【長野の名物】有名な食べ物はこの二つ
長野を代表する食べ物「おやき」
食味の良さで有名「そば」
【長野の名物】郷土料理をランチでいただく
(坂城町)おしぼりうどん
(伊那谷地域)おたぐり
(伊那市)伊那ローメン
(佐久市)鯉こく
(松本市)からしいなり
【長野の名物】ご当地グルメでローカル気分
(県内各地)「みんなのテンホウ」ギョウザとラーメン
(長野市)長野焼きそば
(駒ヶ根市)駒ヶ根ソースかつ丼
(飯山市)りんご豚まん
(上田市)「中村屋」馬肉うどん
おわりに

全国各地で愛される地元に根付くローカルフード。

南北に長いことから地域ごとの気候や風土が異なる長野では、各地域独自の食文化が息づき、その数だけ古くから愛されてきたご当地グルメがあります。

この記事では観光や旅行はもちろん、出張などで長野に訪れた際にはぜひ試してほしい、厳選した地元の味を紹介します。

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お土産・雑貨

【長野の名物】有名な食べ物はこの二つ

長野の名物グルメと聞いて思い出すのは、「そば」と「おやき」ではないでしょうか。

この二つは県全域で昔からよく食べられている長野の名物。長野に訪れたら、至る所でお店の看板やのぼりを見かけることでしょう。

お店ごとの特徴もあり、食べ比べてお気に入りを味を見つけるのも楽しいですよ。

長野を代表する食べ物「おやき」

具だくさんのおやき

具だくさんのおやき(写真:[公財]ながの観光コンベンションビューロー)
おやきは小麦や雑穀、そば、米などの粉を練った生地のなかに、さまざまな具材を包んで焼いたもので、長野を代表するソウルフード。

傾斜が急で険しい地形の山間部では、寒冷であることも相まって米の栽培が難しく、麦やそばの栽培をしていたようです。

発祥は県北部の上水内(かみみのち)郡西山地域といわれ、その歴史はとても古く、縄文遺跡から発掘されたという逸話もあるほど。

具材は名物の野沢菜やキノコ類、ナスやカボチャなどをしょうゆや味噌で味付けしたおかず系のほか、あんこなどのスイーツ系まで豊富にそろいます。

善光寺の近くには路面店が複数あり、食べ歩きをしている観光客の姿も多く見かけます。冷凍保存もでき、取り寄せやテイクアウトも可能なので、おみやげにもおすすめです。

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※編集部調べ

食味の良さで有名「そば」

戸隠そば

戸隠そば(写真:[公財]ながの観光コンベンションビューロー)
長野県を代表する郷土料理といえば信州そば。そばは、米や小麦が育ちにくい長野で、代替作物として育てられてきました。

昼夜の寒暖差が大きく、朝に霧がかかるような標高700m以上の場所では、霧が霜の発生を抑えてくれるため、よりおいしいそばが栽培できるといわれています。

なかでも戸隠そばは日本三大そばの一つとして有名。標高約1000mの地でありながら、地元・戸隠にはそば専門店が多く密集しています。

また、長野に来たら一度は食べてほしいのが「そばがき」。そばがきは、そば粉を水やお湯で練って餅状にしたもので、めんつゆや醤油につけて食べます。

麺状のそばと違ってゆでる工程がないため、そのまま食べると強くそばの風味が感じられます。
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※編集部調べ

【長野の名物】料理をランチでいただく

長野全域で食べられるおやきやそば以外にも、各地にはたくさんの郷土料理があります。

郷土料理を通して「見たことない!」「聞いたことない!」という驚きを味わえば、その土地の文化や風習を知るきっかけにもなるはず。

訪れた先でランチに迷ったら、そこでしか食べられない郷土料理をオーダーしてみましょう。お店の一覧マップもぜひ旅行の参考にしてくださいね。

(坂城町)おしぼりうどん

おしぼりうどん

おしぼりうどん(写真:農林水産省Webサイト)
長野県北信地方に位置し、上田市と千曲市に隣接する坂城町(さかきまち)の郷土料理である「おしぼりうどん」。

うどんのつゆは、辛味大根をすりおろしてできたしぼり汁に、味噌を溶かして薬味を加えたもの。だしを使わず、味噌と大根のうま味だけで食べるのがおしぼりうどんの特徴です。

