四国の中でもっとも広い高知県は、観光名所や見どころが盛りだくさん。高知市内はもちろんのこと、少し足を伸ばした仁淀川(によどがわ)エリアや奥四万十エリアも見逃せません。
この記事では3つのエリアに分けて、それぞれのおすすめモデルコースをご紹介します。歴史や雄大な自然が楽しめるスポット、高知ならではのローカルフードやお役立ち情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
TOP画像:仁淀川アウトドアセンター
10:15 ひろめ市場で休憩
ひろめ市場ではカツオのたたきや鯛めしなど、さまざまなグルメが楽しめます
土佐の味覚やお土産店などが約60店集まった、雨でも安心の屋根付き商店街です。市場の至る所にテーブルと椅子が置かれているので、好きなものを持ち寄って、みんなでわいわい食べるのがおすすめ。
●住所:高知県高知市帯屋町2-3-1
●公式サイト:ひろめ市場
12:40 桂浜
桂浜周辺は公園として整備されています
高知駅・高知城近辺からバスで40分程度のところにあり、弓形の白い砂浜と松の緑、海の碧さが美しい高知県を代表する景勝地です。丘の上には太平洋を眺める坂本龍馬像があり、月の名所としても知られる定番の観光地。
●住所:高知県高知市浦戸
●関連サイト:桂浜(高知市)
13:10 桂浜水族館
桂浜水族館の人気者はコツメカワウソ!(写真提供:桂浜水族館)
景勝・桂浜の浜辺に建つ、ローカル色あふれる小さな水族館です。土佐湾に生息する魚を中心に、トド・アシカ・ペンギン・カワウソなどさまざまな生き物を飼育展示しています。幻の魚といわれる「アカメ」の群泳は必見。思わず笑ってしまうユニークなPOPや、ツッコミどころ満載のお魚解説板も大人気。大人から子どもまで楽しめます。
●住所:高知県高知市浦戸778桂浜公園内
●公式サイト:桂浜水族館
14:10 高知県立坂本龍馬記念館
高知県立坂本龍馬記念館・新館の常設展示室(写真提供:高知県立坂本龍馬記念館)
桂浜公園の丘の上にある、坂本龍馬の生涯と歴史的偉業を伝える博物館です。新館では貴重な資料展示を通して、本館ではイラストや映像によって、龍馬や幕末史を楽しく知ることができます。常設展以外にも、年4回、龍馬や幕末に関する内容を中心に多彩な企画展を開催。
●住所:高知県高知市浦戸城山830
●公式サイト:高知県立坂本龍馬記念館
15:30 高知県立牧野植物園
牧野植物園は広大です。写真は牧野富太郎記念館 展示館(写真提供:高知県立牧野植物園)
日本人として初めて国内の植物に学名をつけた世界的植物学者・牧野富太郎博士の業績を伝える植物園です。高知市内、桜やツツジの仲間の名所「五台山」にあり、園内の3000種類以上の植物が四季を彩ります。
●住所:高知県高知市五台山4200-6
●公式サイト:高知県立牧野植物園
2. モデルコース② 〝仁淀ブルー〟を体感[仁淀川〜土佐湾コース]2泊3日・車あり
[1日目]高知市内を観光
[2日目]10:00 中津渓谷でトレッキング
中津渓谷を流れる仁淀川(によどがわ)は四国3大河川のひとつ。水が青く透き通ります
エメラルドグリーンともターコイズブルーとも呼べるような、仁淀川特有の神秘的な青は「仁淀ブルー」と呼ばれています。中津渓谷には、雨竜の滝、紅葉滝、竜宮淵、石柱など、特に「仁淀ブルー」が美しいスポットが点在。中津川に沿って続く約2.3キロメートルの遊歩道で、水の森を散策を楽しみましょう。
●住所:高知県吾川郡仁淀川町名野川
●関連サイト:中津渓谷(NIYODO BLUE!)
12:00 ランチ
中津川渓谷周辺のおすすめランチスポットはこちら
●いけがわ439交流館 山村レストランよさくらぶ
日替わり定食でガッツリ!
