日本の春の訪れを感じるのはやはり「桜」のお花見ではないでしょうか。春になるとたくさんの人が桜をひと目見ようと、さまざまな場所に訪れます。
なかでも北海道は自然豊かな土地柄から、開放的な気分でお花見をしながらピクニック・バーベキューなどを楽しむことができるでしょう。2023年の北海道の桜は4月下旬に咲き始める場所が多く、5月初旬には見ごろを迎えます。この記事では、そんな魅力的な北海道のお花見にぴったりな桜の名所8選を紹介致します。
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【お花見】この春行きたい!日本全国桜名所を一挙大公開!
桜名所①五稜郭(函館市)

五稜郭内にある桜
榎本武揚(えのもと たけあき)や土方歳三(ひじかた としぞう)らが明治新政府軍と戦った戊辰戦争最後の地である「五稜郭」。東京ドーム約5個分という広大な土地に、春にはソメイヨシノを中心とした約1500本の桜が咲き乱れます。
地上でお花見を楽しんだ後は、近くにある五稜郭タワーへ足をお運びください。特徴的な星形の五稜郭と桜を一緒に空から見ることができます。
五稜郭タワーから見る五稜郭の桜
夜にはちょうちんで照らされた夜桜を楽しめる「五稜郭公園 夜桜花見電飾」が開催されます。毎年4月下旬から5月上旬に開催予定。最新情報は函館市の公式サイトをご覧ください。
住所:北海道函館市五稜郭町44-2
例年の見頃:4月中旬〜4月下旬ごろ
アクセス:①JR函館駅ー市電「五稜郭公園前」下車ー徒歩約10分
②JR五稜郭駅ー函館バス「五稜郭公園前入口」下車ー徒歩約5分
駐車場:あり
公式サイト:五稜郭タワー
函館市公式サイト
桜名所②松前公園(松前町)

松前城の桜
公益財団法人 日本さくらの会が選定する「日本さくら名所100選」に選ばれ、日本最北の城下町・松前町にある「松前公園」。園内には約250種、およそ1万本もの桜が咲き誇ります。桜の種類によって早咲き・中咲き・遅咲きと開花するため、約1カ月に渡り桜を楽しむことができます。
様々な種類の桜を集め、展示をしている「桜見本園」という植物園も。1965年に開園し、日本各地から集められた約110種類、約300本の桜が植えられています。
松前公園内にあり、長い歴史を持つとされる有名な3本の桜の木「松前三大名木」は必見です。「光善寺」の樹齢300年以上と推定される「血脈桜(けちみゃくざくら)」、淡い紅色が美しい「龍雲院」の「蝦夷霞桜(えぞかすみざくら)」、「天神坂門」の「夫婦桜(めおとざくら)」は松前三大名木とされています。お花見と一緒に日本の歴史も感じ取ることができるのは、松前公園ならでは。

松前公園近くにある光善寺の血脈桜
松前公園では4月下旬から5月上旬にかけて、「松前さくらまつり」が開催されます。2023年は4月27日〜5月7日に開催予定で、桜ライトアップやスタンプラリー、売店も出店予定です。この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
住所:北海道松前町松城
例年の見頃:4月下旬〜5月上旬
お祭り開催期間:2023年4月27日〜5月7日
アクセス:JR木古内駅ー函館バス「松城」下車ー徒歩5分
駐車場:あり
公式サイト:松前さくら祭り公式サイト
桜名所③二十間道路(新ひだか町)

桜のトンネルのように咲く二十間道路の桜
約2,200本の桜が約7kmに渡って咲き誇り、その美しさから、複数の団体から桜の名所として選出されている「二十間道路桜並木」。1916年から3年の月日を費やし、近隣の山々からエゾヤマザクラなどが移植されたという背景があります。
その際に左右の道幅がちょうど二十間(約36m)あった事から、「二十間道路桜並木」という名前が付けられました。

