【和歌山の名物】郷土料理で食の伝統を感じる
1.めはりずし
2.南高梅
3.いももち
4.精進料理
【和歌山の名物】海鮮天国!?魚料理に舌鼓
5.なれずし
6.さんまずし
7.クエ鍋
8.タチウオ料理
【和歌山の名物】銘菓と有名スイーツを堪能
9.デラックスケーキ
10.かげろう
11.笹巻きあんぷ
12.みかんスイーツ
13.ももスイーツ
14.わかやまポンチ
さいごに

白浜や熊野古道などの観光名所が有名な和歌山県。実は海の幸にも山の幸にも恵まれた「食の宝庫」だと知っていましたか?

和歌山県に新鮮な食材が豊富な理由は、広く海に面した地形と、本州の最南端に位置するからこその温暖な気候。

そのため県内各地で食文化が栄えており、長きにわたって親しまれる郷土料理や銘菓が数多く誕生しました。食卓に欠かせない味噌や醤油、かつおぶしのルーツも実は和歌山県にあるんだとか。

そんな「食の宝庫」である和歌山県には、注目のグルメが盛りだくさん。今回は名物を「郷土の食べ物」「魚料理」「お土産に人気のスイーツ」の3つのカテゴリで紹介します。旅行に行かれる前に、ぜひチェックしてみてくださいね。

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【和歌山の名物】郷土料理で食の伝統を感じる

1.めはりずし

塩漬けした高菜の葉でご飯を包んだ郷土料理。なんと奈良時代の文献にも記述が残っている、歴史ある一品です。

片手で持って食べられるおにぎりのような形状のため、山仕事や漁の合間に食べやすいお弁当として農業と漁業の盛んな南部地域で普及しました。

「すし」といっても酢飯は使われていないため、食味もおにぎりに近いようです。

「すし」といっても酢飯は使われていないため、食味もおにぎりに近いようです。(写真:農林水産省Webサイトより)

「目も口も大きく張って食べる」「目を見張るほどにおいしい」「高菜で目はりするようにご飯を包む」など、名前の由来には諸説あります。

元々は手軽に作って食べられるように大きく作られていましたが、現在は郷土料理として多くの人に親しまれるように、小さく食べやすいサイズが主流になっています。

近頃は、ご飯の中に高菜や焼き魚、かつおぶしやシラスなど、和歌山ならではの具材が入ったものも増えています。さまざまな具材のめはりずしを食べ比べしたいですね。

めはりずしが食べられるのはここ:総本家めはりや 和歌山店

2.南高梅

和歌山県みなべ町で生産される「南高梅」。和歌山県は全国の6割以上のシェアを占める梅の名産地として有名ですが、中でも南高梅は日本におけるトップブランド品。

昭和中期に高く評価された「高田梅」という品種を、地元の南部高校園芸科と協力してさらに改良したため、品種名と学校名を組み合わせた名が付けられました。

初夏から、季節が進むごとにさまざまな食べ方で楽しめます。

初夏から、季節が進むごとにさまざまな食べ方で楽しめます。

「南高梅」の特徴は、そのボリューム感。平均22g~35gと果実が大きく肉質で、梅干しにするととろけるような食感が味わえます。

ほかにも梅酒や梅ジュース、梅ジャムなど、何にでもオールマイティに用いられているので、お土産屋さんに立ち寄った際はぜひ「南高梅」の使用された商品を探してみてください。

南高梅が食べられるのはここ:みなべ町内でおすすめの南高梅提供店5選|和歌山県公式観光サイト

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3.いももち

「いももち」は、その名のとおりモチに蒸したサツマイモを混ぜてつくるお菓子です。和歌山県の南部地域は平地が少なく稲作に不向きで、江戸時代はお米に代わってさつまいもが主食とされていました。

「いももち」が誕生したのも、少量のお米でもちをつくろうと工夫を凝らしたことがきっかけです。

和歌山の道の駅などでよく販売されている定番のお菓子です。

和歌山の道の駅などでよく販売されている定番のお菓子です。(写真:農林水産省Webサイトより)

