さっぽろ雪まつりとは?
さっぽろ雪まつりの3会場の魅力
大通会場
すすきの会場
つどーむ会場
大雪像ができるまで
解体作業も大人気!
北海道の冬のお祭り
層雲峡温泉氷瀑まつり
旭川冬まつり
おわりに

北海道の代表イベント「さっぽろ雪まつり」。札幌市を舞台にした、現在、国内外から200万人もの人が訪れる札幌の冬のお祭りです。会場は、大通会場・すすきの会場・つどーむ会場3カ所。雪像・アトラクション・ご当地グルメ・氷像などが楽しめます。

この記事では開催時期などの基本情報や各会場で行われているイベントの情報などをご紹介。さっぽろ雪まつりの楽しみ方をお伝えしたいと思います。

※本記事に掲載の情報は2022年10月31日時点のものです。諸事情により変更となる場合があります
※2024年1月、一部情報を更新しました

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世界三大雪まつりの一つ「さっぽろ雪まつり」とは?

さっぽろ雪まつりの野球選手の市民雪像

さっぽろ雪まつりの野球選手の市民雪像

2024年で74回目を迎える「さっぽろ雪まつり」。 毎年2月上旬に開催される、北海道の雪の魅力を活かした「世界三大雪まつり」のひとつ。ちなみに、残りの二つはカナダで開催される「ケベック・ウィンター・カーニバル」と、中国で開催される「ハルビン氷祭り」です。

3年ぶりの開催となった2023年は、2会場のみでの開催となりましたが、2024年は3会場すべてで開催されます。2024年2月4日(日)〜2024年2月11日(日)の8日間に渡って開催されます。

雪像、ステージイベント、アクティビティ、グルメなど見どころ・楽しみ方いろいろ

通常さっぽろ雪まつりでは、大中小の見応えある雪像や氷像が並びます。世界の有名観光スポットや、北海道の名所・名物、話題のアニメや映画など、雪像のモチーフはさまざま。

雪像の上で行われるステージイベントでは、過去、米海軍によるクラシックコンサートや、初音ミクのVRライブも開催され大きな盛り上がりを見せました。

そのほか、チューブスライダー、スノーラフトなどのアトラクションや、当地グルメも楽しみのひとつ。

【さっぽろ雪まつり 開催概要】
●会場:大通会場・すすきの会場
●開催期間:2024年2月4日(日)〜2月11日(日)
●公式HP:さっぽろ雪まつり公式 WEB

さっぽろ雪まつり資料館の展示室

さっぽろ雪まつり資料館

半世紀以上に渡る長い歴史あり

「さっぽろ雪まつり」のはじまり1950年。 札幌市内の中高生たちが6基の小さな雪像を作ったのがきっかけでした。1953年には高さ15mの大雪像が作られました。その後自衛隊の参加、2500人体制での雪像制作、テレビや新聞への露出などにより、広く世間に知られるようになっていきます。

やがてAP通信社が世界「さっぽろ雪まつり」を紹介するなど、海外にも認知されるように。海外からの観光客も徐々に増え、現在のような国際的に有名な雪まつりへと成長していきました。

より詳しく知りたい方は、札幌郊外の「さっぽろ羊ヶ丘展望台」の敷地内にある「さっぽろ雪まつり資料館」に足を運んでみるのもおすすめ。 パネル写真や歴代ポスター、雪像のミニチュア模型などの貴重な資料が多数展示されていて、多くのことを学べる資料館となっていますよ。

「さっぽろ雪まつり」の3会場の魅力とは?

大通会場でライトアップされた雪像

さっぽろ雪まつり大通会場のライトアップされた雪像

さっぽろ雪まつりの会場は、「大通会場」「すすきの会場」「つどーむ会場」の3カ所。

ビルほどの大きさの雪像を見られる「大通会場」、精巧に作られた氷像が立ち並び、夜にはロマンティックな光景が広がる「すすきの会場」、雪の中でアクティブに遊べる「つどーむ会場」と、それぞれ異なる魅力を持っています。

ここでは、各会場の魅力と楽しみ方をご紹介します。

さっぽろ雪まつり大通会場

屋台が並ぶ北海道食の広場

さっぽろ雪まつり大通会場の北海道食の広場

大通会場はさっぽろ雪まつりのメイン会場であり、場所は1丁目から12丁目まで約1.5km続く大通公園です。大通公園では雪像の展示やステージイベントはもちろん、6丁目を中心に例年「北海道 食の広場」を開催。メニューも幅広く、海鮮丼やとうもろこし、札幌ラーメン、ジンギスカンなど北海道特有のグルメが集結します。

上空から見た夜の大通会場

さっぽろ雪まつりの夜の大通会場

1丁目には札幌時計台があり、夜に行くと12丁目までつづく雪像ステージがライトアップされ、美しく輝いている光景を一望できます。また、大通会場で行われる毎年人気のプロジェクションマッピングも見逃せません。

さっぽろ雪まつり期間中に設置される巨大なスケートリンクが設営されるのも、時計台と同じ1丁目。東西20m、南北17.5mのライトアップが美しいスケートリンクでスケートを楽しむのと併せて、時計台に上り夜景を眺めるのもおすすめです。

大通公園内では大雪像はもちろん小雪像も楽しむことができます。2019年開催の第70回さっぽろ雪まつりでは、「ポケモン」や「ちびまる子ちゃん」などのアニメキャラの雪像も登場しました。

11丁目の「国際広場」では、世界中から集まった参加者が腕を競って造り上げた、国際色豊かな雪像が見られます。国によって個性がまったく違うため、あなたの興味を惹く作品にも必ず出会えるはずです。

