三社祭とは
2021年の三社祭
三社祭の神輿
三社祭の始まり
三社祭の基本情報
まとめ

日本でも有数の観光地・「浅草」。そんな浅草が一体となって盛り上がるのが「三社祭(さんじゃまつり)」です。浅草神社を中心に3日間行われる三社祭。開催期間中の3日間で、約180万人が浅草の町を訪れます。

多くの人々で賑わう三社祭ですが、どんな見どころがあるのでしょうか。今回は、三社祭で行われる行事や歴史、2021年の開催日程について紹介していきます。

三社祭の中心地、浅草神社を詳しく知りたい方はこちら↓
【浅草神社】って一体なに?浅草寺との深い関わりもご紹介

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【浅草神社】って一体なに?浅草寺との深い関わりもご紹介 混同しがちな浅草神社と浅草寺ですが、実は違う建造物。この2つの寺社は切っても切れない縁があります。3人の神様が祀られていることから、三社様と呼ばれる浅草神社。下町・浅草を盛り上げる三社祭が有名なスポットを紹介します。

神社・寺

三社祭とは


三社祭は浅草神社の例大祭

例年、5月の第3金・土・日曜に行われる「三社祭(さんじゃまつり)」。東京・浅草にある「浅草神社」の例大祭です。例大祭とは神社で1年に1度行われる最も重要な祭りのことで、多くの場合は神社にゆかりのある日が祭りの日に定められます。

三社祭と呼ばれているのは、浅草神社に祀(まつ)られている3人の神様によるもの。師真中知(はじのあたいなかとも)、檜前浜成(ひのくまはまなり)、檜前武成(ひのくまたけなり)という3人の神様が、浅草寺を建てるのに貢献したとして浅草神社に祀られています。

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【浅草寺】下町情緒あふれる浅草を満喫する観光ガイド

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【浅草寺】下町情緒あふれる浅草を満喫する観光ガイド 都内最古の寺「浅草寺」。東京浅草に位置し、その歴史は1400年にも及びます。仲見世通りや雷門は古き良き江戸情緒を味わえる下町のシンボル。今回は国内外から年間3000万人が訪れる、都内随一の観光スポット浅草寺の歴史や見どころを紹介します。

神社・寺

浅草神社は元々、三社権現社(さんじゃごんげんしゃ)として建立されました。その名残から、三社祭という名前がついています。三社祭は、江戸の風情を残しつつ華やかに神輿(みこし)が渡御(とぎょ)する日本を代表する祭礼の1つ。渡御とは、神輿が出かけていくことを指します。

三社祭は3日間にわたり斎行され、毎日異なる祭事を実施するので見どころがたっぷり。3日とも浅草を訪れ三社祭を全て堪能するのか、1日だけ行きたい日を選んで三社祭を楽しむのか。あなたにあった楽しみ方ができる行事です。

三社祭初日


三社祭のお囃子屋台

三社祭の初日に行われるのは、「お囃子屋台(おはやしやたい)」をはじめとした「鳶頭木遣り(かしらきやり)」や浅草の各舞などで編成された「大行列」。浅草の町に祭礼の始まりを告げます。

また、三社祭で浅草神社の神事として踊られるのが「神事びんざさら舞」。田植え行事が芸能化されたもので、現在は東京都の無形民俗文化財に指定されています。

五穀豊穣や悪霊退散を願い三社祭で行われる、浅草神社の神事「神事びんざさら舞」。紅白の紙を散らして籾撒き(もみまき)に見立て、編木(さらさ)という楽器で音を奏でることで願いを込めます。さらに獅子舞も合わさることで、子孫繁栄や無病息災も祈願されます。

三社祭2日目


三社祭で神輿が担がれる

三社祭の2日目に行われるのは「町内神輿連合渡御」。全部で44ヶ町ある氏子(うじこ)町の約100基の神輿が浅草神社の境内に集合し、1基ずつお祓い(おはらい)を受けて町内へと繰り出します。氏子とは、同じ地域に住んでその地の氏神様を信仰する人々のこと。その氏子が住んでいる地域が氏子町です。

三社祭最終日


三社祭の一之宮

三社祭最終日の3日目には、浅草神社の本社神輿である「一之宮」、「二之宮」、「三之宮」の3基の神輿が町内に繰り出します。早朝に行われる「宮出し」によって浅草神社の境内から担ぎ出された本社神輿が、日中に各氏子町を三方面に分かれて渡御。日没後、浅草神社の境内に戻る「宮入り」を迎えて三社祭が終わります。

三社祭の中でも、最終日に行われる本社神輿の渡御はメインイベント。一度につき約100人ずつが交代で神輿を担ぎ、担ぎ手と観衆の熱気により浅草一帯が最高の盛り上がりを見せます。

浅草の町がお祭り一色に染まる三社祭。浅草神社で各神事が行われるだけでなく、境内や神楽殿において様々な舞踊が披露されます。

三社祭の期間中は江戸風情が残る下町・浅草が1年で最も活気付くといわれ、三社祭は東京の初夏を代表する風物詩の一つ。三社祭が開催されるのは1年のうちで3日間だけなので、逃さないようにご注意ください。

2021年の三社祭


2021年の三社祭は開催される?

