そもそも「地獄」とは?
「別府地獄めぐり」ってなに?
7つの地獄を巡ってみよう!
別府地獄めぐり①「海地獄」
別府地獄めぐり②「鬼石坊主地獄」
別府地獄めぐり③「かまど地獄温泉」
別府地獄めぐり④「鬼山地獄」
別府地獄めぐり⑤「白池地獄」
別府地獄めぐり⑥「龍巻地獄」
別府地獄めぐり⑦「血の池地獄」
別府地獄めぐりのお得な情報!
チケット割引は?
おすすめの交通手段は?
まとめ

日本一の温泉湧出量を誇る大分県別府市。全国の温泉人気ランキングでも常に上位にランクインするなど、多くの人に親しまれている観光名所です。

別府温泉のもう一つの魅力はなんといっても「地獄めぐり」。今回は地獄めぐりの歴史や見どころだけでなく、おすすめの回り方やアクセス情報もお届けします!

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【別府温泉】観光スポット10選!日帰りで満喫する癒しの旅へ

大分県 < 別府

別府温泉の観光スポット

【別府温泉】観光スポット10選!日帰りで満喫する癒しの旅へ 源泉量・湧出量ともに日本一を誇る「別府温泉」。全国温泉ランキングでも上位に選ばれる観光地です。大分名物の地獄や大人気ご当地グルメなど見どころ満載。今回は別府温泉のおすすめ観光スポット10選を紹介します。

温泉・スパ・銭湯

「地獄」とは?

大分県の地獄数は全国一位

大分県の地獄数は全国一位

「地獄」とは、生前悪いことをした人が死後に落ちて行き、大変な苦痛にさいなまれる場所。日本人はそれを現世のものになぞらえて、活火山や温泉地などの地熱地域で高温の蒸気や熱湯が噴出して危険を感じるところを地獄と呼ぶようになりました。

地下にある岩盤が地熱により温められ、岩盤内の粘土がとけだすことで「地獄」は作られます。70度以上のものがほとんどですが、100度を超えて蒸気だけとなっているものも含め「地獄」と呼ばれています。大分県のような「地獄」が密集した地域は大変珍しく、温泉の数と同様、日本でトップの数です。

「別府地獄めぐり」ってなに?

温泉施設にある鬼の面

血の池地獄の鬼の面

大分県別府市に位置する鉄輪・亀川の地獄地帯は、1000年以上も前より噴気・熱泥・熱湯などが噴出していたことが「豊後風土記」に記され、近寄ることもできない忌み嫌われた土地だったそう。しかし、明治時代に遊覧施設を整え2銭の入場料を徴収したことをきっかけに、観光としての「地獄めぐり」が始まりました。

「別府地獄めぐり」は、別府温泉の観光名物として大人気。芸術上・観賞上価値が高いとされる国指定名勝の「海地獄」「血の池地獄」「龍巻地獄」「白池地獄」に加え、「鬼石坊主地獄」「鬼山地獄」「かまど地獄」をめぐることができます。

所要時間は全ての地獄を巡っても約3時間半ほど。それぞれ個性の異なる地獄を、一つずつ見て回るのがおすすめです。

7つの地獄を巡ってみよう!

今回は効率的に回ることができるおすすめの地獄めぐりの順番で、見どころや魅力を紹介していきます。

別府地獄めぐり①「海地獄」

コバルトブルーの水面が特徴的な「海地獄」

コバルトブルーの水面が特徴的な「海地獄」

別府温泉の中でも最大で、代表的な地獄が「海地獄」。誰もが目を惹くコバルトブルーの水面が特徴的な地獄です。海地獄という名も、その色から付けられたそう。温泉中の成分「硫酸鉄」が溶解することで神秘的な色を生み出しています。

海地獄

海地獄

園内では、温泉熱を利用してアマゾン地方原産の大鬼蓮(オオオニバス)を栽培しており、5月上旬~11月下旬の朝方が見頃。お盆のシーズンには大鬼蓮に児童(体重20kg以下)を乗せるイベントがあります。

海地獄のオオオニバス

海地獄のオオオニバス

また、海地獄のお湯で蒸し焼きにした「地獄蒸し焼きプリン」はこの温泉自慢のスイーツ。地獄横の売店で販売しています。足湯に入った後に立ち寄ってみるのもおすすめです。

他にも海地獄の熱湯につけて茹でた温泉たまごもおすすめ。かまど地獄や鬼山地獄の温泉たまごと食べ比べをしてみてはいかがでしょうか。

海地獄 基本情報

住所:大分県別府市大字鉄輪559-1
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①別府駅よりバスで約20分
②亀川駅よりタクシーで約10分
③別府ICより車で約5分
公式サイト:海地獄 公式サイト