そのほかに、身体があたたまる赤ワインや雪像関連のグッズも販売しています。

さっぽろ雪まつりすすきの会場

さっぽろ雪まつりのすすきの会場の氷像

さっぽろ雪まつりのすすきの会場の様子

大泉洋主演の映画『探偵はBARにいる』(2011年公開)の舞台となった歓楽街「すすきの」も雪まつり会場の一つです。すすきの会場では「氷を楽しむ」をコンセプトに、「氷彫刻コンクール」の作品をはじめ、細部にまでこだわり抜いた美しい氷像たちが出迎えてくれます。

暗くなると氷像がライトアップされるだけでなく、すすきの街のネオンも点灯し、より幻想的な光景が楽しめます。

すすきの会場のイルミネーションロード

すすきの会場のイルミネーションロード

ちなみに過去開催時には、温かい飲み物などを提供する氷でできた「アイスバー」が登場することもありました。

すすきの会場のアイスバー

さっぽろ雪まつりすすきの会場のアイスバー

すすきの会場は少しディープな大人のエリア。カップルや夫婦で日暮れに訪れるのがおすすめです。周辺には飲食店や居酒屋もたくさんあるため、そのままお酒を飲みに行くのもいいですね。

さっぽろ雪まつりつどーむ会場

つどーむの内部でくつろぐ人々

つどーむの内部

普段はサッカーなどの試合スタジアムとなっている「つどーむ会場」。さっぽろ雪まつりが始まると、子どもたちに大人気のアトラクションパークに姿を変えます。

つどーむ会場の雪の滑り台

つどーむ会場のスノーラフト

注目は、うきわのようなチューブに乗り斜面を滑り下りる「チューブスライダー」。4歳以上の子どもから大人まで楽しめます。ラフティングボートをスノーモービルで引っ張ってもらう「スノーラフト」も爽快感いっぱいのアトラクションです。

そこほか、ソリなどを持ち込んで遊べる広場や、雪だるまが作れる広場もあり、雪遊びが楽しめます。屋内には飲食ブースや休憩所も用意されているので、遊び疲れたら屋内へ移動できます。

大雪像ができるまで

足場を組み大雪像を制作する様子

さっぽろ雪まつりの製作中の大雪像

ここまで、さっぽろ雪まつりの歴史や見どころについてご案内してきましたが、このお祭りのシンボルとも言うべき大雪像がどのように作られるのか、気になった方も多いのではないでしょうか。

高さ15mにも及ぶ大雪像の制作を担うのは、「さっぽろ雪まつり大雪像制作委員会」と「陸上自衛隊・さっぽろ雪まつり協力団」。
陸上自衛隊がのお祭りに関わっているのです。雪の中での訓練の一環として、延べ1万人以上の隊員が参加しているそうです。

制作の準備作業は、まだ雪のない9月頃からスタート。雪像の設計や資材の準備などが行われます。

雪像の細部を削る様子

雪像の仕上げ

12月下旬になると大通会場で木枠を組む作業が開始され、1月上旬からはいよいよ制作が本格化。
雪像に使われる雪が、札幌市や近郊からトラックで運ばれて来ます。さっぽろ雪まつり全体で使用される雪の量は、5tトラック約6000台にも及びます。

運ばれてきた雪を木枠の中に詰めて固めた後、木枠を外し、荒削りを行います。最後に、細部に彫刻を施し、化粧雪で表面を綺麗に仕上げ、足場を解体すれば完成です。

残念ながら大通会場にさっぽろ雪まつり会期前に立ち入ることはできませんが、雪像の制作風景を遠くから見学することは可能です。

解体作業も大人気!

期間中人々の目を楽しませたさっぽろ雪まつりの氷雪像は、安全のため、すぐに取り壊されます。この解体作業は「さっぽろ雪まつり」の第二の楽しみ方として隠れた人気を誇り、「解体見学ツアー」が組まれるほど。

時間をかけて作られた雪像が、重機であっという間に取り壊されていきます。このダイナミックな光景を楽しみに、毎年多くの人で賑わいます。

まだまだあります! 北海道の冬のお祭り

北海道を代表するお祭りは、「さっぽろ雪まつり」だけではありません。各地で行われるさまざまなお祭りにも、ぜひ足を伸ばしてみてくださいね。

層雲峡温泉氷瀑まつり

北海道中部の上川町で開催される「層雲峡温泉氷瀑まつり」。石狩川の水を凍らせて造られた大小30基の氷像が、河川敷に立ち並びます。7色のライトで氷像が彩られる夜に訪れるのがおすすめ。週末を中心に花火が打ち上げられるのもこのお祭りの魅力です。
周辺には温泉街が広がっており、−10℃を下回る寒さで冷えた体を癒すこともできます。

旭川冬まつり

北海道中部の旭川市で開催される「旭川冬まつり」。巨大な雪像が見どころで、1994年には世界最大の雪の建築物として、ギネス世界記録に認定されました。

国内外から集まった氷彫刻が腕を競う「氷彫刻世界大会」も同時開催され、大会終了後には繊細な氷の彫刻の数々がライトアップされる幻想的な光景を楽しめます。

おわりに:北海道の冬を満喫する「さっぽろ雪まつり」

大雪像や氷像、雪遊びなど、北海道の冬の魅力が詰まった「さっぽろ雪まつり」。2月上旬の札幌の平均気温は−3.4℃前後と氷点下を下回ります。コート1枚だけでは寒い日や時間帯も多いので、スキーウェアや帽子、マフラーなど服装に気をつけ防寒対策は忘れないでくださいね。

さっぽろ雪まつりの周辺情報