例年であれば5月の第3金・土・日の3日間で開催される三社祭ですが、2020年は新型コロナウイルスの影響により10月に延期。2021年の開催の有無や日程はどうなるのでしょうか。

2021年の三社祭は、5月15日と16日の2日間で開催されることが決定しました。700年以上の歴史を持ち、例年と同様の斎行形態で開催を願う声もあった三社祭。2021年は例年と異なり、本社神輿1台のみを台車に載せて氏子町を巡回する形での開催となります。

三社祭の神輿


三社祭の二之宮には檜前浜成が乗り移る

現在、三社祭で使用される浅草神社の本社神輿は3基。祭礼の際には、一之宮には土師真中知(はじのあたいなかとも)、二之宮には檜前浜成(ひのくまはまなり)、三之宮には檜前武成(ひのくまたけなり)の御神霊をそれぞれ移して渡御します。ちなみに、神輿は「1基」「2基」と数えます。

戦前の浅草神社にあった本社神輿は、徳川家光によって寄付された3基とそれらを保存するために新調した3基、さらに氏子町会から寄付された1基の合計7基。いずれの神輿も戦火により焼失してしまいました。

現在の本社神輿は、一之宮と二之宮が1950年、三之宮が1953年に氏子により奉納されたものです。いずれも胴が細く、屋根の四隅にある蕨手(わらびで)が大きい近代的な造り。一之宮の頭には鳳凰(ほうおう)、二之宮と三之宮には擬宝珠(ぎぼし)が飾られています。


三社祭の三之宮には擬宝珠が飾られている

また戦前に氏子町会から寄付された神輿は、元々は町神輿。あまりの重さから町会で担ぐ人がいなくなり、浅草神社へ奉納されたそうです。

祭礼の際は東照宮の御神霊を移し、浅草神社の四之宮として担がれていました。重いといっても他の3基の本社神輿に比べると軽く、取った異名は「暴れ神輿」。他の本社神輿よりも軽くて動きやすく、担ぎ手がわざと乱暴に担ぐこともあったためその名がつきました。

ところで、神輿が渡御している時に荒々しく揺さぶられているのを目にしたことはありませんか?「神様の御神霊が移されているのに、激しく揺らしていいの?」と思うかもしれませんが、あれは神輿に宿った神様の「魂振り(たまふり)」を行うため。

魂振りとは神様の霊威を高めるために行うもので、魂振りによって豊作や豊漁、疫病退散がなされると信仰されています。神輿は激しく振り動かす方が良いということですね。

三社祭の始まり


舟祭が行われていた隅田川

700年以上の歴史を持ち、浅草に初夏の訪れを告げる三社祭。その起源は、1312年に行われた「舟祭」であるとされています。当時、舟祭が行われていたのは3月17日と18日の2日間。3月18日は檜前浜成と武成の兄弟が、浅草寺に祀られている観音像を見つけた日です。

当時は丑(うし)、卯(う)、巳(み)、未(ひつじ)、酉(とり)、亥(い)の1年おきに例大祭を実施。浅草寺も一体となった祭りで、「観音祭」または「浅草祭」とも呼ばれていました。

現在の三社祭のように本社神輿を担いで氏子町を渡御することよりも、各町から繰り出された山車(だし)が中心。行列の勢いと絢爛(けんらん)さを競い合ったそうです。山車は神輿と違い、台車に載せた状態で引っ張って移動させます。

祭礼当日の3月18日の早朝、山車を中心とした祭礼行列が集合。浅草神社の境内に入って観音堂に安置された本社神輿の前に参詣した後、各町が芸能を演じ二天門を出てそれぞれの町へと帰っていきました。


舟祭で担がれた本社神輿

これが終わると神輿三基を本堂から下ろす「お堂下げ」が行われ、一之宮を先頭に浅草御門(現・浅草橋)の乗船場まで移動。舟に神輿をのせて浅草川(現・隅田川)を漕ぎ上がり、駒形から上陸して浅草神社に担いで帰ったとされています。

この舟祭は江戸時代末期まで実施したものの明治時代に入って廃絶。昭和時代に一度だけ実施されましたが、明治5年以降は現在のように5月17日と18日に神輿の渡御が行われています。

2012年3月には三社祭が始まって700年を祝い、「舟渡御(ふねとぎょ)」という形で舟祭を開催。浅草誕生と浅草寺建立の縁起に基づく仏事・神事として盛大に斎行されました。

三社祭の基本情報

開催日程:2021年5月15日、16日
※新型コロナウイルス感染拡大により、中止となる場合があります。
アクセス(浅草神社):銀座線「浅草駅」から徒歩約7分 / 都営地下鉄浅草線「浅草駅」から徒歩約7分
住所(浅草神社):〒111-0032 東京都台東区浅草2-3-1
電話番号(浅草神社):03-3844-1575
公式サイト:三社祭

浅草が一体となる三社祭

今回は、浅草神社を中心として行われる三社祭を紹介しました。日本を代表する祭礼の1つである三社祭。3日間にわたって開催され、それぞれ違った楽しみ方ができます。700年以上の歴史を持つ三社祭は、江戸の風情が残る下町・浅草が一体となるイベント。盛り上がる町の熱気を感じに、ぜひ浅草を訪れてみてはいかがでしょうか。