで、自身の内面と向き合う方法だと言われています。

三重塔


清水寺の三重塔は国内最大級の高さを誇る

西門のすぐ裏手にそびえる「三重塔」。高さ約31mで、国内最大級の高さを誇ります。

京都の街からも眺めることのできる、清水寺のシンボル的な存在。現在の三重塔は1632年に再建されたもので、重要文化財に指定されています。

清水寺の行事

青龍会


青龍会で先頭に立つ青龍

東方の守護神である「青龍(せいりゅう)」が、清水寺の境内と門前町を練り歩く「青龍会(せいりゅうえ)」。荘厳な装束を身にまとった一行が地域守護と除災を祈願し、長さ約18mの青龍を先頭に巡行します。

観音様の化身である龍が、音羽の滝に飛来して水を飲むという伝承がある清水寺。人々が観音様の化身を見守る青龍会は、毎年3月14・15日、4月3日、9月14・15日の14:00〜15:00に実施されます。

千日詣り


千日詣りの期間中は夜間特別拝観が可能

一日の参詣が千日分の功徳に相当すると言われている「千日詣り(せんにちまいり)」。観音信仰の広まりに伴って誕生し、古くから観音様の功徳日として人気を集める風習です。

開催期間中は、清水寺の御本尊を祀る本堂内々陣が特別に拝観可能に。毎年8月9日〜16日まで実施されます。

清水寺の基本情報

交通アクセス:JR京都駅から市バス206系統・東山通北大路バスターミナル行き「五条坂」下車、徒歩約10分
住所:〒605-0862 京都府京都市東山区清水1丁目294
電話番号:075-551-1234
営業時間:拝観時間 6:00〜18:00 夜間特別拝観の期間は6:00〜21:30(21:00受付終了)
拝観料:大人(高校生以上):400円 小・中学生:200円
公式サイト:音羽山 清水寺

清水寺周辺のおすすめスポット

清水寺を始め、数多くの世界遺産が存在する京都。清水寺の周辺にもおすすめの観光スポットが存在します。

地主神社


地主神社は恋占いの石が有名

日本が建国される前に誕生したと言われている「地主神社」。縁結びのご利益がもらえるとして人気の「恋占いの石」が有名です。

元々は清水寺の鎮守社(ちんじゅしゃ)だった地主神社は、明治時代の神仏分離によって清水寺から独立。今では日本有数の恋愛が成就するパワースポットとして、多くの人が訪れています。

二年坂(二寧坂)・三年坂(産寧坂)


ライトアップされた幻想的な二寧坂

清水寺の参道である「二年坂・三年坂」。それぞれ二寧坂(にねいざか)と産寧坂(さんねいざか)が正式名称です。

京都スイーツを堪能できる甘味処を始めとした数多くのお店が並び、清水寺と併せて訪れたいスポット。「ここでつまずいて転ぶと二年(三年)以内に死ぬ」と語り継がれていますが、あくまで歩く際の注意を促すための言い伝えだそうです。

八坂の塔


夕暮れの八坂の塔

清水寺にほど近い東山の町中にそびえ立つ「八坂の塔」。京都市街にある最古の五重塔で、東山一帯のランドマークとして古くから親しまれています。

八坂の塔は応仁の乱でも焼失を免れた歴史的なスポット。八坂の塔があるお寺の正式名称は「法観寺」ですが、その有名さから八坂の塔がお寺の通称にもなっています。

日本の伝統が生きる清水寺

今回は、清水の舞台が有名な清水寺を紹介しました。本堂が国宝に指定され、他にも多くの重要文化財が存在する清水寺。日本のみならず、世界各国から多くの観光客が足を運びます。

創建から1,200年以上もの歴史を持つ清水寺は、懸造りや継手といった日本の伝統技術も垣間見えるスポット。京都を訪れた際は清水寺に足を運び、あなたの肌でその歴史を感じてみてください。