●茶農家の店あすなろ
沢渡茶(さわたりちゃ)や山菜を使った体に優しい御膳を
●レストランポンテ(中津渓谷ゆの森)
カツオのたたきやあめごの煮付けを定食やお弁当で
13:30 仁淀川アウトドアセンターでカヤック体験
インストラクターさんが付き添うので初めてでも安心(写真提供:仁淀川アウトドアセンター)
「仁淀ブルー」がもっともきれいな仁淀川上流域で、クリスタルカヤック体験ができます。どちらが上流かわからないほどゆるやかな流れのコースで、子どもから大人までゆったりと水上散歩が楽しめるスポットです。
●住所:高知県吾川郡仁淀川町長屋6
●公式サイト:仁淀川アウトドアセンター
16:00 佐川駅周辺で町あるき
旧浜口家住宅
旧浜口家住宅は休憩所として開放されています(写真提供:さかわ観光協会)
江戸中期から酒造りを営んだ浜口家の邸宅は、国の有形文化財にも指定されている貴重な建築物です。苔でおおわれた日本庭園も美しく必見。現在はカフェやお土産物屋として利用されています。
●住所:高知県高岡郡佐川町甲1472-1
●関連サイト:旧浜口家住宅(さかわのしおり)
旧竹村呉服店/雑貨と喫茶 キリン館
旧竹村呉服店。かつて城下町として栄えた佐川の町には伝統的な建物が数多く残ります(写真提供:さかわ観光協会)
幕末から明治初期に建てられた竹村呉服店の建物も、国の有形文化財に指定されています。現在はおしゃれな雑貨と喫茶のお店「キリン館」として営業。店舗のなかでは建物を支える梁や内蔵(うちくら)を見ることができ、外蔵(そとぐら)も自由に見学が可能です。
●住所:高知県高岡郡佐川町甲1300
●関連サイト:旧竹村呉服店(さかわのしおり)
[3日目]8:00 宇佐しおかぜ公園(ホエールウォッチング)
迫力あるクジラの姿を間近で見ることができます
宇佐しおかぜ公園は、高知市内や高知龍馬空港からもっとも近いホエールウォッチングの出航地です。現役漁師が船長をつとめる船に乗り、土佐湾をすみかとするニタリクジラやイルカの群れを間近で見ることができます。ホエールウォッチングのシーズンは 5月1日~10月31日まで。
●住所:高知県土佐市宇佐町宇佐橋田浜2752-7
●公式サイト:高知ホエールウォッチング宇佐
13:30 ランチ
宇佐しおかぜ公園周辺のおすすめランチスポットはこちら
● 萩の茶屋
浜焼きと焼肉の人気店!
●カフェ ニールマーレ
オーシャンビューの店内で創作ランチがいただけます
●宇佐もんや
うるめいわしなどの朝獲れ鮮魚を提供
15:00 酔鯨酒造 土佐蔵で酒蔵見学&カフェタイム
精米から搾り、保管まで全工程を行う工場。酒造りが行われるのは10月〜5月の間です(写真提供:酔鯨酒造)
高知の地酒を製造する酔鯨酒造の新工場「土佐蔵」で酒造りを見学。見学料500円(税込)で、無料試飲2杯とオリジナルお猪口がもらえます。見学コースのほかに、ノンアルコールスイーツが楽しめるカフェを併設。
●住所:高知県土佐市甲原2001-1
●公式サイト:酔鯨 土佐蔵見学
3. モデルコース③ 海と川の絶景が待つ川と海の絶景が待つ[四万十川方面コース]1泊2日・車あり
[1日目]高知市内を観光
[2日目]10:00 横浪黒潮ラインをドライブ
眼前に海と山を眺めながらの爽快ドライブ
横浪半島を東西に19キロメートルにわたって走るドライブコースの「横浪黒潮ライン」。リアス式海岸を形作る半島の道からは、県立自然公園に指定された風光明媚な景色や、太平洋と浦ノ内湾、四国山地などの風景が楽しめます。
●住所:高知県須崎市浦ノ内(帷子崎展望台)
●関連サイト:横浪黒潮ライン(須崎市観光協会)
11:00 鳴無神社(おとなしじんじゃ)
鳴無神社。本殿の天井には天女の舞の絵が描かれているそうです
海から入るように参道が伸びる「鳴無神社」は460年頃創建と伝わる歴史ある神社です。ご祭神は一言主神(ひとことぬしのかみ)。海上安全・漁業反映、五穀豊穣・産業繁栄、縁結び・子孫繁栄のご利益があります。
現在の社殿は1663年に再建されたもの。本殿・弊殿(へいでん)・拝殿の3棟と、社宝の鰐口(わにぐち=仏具の一種)が国の重要文化財に指定されています。
●住所:高知県洲崎市浦ノ内東分字鳴無3579
●関連サイト:鳴無神社(須崎市観光協会)
12:30 久礼大正町市場周辺でランチ
久礼大正町市場は昔ながらの商店街
新鮮な魚をはじめとする海や山のおいしいものが集まった、漁師町の商店街でお昼ごはん。露店のお母さんとの会話も楽しみのひとつです。港と漁師町の景観は国の重要文化的景観にも選定されており、街の散策もおすすめ。
●住所: 高知県高岡郡中土佐町久礼大正町6372
●公式サイト:久礼大正町市場
14:00 旧都築邸/古民家カフェ半平
古民家カフェ半平。旧都築邸は1902年(明治34年)に建てられ、戦後は半平旅館に。復元工事を経て現在に至ります(写真提供:四万十町観光協会)
旧都築邸は、実業家・都築半平の別邸として建築された県内でも貴重な建築物です。現在は館内公開されているほか、古民家カフェ半平(はんぺい)としても営業しています。築120年以上の歴史ある建物でいただくお抹茶は格別。
