都会の喧騒を忘れ、たまには大自然を満喫したい。そんな思いを抱く人におすすめしたいのが、北海道のど真ん中に位置する富良野・美瑛エリアへの観光です。
雄大な大雪山系の姿もさることながら、美しい丘陵地帯を彩る小麦畑やラベンダー畑の様子は、心に焼き付けられる絶景に違いありません。
今回は、一生に一度は訪れたい絶景観光地の富良野・美瑛エリアの中でも、特に大人気の観光名所7つをご紹介します。
富良野・美瑛について
今回ご紹介する富良野・美瑛エリアは北海道上川地方の南部、北海道のど真ん中に位置しており、特に富良野市は北海道の「へそのまち」の異称で親しまれています。
富良野エリアには上富良野町・中富良野町・富良野市といった具合に「富良野」という名を冠する地名がたくさんあります。この富良野という地名はアイヌ語の「フラヌイ=硫黄くさい土地」という意味の言葉が由来となっており、上富良野町と美瑛町の境にある活火山・十勝岳付近にたくさんの温泉が湧いていることからその名が付けられました。
対して、富良野エリアの北、旭川市の南に接する美瑛町は、油っこいという意味を持つアイヌ語「ピイェ」を地名の由来としています。硫黄などが溶け込んで青く濁っている美瑛川にちなんで名づけられたそう。
富良野の田園風景
富良野・美瑛エリアには雄大な自然とそこに暮らす人々の営みが感じられる田園風景が広がっており、その美しさに魅せられた人々によって多くの映画やドラマ、CMが撮影されてきました。そのため、富良野・美瑛エリアに足を運べば、かつてスクリーンやテレビで目にした懐かしい風景と出会うことができますよ。
富良野・美瑛へのアクセス
富良野まで
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~三笠IC)経由で約2時間。
・電車: 札幌駅から特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗車し、滝川駅で富良野方面に乗り換えて富良野駅まで約2時間30分。
・バス:札幌駅前バスターミナルから「高速ふらの号」に乗車し、富良野駅前まで約2時間30分。
美瑛まで
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~深川IC)経由で約2時間30分。
・電車:札幌駅からJR特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗り、旭川駅で富良野方面に乗り換えて美瑛駅まで約2時間。
富良野・美瑛の定番観光スポット① 富良野のラベンダー畑の原風景「ファーム富田」
絶対に外せない富良野の定番観光スポット
富良野 ファーム富田のラベンダー畑
富良野といえばほとんどの人が紫色のラベンダーを思い浮かべるでしょう。「富良野=ラベンダー」というイメージを確立させたのは、「ファーム富田」をおいて他にはありません。
毎年国内外から約100万人の観光客が訪れるファーム富田の美しいラベンダー畑は、富良野・美瑛エリアに観光に行くなら絶対に目に焼き付けたい絶景。こちらでは見頃の時期や特徴が異なる4種類のラベンダーを育てており、6月下旬から7月下旬までの長期にわたって4種のラベンダーが咲き誇ります。
ラベンダー以外にも、マリーゴールドやカスミソウ、ポピーなどの様々な種類の花々が植えられており、色とりどりの花畑を堪能することができますよ。
ラベンダーソフトクリーム
「ファーム富田」にはカフェや売店も充実しています。中でもラベンダー畑を彷彿とさせる鮮やかな色の名物「ラベンダーソフトクリーム」は、ぜひ味わいたい一品。ラベンダーエキスを含んでいるため、口に入れると同時に鼻へラベンダーの香りが抜けていきます。他ではなかなか味わえないラベンダー風味のソフトクリーム。後味はさっぱりしており、暑い日の富良野観光にもぴったりです。
アクセス
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~三笠IC)経由で約2時間30分。
・電車:札幌駅から特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗車し、滝川駅で富良野方面に乗り換えて中富良野駅まで約2時間30分。中富良野駅から徒歩約25分、車で約5分。
・バス:札幌駅前バスターミナルから「高速ふらの号」に乗車し、富良野駅前まで約2時間30分。富良野駅前から「ふらのバス」で中富良野駅まで約12分。中富良野駅から徒歩約25分、車で約5分。
富良野・美瑛の定番観光スポット② 「ニングルテラス」で他では買えない北海道土産を!
