【北海道】層雲峡温泉 氷瀑まつり
【北海道】支笏湖 氷濤まつり
【北海道】小樽雪あかりの路
【青森県】十和田湖冬物語
【岩手県】雪あかりinにしわが
【福島県】大内宿雪まつり
【新潟県】つなん雪まつり
【新潟県】灯の回廊
【新潟県】第75回 十日町雪まつり
【岐阜県】奥飛騨冬物語
【岡山県】恩原高原氷紋まつり
おわりに

冬の寒さがいっそう強くなる1月〜2月。雪国ではそんな寒くて雪が積もる時期を少しでも楽しめるようにと、さまざまな場所で「雪まつり」や「氷のまつり」が開催されます。

この記事では、全国11カ所で行われる個性豊かな雪&氷のまつりをご紹介します。迫力ある雪像や幻想的な雪灯篭の景色を見に、出かけてみてはいかがでしょう。

TOP写真:つなん雪まつり
※本記事は2024年1月時点の情報を元に作成しています。諸事情により最新の状況と異なる場合があります
※2025年1月、一部情報を更新しました

【北海道上川町】層雲峡温泉 氷瀑(ひょうばく)まつり

層雲峡温泉 氷瀑まつり

層雲峡温泉 氷瀑まつりの会場全景

層雲峡温泉 氷瀑まつり

ライトアップされた氷は幻想的で迫力もあります

「北海道冬の三大まつり」のひとつである「層雲峡温泉 氷瀑まつり」。約1万㎡もの広さの会場には、石狩川の自然を利用した氷柱や、氷の彫刻、氷の壁の部屋など、多くの見どころが集まっています。

夕方から開催されるこちらのまつりは、氷とカラフルなライトアップのコラボレーションが大きな魅力。その景観は「日本夜景遺産」にも登録されるほど見ごたえ十分。大自然の極寒の中で打ち上げられる恒例の花火も、毎年たくさんの来場者の感動を呼んでいます。

層雲峡温泉 氷瀑まつり 開催情報

●開催期間:2025年1月25日(土)〜3月9日(日)
●時間:17:00~21:30(最終入場21:15)
●場所:層雲峡温泉の特設会場(北海道上川町)
●公式サイト:層雲峡温泉 氷瀑まつり|北海道層雲峡観光協会
※編集部しらべ

【北海道千歳市】支笏湖 氷濤(ひょうとう)まつり

支笏湖 氷濤まつり

氷の造形物が並び、会場は異世界のよう

支笏湖 氷濤まつり

氷の壁が圧巻の「ビッグマウンテン」

環境省の公共用水域水質測定結果で何度も全国1位に輝いたほど水質が良好な「支笏湖(しこつこ)」では、毎年そのほとりで氷のまつりを開催。湖水をスプリンクラーで吹き付けて作った大小さまざまなオブジェが、訪れる人々を圧倒します。

昼は「支笏湖ブルー」と呼ばれる青が美しい景観を織り成し、夜は色とりどりのライトアップが幻想的な空間を演出。会場付近は温泉の名所でもあるため、温泉でゆったりと過ごしつつ、どちらの景観も楽しみたいですね。

支笏湖 氷濤まつり 開催情報

●開催期間:2025年2月1日(土)~ 2月24日(月祝)
●時間:10:00~20:00(ライトアップは16:30~20:00)
●場所:支笏湖温泉(北海道千歳市支笏湖温泉)
●公式サイト:千歳・支笏湖 氷濤まつり
※編集部しらべ

【北海道小樽市】小樽雪あかりの路

小樽雪あかりの路

小樽雪あかりの路・運河会場A。水面近くの「浮き玉キャンドル」や散策路の「スノーキャンドル」が小樽運河をあたたかく照らします(写真提供:小樽市)

小樽雪あかりの路

過去会場になったゴロダの丘(伊藤整文学碑広場)(写真提供:小樽市)

