- 1. 「旭川冬まつり」はこんな祭りです
- 迫力満点の「大雪像」
- 個性豊かな「中・小雪像」
- 大興奮の「スノーアクティビティ」
- あったかグルメが集う「冬マルシェ」
- 精緻さに驚く「氷彫刻世界大会」
- 2. 旭川市民にとっての旭川冬まつり・おすすめの楽しみ方
- 地元の人は「作る」のも楽しみ
- 夜がおすすめ!
- 3. 2025年の注目ゲスト
- 4. 旭川冬まつりの歴史をさっくり解説
- 雪の処理方法として雪像作りが考案される
- 広がりを見せるも一時頓挫
- 第1回「旭川冬まつり」開催!
- ギネスブックに大雪像が載る
- 5. 服装のアドバイス&会場へのアクセス
- どんな服装をすればいい?
- 会場までのアクセス
- 第66回 旭川冬まつりの開催概要
- おわりに
旭川は、日本の観測史上最低の気温・氷点下41℃を記録したことで知られる土地。その旭川で、最も寒い2月に開催されるのが「旭川冬まつり」です。
「旭川冬まつり」は、「さっぽろ雪まつり」「層雲峡氷瀑まつり」と合わせて「北海道冬の三大まつり」と呼ばれていて、毎年たくさんの来場客で賑わいます。
本記事では、2025年2月6日(木)〜2月11日(火祝)に開催される「第66回 旭川冬まつり」の見どころや楽しみ方について紹介します。
※本記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しています。諸事情により最新の状況と異なる場合があります
※2025年1月、一部情報を更新しました
1. 「旭川冬まつり」はこんな祭りです
「旭川冬まつり」は、旭川市の象徴として市民から親しまれる「旭橋」のたもと・石狩川河川敷の特設会場で開催される、「雪と氷とあかりの祭典」をテーマにしたイベントです。
会場には大小さまざまな雪像が立ち並び、冬ならではのアクティビティや道北地域のグルメが揃う冬マルシェなどのお楽しみがいっぱいです。
迫力満点の「大雪像」
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2006年の大雪像
「旭川冬まつり」の目玉は、陸上自衛隊第二師団の協力により製作される大雪像です。
2025年の大雪像は、北海道教育大学旭川校美術分野の学生さんたちがデザインを担当。2025年5月に「全国菓子大博覧会・北海道 あさひかわ菓子博2025」が開催されることにちなみ、お菓子のお城がモチーフ。シマエナガをモチーフにしたキャラクター「シマエ大福」や旭川にゆかりある生き物たちが雪像で可愛らしく表現されます。
大雪像はスノーステージも兼ねていて、開催期間中はステージでさまざまなショーや演奏、ラジオの公開録音などが行われます。また、大雪像のそばには100mを超える巨大な雪の滑り台も作られます。
個性豊かな「中・小雪像」
会場には大雪像のほかにも、市民が制作した中小の雪像やウェルカム雪だるまが並びます。
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旭川市管工事業協同組合青年部が2020年に制作した中雪像(写真:旭川市)
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会場に飾られた雪だるま。来場者は雪だるまの制作体験もできます(写真:旭川市)
大興奮の「スノーアクティビティ」
「雪の巨大迷路」やスノーモービルが引くゴムボートに乗る「スノーラフティング」「スノーバナナボート」、タイヤのチューブで坂を滑る「チュービング」など、会場で楽しめるスノーアクティビティは盛りだくさん! 大人も子どもも楽しめます。
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過去の旭川冬まつりの様子 左上:雪の巨大迷路 右上:スノーラフティング 左下:チュービング 右下:ロングすべり台(写真:旭川市)
あったかグルメが集う「冬マルシェ」
会場では「旭川ラーメン」をはじめとする旭川のご当地グルメや、道北地域のさまざまな名物料理が味わえる「冬マルシェ」も開催されます。冷え切ったカラダに、アツアツの旭川ラーメンは最高ですよ。
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旭川冬まつりで味わえるあったかグルメの例(写真:旭川市)
精緻さに驚く「氷彫刻世界大会」
「旭川冬まつり」と同時開催される「氷彫刻世界大会」は、日本で開催される唯一の氷彫刻の国際大会です。旭川駅から7条通までの平和通買物公園に40基近い氷の彫刻作品が並びます。
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暗くなってからも映える氷の彫刻
2. 旭川市民にとっての旭川冬まつり・おすすめの楽しみ方
地元の人は「作る」のも楽しみ
第66回を迎える「旭川冬まつり」は、旭川の冬の風物詩であり、旭川市民の冬の楽しみでもあります。会場で大小さまざまな雪像を見たり、スノーラフティングなどのアクティビティを楽しんだり、旭川ラーメンなどのグルメを味わったりと魅力がいっぱいです。
また、開催期間の前も中小の雪像を作ったり、国内外から訪れる観光客を迎えるウェルカム雪だるまを作ったりと、見るだけでなく会場作りに参加することも旭川市民は楽しんでいます。
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雪像の制作風景(写真:旭川市)
夜がおすすめ!
