【茨城の滝】を代表する「袋田の滝」
有名な日本三大瀑布の一つ
滝に続く幻想的なトンネル
恒例の名物ライトアップ
アクセス
有名【茨城の滝4選】広大な自然を感じて
(大子町)滝行体験できる「月待の滝」
(大子町)国指定の名勝「生瀬滝」
(高萩市)紅葉の名所・花貫渓谷にかかる「不動滝」
(北茨城市)猿ヶ城渓谷を流れる名瀑「落雲の滝」
穴場【茨城の滝3選】知る人ぞ知る秘境の絶景
(常陸太田市)県北部の秘境を流れる「河鹿沢の雄滝」
(常陸太田市)歴史ある名湯とともに楽しめる「横川の下滝」
(常陸太田市)秘境の渓流に連なる5つの名瀑「生田の大滝」
さいごに

太平洋に面し深い山々に囲まれ、自然の魅力あふれる茨城。

都心からも近く、車や電車で手軽に訪問できるため、週末や休日には多くの観光客が訪れます。

豊かな水源に恵まれる茨城には、北部の山岳地を中心に美しい滝が数多くあることでも知られています。

この記事では全国でも名を知られる名瀑・袋田の滝をはじめ、自然の雄大さを感じられる人気の滝や、知る人ぞ知る秘境の名瀑を紹介。

滝の生み出す涼しげな空気や、自然が織りなす絶景に心癒やされることうけあいです。

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※掲載情報は2024年4月末時点のものです。荒天や災害によって、山道が通行止めや立ち入り禁止になることもあるため、訪れる際には必ずご自身で目的地周辺の最新情報をご確認ください

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世界遺産

【茨城の滝】を代表する「袋田の滝」

茨城の代表的な滝はどこかと問われたら、多くの方が思い浮かべるのが袋田の滝ではないでしょうか。

美しい自然の残る奥久慈の渓谷を豪快に流れ落ちる袋田の滝は、古くから見る人の心をつかんで離しません。

まずは袋田の滝を訪れる前に知っておきたい3つのポイントを紹介します。さまざまな魅力をもつ袋田の滝を、余すところなく堪能しましょう。

【袋田の滝 所在地】

有名な日本三大瀑布の一つ

夏の袋田の滝

夏の袋田の滝
茨城県北西部の大子町に位置する、高さ120m・幅73mの袋田の滝は、和歌山県の那智の滝、栃木県の華厳の滝とともに日本三名瀑と呼ばれ、全国にその名が知られています。

巨大な岩壁を4段に流れ落ちることから「四度(よど)の滝」とも呼ばれる袋田の滝。

新芽の萌える春や、水の音が涼を運ぶ夏、平安時代の歌人・西行法師が詩に詠んだ紅葉を楽しむ秋に、厳しい寒さで滝が結氷する「氷瀑」が見られる冬と、巨大な滝と周囲の自然が織りなす四季折々の風景は、訪れる人を魅了してやみません。

滝に続く幻想的なトンネル

袋田の滝を望む二つの観瀑台には、全長276mの袋田の滝トンネルを通って向かいます。

トンネル内を彩る照明は2023年の4月にリニューアルされたばかり。フルカラーLED照明を用いた空間演出が導入され、滝へと向かう道のりがより楽しいものになりました。

トンネル奥に設置されている第1観瀑台は滝つぼから10mほどの場所に設けられており、ダイナミックに跳ねる水しぶきや、響き渡る轟音を間近に鑑賞できます。

第1観瀑台からエレベーターで約50m上がったところに位置するのが第2観瀑台。三つあるデッキからは、4段にわたって流れ落ちる袋田の滝の全体像をじっくりと鑑賞できます。

恒例の名物ライトアップ

1999年に始まったライトアップは今や大子町の秋冬の風物詩となっています

1999年に始まったライトアップは今や大子町の秋冬の風物詩となっています
袋田の滝では毎年11月から翌年2月ごろまで、ライトアップイベント 「大子来人〜ダイゴライト〜」を開催しています。

滝へとつながるトンネルでは毎年異なるテーマに沿って装飾が施され、訪れる人々を楽しませます。

トンネルを抜けて観瀑台に着けば、眼前に広がるのは白一色で照らし出された雄大な袋田の滝。

漆黒の闇の中に浮かび上がる滝の姿は、二つの観瀑台やつり橋上から眺めることができます。

アクセス

公共交通で向かう袋田の滝へ向かう場合、まずはJR水郡線[袋田駅]を目指しましょう。

袋田駅からは茨城交通の路線バスに約7分乗車し、バス停[滝本]で下車後、滝川沿いの道を歩いて袋田の滝へと向かいます。

自動車の場合は、常磐自動車道[那珂(なか)IC]から50分ほど。袋田の滝周辺には無料の駐車場二つのほか、有料駐車場が複数あります。

紅葉シーズンは駐車場が満車になることも多いため、早めの到着がおすすめです。

【袋田の滝】
●住所:茨城県久慈郡大子町袋田3-19
●サイト:袋田の滝(大子町観光協会)
●アクセス:
(観瀑台まで)茨城交通バス[袋田の滝線]バス停[袋田駅前]乗車、バス停[滝本]下車後、徒歩約10分
●袋田の滝周辺のホテルや旅館:
 《楽天》袋田の滝 周辺のホテル・旅館
 《じゃらん》袋田駅のホテル・旅館・宿泊施設