15棟のログハウスが立ち並ぶ富良野のショッピングタウン
富良野 ニングルテラス
「ニングルテラス」は新富良野プリンスホテルの敷地内にあるショッピングタウン。15棟の小さなログハウスが小さな町を形成しており、絵本の世界に紛れ込んでしまったかのような景観を楽しめます。
ニングルとは、あの有名な富良野を舞台としたドラマ「北の国から」の原作・脚本を手がけた倉本聰氏の著作『ニングル』に登場する小人「森の知恵者」を意味しています。ここの各ショップには、まさに北国ならではの知恵を感じられる作品が集まっています。
万華鏡や革工房、銀細工、ろうそく、アクセサリーなど、ここでしか出会えない様々なグッズが並びます。富良野・美瑛エリアでお土産を探すなら、ぜひニングルテラスにも足を伸ばしてみて。お気に入りの作品に出会えるはずです。
富良野 ニングルテラスのライトアップ
夜になるとライトアップが行われ、日中とは一風変わった幻想的な雰囲気を楽しめます。昼に富良野・美瑛の大自然を楽しんだら、夜にはニングルテラスで心温まるイルミネーションに包まれてみては。
アクセス
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~三笠IC)経由で約2時間。
・電車:札幌駅から特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗車し、滝川駅で富良野方面に乗り換えて富良野駅まで約2時間30分。富良野駅から車で約10分。
・バス:札幌駅前バスターミナルから「高速ふらの号」に乗車し、富良野駅前まで約2時間30分。富良野駅から車で約10分。
富良野・美瑛の定番観光スポット③ 幻想的な美瑛ブルーに思いを馳せる「青い池」
美瑛 青い池
日差しを受けて輝くコバルトブルーの水面
立ち枯れた木々とコバルトブルーの水面が織りなす幻想的な風景…Macの壁紙に採用されたことで世界的に有名になった「青い池」は、美瑛観光に行くならぜひ訪れたいスポットです。
地元では「美瑛ブルー」と呼ばれる美しい青色の秘密は、青い池の上流域にある白金温泉。池の水中に含まれる温泉の成分である硫黄やアルミニウムが、日差しを受けることでコバルトブルーに輝き、人々を魅了します。
青い池は季節や時間、天気によって色合いが変化します。曇り空の日でも深く沈んだ美瑛ブルーの池を堪能することはできますが、やはり天気が良い日がベスト。おすすめは早朝の陽が昇った頃の時間帯。朝の陽光が、青い池をより一層美しく輝かせます。
美瑛 青い池のライトアップ
11月〜2月末の冬季期間の夜には、ライトアップされた「青い池」を見ることができます。世界中どこを探しても美瑛でしか見られない「青い池」の絶景をぜひご覧ください。
アクセス
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~深川IC)経由で約2時間30分。
・電車:札幌駅からJR特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗り、旭川駅で富良野方面に乗り換えて美瑛駅まで約2時間。美瑛駅から車もしくはバス(道北バス白金温泉行き)で約25分。
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青い池の神秘や見どころが気になる人はこちら↓
【青い池】美瑛ブルーの謎に迫る!絶景の神秘や訪問のタイミングを徹底解説
富良野・美瑛の定番観光スポット④ ダイナミックな自然の奇跡!白ひげの滝
見どころ
美瑛 白ひげの滝と紅葉
「青い池」に行くのであれば、一緒に押さえておきたい美瑛の観光スポットが「白ひげの滝」です。「白ひげの滝」は「青い池」から5分ほど車を走らせた場所にあります。「白ひげの滝」は落差30mほどの大きな滝で、落ちる水が岩を伝って広がる姿がまるで白ひげのように見えるということからその名がつけられたのだそうです。
「白ひげの滝」の水の正体は十勝岳連峰の地下水。溶岩層の割れ目から勢いよく噴き出す「白ひげの滝」が美瑛の地名の由来となった美瑛川のコバルトブルーの流れを生み出しています。
「白ひげの滝」が最も美しく見える季節は秋であると言われています。美しく色づく紅葉に映える白い流れは、写真映えするということで多くの人々の心をひきつけるのです。
美瑛 冬の白ひげの滝
また、オフシーズンであるとされる冬も、「白ひげの滝」を満喫するには絶好の季節。「白ひげの滝」はマイナス20度にもなる美瑛の真冬でも凍らずに流れ続け、滝から立ち上る水蒸気は木の枝に付着して樹氷となります。その姿は夜になるとライトアップされ、より一層幻想的な風景を見せてくれますよ。
アクセス
車:札幌から道央自動車道(札幌IC~深川IC)経由で約2時間30分。
電車:札幌駅からJR特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗り、旭川駅で富良野方面に乗り換えて美瑛駅まで約2時間。美瑛駅から車もしくはバス(道北バス白金温泉行き)で約25分。
富良野・美瑛の定番観光スポット⑤ 富良野・美瑛エリアの魅力が大集結!「四季彩の丘」
大自然をまとめて満喫したい人におすすめ
美瑛 「四季彩の丘」の花畑