北海道観光に欠かせないスポットである港町・小樽では、ノスタルジックな街並みを活かしたイベントを開催。1週間の期間中、散策路沿いや運河の水面に約12万本ものキャンドルの火が灯ります。

キャンドルは、小樽市民や海外スタッフなどの2000名以上にも及ぶボランティアが、毎日ひとつひとつ設置して火を灯すそう。小樽の2月は平均気温が氷点下になるほどの寒さですが、オレンジ色のあたたかな明かりに包まれた街の景観からは、「人のぬくもり」を感じられます。

小樽雪あかりの路 開催情報

●開催期間:2025年2月8日(土)〜15日(土)
●時間:17:00~21:00
●場所:運河会場(浅草橋~中央橋)、手宮線会場(旧国鉄手宮線跡地)、小樽芸術村会場(小樽芸術村中庭)、天狗山会場(天狗山山頂)ほか市内各所
●公式サイト:小樽雪あかりの路
※編集部しらべ

【青森県十和田市】十和田湖冬物語

十和田湖冬ものがたり

ライトアップされた会場(写真:Amazing AOMORIフォトライブラリーより)

十和田湖冬物語

キャンドルで照らされた十和田湖畔・御前ヶ浜の「乙女の像」

「十和田湖冬物語」は、景勝地として有名な十和田湖のほとりで実施される冬のまつり。2025年で27回目の開催となる冬の定番イベントで、「冬花火」や屋台村「雪灯り横丁」、週末に開催される北東北の郷土芸能のパフォーマンス「冬の国境まつり」、スノーアクティビティなどを毎日楽しめます。

夏のイメージが強い花火ですが、空気が澄み切っている冬の夜空では、より色鮮やかに見えるのだとか。予約制で申し込める「メッセージ花火」で大切な人へ思いを伝えれば、一生の思い出が作れそうです。

十和田湖冬物語 開催情報

●開催期間:2025年1月31日(金)~2月24日(月祝) ※火・水曜は定休
●時間:
 平日……16:00〜20:30
 土日祝……11:00〜21:00
●場所:十和田湖畔休屋 多目的広場(青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋486)
●関連サイト:
 ・十和田湖冬物語
 ・第27回十和田湖冬物語2025|十和田市
※編集部しらべ

【岩手県西和賀町】雪あかりinにしわが

西和賀の雪あかり

雪灯籠と影絵が幻想的です

2015年・西和賀の雪あかり

2015年の雪あかり(写真提供:岩手県観光協会)

岩手県の最西端にある西和賀町は、個性豊かな温泉が楽しめる地で、県内有数の豪雪地でもあります。雪に閉ざされる西和賀町を、あたたかなオレンジ色のあかりで包むのが「雪あかりinにしわが」。

JR北上線ほっとゆだ駅前をメイン会場として、町内全域29の地域で作られる雪像や雪灯籠に、ロウソクの火が灯ります。1日限りのあたたかな光に包まれた雪深い温泉郷の景観は、ほかに代えがたい特別感があります。

雪あかりinにしわが 開催情報

●開催期間:2027年2月8日(土)
●時間:17:30~22:00頃
●場所:JR北上線ほっとゆだ駅前(岩手県和賀郡西和賀町川尻40地割)、西和賀町内全域
●公式サイト:雪あかり in にしわが
※編集部しらべ

【福島県下郷町】大内宿雪まつり

大内宿雪まつり

街道沿いに雪で作られた灯籠が並びます

大内宿雪まつり

雪の灯籠は住人たちによる手作り

南会津市の「大内宿」は、江戸時代に宿場町として発展しました。そして400年の月日が経った今もなお、茅葺き屋根の家々が並ぶ町並みが残っており、国指定の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