北海道でも郷土料理として親しまれていますが、北海道の「いももち」にはジャガイモが使用され、塩で味付けされています。

一方、和歌山県の「いももち」の原料はサツマイモで、こしあんを包んできなこをまぶした甘い味付けが主流です。多くのお土産屋で取り扱われる定番のお菓子なので、ぜひ一度食べてみてください。

いももちが食べられるのはここ:いももち本舗 片山農園ほか
※いももち本舗 片山農園は、例年1月末〜2月いっぱい頃までの期間限定営業

4.精進料理

仏教の戒律に基づき、野菜や豆腐など植物由来の食材のみでつくられた食事は「精進料理」と呼ばれます。

和歌山県で精進料理が有名なのは、真言宗の開祖である弘法大師(空海)が約1200年前に開いた高野山。

見た目も美しい高野山エリア名物の精進料理。

見た目も美しい高野山エリア名物の精進料理。

精進料理の基本である五味(醤油、酢、塩、砂糖、辛み)・五法(生のまま、煮る、焼く、揚げる、蒸す)・五色(五つの色合い)に加えて、高野山では使用してはいけない食材を取り決めた五禁(ねぎ、らっきょう、にら、にんにく、しょうが)という独特のルールがあります。

肉や魚を使わない料理と聞くと質素な食事を思い浮かべる方が多いと思われますが、高野山の精進料理はお客様をもてなす「振舞料理」です。平安時代から数々の皇族や大名を喜ばせた、華やかな見た目と奥深い味わいには、現代人も舌鼓を打つはず。

精進料理が食べられるのはここ:ランチで精進料理を楽しめるお店|高野町観光協会

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【和歌山の名物】海鮮天国!?魚料理に舌鼓

5.なれずし

「なれずし」は現代で一般的な寿司とは異なり、塩漬けした魚を米と一緒に漬け込んだ発酵食品。漢字では「馴れずし」「熟れずし」と表記し、発酵が進むにつれて食材同士がどろどろとなじんでいくことを意味します。

魚を長期保存することに適しており、発酵期間が長いほど独特なクセのある味が楽しめます。

発酵食品がお好きな方はぜひお試しを。

発酵食品がお好きな方はぜひお試しを。(写真:農林水産省Webサイトより)

日本の各地でつくられる「なれずし」ですが、和歌山県のものは「日本三大なれずし」の一つ。

一か月以上塩漬けにしたサバを、さらに米と合わせて5日ほど発酵させ、アセ(暖竹)の葉で巻いた、とっておきの「なれずし」は、有田地方の秋祭りにおける古くからのごちそうです。

なれずしが食べられるのはここ:おすすめの郷土寿司提供店5選|和歌山県公式観光サイト

6.さんまずし

和歌山県の南部地方で獲れるサンマは、産卵のための長距離の移動を経て身が引き締まっており、すしに最適。

秋祭りや正月などの行事ごとでは、必ずといっていいほど南部地方の各家庭で作られていたのが「さんまずし」です。

酢でしめたサンマの身はすっきりとした味わい。

酢でしめたサンマの身はすっきりとした味わい。(写真:農林水産省Webサイトより)

こちらも現代で一般的に想像されるすしとは異なる伝統料理で、塩漬けにしたサンマと米を箱に詰め、押し固めてつくられます。

隠し味には柚子やだいだいなどの柑橘類が使用され、さっぱりとした風味が特徴です。

さんまずしが食べられるのはここ:おすすめの郷土寿司提供店5選|和歌山県公式観光サイト

7.クエ鍋

かつては「幻の魚」と呼ばれ、希少価値が高いクエという魚。実は和歌山県の日高町に天然で生息し、水揚げされていることをご存じでしょうか?

