花火の種類
花火玉について
花火の豆知識
まとめ

日本の夏の風物詩「花火」。家族や友人などと気軽に楽しめるものから、花火大会で見られる大迫力なものまで様々な種類が存在します。花火を見た際に、「あれ?なんか形が違う気がする」と思ったことのある人もいるのではないでしょうか。

今回は、意外と知らない花火の種類や特徴、豆知識を紹介します。花火の種類を知ることで、新たな楽しみ方ができるはずです。

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大迫力の【日本三大花火大会】をまとめてご紹介!

秋田県 < 角館・大曲

大迫力の【日本三大花火大会】の歴史と見どころ解説! 日本の夏の風物詩「日本三大花火大会」。大迫力の打ち上げ花火が魅力の日本一のイベントです。今回は、秋田県の大曲の花火、茨城県の土浦全国花火競技大会、新潟県の長岡まつり大花火大会の歴史と見所を解説。今年はどこに行こうか迷っている人必見です。

花火・祭り

花火の種類

音と光で多くの人を魅了する花火。身近に楽しめるものや花火大会で目にできるものなど、その種類は豊富です。そんな花火の種類は大きく分けて、「打上花火」、「仕掛け花火」、「玩具(おもちゃ)花火」の3種類。それぞれについて詳しく紹介していきます。

打上花火


打上花火は最も有名な種類

花火大会の主役である「打上花火」。火薬を球状にした「星」と呼ばれるものを、「玉」という紙製の球体に詰めて打ち上げる種類の花火です。打上花火は大きく分けると2種類。玉の構造によって「割物(わりもの)」と「ポカ物」に分けることができます。

割物は、玉が破裂する際に星が球形に飛び散る種類のこと。丸くて美しい割物は、日本を代表する花火です。星を四方八方に飛ばすために使われているのは「割火薬」という火薬。割物の場合は、強い割火薬が使用されます。

もう一方のポカ物は、玉がポカっと上空で割れて中に詰められた星が落ちていく種類。ポカ物には不規則な動きをする種類から、星にパラシュートのようなものをつけて空からゆっくり落ちるような種類もあります。

ここでは打上花火の中で代表的な7種類を紹介します。

菊(割物)


菊は代表的な花火の種類

古くからある日本の代表的な花火「菊」。「菊先(きくさき)」という名前も付いていて、「菊花火なら聞いたことがある」という人もいるかもしれません。玉が割れた後、星が尾を引いて放射状に飛び散ることで夜空に描き出される菊の花。花びらの先の色が変化するものは「変化菊」と呼ばれます。

牡丹(割物)


牡丹は尾を引かないのが特徴的な花火

菊と並んで日本を代表する花火「牡丹(ぼたん)」。菊と同様に丸く開きますが、尾を引かないのが特徴です。光の点のように広がっていく牡丹。尾を引くための火薬層がないため、尾を引くことがありません。牡丹の中でも、火薬にマグネシウムなどを使った明るい種類を「ダリヤ」と呼びます。

冠(割物)


冠は長時間燃える種類の花火

星が比較的長い時間燃える「冠(かむろ)」。開いてから大きく流れ落ちて、地面近くで消える種類の花火です。割火薬の強さを弱くすることで、破壊力を小さくするのが特徴。昔はおかっぱ頭のことを「かむろ」と呼んだことから、おかっぱ頭にいているこの花火に「冠」という名前が付きました。

型物(割物)


型物はハートなどの様々な形が描かれる

光の点や線によってハートやスマイル、蝶などが描かれる「型物(かたもの)」。文字を描くこともできるので、夜空にメッセージを浮かび上がらせることもできます。技術の発展とともに、より立体的に見える型物も増加。職人の知識と絶え間ない努力が感じられます。

柳(ポカ物)


柳は上空から光が降ってくるように見える

玉が割れてから、上空から光が落ちてくる「柳」。花火の軌跡が、枝の垂れ下がった柳のように見えることから名付けられました。色のついた種類は「彩色柳」と呼ばれ、落ちてくる時に色が変化する種類もあるそうです。

蜂(ポカ物)


蜂は音や動きが不規則な花火の種類

開く際に火花が飛び散らず、まとまった状態で四方八方に動く花火「蜂」。玉が割れた時に、火薬を詰めた紙の筒などがシュルシュルと回転する種類の花火です。不規則な動きと回転する時の音が蜂のようであることから、名前が付けられました。

スターマイン


花火が連続で打ち上げられるスターマイン

花火が連続で打ち上げられる「スターマイン」。花火大会のクライマックスやオープニングで打ち上げられることが多いです。数十発から多い時には数百発の花火が連続で打ち上げられる様子は、まさに圧巻の光景。色彩の美しさや豪華な演出により、一度見たら忘れられません。

スターマインは花火の種類というよりも、連続的に花火を打ち上げるプログラムのことを指します。

仕掛け花火

夜空に文字やイラストなどが浮かび上がる「仕掛け花火」。趣向を凝らした様々な仕掛けによって花火を演出し、打上花火と同様に花火大会を盛り上げます。職人の遊び心とアイデアが詰まった仕掛け花火は、そのバリエーションも豊富。特に有名な2種類の仕掛け花火を紹介します。

ナイアガラ


仕掛け花火で最も人気のナイアガラ

仕掛け花火の中でも人気の種類である「ナイアガラ」。世界三大瀑布(ばくふ)の1つ「ナイアガラの滝」がモチーフになっています。滝を流れ落ちる水のように夜空に広がる花火は、まるで光のシャワーのよう。水面に花火が反射することで、別世界のような空間が演出されます。

