【納豆】基本の作り方
【納豆工場2選】納豆作りを見学
(茨城県)茨城納豆の老舗「丸真食品株式会社」
(和歌山県)暮らしと健康を支える「株式会社豆紀」
【納豆工場2選】納豆作りを体験
(三重県)ユニークな商品展開「株式会社小杉食品」
(三重県)戦後の三重に納豆を広めた「奥野食品株式会社」
納豆工場の見学と納豆作りを体験しよう

日本が誇るスーパーフード「納豆」。安くて栄養価が高く、おいしくて健康にも良い納豆は、食卓の人気者です。

しかし、納豆がどうやって作られるのか、皆さんは知っていますか?

この記事では、納豆作りを見学できる工場や、納豆作りを体験できるメーカーを紹介します。

直売店が連接している工場や、道の駅の中の工場などもあるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。

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【納豆の歴史探訪】私たちはいつから納豆を食べているの?納豆大好きライターが解説

茨城県 < 水戸市

日本の伝統食・納豆の歴史をたどる

【納豆の歴史探訪】私たちはいつから納豆を食べているの?納豆大好きライターが解説 納豆好きライターによる、日本の納豆食の始まりや、現在に至るまでの流れを解説した記事です。人々にとって納豆が身近だった事実を、川柳や俳句を通して見るのも面白いですよ。後半ではおすすめの納豆博物館も紹介。ぜひご一読ください。

郷土料理

【納豆】基本の作り方

はじめに、基本の納豆の作り方を説明します。納豆メーカーは各社独自のノウハウを持っており、同じ納豆作りといえど一概にはいえない奥深さがあります。

メーカーや商品ごとに風味が異なるのは、メーカーの納豆開発の賜物です。各工程の詳しい内容は、見学に行った際にぜひ皆さんの目と耳で確かめてくださいね。

[1]洗浄……………大豆をよく洗って汚れを落とします
[2]浸漬……………大豆を水に漬け、水を吸わせます
[3]煮る・蒸煮……大釜で大豆を蒸します
[4]播種……………熱いうちに大豆に納豆菌をふりかけます
[5]包む・充填……容器につめたり、わらで包んだりします
[6]発酵……………約40℃の室(むろ)に入れ発酵させます
[7]熟成……………冷やします
[8]完成!

ちなみにこの作り方は、半沢洵(はんざわじゅん)博士と三浦二郎(みうらじろう)氏が確立したもの。二人が大きく貢献した「納豆作りの工業化」については、下の関連記事で紹介しています。

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【納豆工場2選】納豆作りを見学

納豆作りを見学できる工場について、二つのメーカーを紹介します。メーカーごとに見学できる日や時間帯が決まっていますが、公式サイトを見て予約をすれば大丈夫!

なかには予約不要のメーカーもあるため、興味がわいたらぜひ気軽に見学してみてください。

(茨城県)茨城納豆の老舗「丸真食品株式会社」

丸真食品株式会社は、1951(昭和26)年設立の茨城県の納豆メーカー。厳選した国産大豆だけを使用するこだわりで納豆のおいしさを追求しています。
地元の人にも愛される人気の舟納豆は、一番のおすすめです

地元の人にも愛される人気の舟納豆は、一番のおすすめです(写真:丸真食品株式会社)
大人気の「舟納豆」は小舟をイメージさせる経木(きょうぎ)に包まれた納豆。「もち麦入り(80g、302円)」や「そばの実入り(80g、227円)」の舟納豆、オリジナルのそぼろ納豆「こごいら納豆(100g、324円)」(※)など、健康や栄養価に着目した納豆も製造しています。
※こごいらとは、茨城の方言で「この辺り」という意味

おいしい納豆づくりのため、発酵時にクラッシック音楽を流しているのも特徴。豆が音楽をきくことで、納豆菌が「発酵」というメロディを上手に奏でられるのかもしれませんね。

工場見学を希望する場合は、公式サイトのフォームからの予約をお忘れなく。
工場「納豆ファクトリー」内部の様子

工場「納豆ファクトリー」内部の様子(写真:丸真食品株式会社)
●「舟納豆」の工場見学メニュー
約40分で「工場の概要説明」「納豆製造工程の見学」「映像視聴」を行います。

