岐阜城とは?歴史を解説
岐阜城の見どころを4つ紹介
岐阜城観光はぎふ金華山ロープウェーの利用がおすすめ
ぎふ金華山ロープウェー周辺の施設紹介
【城下町・川原町】おすすめカフェ3選
イベント
まとめ
アクセス
周辺情報

日本の中心に位置する岐阜市。その街を望む金華山の頂上に「岐阜城」は存在します。あの戦国大名織田信長が本拠地にした城としても知られており、日本100名城に数えられています。

今回は、城下町として発展した岐阜のシンボル、岐阜城の歴史と見どころをご案内していきます。

岐阜城とは?歴史を解説

岐阜駅から車で10分ほどの場所に位置する岐阜城は、1201年に建てられたといわれています。鎌倉時代に活躍した幕府の執事である二階堂行政(にかいどうゆきまさ)が中心となって築城されました。

標高300mを超える金華山の頂上に築いた砦が始まりの岐阜城。難攻不落の城として長い間君臨し、その攻略の難しさは「美濃を制すものは天下を制す」と言われたほどです。

戦国時代に入ってからは長井新左衛門尉(ながいしんざえもんのじょう)の子である斎藤道三が居城し岐阜城をおさめていました。その約30年後の1567年に三英傑の1人である織田信長が稲葉山城を攻略したと言われています。

1567年に攻め入った信長はこの地一帯を制圧し、地名を「井の口」から「岐阜」へ変更。また、それまで「稲葉山城」と呼ばれていた名称を「岐阜城」に変え、信長は城主となりました。

その後、信長は日本の中心に位置する岐阜城を本拠地とし、「天下布武」という朱印を用いるようになります。天下布武とは「天下統一」と同じ意味を持つ言葉で、この頃からその大きな野望に向けて動きだすことになります。それと同時に城下町の発展にも力を注ぎ、岐阜の街は賑わっていきました。

本能寺の変で信長が倒れた後、関ヶ原の戦いの前哨戦にて信長の孫にあたる織田秀信が岐阜城城内に立てこもりますが、相手の福島正則らに落城されてしまいます。その際、天守閣や櫓とう城の主要部分が、同じく岐阜県内にある加納城へ移されました。

現在の岐阜城は1956年に鉄筋コンクリートを用い再建され、復興天守となっています。

岐阜城の見どころ

ここからは、そんな歴史ある岐阜城跡の見どころを紹介します。

①天守から望む景色

岐阜城は現存する日本の城の中でも有数の標高を誇ります。金華山の標高は329m。その頂上に建つ岐阜城の天守閣からの眺めは抜群です。

岐阜城天守からは北に見える日本アルプスを始めとした山々、南に広がる濃尾平野、岐阜の街とそこを流れる長良川など、周辺の大自然を一望することができます。晴れた日には木曽川が伊勢湾に流れ出る様子まで望めるほど。この景色のためなら山登りも苦ではありません。

天守からは街を一望できます

岐阜城天守から街を一望できます

②岐阜城のライトアップ

上から望む景色はもちろんですが、山頂にそびえ立つ雄大な岐阜城を下から眺めるのもまた趣があります。オススメは夜の時間帯で、日没から23時まで行われるライトアップは必見。夜の空に映し出される岐阜城は非常に美しく、カメラに収めたくなる景色です。

ただし、夏に行われる「岐阜城パノラマ夜景」開催中は減灯されるので注意しましょう。

③岐阜城と月のコラボから生まれる絶景

岐阜城と月

月夜に照らされる岐阜城

上記の写真のように、月が異様に大きく見える岐阜城の写真を見たことがあるという方も多いのではないでしょうか?