水中花火・水上花火


水中花火は半円状に開く種類

打ち上げ花火とは異なり、水面に半円状に開花する「水中花火」。船などの上で点火した花火を、水面に向かって打ち込むことで爆発させる種類の花火です。比較的浅い場所で爆発することで半円状に開花。花火には燃焼材が入っているので、水の中でも消えません。

水中花火とは異なり、あらかじめ船やいかだにセットしておいた花火を遠隔操作で点火する「水上花火」。爆発が水上で起こることで水の抵抗を受けないので、水中花火以上に美しい半円を描きます。

玩具花火


玩具花火は身近で楽しめる種類

線香花火に代表される「玩具(おもちゃ)花火」。手持ち花火と言われることもあり、家族や友人、恋人などと一緒に使ったことのある人も多いのではないでしょうか。煙が少ないことで、写真映えしやすい手持ち花火も多いそう。気軽に花火を楽しめる道具として使える玩具花火ですが、使う際にはルールを守るように気をつけましょう。

花火玉について

打上花火に欠かせない花火玉。一体どんな特徴があるのでしょうか。ここでは、花火玉の大きさや付けられる名前について紹介します。

花火玉の大きさ


花火玉の大きさは様々

花火玉の大きさは「号」を使って表され、1号の大きさは1寸(約3.3cm)です。花火玉のサイズは最も小さいもので2号。その他に3〜8号、10、15、20、30、40号があります。5号以上であれば、一発で打ち上げても鑑賞するのに迫力が十分であるとされています。

花火玉は大きくてもおよそ1mほどですが、2号玉でも開く花火の直径は約40〜50m。最も大きい40号玉では、花火の直径が約700mにもなります。

花火玉に付けられる名前


花火玉には職人が丁寧に名前を記す

花火玉には「玉名」という名前が付けられていて、全部で5つの項目から名前が付けられています。

1つ目は、「花火の種類」。先ほど紹介した菊や牡丹が花火の種類を表し、開いた時の色も種類と合わせて記されます。

2つ目は、「芯」という花火が開いた時の中心の様子を表すもの。花火が開いた時に中心と先の色が異なるのは、芯が入っているためです。


花火が上がる時の筋は昇曲によるもの

3つ目は、「昇曲(のぼりきょく)」という花火が上昇する間の様子を表すもの。打ち上げられた時に「ヒュー」と音がなったり、上がる途中で小さな花火が開いたりするのは、昇曲が付いているからです。

4つ目は、「光の筋の変化」を表すもの。花火が開いた後、色や光り方がどんな変化をするのかが記されます。花火の色が変化するのはこれが影響しているのですね。

5つ目は、「消え際の現象」を表すもの。花火が消える際に音がなったり、光が点滅したりといった現象が記されています。

花火の豆知識

ここまで、花火の種類や花火玉について紹介してきました。見る人を魅了する花火。ここではそんな花火に関する豆知識を紹介します。

花火師がこだわる「良い花火」の条件


良い花火の条件は4つ

一発ずつ全てがキレイに見える打上花火。実は花火師がこだわる良い花火のポイントが4つあります。

第1のポイントは「座り」。花火が開くタイミングのことです。玉が最高点に到達し、空中で一瞬静止した時に開くとキレイな円形の花火に。ダイミングがずれて開くと形が崩れ、「玉の座りが悪い」と言われます。

第2のポイントは「盆」。花火が開いた状態のことを指します。玉に詰められた火薬がずれたり、形がデコボコしたりしていると花火の形が崩れるそう。花火がキレイな円になると「盆が良い」と言われます。

第3のポイントは、「肩」。花火が開いた時に現れる光の筋のことです。肩が途中で消えずに真っ直ぐ伸びると、開いた時の形もキレイに。キレイな花火は「肩のはりが良い」と表現されます。

第4のポイントは、「消え口」。花火の消え方を指します。最も良いとされているのは、光の先が一斉に消えること。キレイに揃うと「消え口が揃っている」と評価されます。

花火を打ち上げる時の掛け声


花火が打ち上がった時の掛け声は美しさを競った名残

花火が打ち上がった時に、「たまやー」「かぎやー」という掛け声を聞いたことがある人もいるかもしれません。この掛け声は江戸時代に始まったもので、江戸で打上花火を作っていた「玉屋」と「鍵屋」というお店の名前が由来。当時は花火を見ていた人たちが、よりキレイだと思った方のお店の名前を叫んでいたそうです。

打上花火はどこから見ても同じ形


打上花火はどこからでも同じ形に見える

丸い形をした打上花火。実は横から見ても下から見ても、空の上から見ても同じように丸く見えます。これは球体の玉から、どの方向にも同じように星が飛び出すため。誰が見てもキレイな花火が見られるように、打上花火には工夫が施されているのですね。ただし型物のように開いた時の形が丸くない種類は、見る場所によって形が変わるそうです。

さまざまな種類の花火を楽しもう

今回は花火の種類について紹介しました。一言で花火と言ってもその種類はさまざま。夏の日本では、いくつもの種類の花火を目にすることができます。

「あの花火の種類は何だろうか?」なんて考えながら花火を見ると、より一層花火を楽しむことができそうですね。花火を見る際には、その美しさに魅了されるだけでなく種類や見え方にも注目してみてはいかがでしょうか。