住みたい街ランキングでも常にトップにランクインし、子供連れの家族からカップルまで幅広い層に人気な街、吉祥寺。ファッションやグルメスポットなど、人気の理由は様々ですが、「井の頭恩賜公園」もまたその1つではないでしょうか。
東京都武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭恩賜公園は、吉祥寺の街のシンボル。また憩いの場として長年人々に愛されてきました。井の頭恩賜公園の園内には緑豊かな自然が広がり、大きな池でボートを漕ぎ遊ぶ人の姿は吉祥寺の風物詩とも言えるでしょう。
今回は、そんな井の頭恩賜公園の歴史や見どころ、周辺の情報をご案内していきます。
井の頭恩賜公園の歴史
井の頭公園が「恩賜」公園だということはあまり知られていないのではないでしょうか。江戸時代は徳川家を中心に鷹狩り場として使用されていましたが、明治に入ってからは敷地中央に位置する池の水が、江戸の街に初めて引かれた水道「神田上水」の源として使われるようになります。
その後、明治31年に改良水道ができるまで、池の水は実際に飲み水として使われてきました。この池が現在の「井の頭池」です。
敷地自体は明治維新と同時に東京府が一帯を買収し、宮内省の管轄となります。その後約20年間皇室の御用林として使用された後、都に下賜され、恩賜公園として一般開園されました。
また、「井の頭公園」という名前の由来としては、江戸幕府第3代将軍 徳川家光がこの水をこよなく愛し、「江戸一番の井戸」と称したことがきかっけとされています。
井の頭恩賜公園の観光スポットまとめ
井の頭恩賜公園のシンボル「井の頭池」
井の頭恩賜公園井の頭池の噴水
井の頭恩賜公園には中心部から東にかけて「井の頭池」が広がっています。池には4本の橋がかかっており、特に池の中央にある「七井橋」からは雄大な景色を望むことができます。また、広い池とこんもりした樹林があるため、留鳥が棲み、渡り鳥がやってきます。とくに池の水鳥の種類と数が豊富です。
ボート場
井の頭恩賜公園のボート場
その七井橋を渡った先には「ボート場」があります。これも井の頭恩賜公園人気の理由の1つ。オールで漕ぐローボート、足こぎのサイクルボートとスワンボートの3つのボートで池を散策することができ、いつも家族連れやカップルで賑わっています。
■料金
・ ローボート(大人3人まで)
60分:700円
以降、30分毎:300円
・ サイクルボート(大人2人、子ども1人まで)
30分:600円
以降30分毎:600円
・ スワンボート(大人2人、子ども2人まで)
30分:700円
以降30分毎:700円
■営業時間
4月〜7月:10:00〜17:50
8月:10:00〜18:20
9月:10:00〜17:50
10月:9:30〜17:20
11月:9:30〜16:50
12月〜2月:9:30〜16:50
3月:9:30〜17:20
* 12月〜2月の水曜日は定休日
井の頭恩賜公園の弁財天
また、池の西側のほとりには「弁財天」があります。池の浮島にたたずんでおり、小さな橋がかかっています。鮮やかな朱色で塗られた社殿と周りの自然の緑とのコントラストは大変趣があります。
お茶の水
お茶の水
江戸時代、井の頭池の水は神田上水に引かれ、飲み水として使われていました。また、その当時は公園として整備されていたわけではなく、鷹狩り場として使用され、徳川家康が頻繁に訪れていました。そんな家康が井の頭の水でお茶を点てたところ江戸随一の水だと大変気に入り、それから贔屓するようになります。
そのことから、井の頭の水は「お茶の水」と呼ばれるようになったと言われています。現在も井戸が1つ残っており、地下水をポンプでくみ上げて再現しています。江戸時代、井の頭池の水は神田上水に引かれ、飲み水として利用されていました。
井の頭自然文化園
井の頭自然文化園
井の頭恩賜公園の敷地内には動物園があるのをご存知でしょうか。
井の頭恩賜公園西側にある「井の頭自然文化園」は昭和17年に開園し、動物園の他にも彫刻館や資料館を完備しています。その敷地は井の頭恩賜公園の3分の1にあたるほどです。主に日本原産の動物を飼育する「動物園(本園)」と水生動物を飼育する「水生物園(分園)」に分かれています。
動物園には「モルモットふれあいコーナー」や、野生の昆虫や生物を探したり、つかまえたりして遊ぶことができる「いきもの広場」があります。
その他にも、メリーゴーランドやコーヒーカップなどがある小さな遊園地も併設しており、家族連れに人気のエリアとなっています。
■入園料
・一般(大人):400円
・中学生:150円
・65歳以上:200円
*その他、団体割引き(20名以上)・年間パスポートあり
*無料公開日あり
■開園時間
9時30分〜17時00分
■休園日
月曜日・年末年始(12月29日〜1月1日)
また、動物園と水生物園の間には「御殿山」と呼ばれる緑豊かな雑木林が広がっています。シダ・コナラ・クヌギなどが生えており、木漏れ日を浴びながらお散歩するにはピッタリの場所です。徳川家光が鷹狩りの際に御殿を設け休憩場所として使用したことから、この名前が付きました。
自然文化園の人気者、フェネック
都内屈指の人気を誇る井の頭恩賜公園
井の頭恩賜公園の様子
都内有数の人気を誇る街に広がる井の頭恩賜公園。散策やスポーツをする人も多く、お買い物の帰り道にふらっと立ち寄れば、緑に囲まれ、ゆったりとした時間を過ごすことができるはず。
また、井の頭恩賜公園井ではイベントも多く開催されているほか、都内でボートを漕いで自然を満喫できる場所です。春の桜や秋の紅葉シーズンはもちろん、吉祥寺を訪れた際には是非立ち寄ってみてください。
井の頭恩賜公園へのアクセス
最寄駅:JR吉祥寺駅 / 京王井の頭線 井の頭公園駅
新宿駅からのアクセス
【新宿駅】ー JR中央線快速 / 八王子方面
→ 【吉祥寺駅】南口 → 徒歩(約10分)
東京駅からのアクセス
【東京駅】ー JR中央線快速 / 高尾方面
→ 【吉祥寺駅】南口 → 徒歩(約10分)
成田空港からのアクセス
【成田空港駅】 ー 京成スカイライナー / 京成上野方面
→【日暮里駅】ー JR山手線 / 上野・東京方面
→【神田駅】ー JR中央線快速 / 高尾方面
→ 【吉祥寺駅】南口 → 徒歩(約10分)
羽田空港駅からのアクセス
【羽田空港駅】ー 京急空港線快特 / 青砥方面
→【日本橋駅】ー JR中央・総武線直通 東京メトロ東西線 / 三鷹方面
→ 【吉祥寺駅】南口 → 徒歩(約10分)
井の頭恩賜公園の周辺情報
三鷹の森ジブリ美術館
日本が世界に誇るスタジオジブリ。「三鷹の森ジブリ美術館」はその世界観を存分に味わえる施設です。いたるところに散りばめられたジブリならではの工夫は、子ども大人関係なく心が躍らされます。また、併設している「カフェ 麦わらぼうし」では、映画に登場したあんなメニューやこんなメニューを実際に食べることができます。
ハーモニカ横丁
吉祥寺駅の目の前に広がる「ハーモニカ横丁」は、昭和のレトロな雰囲気を体感できる場所です。居酒屋を中心に小さな飲食店が所狭しと並んでおり、立ち寄らずに入られません。おでんや焼き鳥といった和食、中華、イタリアン、タコライスなど様々な料理を楽しめる場所です。迷路のような横丁を抜けだした頃にはお腹いっぱいなはず。
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