●開催スケジュール
・毎週月、水曜日のみ開催
・各日ともに10:00開始および11:00開始の1日2回開催

●備考
・2人以上で開催
・完全予約制(見学の7日前までに申込みが必要)
・年齢制限なし
・無料
青いのれんが目印の外観

青いのれんが目印の外観(写真:丸真食品株式会社)
【舟納豆 納豆ファクトリー】
●住所:茨城県常陸大宮市山方825-1
●問い合わせ:0120-710-593(受付9:00~18:00)
●予約フォーム:納豆ファクトリー工場見学のご予約
●公式サイト:丸真食品株式会社

(和歌山県)暮らしと健康を支える「株式会社豆紀」

株式会社豆紀(まめき)は、和歌山の納豆メーカー。1998(平成10)年の設立以来、原料と製法にこだわり、人の健康と環境保全の両立をテーマに納豆作りを行っています。

国内のほかの納豆メーカーに先駆けて、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格「ISO22000」認証を取得、自然に優しい農法による商品証明「有機JAS」の認定を受けるなど、環境保全と健康促進の両立を強く意識していることがうかがえます。
人気商品「寺岡家のだしつゆ納豆(181円)」。老舗醤油メーカー・寺岡家のだし醤油を使用した、少し甘めのタレで召し上がれ

人気商品「寺岡家のだしつゆ納豆(181円)」。老舗醤油メーカー・寺岡家のだし醤油を使用した、少し甘めのタレで召し上がれ(写真:株式会社豆紀)
そのため、原料と製法にこだわった豆紀の納豆は、契約農家の国産大豆を使った商品を主軸とし、昔ながらの製法を現代的な設備で再現している点が特徴。

原料となる主な大豆には、直接契約の農家から仕入れた国産大豆を使用しています。さらに、使用した原料大豆がほかの大豆と混ざることがないよう、管理を徹底。

また、昔ながらの製法を現代的な設備で再現している点も特徴といえるでしょう。蒸煮と発酵を丁寧に行う伝統的な製法によって、納豆のうまみを最大限に引き出した商品に仕上げます。

さらに、温度や湿度や大豆の産地ごとに製造条件を変え、より美味しさを追求するというこだわりぶり。

県内のスーパーではよく見かけるので、和歌山の人々にとってはなじみ深い納豆なのではないかと思いますが、製造背景を知って食べるとまた違った味わいに感じるかもしれませんよ。
浸漬(しんせき)した大豆を釜で蒸している様子

浸漬(しんせき)した大豆を釜で蒸している様子(写真:株式会社豆紀)
●「豆紀」の工場見学メニュー
所要時間は約1時間。玄関で上履きに履き替えてから、製造工程がわかるDVD鑑賞と、見学通路からの工場内部見学を行います。

●開催スケジュール
月曜日~土曜日の9:00~16:00(日曜日と祝日は休み)

●備考
・一度に見学可能な人数は5~15人程度
・完全予約制(見学の7日前までに電話での申込みが必要)
・年齢制限なし
・無料
・建物は3階建て、見学通路は2〜3階
・建物内は階段のみ

【株式会社豆紀の基本情報】
●住所:和歌山県和歌山市岩橋620番地
●見学問い合わせ先:073-473-0880
●公式サイト:株式会社豆

【納豆工場2選】納豆作りを体験

ここからは見学に加えて、実際に自分で納豆作りを体験できる工場を厳選して2つ紹介します。

納豆は仕込みから完成までたったの1〜2日ほどと、ほかの発酵食品と比べ、とても短い時間で食べられる状態になります。

これは納豆の大きな特徴の一つです。自分で作ってみると、そのスピード感をより強く実感できるでしょう。

(三重県)ユニークな商品展開「株式会社小杉食品」

赤い看板が目印の工場外観

赤い看板が目印の工場外観(写真:株式会社小杉食品)
株式会社小杉食品は、三重県の納豆メーカー。創業者の故郷・新潟の正月のご馳走だった納豆を、桑名にも広めたいとの思いから、1933(昭和8)年に創業した小杉商店が前身です。