そんな情緒あふれる町で行われる冬のイベントが「大内宿雪まつり」。期間中は、手作りの雪灯籠や打ち上げ花火が、雪に覆われた町並みをノスタルジックに照らします。

まつりは「御神火戴火 神事・行列」や「よさこい演舞」などの見どころもたくさん。そば早食い競争などユニークなイベントもありますよ。

大内宿雪まつり 開催情報

●開催期間:2025年2月8日(土)・9日(日) 
●時間:
 8日(土)……12:00~夜
 9日(日)……11:00~夕方
 ※ライトアップは2月7日(金)〜9日(日)の18:00~20:00
●場所:大内宿(福島県下郷町大内)
●関連ページ:
 ・大内宿観光協会
 ・大内宿雪まつり|旅東北
※編集部しらべ

福島県 < 会津若松・喜多方

大内宿の町並みを高台から見た様子

福島県【大内宿】のねぎそばとは?江戸以前から続く歴史&おすすめの食べ歩きなど紹介 江戸時代の宿場町の面影が残る「大内宿」。福島県会津若松に位置し、街道の両脇に30軒ほどの茅葺き屋根の民家が立ち並びます。そこはまるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。今回は茅葺き屋根の秘密や郷土料理、イベントを紹介します。

街並み

【新潟県津南町】つなん雪まつり

つなん雪まつり・スカイランタン

2012年から行っているスカイランタンの打ち上げ。2011年の長野県北部地震および東日本大震災の復興と鎮魂への願い、ひとりひとりの思いが込められています

つなん雪まつり・フィナーレの花火

スカイランタン打上げ時には花火も上がります

新潟県の最南端にある津南町では、雪を利用したアトラクションや露店などを楽しめる「つなん雪まつり」が冬の恒例行事。旅行情報誌『じゃらん』(リクルート)が2019年に発表した「行ってみたい冬の絶景スポットランキング」では1位を獲得しました。

特に注目なのは、スカイランタンの打ち上げ。2000個ものスカイランタンが、打ち上げ花火とともに夜空を明るく照らします。

ほかにもスノーボードのジャンプ大会「SNOWWAVE」や伝統芸能の演舞、スノーチューブライダー「GO!GO!SLIDER」など、心が躍るイベント・アクティビティが盛りだくさんのまつりです。

つなん雪まつり 開催情報

●開催期間:2025年3月8日(土)
●時間: 11:30~夜
 ※スカイランタン打ち上げは19:15
●場所:
 ・ニュー・グリーンピア津南(新潟県津南町秋成12300)
 ・大割野特設会場(新潟県津南町下船渡丁7996付近)
●公式サイト:つなん雪まつり!
※編集部しらべ

【新潟県上越市】灯の回廊

灯の回廊・細野地区

安塚区・細野地区の「おうこく茶屋」の様子

灯の回廊・縁結び神社

安塚区・円平坊地区の「えんむすび茶屋」の様子(写真:[公社] 新潟県観光協会)

新潟県上越市安塚区・大島区・浦川原区を中心に、上越市内各所で開催されるキャンドルイベント。期間中の2日間で約10万本ものキャンドルが何キロにもわたり、里山の沿道に灯されます。

「灯の回廊」の原型は、「安塚キャンドルロード」「大島雪ほたるロード」「うらがわら雪あかりフェスタ」など、各地域個別の名称で行っていた住民による手作りのイベント。2012年頃から「灯の回廊」という統一の名前で、地域をあげて開催するようになりました。

会場が広範囲にまたがっているので、車やシャトルバスを使ってあちこち巡ってみるのがおすすめ。安塚区のスキー場・キューピットバレイで同時開催される「山のうえ雪まつり」や、大島区・菖蒲会場(飯田邸)、安塚区の「おうこく茶屋(自然王国ほその村 六夜山荘)」、浦川原区「月影の郷」、牧区「ふるさと村茶屋(牧ふるさと村)」などの主要会場を目的地にすると回りやすいですよ。

灯の回廊 開催情報

●開催日:
 牧区・三和区……2025年2月15日(土)
 安塚区・大島区・浦川原区・高士区・名立区……2025年2月22日(土)
●時間:17:00〜21:00頃
●場所:上越市安塚区・大島区・浦川原区・牧区・三和区・高士区・名立区
●関連ページ:
 ・灯の回廊|上越観光Navi
 ・10万本キャンドルが照らす風物詩「灯の回廊」2月15日、22日の2日間開催!|YUKIGUNI JORNEY
※編集部しらべ