建築家兼写真家でもある小林淳さんが、2019年5月にTwitterに投稿した写真が話題になりました。まるで合成写真のような月をバックにそびえ立つ岐阜城の神秘的な写真は4万いいねが付くほど、話題になりメディアにも取り上げられました。

岐阜市の観光ポスターやFC岐阜のユニフォームにも採用され、その写真の影響力は大きいことが分かります。

岐阜城から遠く離れた撮影スポットの状況と、その日の天候条件がマッチすることでこの奇跡の一枚が撮影できるそう。ぜひこの機会に、奇跡の一枚の撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

④岐阜城の歴史を知る場所「岐阜城資料館」

岐阜城のすぐ隣にある岐阜城資料館は、かつて武器庫や食糧庫として使われていた建物を1975年に復元したもので、戦国時代〜江戸時代までの古文書や武具、刀剣などの歴史的な資料が展示されています。

また、岐阜城のすぐ近くに作られている櫓は「隅櫓城郭造り」と呼ばれています。岐阜城の敷地の角を利用して造られていることから、隅櫓(角櫓)という名前がつきました。

【岐阜城の基本情報】
住所:岐阜県岐阜市金華山天守閣18番地
開館時間:
9時30分~17時30分(3月16日~10月16日)
9時30分~16時30分(10月17日~3月15日)
休館日:年中無休
料金:
200円(大人)
100円(子ども)
公式サイト:岐阜市公式ホームページ

岐阜城観光はぎふ金華山ロープウェーの利用がおすすめ

金華山ロープウェー

ぎふ金華山ロープウェー

岐阜城は金華山の山頂にあるため、観光をするには山を登る必要があります。登山道が整備されており、長くても1時間ほどで山頂へと辿り着けますが、約4分で、金華山の山頂へと到達できる「ぎふ金華山ロープウェー」の利用がおすすめです。

1955年4月から運行を開始し、岐阜公園にある「山麓駅」と金華山の山頂にある「山頂駅」間を結んでいます。ゴンドラからは四季折々の景色を変える金華山の豊かな自然が楽しめるほか、岐阜市の街並み、長良川の様子も一望できます。天候条件によっては、名古屋の方まで見えるそうです。

夏シーズンにはナイター営業を実施しており、岐阜市内のパノラマ夜景も楽しめるのも魅力。元旦には早朝運行を行なっており、金華山からのご来光を拝むため、毎年多くの人々が利用しています。

【ぎふ金華山ロープウェーの基本情報】
住所:岐阜県岐阜市千畳敷下257番地
運行時間:9時〜18時
※季節によって運行時間が変更になる場合があります。必ず公式サイトをチェックしてください。
運賃:
往復 1,100円、片道 630円(大人)
往復 550円、片道 300円(子ども)
公式サイト:ぎふ金華山ロープウェーパンフレットダウンロードページ

ぎふ金華山ロープウェー周辺の施設紹介

ぎふ金華山ロープウェーの山頂駅付近には展望付きのレストランやカフェ、リスと触れ合えるリス村などがあります。岐阜城観光の前後に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ここからは岐阜城に行ったら立ち寄りたい、ぎふ金華山ロープウェー周辺施設を3つ紹介していきます。

展望レストラン ル・ポン・ドゥ・シェル

展望レストラン「ル・ポン・ドゥ・シェル」

ル・ポン・ドゥ・シェルからの眺め (写真提供:ぎふ金華山ロープウェー)

ぎふ金華山ロープウェー山頂駅付近にある、展望付きレストラン「ル・ポン・ドゥ・シェル」。

過去に岐阜市ご当地B級グルメフェスティバルでグランプリを獲得した、牛すじと豚ホルモンを味噌で煮込んだ「信長どて丼」や味噌カツ定食、飛騨高山ラーメンなどのご当地グルメを楽しむことができます。

金華山から岐阜市内を一望できるレストランで、地元ならではの食事を味わえるル・ポン・ドゥ・シェルへお立ち寄りください。

【ル・ポン・ドゥ・シェルの基本情報】
営業時間:10時〜16時30分
※ナイター営業期間中は延長あり
席数:50席
公式サイト:展望レストラン・ル・ポン・ドゥ・シェル

カフェ テラスコート329

家紋アイス

カフェ・テラスコート329でいただける「家紋アイス」 (写真提供:ぎふ金華山ロープウェー)

カフェ「テラスコート329」では、ドリンクやアイスなどの軽食と、金華山からの雄大な景色を楽しむことができます。

金華山の"金"の文字を形取ったユニークな食べもの「金華山チュロス」や、実はバナナを初めて食べたとされる織田信長(諸説あり)にちなんだ「信長アイス」、3種類の家紋が描かれた「家紋アイス」などメニューが豊富。