丘陵を彩る美しい花々の絨毯、のどかな風景の中でくつろぐアルパカたち、美瑛の味覚を満喫できるレストラン、目覚めれば美しい風景が窓いっぱいに広がるペンション…。富良野・美瑛エリアで随一のエンターテインメント・ガーデン「四季彩の丘」は、広大な富良野・美瑛エリアの大自然を、1スポットで満喫したいと考えている人にもってこいの観光地です。
園内にはバギーやカートなどの乗り物が用意されているので、限られた時間の中でも広い敷地の中を存分に楽しめます。
また、5月〜10月のグリーンシーズンだけではなく、12月初旬〜翌4月初旬までのウィンターシーズンも魅力的。夏の鮮やかな風景とは打って変わって、一面に銀世界が広がり、スノーモービルなどのウィンターアクティビティを満喫できます。
美瑛産のメロンを贅沢に味わうスノーメロン
もちろん、売店やレストランも充実しています。中でも美瑛のじゃがいもを使ったコロッケや、美瑛産メロン半玉にソフトクリームがどっかりのった名物「スノーメロン」は食べておきたい逸品です。
アクセス
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~深川IC)経由で約2時間30分。
・電車:札幌駅からJR特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗り、旭川駅で富良野方面に乗り換えて美瑛駅まで約2時間。美瑛駅から車で約12分。
富良野・美瑛の定番観光スポット⑥ 「パッチワークの路」から見える丘陵地帯に広がる農作物の風景
美瑛町の農作物が四季折々に色づき美しい景色を作り出す
美瑛 パッチワークの路
農業が盛んな美瑛町では、広大な丘陵地帯で様々な種類の農作物が育てられています。その作物が植えられた風景がパッチワークを紡いだように規則的で美しく、収穫の時季には華やかな色を携えることから、「パッチワークの丘」と呼ばれるようになりました。
そして、そのなだらかで美しい丘陵地帯を眺められるのが、「パッチワークの路」です。春夏秋冬、それぞれの季節で全く異なる表情を見せてくれるのが最大の魅力です。春は耕したばかりの畑に植えた新緑が、夏は深くなった緑と咲き誇る花々が見る人に元気を与えてくれます。秋は農作物が見事に色づき、冬は一面の雪景色が北海道の雄大さを物語る…。
車はもちろんレンタサイクルを利用して「パッチワークの路」を走り抜ければ、まるで映画の主人公になったような気分を味わうことができるでしょう。
ケンとメリーの木
セブンスターの木
「パッチワークの路」を走る際、見逃してはいけないのが「ケンとメリーの木」と「セブンスターの木」です。
ケンとメリーの木は1972年に日産自動車のCMで話題になったポプラの木、セブンスターの木は1976年に観光タバコ「セブンスター」のパッケージに使用されたことで有名になった木です。ノスタルジーを感じさせる2本の大木を見に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
アクセス
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~深川IC)経由で約2時間30分。
・電車:札幌駅からJR特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗り、旭川駅で富良野方面に乗り換えて美瑛駅まで約2時間。美瑛駅から車で約5分。
富良野・美瑛の定番観光スポット⑦ 噴煙が立ち上る大迫力の活火山を眺望!「十勝岳望岳台」
見どころ
美瑛 十勝岳望岳台から見た紅葉
2,077mの標高を誇り、日本百名山にも選ばれている十勝岳。美瑛町の北に位置する旭川市出身の小説家である三浦綾子の著作『泥流地帯』には、かつて十勝岳が大噴火を起こし人々の生活を奪っていく様子が描かれています。そんな自然の驚異の象徴である十勝岳の全景を、標高930mの位置から一望できる展望台が「十勝岳望岳台」です。
かつての大噴火で流れた溶岩が残っており、ゴツゴツとした岩肌からは自然の迫力が感じられます。その地形を教育に活かすべく、美瑛町では十勝岳ジオパーク構想が練られているそうです。
最大の魅力は、十勝岳にのほか、旭岳・美瑛岳・美瑛富士・上富良野岳を仰ぎ見ることができることと、旭川市から富良野市までの広範囲を眺望できること。北海道の雄大さを全身で体感できるということで、日々多くの観光客が訪れています。
夏季は登山基地として、秋は紅葉スポットとして、観光客で賑わいを見せます。登山帰りには、売店で買える美瑛サイダーのフロートで心も体もリフレッシュしてみては。
アクセス
・車:札幌から道央自動車道(札幌IC~深川IC)経由で約3分。
・電車:札幌駅からJR特急「ライラック」もしくは特急「カムイ」旭川方面に乗り、旭川駅で富良野方面に乗り換えて美瑛駅まで約2時間。美瑛駅から車で約35分。
富良野・美瑛で大自然に触れる癒しの旅を
豊かな大自然と人々の暮らしが調和する魅力の観光スポット富良野・美瑛エリア。今回ご紹介した7つの観光スポットを巡れば、富良野・美瑛エリアの魅力の虜になること間違いなしです。しかし、富良野・美瑛エリアには他にも多くの魅力的な観光スポットが存在します。まだ他の人にあまり知られていない観光スポットを探しながら旅するのも楽しいでしょう。
富良野・美瑛観光を満喫するには、2、3日もあれば十分。北海道を訪れる際は、大自然と田園が織りなす美しい景色を楽しみに、ぜひ富良野・美瑛を訪れてみてくださいね。