サブカルチャーの街、下北沢。せっかくこのエリアに足を運んだならば、ぜひ夜の下北沢の街の様子をたっぷり楽しんでみてはいかがでしょうか?下北沢には飲み屋以外にも、夜まで営業しているカフェやお店がたくさんあるのです。
今回紹介するのは、夜の下北沢をたっぷり楽しめる3つの過ごし方。街の本屋で新たな本や人との出会いを楽しんだり、夜だけのマーケットで異国情緒に触れたり。下北沢だからこそおすすめしたい夜の楽しみ方を紹介します。
【関連記事】
下北沢の古着屋のおすすめ情報の記事はこちら↓↓
【下北沢の古着屋】半日で大満足!掘り出し物に出会うおすすめ4選
20時以降が本番!下北沢の夜の過ごし方
「音楽の街」「演劇の街」「サブカルチャーの街」として名の知れた下北沢。今も昔も夢を抱えた若者が集う下北沢は、夜こそ輝く街でもあります。劇場で稽古を終えた若者や、ライブバンドで練習を重ねた若者たちが夜通し語り合うこの街は夜が長く、朝が遅いのが魅力のひとつ。下北沢にある古着屋もカフェも、多くのお店が12時すぎに開店し夜遅くまで営業しています。
そのため、足を運ぶなら夜がおすすめ。飲み屋だけでなく、他のエリアでは20時くらいに閉店してしまうお店も下北沢なら夜遅くまでオープンしています。
せっかく下北沢にきたのなら、夜の街を楽しまないわけにはいきません。それでは、夜20時以降の下北沢を満喫する3つの楽しみ方・過ごし方を紹介していきます。
1.「本屋B&B」でお酒片手に読書やイベントを満喫
ライブや演劇終わりにもう少しカルチャーに触れたくなったら、下北沢駅から徒歩約2分に位置する「本屋B&B」に足を運んでみてはいかがでしょうか。「下北沢ビックベンビル」の地下1階にお店を構える同店は、本を楽しみながらビールをはじめとしたドリンクが飲めるスポット。「B&B」は、「Book & Beer」という意味なのだとか。
下北沢駅から徒歩約2分に立つ「本屋B&B」
ビルの地下1階に進むと見えてくる
店内に足を踏み入れると、ずらりと並ぶ数々の本たち。一見普通の本屋さんのようですが、奥に進んでいくとテーブル席が設けられており、カウンターでビールを注文し、店内の気になる本を片手に座ってのんびりと読書が楽しめるのです。注文できるドリンクは日本各地のクラフトビールのほか、ワインやソフトドリンクも揃っています。
入ってすぐの陳列台にはスタッフおすすめの新着本が
店内奥のカウンターで会計やドリンクの注文ができる
2012年のオープン当初より下北沢の「街の本屋」として愛され、2017年末に今の場所へと移転リニューアルした「本屋B&B」。夜23時まで営業しており、仕事帰りなどにふらりと立ち寄るのにもぴったりです。数々と並ぶ本はジャンルに分けてレイアウトしており、小説や図鑑、写真集など幅広い種類のラインアップが魅力的。
下北沢らしい、「音楽」や「演劇」といったジャンルの本もレイアウトされていました。
ここには映画にまつわる本が並ぶ
同店スタッフが厳選するという本たちは、大手の本屋に並ぶようなベストセラーよりも、少しニッチで奥深いものが多いのも特長。さらに読書の時間を豊かにしてくれる雑貨類も取り扱っており、何時間でも過ごせそう。ビール片手に背表紙を眺めていれば、きっと掘り出し物が見つかるはずです。
店内の本棚や家具は購入可能
ほかにも、同店ならではのこだわりや特徴がたくさん。例えば整然と本が並べられたこれらの本棚は北欧のヴィンテージ家具で、本棚の販売も行なっているのだとか。実際に本が並ぶ姿を検討材料にできるため、購入して自宅やオフィスに置いたイメージがつきやすいのもメリットです。
販売しているヴィンテージ本棚にはタグが付いている
ところどころに据えられた椅子も同様。1950〜70年代に北欧で造られたヴィンテージ家具がほとんどで、それぞれが1点ものです。椅子であればひとつひとつ座り心地が違うため、座ってお気に入りを探すのもいいですね。
カウンター席の椅子もヴィンテージもの
毎夜20時からゲストを呼んだ本にまつわるイベントを開催
夜に足を運ぶなら、毎夜20時から開催するイベントもぜひチェックしておきたいところ。作家によるトークイベントを行なったり、本好きたちが集って本について語り合ったり。本を持って、お酒を飲んで、のんびり想いを語り合う贅沢な夜のひとときを過ごせます。
店内奥に設けられたスペースでイベントが開かれる
イベントのテーマや内容、ゲストは毎日異なるため、気になるイベントがないかぜひ公式HPよりチェックしてみてください。いずれも事前申し込み制(有料)のため、気になるイベントがあれば早めに申し込むのがベター。新しい人や本との出会いが生まれるかもしれません。
お気に入りの一冊を探してみては
2.深夜24時までオープン。「tagcafe」で味わうお酒とスイーツ