【新潟県十日町市】第75回 十日町雪まつり

十日町雪まつり・雪像

2023年・第75回雪の芸術展で新潟県知事賞を受賞した「竜虎相搏~リュウコアイウツ~」(写真提供:十日町市)

十日町雪まつり・屋台

過去のメインエリアの様子。2025年は20以上の飲食店が出店します(写真提供:十日町市)

「十日町雪まつり」は、今から約70年前の1950年に第1回が開催されたまつりで、「現代雪まつりの発祥の地」ともいわれています。まつりの原点になったのは、市民が雪でつくった作品を展示する「雪の芸術展」でした。

2025年も多数の個性豊かな雪像作品が市内の各地に展示される予定。ほかにも、さまざまな雪遊びの体験エリアや、あたたかいグルメが揃う飲食エリア、昔の雪国での生活体験ができる広場など、さまざまなブースが出店します。2日目の夜には花火の打ち上げも。大人も子ども楽しめること間違いなしです。

第75回 十日町雪まつり 開催情報

●開催期間:2025年2月15日(土)、16日(日)
●時間(メイン会場):
 15日(土)……10:00~21:00
 17日(土)……9:00~15:00
●場所:十日町市立西小学校グラウンド周辺(新潟県十日町市西本町1-365-1)ほか、市内各地のおまつりひろば
●公式サイト:十日町雪まつり
※編集部しらべ

【岐阜県高山市】奥飛騨冬物語

奥飛騨冬物語・平湯大滝結氷まつり

平湯大滝氷結まつり

北アルプスの麓の「奥飛騨温泉郷」は、5つの温泉地(平湯・福地・新平湯・栃尾・新穂高)の総称。冬季期間には、その全域で「奥飛騨冬物語」というイベントが開催されます。

自然に凍結した滝をライトアップした「平湯大滝結氷まつり」、神社の境内に明かりの灯ったかまくらが登場する「中尾かまくらまつり」など、景観の魅力が引き立つさまざまな催しで、冬ならではの絶景を堪能できます。

奥飛騨冬物語

●開催期間:2024年12月下旬~2025年3月下旬頃まで 
 ※開催期間は場所によって異なる
●場所:奥飛騨温泉郷(岐阜県高山市奥飛騨温泉郷)
●公式サイト:奥飛騨冬物語
※編集部しらべ

【岡山県鏡野町】恩原高原氷紋まつり

恩原高原氷紋まつり

恩原高原氷紋まつり・夜の注目イベントは花火とレーザーを使ったショー

こちらは、岡山県のスキー場で開催される中四国で最大級の雪遊びイベント。雪合戦大会や雪中宝探し、そり大会、早食い大会など、夢中になれる雪遊びのプログラムが目白押しです。

屋台ブースには、冷えて疲れた体をあたためる地元グルメや冬の味覚が集結。夜になると、レーザー光線を使った光のショーと5000発もの打ち上げ花火が雪原を色とりどりに照らします。

恩原高原氷紋まつり

●開催期間:2025年2月1日(土)
●時間:11:00〜18:30
●場所:恩原高原スキー場パノラマゲレンデ(岡山県鏡野町上齋原2037)
●関連ページ:第29回恩原高原氷紋まつり|鏡野観光局
※編集部しらべ

おわりに

全国の雪まつり・雪&氷のイベントを紹介しました。冬はどうしても出かけるのが億劫になりがちですが、住民が冬を楽しんで乗り切るために工夫を凝らしたさまざまな催しは、心を温めてパワーをくれるはず。

雪国だからこそ楽しめる冬のイベントに、ぜひ足を運んでみてください。

Text:きいろ/Erika Nagumo(灯の回廊) Edit:Erika Nagumo
Photo(特記ないもの):PIXTA