●住所:高知県高岡郡四万十町茂串町2-3
●公式サイト:旧都築邸(四万十町)
15:15 四万十川周辺でアクティビティ体験
四万十川ジップライン
360度四万十川の絶景が楽しめる四万十川ジップライン(写真提供:四万十とおわ)
清流・四万十川の上をワイヤーで滑空! 道の駅「四万十とおわ」のそばから乗る「四万十川ジップライン」は、目の前に広がる絶景と、身ひとつで飛ぶ爽快感が醍醐味。ワイヤーは2本並列なので2人一緒に体験できますよ。家族や友人と一緒に楽しむのにぴったりなスポットです。
※15分前までに受付と支払いが必要です。
●住所:高知県高岡郡四万十町十和川口40-1
●公式サイト:四万十川ジップライン
自転車を借りてサイクリング/四万十町昭和ふるさと交流センター
四万十町昭和ふるさと交流センター。レンタサイクルでサイクリングが楽しめます(要予約)
レンタサイクルを利用して、四万十川周辺の雄大な景色を味わいましょう。四万十川名物の沈下橋をめぐるのもおすすめ。ふるさと交流センターでは、ラフティングやカヌー体験、キャンプを楽しむこともできるので思う存分四万十川を満喫できます。
●住所:高知県高岡郡四万十町昭和671-2
●公式サイト:四万十町昭和ふるさと交流センター
四万十町昭和ふるさと交流センターの近く、四万十川の第二三島沈下橋
4. 観光列車「志国土佐 時代の夜明けものがたり」もおすすめ
ここまではバスや車を使ったモデルコースをご紹介しましたが、高知は列車の旅もおすすめ。
JR四国が運行する観光列車「志国土佐 時代の夜明けものがたり」に乗車すれば、ひと味違った列車旅が楽しめますよ。
車両は「クロフネ」と「ソラフネ」の2種。座席は窓向きと、90度向かい合わせの2種あります
「高知駅から窪川駅」の間と、「高知駅から奈半利駅」の間を運行している2両編成の観光列車「志国土佐 時代の夜明けものがたり」です。幕末の志士の軌跡をたどりながら、地元のこだわり食材をふんだんに使用した食事(運賃と別料金・要予約)や、地元の方との交流を楽しめます。洗練された車両デザインも必見。
●公式サイト:志国土佐 時代の夜明けものがたり
5. 「高知といえば?」なローカルフード
自然豊かな高知県では海の幸・山の幸どちらも絶品。また、地元住人に愛されるご当地のおやつもあるんですよ。ほんの一部ですが、高知県のグルメをご紹介します。
カツオのたたき
藁で炙るのが高知流ですが、地域や集落によってレシピが少しずつ異なります
黒潮が流れる高知県沖ではカツオがよく獲れます。3枚におろし、焼き網に乗せて炙ったら氷水でキュッと〆ていただくのが、高知名物・カツオのたたき。お好みでニンニクやネギ、タマネギをのせ、柚子酢や醤油を合わせたタレでどうぞ。
皿鉢料理(さわちりょうり)
皿鉢料理の一例(出典:農林水産省Webサイト 皿鉢料理)
お客を招いて開く宴会「おきゃく」は高知に根付く文化。そこで振る舞われるのが皿鉢料理です。すし、煮物、和え物など3人前ほどの様々な料理を大皿に盛り付けて供します。日常的に食べるものというよりは、特別なハレの日に食べるもの。大勢で囲み、小皿に取り分けていただきます。
アイスクリン
アイスクリンは昔懐かしい、さっぱり・素朴な味わい
高知県内の観光地で見かける「アイスクリン」の文字。アイスクリンとは、アイスクリームとシャーベットの中間のような、さっぱりとした冷菓のことです。昔ながらの味わいがクセになります。
芋けんぴ
カリカリ食感と優しい甘さに、ついつい手が伸びる芋けんぴ
さつまいもを細切りにし油で揚げて、砂糖で絡めたシンプルなお菓子・芋けんぴ。高知県には芋けんぴ生産量日本一のシブヤグループ(澁谷食品)をはじめ、芋けんぴの製造会社がいくつもあります。高知県ではいろいろな味・形の芋けんぴに出合えるので、ぜひ食べ比べを楽しんでみては。
6. 高知観光で使えるおトク&お役立ち情報
高知観光トク割
旅行・宿泊代金が最大20%割引! 地域限定クーポンもあります。
期間:2023年1月10日〜3月31日まで(2023年3月1日時点)
公式サイト:高知観光トク割キャンペーン
龍馬パスポート
高知県内の対象施設を利用してスタンプをゲット! 3つ集めたら県内約730の施設でお得な特典が受けられるパスポートがもらえます。期間はなく、2023年3月を過ぎてもパスポートは有効です。
公式サイト:龍馬バスポート(こうち旅ネット)
まとめ
高知観光におすすめのモデルコースを3つご紹介しました。
高知城から桂浜を含めたエリアなら、車がなくても日帰りで手軽に回ることが可能です。
市内から少し足を伸ばせば、四万十川や仁淀川といった日本を代表する清流を間近で見て、体験することもできますよ。
モデルコースを参考にぜひ高知を訪れてみてはいかがでしょうか。
Text:Satsuki Kobayashi Edit:Erika Nagumo
Photo(特記ないもの):PIXTA