下北沢駅チカの飲食店でお酒を飲みながら夜の時間を過ごしたものの、このまま帰るのはなんだかもったいない…そんな時、下北沢駅南口から徒歩約1分半の場所に位置する「tagcafe」に訪れてみるのはいかがでしょうか。
若者の多い下北沢では営業時間が早くても夜22時までというカフェが多く、夜23時までオープンしているというカフェも点在しています。その中でも、tagcafeは深夜24時までオープンしているため、ディナータイムに利用するのはもちろん、飲み屋で食事を楽しんだ後の2軒目として足を運ぶのにもぴったりなカフェなんです。
下北沢駅から徒歩約1分半。路地裏のビルにtagcafeは立つ
カフェならではのオリジナルメニューが夜も楽しめる
同店の魅力のひとつは、カフェならではの洋風メニューが豊富に揃っていること。おつまみにぴったりな「ちょこっとデリ」は、皮付きポテトやエビのフリッターなど全9品のメニュー(各単品600円)から好きなものを3つとドリンクを選ぶと、デリメニューがそれぞれ500円、400円、300円と100円引きになっていくという仕組みです。おトクに料理が楽しめるとあって人気のメニューなんだとか。
ビールをはじめとしたアルコール類も多く取り揃えており、ちょっと飲み足りないという人や、軽く1杯お酒を嗜みたいという人にもおすすめです。
数量限定の「本日のオススメデリ」は3種類盛り合わせで1,000円
ほか、ディナーにちょうどいいパスタやピザなどといった単品メニューも揃うほか、ドリンク(アルコール可)とデザートが付いた「ディナーセット(1,400円)」も日替わりで用意。しっかり食事を楽しみたいという人も大満足です。
奥から「鶏のからあげ(油淋鶏ソース)」「新生姜のハムサラダ」「揚げニョッキのトマトソースがけ」
ケーキやコーヒーもクローズまで用意
深夜24時まで営業していながら低予算で、オープンからクローズまで通して自家製ケーキが注文できるのも同店ならではのポイント。口どけがよく濃厚な「生チョコ ガトーショコラ(500円)」など、こだわりのスイーツは500〜600円ととってもリーズナブルです。
オーナーこだわりの香り豊かなサイフォン式コーヒーも終日注文可能なため、コーヒーとスイーツでお酒を楽しんだ夜を締めるのもいいですね。ホットコーヒーはブレンドだけでなく、それぞれの豆の味と香りをしっかり味わえるストレートで提供。シーンや気分に応じて飲み分けてみてはいかがでしょうか。
「マンデリン」「ブラジルNO.2」などストレート豆を揃える
恋人とのディナーにカフェでほっこりと過ごすのもよし、友人との飲みの帰りのもう1軒として利用するのもよし。もちろんWi-Fiも完備しているため、おひとりさまで仕事をしながらディナータイムを過ごすのもよし。
店内の絵やカウンター上部の黒板は、イラストレーターが手がけたもの
夜の下北沢のさまざまなシーンで利用できる同店は、一度足を運べばその居心地の良さに虜になってしまうこと間違いありません。
3.「下北沢ナイトマーケット」でショッピングを楽しむ
下北沢駅から徒歩約1分。週1回ほどのペースで開催されている「下北沢ナイトマーケット」をご存知ですか?京王線の高架下に、2016年に突如として現れた金網フェンスで囲われたスペース。これが、下北沢ナイトマーケットの会場でもある「下北沢ケージ」です。
金網で囲われたフリースペース「下北沢ケージ」
下北沢駅周辺のリニューアルに伴い、各所で工事が連日行われている同エリア。下北沢ケージは、工事によって生まれた空白の期間に下北沢の街を盛り上げる新しい空間を生み出そうと誕生した、期間限定の休憩・イベントスペースです。
高く囲われた金網のケージの横にはアジア料理を提供する屋台酒場「ロンヴァクアン」が併設され、ビールやアジア料理を片手にケージでのんびりと過ごすことができます。カラフルなチェアやテーブルは、まるでベトナムの路面店を彷彿とさせるテイストが印象的。下北沢の雑多な雰囲気にマッチしています。
アジア料理やビールを楽しめる「ロンヴァクアン」
ケージの中にはカラフルな椅子やテーブルが並ぶ
海外雑貨や古着などが購入できる「下北沢ナイトマーケット」
今回ご紹介するのは、週に1回ほどのペースで開催している「下北沢ナイトマーケット」。10以上のお店が集い、世界各国から買い付けた雑貨や古着、ハンドメイド雑貨などを野外で販売しています。下北沢ナイトマーケットは17時〜22時まで。この日は12店舗が集まっていました。
下北沢らしい雰囲気を持つこのマーケットについて、主催者の桜木さんに話を伺いながらその魅力を探っていきましょう。
オープンスペースのため通行人が立ち寄り賑わいを見せる