栄養価の高い納豆をより多くの人に届けるため、国産大豆で品質にこだわり、業界トップクラスともいえる30種類以上の商品開発を行ってきた小杉食品。商品を通して、納豆の味わいの豊かさや多様さを知ってほしいという思いが伝わってきますね。
納豆が苦手な方にも好評の看板商品「つゆだく納豆(200円)」は、通常の3倍量のたれでサラサラと食べられるのが魅力

納豆が苦手な方にも好評の看板商品「つゆだく納豆(200円)」は、通常の3倍量のたれでサラサラと食べられるのが魅力(写真:株式会社小杉食品)
小杉食品の納豆の中には、納豆が苦手な人や健康が気になる人におすすめしたいものがたくさん!特にライターが注目するのは、カロリーや血糖値が気になる方向けの「DC-15菌納豆」。食後血糖値の上昇を抑える納豆菌「DC-15菌」を使った一品です。

もう一つ、ユニークな商品として紹介したいのが、7種の国産豆でできた納豆「カラフル納豆(40g×16、1705円)」。大豆、黒大豆、青大豆、赤大豆、うずら豆、大福豆、えんどう豆の、異なる豆の風味や食感がよくある「納豆感」を薄れさせることから、納豆が苦手な人にもおすすめしたい一品です。
工場見学の様子

工場見学の様子(写真:株式会社小杉食品)
ほかにも、サラダやパスタの具材として使える「カラフルナットウ オリーブオイル漬」、アレンジ次第で幅広い料理に使える粉末状の納豆「粘りっ粉」、おやつやおつまみにポリポリ食べられる「チョコなっとう」など、納豆の可能性を感じる商品が多数。

主に一般的な納豆商品がラインナップされているスーパーに加え、オンラインショップではユニークな商品を多く取り扱っています。工場見学の後は、ぜひオンラインショップものぞいてみてくださいね。
納豆作りと、納豆作りを体験している子どもたちの様子

納豆作りと、納豆作りを体験している子どもたちの様子(写真:株式会社小杉食品)
●「小杉食品」の工場見学メニュー
・所要時間は約1時間30分(説明の時間を含む)
・一度に参加可能な人数は10人~45人
・料金は1人300円(小学生は100円、小学生未満は無料)

●「小杉食品」の納豆作り体験メニュー
・所要時間は約2時間30分(説明の時間を含む)
・一度に参加可能な人数は10人~25人
・料金は1人1100円
・発酵場所作り〜大豆に納豆菌を与えてわらに巻く一連の工程を行い、箱の中へ入れて持ち帰り、自宅で一晩醗酵させます

●開催スケジュール
・毎週月〜土曜の各日1回
・日曜と祝日は休み

●備考
・工場見学および納豆作り体験は1カ月前までの完全予約制(予約フォームは下に記載)
・納豆作り体験は、小学校高学年以上から参加可能

【株式会社小杉食品】
●住所:三重県桑名市能部字花貝戸401
●予約フォーム:工場見学お申し込み
●公式サイト:
株式会社小杉食品
オンラインショップ

(三重県)戦後の三重に納豆を広めた「奥野食品株式会社」

あたたかみのある外観が目を引く工場

あたたかみのある外観が目を引く工場(写真:奥野食品株式会社)
奥野食品株式会社は、三重県にある納豆メーカー。1950(昭和25)年の設立以来、国産大豆のみを用いたこだわりの納豆作りを続けており、「東京納豆」という看板商品で人気を博しています。

糸引き納豆「東京納豆」は、化学調味料と保存料を使用しない無添加商品。さらに、納豆作りに使用する水は、セラミックスを通して水分子を細分化し、マイルドにした活性水。この活性水が大豆の発酵をうながすことで、理想的な納豆に仕上がります。
看板商品「東京納豆サンパック(40g×3、180円)」