高台からの景色を眺められる開放感ある空間に、テーブルや椅子が設置されています。休憩するにはぴったりの場所です。

公式サイト:テラスコート329

ぎふ金華山リス村

ぎふ金華山ロープウェーリス村

ぎふ金華山ロープウェー (写真提供:ぎふ金華山ロープウェー)
全国で初めて開かれたリス村と言われている「ぎふ金華山リス村」。

1963年に岐阜公園を中心に「躍進日本大博覧会」が開催。タイワンリスが展示され、その時逃げ出してしまったタイワンリスが金華山で野生化しました。野生のリスと子どもたちと交流させてあげたいという願いから、リス達を調教し1965年にぎふ金華山リス村が開かれました。

開放的な園内でたくさんのリスが暮らしており、4歳から餌やり体験も可能。園内で調教しているため、人に慣れているリスが多く、元気の良い時はリスから近寄ってくることもあるそうです。餌やり体験はお腹を空かせている午前中がおすすめ。

ただ人に慣れているとはいえ、大きな音や急な動きには敏感です。ゆっくりと餌をあげましょう。

【ぎふ金華山リス村基本情報】
営業時間:9時〜16時半(最終受付 16時15分)
料金:
400円(大人)
300円(子ども)
※往復乗車券提示で割引あり
公式サイト:ぎふ金華山リス村

城下町・川原町で食べ歩き!おすすめカフェ3選

岐阜城の下にある、古き良き雰囲気がそのまま残されている川原町。ぎふ金華山ロープウェーの麓から徒歩6分ほどの場所にあります。

昔、近くを流れる長良川の水運を利用した町として栄え、今でもその街並みを散策できるスポット。日本家屋が軒を連ねており、日本文化や伝統を感じる街で飲食店や工芸品などを売る店が複数点在しています。

ここからは川原町で訪れたいおすすめカフェを3つ紹介いたします。

ラスティコ4

ラスティコ4

たくさんの種類のパンが楽しめるラスティコのメニュー (写真提供:instagram 様)

岐阜市内で展開するベーカリー店「ラスティコ」。2018年に川原町にラスティコ4がオープンしました。

サンドイッチやキッシュなどの種類が豊富なパンをいただくことができ、日によっては朝から行列ができるほどの人気店。明治10年に作られた重要文化財を活用して店を構えるパン屋で、店内は一転して黒を基調としたおしゃれな内装。

多くのパンがお皿に載った、お腹いっぱいになるモーニングメニューが人気です。コーヒーとパンでゆったりとした朝を迎えたい日に、おすすめです。

【ラスティコ4の基本情報】
住所:岐阜県岐阜市玉井町12
電話番号:058-213-3383
営業時間:8時半〜17時
定休日:月曜日
※臨時休業あり。詳しくは店舗にお問い合わせください。
駐車場:あり
公式Instagram:ラスティコ

cafe&gallery 川原町屋

川原町屋

たくさんのトッピングが乗った川原町屋パフェ (写真提供:instagram maronron様)

ギャラリーと和カフェを融合させた「川原町屋」。築130年の町屋を利用していて、店内は木の温かみを感じられる和の雰囲気に包まれています。

コーヒーや紅茶のドリンクと一緒にカレー、スイーツなどの食事も楽しむことができます。週末や休日には、不定期でピアノ演奏も行っています。

ギャラリーブースでは、岐阜県の伝統工芸品である「水うちわ」のほか、和紙で作られた紙雑貨、雛人形などの展示・販売などしており思い出に残るお土産も購入可能。

【cafe&gallery 川原町屋の基本情報】
住所:岐阜市玉井町28番地
電話番号:058-266-5144
営業時間:
11:00 − 17:00(平日)
11:00 − 17:30(土日祝)
定休日:木曜日
公式サイト:cafe&gallery 川原町屋

和菓子処 緑水庵

緑水庵

緑水案でいただけるオリジナルコーヒー氷 (写真提供:instagram ruka様)