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有名【茨城の滝4選】広大な自然を感じて

茨城には袋田の滝以外にも名の知られた美しい滝が多くあります。ここからは特におすすめしたい四つの滝をご紹介。

いずれの滝も自然豊かな渓谷に位置しており、ハイキングや紅葉狩りなどのアクティビティが楽しめるスポットばかりです。

自然のなかで体を動かしたいという方はぜひ訪れてみてくださいね。

(大子町)滝行体験できる「月待の滝」

月待の滝

月待の滝(写真:観光いばらきフォトライブラリー)
久慈川の支流・大生瀬川が作り出す、落差17m・幅12mの月待の滝。別名「裏見の滝」と呼ばれ、濡れることなく滝の裏に入れることでも知られています。

隣接するもみじ苑では、滝を眺めながら絶品の奥久慈産の玄そばや天然氷のかき氷が味わえるほか、滝行も受け付けています。

初心者向けコース利用料金には、オリジナルのバスタオルや道着、更衣室のレンタル料も含まれており、ふらりと気軽に滝行体験ができるのがうれしいですね。

【月待の滝】
●住所:茨城県久慈郡大子町川山
●サイト:月待の滝(大子町観光協会)
●アクセス:
(月待の滝まで)JR水郡線[常陸大子駅]からタクシーで約10分
●月待の滝周辺のホテルや旅館:
 《楽天》月待の滝 周辺のホテル・旅館
 《じゃらん》月待の滝周辺のホテル・旅館・宿泊施設

【月待の滝 所在地】

(大子町)国指定の名勝「生瀬滝」

生瀬滝

生瀬滝
袋田の滝を仰ぎ見るつり橋から、月居山 (つきおれさん)ハイキングコースを20分ほど歩くと現れる生瀬滝(なませだき)。

豪快な流れの袋田の滝とは対照的に、水の流れが幾筋も重なり白糸のように流れる優雅な姿は、袋田の滝とともに国の名勝に指定されています。

観瀑台から少し登った先には平安初期創建の月居観音堂があります。観音堂の前から一望できる奥久慈の山々や袋田の集落の風景は美しく、生瀬の滝を見るならぜひ訪れてほしいスポットです。

【生瀬滝】
●住所:茨城県久慈郡大子町大字小生瀬
●サイト:生瀬滝(大子町観光協会)
●アクセス:
(観瀑台まで)(観瀑台まで)茨城交通(袋田の滝線)バス停[袋田駅前]乗車、バス停[滝本]下車後、徒歩約30分
※2024年4月時点で月居山登山コース内の生瀬滝展望台への道は落石のおそれにより通行止め
●生瀬滝周辺のホテルや旅館:
 《じゃらん》生瀬滝(奥の滝)周辺のホテル・旅館・宿泊施設

【生瀬滝 所在地】

(高萩市)紅葉の名所・花貫渓谷にかかる「不動滝」

かつて河童が住んでいたという伝説が残されています

かつて河童が住んでいたという伝説が残されています
花貫渓谷駐車場から歩いてすぐの不動滝。落差約5mと大きな滝ではないものの、豪快な流れとエメラルドグリーンの水をたたえる滝つぼが印象的な不動滝は、どこか神秘的な雰囲気。

不動滝の位置する花貫渓谷は美しい景観で知られるハイキングスポット。花貫川沿いの木々が鮮やかに色づく秋には、せせらぎを聞きながらの紅葉狩りが楽しめます。

【不動滝】
●住所:茨城県高萩市中戸川
●サイト:不動滝(高萩市観光協会)
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)常磐自動車道[高萩IC]から車で約20分
●高萩IC周辺のホテルや旅館:
 《楽天》高萩IC周辺のホテル・旅館・宿泊施設
 《じゃらん》高萩市内のホテル・旅館・宿泊施設