別府地獄めぐり②「鬼石坊主地獄」

灰色の熱泥がぽこっと湧き出る「鬼石坊主地獄」

灰色の熱泥がぽこっと湧き出る「鬼石坊主地獄」

次にご紹介するのは、海地獄に隣接している「鬼石坊主地獄」。「豊後風土記」に登場するほど歴史が古く 、明治時代には「新坊主地獄」として観光名所となりました。 50年代後半に一旦閉鎖されましたが、2002年(平成14年)12月16日に、復活を願う声に応えて約40年ぶりにリニューアルオープン致しました。

灰色の熱泥がポコポコと沸騰し、湧き出る様子が坊主頭に似ている事から「鬼石坊主地獄」と呼ばれるようになりました。鬼石坊主地獄ではこの音を聞きながら、まったりと足湯に浸かることも。日常の疲れを癒してくれること間違いなしです。

熱泥の音を聞きながら浸かれる足湯

熱泥の音を聞きながら浸かれる足湯

また源泉で蒸した「地獄蒸し焼きプリン」や「温泉ゆでたまご」、大分のブランド鶏である「冠地どり」が使用された「冠地どりまんじゅう」など鬼石名物が食べられるのも魅力の一つ。鬼石坊主地獄は一休みするのにおすすめなポイントです。

地獄の湯が堪能できる温泉施設「鬼石の湯」も要チェック。露天風呂や展望風呂、5つの家族風呂に入浴することができます。アメニティも取り揃えられているので、突然の訪問でも安心です。

鬼石坊主地獄 基本情報

住所:大分県別府市鉄輪559-1
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①JR別府駅西口より亀の井バス鉄輪行き20分
 バス停「海地獄前」下車、徒歩1分
②亀川駅よりタクシーで約10分
③別府駅よりタクシーで約10分
公式サイト:鬼石坊主地獄 公式サイト

別府地獄めぐり③「かまど地獄温泉」

1丁目から6丁目まで豊富な種類の湯の池がある「かまど地獄」1丁目から6丁目まで豊富な種類の湯の池がある「かまど地獄」

泉温98度の温泉が噴気とともに湧出する「かまど地獄」。竃門八幡宮の大祭に、地獄の噴気で御供飯を炊いていた事が由来となっています。1丁目から6丁目まで豊富な種類の湯の池があり、それらをまとめて「かまど地獄」と呼んでいます。

6丁目の「熱泥地獄」

6丁目の「熱泥地獄」

かまど地獄で特に見どころなのは、5丁目の「ある日突然色が変わる不思議な地獄」。敷地内で最も大きな地獄であり、日によって水面が緑や青に変化します。訪れる際には何色になっているか、ぜひ自分の目で確かめてみてください。

2丁目ではかまど地獄のシンボル「かまどの鬼」に会うことができます。3丁目では珍しいコバルトブルーの色をした地獄池、6丁目では熱泥地獄とバラエティに富んだ地獄があり、飽きることがない贅沢な地獄です。

かまど地獄のシンボル「かまどの鬼」

かまど地獄のシンボル「かまどの鬼」

4丁目の「砂蒸し足湯」や「飲める温泉」などの体験コーナー、5丁目の記念写真コーナーなど設備も充実。滞在時間の目安としては1時間〜2時間がおすすめです。

かまど地獄 基本情報

住所:大分県別府市大字鉄輪621
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①JR別府駅西口より亀の井バス鉄輪行き
 バス停「鉄輪」下車、徒歩8分
②別府ICより車で約5分
公式サイト:かまど地獄 公式サイト

別府地獄めぐり④「鬼山地獄」

別府鬼山地獄

「鬼山地獄」と鬼の像

明治時代、猛烈な熱湯や噴気が農作物への被害を及ぼしていたことから、地元の人から「地獄」と呼ばれていた「鬼山地獄」。現在クロコダイルやアリゲーターなど、約80頭のワニが飼育されており、別名「ワニ地獄」とも呼ばれています。温泉熱を利用して新たな観光施設を設置しようとした結果、ワニの飼育が開始されました。

「ワニ地獄」との別名もある「鬼山地獄」。現在クロコダイルやアリゲーターなど、約80頭のワニが飼育されています。「なぜワニを飼っているんだろう?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。その理由は、温泉熱を利用して新たな観光施設を設置しようとしたから。大正12年に日本で初めてワニ飼育を開始しました。

別府鬼山地獄のわに

鬼山地獄で飼育されているワニ

毎週土・日の10時から開催されるワニの餌付けや、貴重なワニの展示などを見ることができます。ワニに囲まれた鬼山地獄で、これまでに体験したことのない時間を過ごしてみましょう!