辛味大根には、坂城町の伝統野菜で強烈な辛味がある「ねずみ大根」を使用するのが一般的。

ねずみ大根はただ辛いだけでなく、辛味の後にやってくる甘味が特徴で、口に含むと体が芯から温まります。

辛党もうなるといわれる大根と味噌が、喉越しの良いうどんに絡まり、くせになる一品です。

【おしぼりうどん 提供店】

※編集部調べ

(伊那谷地域)おたぐり

おたぐり

おたぐり
長野で馬肉を食べる習慣は伊那市から始まり、今では広く県内各地で馬肉料理が親しまれています。

なかでも馬のモツをじっくり煮込んだ「おたぐり」は飯田市や伊那市などの伊那谷地域に伝わる郷土料理。

「おたぐり」という名称のルーツは、20~30mもある長い馬の腸を、調理の際にたぐり寄せながら洗っていたこと。

おつまみとして人気で、地域の多くの居酒屋で食べられます。お店や家庭によって、しょうゆ、味噌、塩と味付けはさまざまです。

地元の生鮮食品店では家庭用にボイルされた腸が売られていたり、惣菜としておたぐりが買えたりすることから、地域ではとても身近な料理であることが分かります。

【おたぐり 提供・販売店】

※編集部調べ

(伊那市)伊那ローメン

伊那ローメン

伊那ローメン
伊那市のB級グルメ「伊那ローメン」は、昭和30年代に生まれた伊那市に伝わるローカルフード。

伊那市のどこへ行っても食べられる親しみやすい料理です。

蒸した太い中華麺にマトンやキャベツ、ニンニクを加えて炒めたところに、スープをそそいだ「スープタイプ」と、ソースで味を付ける「焼きそばタイプ」があります。

テーブルに届いてから卓上の調味料を足して、自分流にアレンジできるのがローメンの楽しいところ。

お店によって異なる味付けのなかから、好みの味を探すのも楽しそうですね。

【伊那ローメン 提供店】

※編集部調べ

(佐久市)鯉こく

鯉こく

鯉こく(写真:農林水産省Webサイト)
鯉こくは鯉を筒切りにして味噌を加えた味噌汁のような料理。砂糖を加えたり、ウロコを取らなかったりと、調理方法は地域や家庭によってさまざまです。

海産魚類の入手が難しかった山間部では、貴重なタンパク源として冠婚葬祭時に鯉が食べられており、その文化は現在まで根付いています。

なかでも佐久地域で飼育され、ブランド鯉として全国でも名高い佐久鯉は、冷たい流水で飼育されるため、食用に適するまで通常よりも長い時間がかかるのが特徴。

引き締まった身は臭みがなく、ほどよく脂が乗った肉質がくせになります。

【鯉料理 提供店】

※編集部調べ

(松本市)からしいなり

松本地域で古くから食べられているいなり寿司「からしいなり」。

いなり寿司は甘辛く煮た油揚げに酢飯を詰めたものですが、からしいなりに使われている油揚げは裏返しになっており、内側にからしが塗られています。

からしいなりの発祥は不明ですが、松本では葬儀や法要で「精進料理」として甘辛く煮た料理が出されることがあったり、歴史ある筑摩(つかま)神社の篝火神事で「からしあげ」と呼ばれるからしと油揚げのセットが売られていたりと、地元の慣わしと何らかの繋がりがあることがうかがえます。

生鮮食品店の惣菜コーナーにも売られており、小腹が空いたときにおやつ感覚で食べるのにもおすすめです。

【長野の名物】ご当地グルメでローカル気分

郷土料理で食文化に触れたあとは、地元で愛されるお店で、長野県民ご用達グルメが食べられるお店へ足を運んでみましょう。

普段着で気軽に食事を楽しむ地元の人たちに混ざって、その土地の人になった気分で食べるご当地フードは、旅行気分を盛り上げてくれることうけあいです。

(県内各地)「みんなのテンホウ」ギョウザとラーメン

「みんなのテンホウ」メニュー

「みんなのテンホウ」メニュー
長野県内に33店舗ある「みんなのテンホウ」はギョウザやラーメン、定食を提供する町中華のローカルチェーン店。

地元の人なら一度は丸々とした親しみやすいロゴを見かけたことがあるはず。メニューが豊富で、店内には小さな子どもからお年寄りまでさまざまな年代の人たちが食事を楽しんでいます。