「旭川冬まつり」のおすすめの楽しみ方は夜の観光です。
辺りが暗くなると会場はライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。大雪像の特設ステージでは、音と光の演出によるナイトショーが行われ、大雪像のすぐ後ろからは、巨大な花火が夜空に打ち上げられます。
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大雪像と花火。2020年の様子(写真:旭川市)
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夜の会場風景。雪だるまや氷の彫刻も優しく照らされます(写真:旭川市)
3. 2025年の注目ゲスト
2025年2月6日(木)〜2月11日(火祝)に開催される「第66回 旭川冬まつり」に登場する注目のゲストは、May J.さんと、Yup'inさんです。2月11日(火祝)に行われる「ファンタジーステージ」に登場します。
そのほかのステージイベントやタイムスケジュールは、旭川冬まつりの公式サイト内ステージのページで確認してみてください。
4. 旭川冬まつりの歴史をさっくり解説
雪の処理方法として雪像作りが考案される
1946(昭和21)年、当時の旭川では道路を除雪した際にできる雪の山の処理に困っていました。この時の観光協会会長が、地元の上川中学校(現在の旭川東高等学校)を卒業した彫刻家・加藤顕清(かとう けんせい)氏の助言によって、雪を雪像にすることに気づいて提案したのが、冬まつりの始まりといわれています。
広がりを見せるも一時頓挫
1947(昭和22)年には「北海冬まつり」を開催。アイヌの人達によってイヨマンテ(くま祭り)が行われ、翌年には市内の小中学校や民間会社の前にも、色々な雪像が作られました。
1949年(昭和24年)には旭川市が主催団体に参加して、1951年(昭和26年)からは「旭川雪まつり」として開催されました。しかし、風邪の流行などの理由によって3年で中止となってしまいました。
第1回「旭川冬まつり」開催!
1959年(昭和34年)になると祭りをやろうという声が上がり、1960(昭和35)年に開催されたのが第1回の「旭川冬まつり」です。これが現在まで続き、2025年には第66回を数えます。
当初の「旭川冬まつり」は常磐公園で開催されていましたが、1986年(昭和61年)から隣接する石狩川河川敷に会場を移し大雪像が作られるようになりました。
ギネスブックに大雪像が載る
翌1987年(昭和62年)の第28回に制作されたメイン雪像の「ガリバー夢の城」は、世界一大きな雪像としてギネスブックに掲載されました。その後、1994年(平成6年)の第35回には韓国水原市にある世界遺産「水原華城」を模した「水原城」でさらに記録を更新しています。
5. 服装のアドバイス&会場へのアクセス
最後に「旭川冬まつり」を楽しむ際の服装や会場までのアクセスについて紹介します。
どんな服装をすればいい?
「旭川冬まつり」を楽しむには、寒さ対策を万全にする必要があります。「旭川冬まつり」が開催される2月は1年で最も寒い時期。日中でも最高気温が氷点下、最低気温は氷点下20℃を下回ることもあります。
厚手のコートやダウンジャケット、スキーウェアなどを着ていきましょう。雪が降ることもあるのでフード付きのものがおすすめです。ほかにも、厚手の手袋、厚手の靴下やタイツ、耳まで隠れる帽子やイヤーマフなどを身に着けると寒さをしのぐことができます。
また、会場や会場までの道路は、雪と氷で滑りやすいので、転倒してケガをしないためにも冬用の靴を履くことをおすすめします。
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ステージイベントの風景。観客のみなさんは厚手のアウターや帽子、手袋、ネックウォーマーなどで防寒対策しています(写真:旭川市)
会場までのアクセス
「旭川冬まつり」会場および周辺には駐車場はありません。会場までのアクセスには公共交通機関を使用しましょう。
旭川駅からは会場までは無料シャトルバスが運行されます。旭川駅から会場までは約2km、徒歩で30分程度です。
旭川駅から会場まで向かう平和通買物公園には、「氷彫刻世界大会」の作品が並んでいます。天気のいい日は、旭川駅前の街並みや氷像を眺めながら、歩いてみてはいかがでしょうか。
※アクセスの詳細は公式サイトのアクセスのページも併せてご確認ください
また、会場からは旭山動物園行きの無料シャトルバスも運行されます。「旭川冬まつり」を楽しんだ後には、ぜひ「旭山動物園」を訪れてください。
「旭山動物園」では、2025年2月8日(土)〜2月10日(月)の期間、「雪あかりの動物園」が開催されます。期間中は20:30まで開園(入場は20:00まで)、スタッフ手作りのアイスキャンドルが園内を照らします。普段は見られない夜の動物たちの様子を観察してみましょう。
第66回 旭川冬まつりの開催概要
●名称:第66回 旭川冬まつり
●開催期間:2025年2月6日(木)~11日(火祝)
●開催場所:旭橋河畔、常磐公園、平和通買物公園など
●公式サイト:旭川冬まつり
おわりに
冬の北海道を代表するイベント「旭川冬まつり」は、見どころやアクティビティがいっぱいで、グルメも楽しめます。世界最大級の雪像の迫力や、夜空に打ち上げられる巨大な花火は、寒さを吹き飛ばすほどの感動です。
Text:都良(TORA)
フリーライター。北海道出身&在住。北海道観光マスター(北海道商工会議所連合会認定)、食生活アドバイザー(FLAネットワーク協会認定)、自然体験活動指導者NEALリーダー(自然体験活動指導者認定委員会認定)、日本酒ナビゲーターの肩書きを持つ。観光、グルメ、アウトドア、就職・転職、農業を得意ジャンルとし、「Yahoo!ニュース」「キャンプクエスト」「北海道Likers」などのweb媒体を中心に年間約500本を執筆。趣味はキャンプ、食べ歩き、呑み歩き。
Edit:Erika Nagumo Photo(特記ないもの):PIXTA