すっかり日も落ちた20時ごろに足を運ぶと、ちらほらと通行人が足を止めて下北沢ナイトマーケットを覗いています。この「ふらりと足を止められる」というところも、下北沢ケージでマーケットを開催する理由のひとつなのだとか。
「下北沢は独自の文化が根付いたサブカルチャーの街ですが、ライブ会場や劇場も初めての人はちょっと入りづらかったりしますよね。下北沢ケージはふらりと立ち寄って溜まれるような、広くオープンなスペースにしたかったんです」と桜木さん。ナイトマーケットにもその思いは反映されており、ケージを囲うフェンスの外、路面にそれぞれのお店が構えています。店舗数が多い時はケージの中までスペースを設けることもあるそう。
ロンヴァクアンでビールを買って、飲みながらマーケットを覗く。気構えすることなくふらりと立ち寄れます。
ロンヴァクアンもカジュアルで開けた空間
多彩な店舗が集うこの日だけの空間
カラフルな雑貨や古着が並ぶ下北沢ナイトマーケット。この日のお店を少しだけご紹介します。
モロッコ雑貨を取り扱う「little fatima」
こちらはモロッコ雑貨を取り扱っているお店。オーナーが年に数回モロッコに足を運び直接買い付けたという雑貨がずらりと並びます。人気のバッグやミントティーグラス・ポットはほとんど売れてしまったようで、残るは店頭に並ぶものだけ。イスラムの装飾文化を取り入れたカラフルでエキゾチックなモロッコ雑貨は、なかなかお目にかかれない代物ばかりです。
インド雑貨やヘナアートを扱う「Chiinii」
続いてお邪魔したこちらは、インド雑貨を取り扱っているお店。中でも注目はオーナーがその場で施すヘナアートです。インドでは「幸運を呼ぶおまじない」として日常的に描かれているボディペイントで、ヘナという植物を染料にしています。描いたヘナアートは10日〜2週間ほどで自然と消えるため、日本では「消えるタトゥー」としても親しまれています。
オーナーの瀧さんは数年間インドで修行をしその技術を身につけ、今では何も見ずにおよそ10分〜20分程度で簡単な模様は描けてしまうそう。彼女のおしゃれなアートはこちらからもチェックできますよ。
すらすらとヘナアートを描く
こちらは、絞りの布を使って作ったターバンなどを販売しているハンドメイドショップ「一粒」。
絹の絞りターバン(大人用3,800円、子供用3,000円)
絶妙な染色技術で優しく鮮やかな発色を実現した絹を使って作るターバンは、吸水性・放湿性に富み、夏でも蒸れないのが特徴なんだとか。絞りという特性から伸縮性にも富んでいて、長時間着けても頭を締め付けず、ずれる心配もありません。
購入したターバンは頭にフィットするようにゴムを調整してくれるほか、オーナーに相談すれば、自分に一番似合うターバンのカラーを選んでくれますよ。
花びらをそのまま使ったボタニカルジュエリー
その隣には、本物の花や花びらを使って作るアクセサリーショップ「Aromariage」が。乾燥させた花や花びらを樹脂でコーティングし、ピアスやネックレス、箸置きなどの小物などにして販売しています。
いずれも、鮮やかな花びらの色がそのまま残っているのがステキ。花を急速に乾燥させることで色が抜けずに鮮やかな状態でドライフラワーになるのだそう。すべて本物の植物を使っているため、同じ形がひとつとしてないのも特別感がありますね。
ほかにも多彩なお店が集っています。
愛らしい恐竜の置物
恐竜モチーフの雑貨を多く扱う個性派ショップ「&CHAOS」や、
アメリカの本物のカジノチップを使って作るアクセサリー
アメリカンヴィンテージアイテムを取り入れたアクセサリーなどを販売する「KITTEN」、
リーズナブルな古着も手に入る
2,000円台という安さで掘り出し物の古着に出会えるショップ「rebirth」など、紹介しきれないほど、どのお店も個性的で魅力に溢れていました。
桜木さんに下北沢ナイトマーケットの魅力を伺ったところ、「フランクな各店舗のオーナーたちとのおしゃべりを楽しんだり、一点ものの海外雑貨やハンドメイド雑貨、古着を探し当てたりと、自由気ままに下北沢らしい夜を楽しめますよ」とのこと。
下北沢マーケット目当てに足を運ぶのはもちろん、夜のデートに待ち合わせに、友人との飲みの帰りにふらりと立ち止まってみるのにもぴったりです。
下北沢ケージは期間限定で設けられたスペースのため、残念ながら2019年9月末で終了しました。
お気に入りのスタイルで下北沢の夜を楽しもう
しっぽりと読書に明け暮れるもよし、下北沢ナイトマーケットで買い物を楽しむもよし、カフェで夜遅くまでのんびりと飲むのもよし。友人たちはもちろん、おひとりさまでも気軽に足を運べる夜のスポットが下北沢にはたくさん揃っています。お好みのスタイルで、20時以降の夜の下北沢を思う存分満喫してくださいね。