緑水庵は岐阜県に複数店舗を構える和菓子店。店内でも食べ歩きでも和菓子を楽しむことができます。

川原町限定で味わうことができるメニューが、だんごです。岐阜県の美濃地方で作られる「ハツシモ」の米粉100%のを使用しただんごを、たまり醤油で作る「みたらし団子」のほか粒あんやきな粉の「素焼き団子」など1本から団子を購入可能。

その他にもかき氷やソフトクリーム、ぜんざいなど緑水庵ならではの和菓子を使ったメニューが豊富。川原町の古い街並みと和菓子の相性はバッチリです。

【和菓子処 緑水庵の基本情報】
住所:岐阜県岐阜市湊町48
電話番号:058-215-5476
営業時間:11:00〜19:00
定休日:火曜日、水曜日
公式サイト:緑水庵 川原町店

岐阜城のイベント

春〜秋『岐阜城パノラマ夜景』

岐阜城パノラマ夜景

岐阜城パノラマ夜景

「岐阜城パノラマ夜景」は岐阜城の標高の高さを存分に活かしたイベントです。夜間も天守が解放され、岐阜の夜景を楽しむことができます。東西南北さまざまな角度から見る景色はきっと素敵な思い出になるはず。4月から5月、7月から8月、9月から10月の3回に分けて開催されます。詳細は公式サイトでご確認ください。

公式サイト:岐阜市公式ホームページ

ぎふ金華山ロープウェーで岐阜城の歴史と周辺施設を楽しもう

紅葉に映える岐阜城

秋の岐阜城

いかがでしたでしょうか。あの織田信長が天下統一に向けて本拠地とした岐阜城。織田信長も見ていたであろう天守閣からの景色を、ロープウェーを使って多くの人が見られるようになりました。

岐阜城のみならず、展望付きのレストランやリス村、さらに岐阜城の城下には日本家屋が残り古き良き街並みが残る川原町など見どころはたくさん。

岐阜に訪れた際は、ぜひ岐阜城へと訪れてみてください。

岐阜城へのアクセス

最寄駅:JR 岐阜駅/名鉄 岐阜駅

JR岐阜駅からのアクセス

【岐阜駅】- 岐阜バス「N80」高富行き(長良橋方面)もしくは市内ループ左回りバス
→【岐阜公園・歴史博物館前】 → 徒歩(約3分)で岐阜公園、岐阜城へはそこから金華山ロープウェーを使用(徒歩の場合小一時間)

名鉄岐阜駅からのアクセス

【名鉄岐阜駅】- 岐阜バス「N80」高富行き(長良橋方面)もしくは市内ループ左回りバス
→【岐阜公園・歴史博物館前】 → 徒歩(約3分)で岐阜公園、岐阜城へはそこから金華山ロープウェーを使用(徒歩の場合小一時間)

中部国際空港からのアクセス

【中部国際空港駅】- 名鉄空港線ミュースカイ/新鵜沼行
→【金山駅】- 名鉄名古屋本線特急/名鉄岐阜行
→【名鉄岐阜駅】 → 岐阜バス「N80」高富行き(長良橋方面)もしくは市内ループ左回りバス
→【岐阜公園・歴史博物館前】 → 徒歩(約3分)で岐阜公園、岐阜城へはそこから金華山ロープウェーを使用(徒歩の場合小一時間)

車でのアクセス

最寄りIC:名神高速 岐阜羽島IC
     東海北陸自動車道 一宮木曽川IC
     東海北陸自動車道 岐阜各務ヶ原IC

駐車場情報

岐阜城へ車でのアクセスはできません。

マイカーをご利用の方は金華山の麓にある岐阜公園の堤外駐車場第一、第二をご利用ください。鏡岩緑地の駐車場(無料)もご利用可能です。

【堤外駐車場第一情報】
住所:岐阜県岐阜市大宮町1丁目43
営業時間:8時半〜21時
休業日:年中無休
料金:1回310円(1時間までは無料)
公式サイト:岐阜公園

Edit: Kaoru Maki
参考:ぎふ金華山ロープウェー岐阜市公式ホームページ岐阜の旅ガイド岐阜市観光ナビ/その他

岐阜城の周辺情報