見逃せないのが、月に数度あるギョウザのサービスデー。普段は300円のギョウザがこの日は半額の150円になり、持ち帰りの冷凍ギョウザは260円が130円になります。

サービスデーは店舗によって異なるので、スケジュールはオンラインでチェックしましょう。

【みんなのテンホウ】
●公式サイト:みんなのテンホウ
●店舗所在地

(長野市)長野焼きそば

長野焼きそば

長野焼きそば
長野で「焼きそば」といえば、ソースで味付けされたものではなく、熱々のあんがかかった、いわゆる「あんかけ焼きそば」が一般的。

揚げ麺の上に、キノコや野菜をふんだんに使ったあんがかかっており、酢じょうゆで味変しながらいただきます。

一帯には人気店が密集しているのですが、お店によって味付けや具が異なり、食事時には長蛇の列ができるお店も。

発祥は長野市権堂にあった「福昇亭」ですが、現在では市内の老舗「いむらや」をはじめ、福昇亭の親戚が営む上田市の「福昇亭」「日昌亭」、福昇亭に憧れて開店した東御市の「開花亭」などが有名です。

【長野焼きそば 提供店】

※編集部調べ

(駒ヶ根市)駒ヶ根ソースかつ丼

駒ヶ根ソースかつ丼

駒ヶ根ソースかつ丼
昭和の初めから駒ヶ根市内で広まったソースかつ丼。今では駒ヶ根市の名物グルメとして親しまれています。

駒ヶ根ソースかつ丼は、ごはんの上に千切りキャベツを敷き、その上に秘伝のソースにくぐらせたカツを乗せたもの。

甘辛いソースが絡んだ熱々でジューシーなカツと、シャキッとした歯触りのキャベツが絶妙で、食欲をそそります。

駒ヶ根ソースかつ丼会が認定したオリジナルソースも販売中のため、駒ヶ根ソースかつ丼の味を自宅で再現できるのもうれしいですね。お土産にぜひ1本いかがでしょうか?

【駒ヶ根ソースかつ丼公式サイト】
●公式サイト:駒ヶ根ソースかつ丼公式サイト
●提供店所在地

※編集部調べ

(飯山市)りんご豚まん

飯山市にある戸狩温泉を訪れたらぜひ味わいたい「りんご豚まん」。

豚まんのたねには、臭みがなく脂が固まらないという特徴を持つ信州みゆきポークと信州の完熟りんごが使われており、ジューシーな豚肉とふわっと香るりんごの甘酸っぱさがくせになるおいしさです。

目印は、戸狩オリジナルキャラクター「トガリン」の焼印。通年販売していますが、特に冬季はゲレンデ飯としても人気のようです。

【戸狩温泉スキー場】
●住所:長野県飯山市大字豊田6356-2

(上田市)「中村屋」馬肉うどん

信州の名物馬肉をうどんにトッピングした馬肉うどんは、上田市の「肉うどん中村屋」でいただきましょう。

地元の人のあいだでは肉うどんといえば馬肉うどんが一般的だという話がありますが、その証拠に、店で「肉うどん」とオーダーするとちゃんと馬肉うどんが出てきます。

馬肉うどんは甘めのつゆにたっぷりの馬肉、ねぎというシンプルなメニューですが、古くから地元の人たちに愛され、今では観光客も多数訪れる名店となっています。

【中村屋】
●公式X(旧Twitter):馬肉うどん中村屋
●店舗所在地

おわりに

日本には独自の歴史を持ったユニークな料理がたくさんあります。

同じ長野県の中でも、地域によって独自の食文化が息づき、人々の暮らしを支えているのもとても面白いですよね。

旅の醍醐味の一つはその土地のおいしいものを食べること。ぜひ何度も訪れて、お気に入りのお店を見つけてみてください。



Text:プリチャード香里(かおり)

香川県出身・長野県在住。出版社勤務、写真スタジオ勤務を経て、現在はフリーのフォトグラファー&ライターとして活動中。本を読むことと本屋さんに行くことが何よりも好き。天気のいい日は夫と山に登り、頂上でおにぎりを食べていることが多い。半径5メートルの見どころと読んだ本について書いているnoteはこちら


Edit:Sakura Takahashi
Photo:PIXTA / Photo AC(特記ないもの)


参考:長野県、各市町村公式サイト/農林水産省サイト