二十間道路の美しい桜並木
建設省が選ぶ「日本の道100選」や日本さくらの会の「さくら名所100選」、北海道協議会により選出された「北海道遺産」など数々の団体からその美しさが認められています。桜が一本道に咲く、二十間道路の桜並木をひと目見ようと毎年多くの花見客が訪れます。多い時で20万人以上もの人が訪れたそうです。
毎年4月下旬〜5月上旬に二十間道路桜並木で「しずない桜まつり」が開催されます。2023年は4月24〜4月30日に開催される予定で、特産品を扱う出店や桜のライトアップが行われる予定です。
桜の名所として有名な二十間道路桜並木にぜひお立ち寄り下さい。
住所:北海道日高郡新ひだか町静内田原
例年の見頃:4月下旬から5月ごろ
お祭り開催期間:2023年4月24日〜4月30日
アクセス:札幌ー苫小牧東ICー日高厚賀ICー国道235号ー新ひだか町
駐車場:あり
公式サイト:しずない桜まつり公式サイト
桜名所④有珠善光寺(伊達市)

有珠善光寺の桜
約1100年以上の歴史を持ち、1000本のさまざまな種類の桜が楽しめる「有珠善光寺」。ソメイヨシノのほか、ヤマザクラ、シダレザクラなどが咲きます。見頃が種類によって異なるため、長い間お花見をすることが可能です。
中でも、指定記念物に指定され、樹齢200年と推定されている「石割桜」が見どころ。木が石を割ったように割れ目から突き出ているため、このように名付けられました。
有珠善光寺は江戸幕府が建立した3つの寺院「蝦夷三官寺」のひとつで、蝦夷地で亡くなった和人の葬儀と、アイヌ民族への仏教を広めるために造られたと言われています。日本の歴史を感じながら、お花見を楽しむにはおすすめのスポットです。
住所:北海道伊達市有珠町124
例年の見頃:4月下旬〜5月上旬
アクセス:JR有珠駅から徒歩約25分
駐車場:あり
公式サイト:善光寺公式サイト
桜名所⑤旭山公園(旭川市)
旭山の観光名所である「旭山動物園」に隣接しており、春には約3500本のエゾヤマザクラを楽しむことができる「旭山公園」。
旭山のふもとに広がる雄大な丘陵地で街並みを眺めることができます。春は桜の名所としてお花見をする人が多く訪れますが、夏はハイキング、秋は紅葉狩りと季節の変わりようを旭山公園で感じることができます。
毎年5月ごろになると「旭山公園夜桜まつり」が開催され、桜がライトアップされます。2023年は4月29日〜5月4日に開催予定で、ライトアップの他にライブステージも行われる予定です。昼の景色とはまた違った夜の景色をお楽しみ下さい。
ライトアップされた旭山公園の桜
旭山公園には旭山動物園が隣接しています。動物たち本来の仕草を見ることができる「行動展示」を採用しており、のびのびと動物たちが生活している様子を鑑賞可能です。
旭山動物園で鑑賞可能なホッキョクグマ
お花見の前後に旭山動物園に訪れてみてはいかがでしょうか。
住所:北海道旭川市東旭川町倉沼
例年の見頃:4月下旬〜5月ごろ
お祭り開催期間:2023年4月29日〜5月4日
アクセス:JR旭川駅ー旭川バス「旭山動物園」下車
駐車場:あり
公式サイト:旭川市公園緑地協会
桜名所⑥桜六花公園(中札内村)

中札内村の桜
NPO法人 日本で最も美しい村連合が選ぶ「中札内村(なかさつないむら)」。その中の桜の名所として有名なのが「桜六花公園」。西暦2000年に中札内村の思い出づくりのため、お菓子メーカー「六花亭」から寄贈された約800本の桜が桜六花公園に集まっています。
色が濃く開花期間が長いのがエゾヤマザクラの特徴で、見ごろを迎えるゴールデンウィークには桜イベント「中札内村 桜のある休日」が開催されます。2023年は5月5日に開催され、十勝のグルメを楽しむことができる出店や桜の木の下でコンサートが予定。ゆったりとした時間を過ごすことができます。イベントについては中札内村の公式サイトをご覧ください。
住所:中札内村南札内 西1線
例年の見頃:4月下旬から5月ごろ
イベント開催日:2023年5月5日
アクセス:帯広空港より車で約30分
駐車場:あり
公式サイト:中札内村観光情報
桜名所⑦優駿さくらロード(浦河)