お造りや唐揚げなど、どんな調理方法でもおいしいクエですが、ぜひ本場で食べていただきたいのは「クエ鍋」です。

淡白で上品な味わいのクエを使った鍋。

淡白で上品な味わいのクエを使った鍋。

秋から冬にかけてとれるクエは、鍋料理にして旅館や民宿でふるまわれることにより人気を集め、日高町の名物になりました。

幻の高級魚が漁港からすぐに届き、伝統ある味付けで食べられる港町は、日本でも有数。このためだけに訪れる価値は十分にあります。

クエ鍋が食べられるのはここ:おすすめのクエ鍋提供店5選|和歌山県公式観光サイト

8.タチウオ料理

夏に和歌山を訪れる方には、タチウオ料理がおすすめ。和歌山県は全国有数のタチウオの産地で、特に有田市で盛んに水揚げされます。

一般的には高級魚ですが、和歌山県では誰でも釣れるくらい一般的な魚。地元の人々には「たっちょ」という呼び名で親しまれているんだとか。

天ぷらやすしにしても美味しいタチウオ

天ぷらやすしにしても美味しいタチウオ(写真:農林水産省Webサイトより)

あっさりとした味わいをするタチウオはどんな食材にも適し、和食から中華、フランス料理などにもオールマイティに使えます。

刺身、塩焼き、ムニエル、煮つけなど、地元の方々が趣向を凝らしたバラエティ豊かなタチウオ料理に、わくわくしてしまいそう。

タチウオ料理が食べられるのはここ:おすすめのタチウオ料理提供店5選|和歌山県公式観光サイト

【和歌山の名物】銘菓と有名スイーツを堪能

9.デラックスケーキ

1924(大正13)年に創業した菓子店「鈴屋」。和歌山県民に広く親しまれるその老舗菓子店が看板商品として掲げる銘菓が「デラックスケーキ」です。

重みのあるずっしりとしたカステラに白いんげん豆がベースのジャムを挟み、ホワイトチョコでコーティングされた「デラックスケーキ」は、直径5cmほどでありながら、その名のとおり豪華で食べごたえ抜群です。

見ても食べても、ほっこりとあたたかい気持ちになれる商品です。

見ても食べても、ほっこりとあたたかい気持ちになれる商品です。

また、キューブ型で、レトロなパッケージに包まれたかわいらしい見た目もデラックスケーキの特徴。本店には県外から購入しに来る人も多く、ふるさと納税の返礼品やお取り寄せグルメとしても人気があります。

デラックスケーキが購入できるのはここ:鈴屋菓子店

10.かげろう

優しい甘さのクリームをふわっと柔らかい生地で挟み込んだ定番のお土産スイーツ。口に入れてすぐにとろける食感が、ゆらめいてすぐに消える儚い陽炎(かげろう)のようであることから「かげろう」と名付けられました。

数々の受賞歴があり、昭和後期に開催されたくろしお国体の際には、当時の昭和天皇皇后両陛下、皇太子美智子両殿下も召し上がられたそうです。

お土産としても文句のない一品ですが、白浜にある本店に併設された「Kagerou Café」では、ここでしか食べられない「生かげろう」が提供されています。

通常のかげろうを食べて、その味わいにやみつきになった方は、ぜひ本店にも赴いてみてはいかがでしょうか。

かげろうが購入できるのはここ:福菱

11.笹巻きあんぷ

こちらの銘菓を製造する「麩善」は、高野山に店を構える老舗の生麩屋。「笹巻あんぷ」は、高野山の名物である精進料理に欠かせない食材のひとつ「生麩」を使ってつくられた和菓子です。

よもぎを混ぜた生麩でこしあんを包んだシンプルなお菓子ですが、長きにわたり人々に愛されているのは、厳選された素材が理由。

笹やよもぎの香りや、もっちりとした食感がくせになります。

笹やよもぎの香りや、もっちりとした食感がくせになります。

麩善の生麩は人工保存料や調味料がいっさい使用されておらず、無添加の調味料と恵まれた清水のみでつくられています。

熊笹で包むことで際立つ自然の香りと、あっさりとした甘さ、ぷるんとした食感が評判で、高野山に訪れる際には必ず購入したい一品です。

笹巻きあんぷが購入できるのはここ:麩善本店

12.みかんスイーツ

和歌山県の名産品といえば、やはり「みかん」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。和歌山県のみかんの生産量は全国1位で、有田地方で生産される「有田みかん」だけでも全国の9%のシェアを占めています。