看板商品「東京納豆サンパック(40g×3、180円)」(写真:奥野食品株式会社)
三重のメーカーの商品名が「東京納豆」なのは、もともとこの納豆が、当時東京在住だった創業者の親戚に教わった製法で作ったものだったため。

戦後の三重には納豆メーカーがなく、人々の間に流通するのは他県から仕入れたあまり糸を引かない納豆がほとんどでした。そのため、この糸を引く納豆は非常に人気を博し、後年「東京納豆」としてブランド化されるに至ります。
手作り納豆

手作り納豆(写真:奥野食品株式会社)
「東京納豆」は通販でも購入可。また小ロットのオーダーメイド納豆も受注対応しているため、オリジナル商品の製造ができることも特徴の一つです。

工場内には「まちの駅たぬみせ納豆工房」を併設し、納豆テーマパークとして運用中。納豆工場を見学した後は、ぜひ工房で納豆作りを体験してみてくださいね。
工場内部の様子と納豆作りを楽しむ子どもたち

工場内部の様子と納豆作りを楽しむ子どもたち(写真:奥野食品株式会社)
●「奥野食品」の工場見学メニュー
納豆製造は午前中で終了するため、見学に訪れる際は時間帯に気をつけましょう。
・見学コーナーにて納豆作りの様子を自由見学する場合は予約不要、無料
・団体用のガイド付き見学「納豆テーマパーク ツアー」は要予約、有料
 料金:年齢に関わらず参加者10人まで1000円
(11人目以降は10人ごとに1000円ずつ加算)

●「奥野食品」の納豆作り体験メニュー
・納豆ができるまでを説明
・蒸した大豆をわらで包む体験(納豆菌接種)
※納豆は発酵と熟成ののち完成させてから、冷蔵便で後日宅配

●開催スケジュール
毎週月、火、金、土曜日の10:30~

●備考
・納豆作り体験は予約制、有料
 ガイド代:大人800円(中学生以上)、子ども500円(小学生以下)
 納豆代:1本350円(1グループにつき納豆10本〜)
 送料:1配送先分はサービス(2カ所目以降は1320円ずつ加算)
・一度に体験可能な人数は15人
・企業や団体ツアーの場合は体験可能な人数に上限なし(要相談)
・体験またはガイド付き見学は1週間前までに予約が必要(先着順)
・申し込みは、専用フォーム、電話、FAXのいずれかで受付(電話は午前中のみ受付)

【奥野食品株式会社】
●住所:三重県松阪市大黒田町698-3
●公式サイト:奥野食品株式会社

納豆工場の見学と納豆作りを体験しよう

納豆作りを見学できる工場や、納豆作りを体験できるメーカーについて紹介してきました。

栄養満点で美味しい納豆が、どのように作られているかを知れば、きっともっと納豆が好きになるのではないでしょうか。

自分で作った納豆と、普段買って食べている納豆の味を比べてみるのも面白そうです。

記事を読んだら、ぜひ納豆工場見学と納豆作り体験へ出かけてみてくださいね。



Text:額田善之(ぬかだ・よしゆき)

北海道と東北以外の県はすべて旅行した旅ライター。オートバイでツーリングをして名物や銘菓を食べるのが趣味のアウトドア派。岡山県出身。納豆の健康効果を紹介する個人ブログ「納豆人甚Gene」を運営中。健康や旅行、武道、キャンプなどのSEOライティング執筆を受託。少林寺拳法有段者で「武道・道場ナビ」でも執筆中。


Edit:Sakura Takahashi
Photo:各社提供(提供元は写真クレジットに記載)

参考:
全国納豆協同組合連合会納豆PRセンター「納豆ができるまで」ヤクルト中央研究所「健康用語の基礎知識」α-グルコシダーゼ阻害株式会社ニューバイオエンタープライズ「DC-15とは」近畿経済産業局「和歌山県の見学可能な産業施設」(株)豆紀 納豆製造工場納豆人甚Gene「人にやさしく身体によい納豆を食べて健康寿命をのばしましょう!」納豆人甚Gene「【納豆のすごい効果のまとめ】健康維持に役立つ理由を徹底解説!」/各企業公式サイト