鬼山地獄 基本情報

住所:大分県別府市鉄輪625
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①JR別府駅西口より亀の井バス鉄輪行き20分
②別府ICより車で約5分
公式サイト:鬼山地獄 公式サイト

別府地獄めぐり⑤「白池地獄」

落ち着いた和風庭園の雰囲気が特徴的な「白池地獄」

落ち着いた和風庭園の雰囲気が特徴的な「白池地獄」

落ち着いた和風庭園に囲まれた場所に位置する「白池地獄」。噴出した無色透明の温泉が、外気に触れ温度と圧力が下がることにより、自然に蒼白い色になることから名付けられました。

白池地獄を取り巻く回遊式露地と和風庭園の情緒漂う空間は魅力の一つ。その他にも熱帯魚館や県指定重要文化財の向原石幢、国東塔、郷土美術が展示されている二豊南画堂などがあり、見どころ満載です。

白池地獄 基本情報

住所:大分県別府市鉄輪283-1
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①JR別府駅西口より亀の井バス鉄輪行き20分
 バス停「鉄輪」下車、徒歩2分
②別府ICより車で約7分
公式サイト:白池地獄 公式サイト

別府地獄めぐり⑥「龍巻地獄」

龍巻地獄

龍巻地獄

別府市の天然記念物に指定されている「龍巻地獄」。豪快に噴き上げる熱湯と噴気が見どころです。30~40分間隔で約6~10分間、約30mほどの熱水が噴き出す間欠泉は、まさに龍巻きのような圧巻の光景です。

龍巻地獄 基本情報

住所:大分県別府市亀川野田782
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①JR亀川駅より亀の井バスで約10分
 バス停「血の池地獄前」下車
②別府ICより車で約5分
公式サイト:龍巻地獄 公式サイト

別府地獄めぐり⑦「血の池地獄」

日本最古の「血の池地獄」

日本最古の「血の池地獄」

1300年以上前から存在する「血の池地獄」。「豊後国風土記」に「赤湯泉」の名で記された、日本最古の地獄です。地下の高温、高圧下で化学反応を起こした酸化鉄、酸化マグネシウム、などを含んだ赤い熱泥が地層から噴出、堆積することで池一面が赤く染まります。

血の池地獄温泉

血の池地獄温泉

血の池地獄の熱泥は古くから薬としても使用されていたそう。園内で限定発売されている「血の池軟膏」は、血の池地獄の底の粘土を使用して作られた皮膚病薬です。水虫・ひび・あかぎれ・ニキビ・火傷・痔・吹き出物などに効果があり、リピーターも多い大人気商品。戦前から受け継がれる名品を、ぜひゲットしてみてください。

無料で利用できる足湯も

無料で利用できる足湯も

また血の池地獄の横には、無料で入れる足湯も。血の池地獄から湧き出たお湯を使用しているため、真っ赤なお湯に入ることができます。血の池地獄名物「地の池プリン」を食べながら浸かるのがおすすめです。

血の池地獄 基本情報

住所:大分県別府市野田778
営業時間:8:00~17:00
休館日:年中無休
料金:大人400円/小人200円
アクセス:
①亀川駅より徒歩で約25分
②別府駅前より亀の井バスで約40分
 バス停「血の池地獄前 」下車
③亀川駅前より亀の井バスで約15分
 バス停「血の池地獄前」下車
④亀川駅よりタクシーで約15分
公式サイト:血の池地獄 公式サイト

別府地獄めぐりのお得な情報!

チケット割引は?

各地獄ごとに入場料がかかりますが、お得な共通観覧券を販売中。1枚で7ヶ所の地獄を観覧することができ、どの地獄でも購入することが可能です。

料金:
大人(高校生以上)2,000円
小人(小・中学生)1,000円

また別府地獄組合公式サイトから、別府地獄めぐりの共通券の特別割引チケットを入手する事ができます。印刷をして提示すれば10%引きになるので、ぜひ活用してみてください!

おすすめの交通手段は?

車や路線バス、定期観光バスを使って巡るのがおすすめです。

車で巡る場合は全地獄に無料の駐車場があるので、駐車場の心配の必要はありません。

路線バス

路線バスで巡る場合は1,000円で全ての地獄を巡る事ができる、亀の井バスの「MyべっぷFree ミニフリー乗車券」を購入するのがおすすめです。

定期観光バス

亀の井バスの「別府地獄めぐり」定期観光バスではバスガイドさんの観光案内を楽しみながら地獄めぐりができるのが見どころ。「日本で初めて女性バスガイドが乗車したバス」としても知られています。
料金は大人3,900円(別府地獄めぐり入場料込み)で、所要時間は3時間ほどです。

別府地獄めぐりを満喫しよう!

個性豊かな7つの地獄が楽しめる「別府地獄めぐり」。今回はそれぞれの歴史や見どころについて詳しくご紹介しました。

ゆったりと温泉に浸かるだけでなく、ちょっとスリリングな「地獄」体験をぜひ味わってみてはいかがですか。