【不動滝 所在地】

(北茨城市)猿ヶ城渓谷を流れる名瀑「落雲の滝」

落雲の滝

落雲の滝
猿ヶ城林道の脇道から谷底に降りた先に現れる落雲の滝は、深い森に囲まれた渓流を幾筋にも枝別れしながら流れる落差約12mの分岐瀑です。

落雲の滝のある猿ヶ城渓谷は北茨城市北西部の山間部に位置し、点在する滝や紅葉の美しさで知られるスポット。

滝を訪れる際は、林道に車を止めて徒歩で谷を降りる必要があるため、登山用の靴や服を準備しましょう。

【落雲の滝】
●住所:茨城県北茨城市関本町
●サイト:落雲の滝(北茨城市観光協会)
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)常磐自動車道[北茨城IC]から車で約35分
●北茨城IC周辺のホテルや旅館:
 《楽天》北茨城IC周辺のホテル・旅館・宿泊施設
 《じゃらん》北茨城市内のホテル・旅館・宿泊施設

【落雲の滝 所在地】

穴場【茨城の滝3選】知る人ぞ知る秘境の絶景

八溝山地・阿武隈山地の険しい山々が連なる茨城の北部には、知る人ぞ知る隠れた名瀑がひっそりと存在しています。

本格的な登山装備やオフロード車がないとアクセスが難しい滝もありますが、今回は自家用
車やレンタカーでのアクセスがしやすい滝を3つご紹介。

訪れる人の少ない秘境の滝を、静かに堪能したい方におすすめです。

(常陸太田市)県北部の秘境を流れる「河鹿沢の雄滝」

河鹿沢の雄滝

河鹿沢の雄滝
常陸太田市内の里美地区大菅町の梨木平地区は、美しい滝が密集する知る人ぞ知るエリア。

梨木平山村広場に車を停めて遊歩道を進むと、落差約10mを二段になって流れ落ちる河鹿沢の雄滝(かじかざわのおたき)が現れます。

雄滝から遊歩道をさらに100mほど下ると「河鹿沢の雌滝(めたき)」、さらに下流へと進めば「菅谷不動尊(すがやふどうそん)の滝」と、美しい滝が連続。

遊歩道を取り巻く森林も美しく、秋になると鮮やかな紅葉と滝の共演が楽しめます。

【河鹿沢の雄滝】
●住所:常陸太田市大菅町
●サイト:河鹿沢の雄滝(常陸太田観光物産協会)
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)常磐自動車道[日立北IC]から車で約30分
●日立北IC周辺のホテルや旅館:
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【河鹿沢の雄滝 所在地】

(常陸太田市)歴史ある名湯とともに楽しめる「横川の下滝」

横川の下滝

横川の下滝
常陸太田市北部、横川温泉近くの渓谷を流れる横川の下滝(しもたき)。落差約18mを2段にわたり流れ落ちる迫力ある滝の姿が、観瀑台や川原から鑑賞できます。

横川温泉は「美人の湯」として知られ、300年の歴史を持つ名湯。温泉旅館での日帰り入浴も可能なため、合わせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

【横川の下滝】
●住所:常陸太田市折橋町
●サイト:横川の下滝(常陸太田観光物産協会)
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)常磐自動車道[高萩IC]から車で約30分
●横川の下滝周辺のホテルや旅館:
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 《じゃらん》横川温泉のホテル・旅館・宿泊施設

【横川の下滝 所在地】

(常陸太田市)秘境の渓流に連なる5つの名瀑「生田の大滝」

生田の大滝

生田の大滝(写真:観光いばらきフォトライブラリー)
常陸太田市の山中に位置する隠れた名瀑が生田(おいた)の大滝。

生田集落をぬけて林道を2kmほど進んだ先にある駐車場に車を停め、沢沿いの遊歩道を歩くと、大滝をはじめとする大小さまざまな美しい滝が現れます。

駐車場から徒歩5分ほどの小滝、出合の滝を皮切りに、中滝、見返りの渕と続き、最後に現れるのが三筋に分かれて流れ落ちる落差25mの大滝です。

繊細な滝の流れが周囲の木々や苔と見事に調和しており、見る者の心を癒します。

【生田の大滝】
●住所:茨城県常陸太田市小中町
●サイト:生田の大滝(茨城県公式HP)
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)常磐自動車道[高萩IC]から車で約50分
●高萩IC周辺のホテルや旅館:
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 《じゃらん》高萩市内のホテル・旅館・宿泊施設

【生田の大滝 所在地】

さいごに

全国に名の知られる袋田の滝から知る人ぞ知る秘境の名瀑まで、茨城県内には自然の魅力を存分に楽しめる滝が数多くあります。

大自然のなかを流れる姿や滝つぼを跳ねる水しぶきに目をやりながら、響き渡る滝の音に耳を傾ければ、自然と心がリラックスしていくのが感じられると思います。

日々の生活や仕事の疲れを癒やしたい方は、記事で紹介した滝をぜひ訪れてみてくださいね。

Text:石井亮 Edit:Sakura Takahashi
Photo:PIXTA(特記ないもの)

参考:県・各市町村公式サイト