和歌山県有田市のみかん。

和歌山県有田市のみかん。

生産量が多い理由は、温暖な気候や日当たりのいい傾斜地の多さなど、みかん栽培にぴったりな条件が揃っているから。9月に出荷される早生みかんや2月に味わえる貯蔵みかんなど、長い期間でさまざまな種類が店先に並びます。

糖度が高くて甘い一方で、栄養素も豊富なみかんは、スイーツで食べるのにぴったり。カフェで楽しむケーキ屋やパフェから、お土産用のお菓子やジュースなど、県内のいたるところでバリエーション豊かなみかんスイーツを賞味できます。

みかんスイーツが購入できる&食べられるのはここ:お菓子体験工房バレンシア畑ほか

13.ももスイーツ

みかんに加え、もうひとつの県を代表するフルーツが「もも」。西日本最大のももの産地は、岡山県をしのいで実は和歌山県なんです。

県内でも特に生産量が多いのは紀の川市で、名前にももを冠した桃山町では、江戸時代から栽培が続けられているんだとか。

桃山町で生産する「あらかわの桃」という品種は和歌山県を代表するブランドで、全国から注目を集めています。

6月中旬から8月中旬と暑い時期に旬を迎えるので、夏になるとたくさんのカフェや道の駅などで「桃パフェ」が販売されます。中には、丸ごとひとつを贅沢に乗せたパフェを提供するお店も。

ももは傷むスピードが早いので、お土産にして長く楽しみたいなら「桃ジュース」や「桃ジャム」の購入がおすすめです。

ももスイーツが食べられるのはここ:紀の川市内でおすすめのももスイーツ提供店5選|和歌山県公式観光サイト

14.わかやまポンチ

「わかやまポンチ」は、和歌山県で生産される梅やみかん、桃などのフルーツを、全国にPRするために誕生したご当地スイーツ。

「①県産うめが使用されている」「②1つ以上の県産フルーツが食材として使用されている」「③県産うめ及びフルーツの使用について明示している」という3つの条件が揃っていれば、ケーキでもドリンクでも「わかやまポンチ」を名乗れます。

地元の梅やフルーツの魅力を広める取り組みの一環として、スイーツ店だけでなく有名ホテルやレストランなど、県内のさまざまなお店で「わかやまポンチ」が売られています。

中には、わかやまポンチのジンジャーエール割りや、アンチョビ風味のわかやまポンチなどというユニークなものも。それぞれのお店が、個性を生かした独自のスタイルで梅とフルーツの魅力を引き出しています。飲食店を訪れた際は、スイーツメニューを要チェックですね。

わかやまポンチが食べられるのはここ:おすすめのわかやまポンチ提供店5選|和歌山県公式観光サイト

さいごに

和歌山県の名物をカテゴリ別に紹介しました。

和歌山県ならではの温暖な気候や地形を活かして生まれた伝統的な料理やスイーツばかりで、旅行の際はどれも見逃せませんね。

季節ごとに旬の名産品が異なるので、何度も訪れたくなってしまいます。和歌山県を訪れる際はぜひ、普段食べることのできない名物グルメにたくさんチャレンジしてみてください。

Text:きいろ Edit:Sakura Takahashi
Photo:PIXTA(特記なし)

参考文献:
龍崎英子『ポプラディア情報館(33) 郷土料理』(ポプラ社/2009年)

参考サイト:
郷土料理ものがたり紀州本庄うめよし(南高梅とは)わかやまの南高梅JA紀州レシピ高野町の精進料理のはなしニッスイ(さんま寿司)日高町(クエ)和歌山県のお魚レシピ鈴屋菓子店福菱麩善和歌山県食育ひろば(みかん)まるかじりわかやま和歌山県のモモ和歌山県食育ひろば(モモ)みんなの「わかやまポンチ」プロジェクト和歌山県公式観光サイト|和歌山通がおすすめするグルメ情報農林水産省|和歌山県の郷土料理和歌山県|和歌山県の農林水産物食材コレクション和歌山県|おいしく食べて和歌山モール和歌山県|お魚四季回遊