美しい桜並木がある優駿さくらロード
浦河町にある優駿(ゆうしゅん)の里公園の入り口から、約3kmの道沿いを1000本を超えるエゾヤマザクラが一斉に咲き誇る「優駿さくらロード」。
見ごろを迎えるとトンネルのように奥まで桜が咲き乱れ、訪れる人々を楽しませます。
「うらかわ千本桜」とも呼ばれていますが、2004年に町民から名称を募ったところ優駿さくらロードと名付けられるようになりました。

優駿さくらロードの桜
毎年5月上旬には「浦河桜まつり」が開催され、吹奏楽やダンスのパフォーマンスや抽選会、ワークショップ、売店などがイベント会場に集まります。2023年は4月29〜4月30日に開催予定。夜には桜並木のライトアップも行われ、幻想的でロマンチックな雰囲気に。友人や家族、恋人と一緒に過ごすにもぴったりなスポットです。
優駿さくらロードから少し離れた先に北海道最大の幹の太さを持つと言われている、エゾヤマザクラ「うらかわオバケ桜」も見どころのひとつです。お祭り開催期間中は会場からバスが運行される予定なので、気になる方はぜひ訪れてみて下さい。
住所:北海道浦河町西舎141-11
例年の見頃:4月下旬〜5月ごろ
お祭り開催期間:4月29日・4月30日
ライトアップ期間:4月25日〜5月1日
アクセス:JR幌別駅から車で5分
駐車場:あり
公式サイト:浦河観光協会
【番外編】北海道の春を彩る「芝桜」の名所
ここからは「芝桜(シバザクラ)」を見ることができるスポットを紹介いたします。芝桜とは桜とは違い、茎は立ち上がらず地面を覆うように咲く花です。桜と同じような色と形の花を咲かせるところから芝桜と名付けられました。桜の一種ではないですが、桜が咲く季節と同じ時期に可愛らしい花を咲かせます。
同じ時期に見ごろを迎える桜と一緒に芝桜も楽しんでみてはいかがでしょうか。女満別空港近郊にある芝桜のおすすめスポットをご紹介いたします。
ひがしもこと芝桜公園(大空町)

ピンク色の景色が広がるひがしもこと芝桜公園
女満別空港から車で約1時間、大空町東藻琴にある「東藻琴芝桜公園(ひがしもことしばざくらこうえん)」。東京ドーム約2つ分の面積を持つ公園内に芝桜がいっぱいに広がります。東藻琴の丘陵に広がる芝桜の景観は息をのむほどの美しさです。芝桜をひと目見ようと、毎年多くの観光客が訪れています。

東藻琴山のふもとに広がる芝桜
さらに公園内には訪れた人が楽しめるような施設がたくさんあります。丘の麓から出発する遊覧車では、ゆったりと移動しながら景色を眺めることが可能。ゴーカートや釣り堀などの施設も充実しており、子どもと一緒に楽しめます。キャンプ場もあり、芝桜を眺めながらバーベューや宿泊もできます。

東藻琴芝桜公園
毎年、芝桜が見頃となる5月上旬〜5月下旬にかけて「ひがしもこと芝桜まつり」が開催されます。2023年は5月3日〜5月31日に開催予定。
子どもたちが楽しめるような「ちびっこ広場」やイベント各種、ミュージックステージや伝統芸能、グルメやショッピングなどの露店やフリーマーケットが行われる予定です。ぜひこの時期ならではのイベントを楽しんでみてはいかがでしょうか。
住所:北海道大空町東藻琴末広393
例年の見頃:4月下旬〜5月中旬
お祭り開催期間:2023年5月3日〜5月31日
アクセス:JR網走駅からバスで45分ほど
駐車場:あり
公式サイト:東藻琴芝桜公園
北海道の桜名所で楽しいお花見へ
北海道の桜名所についてご紹介しました。北海道の桜の開花時期は都内よりも少し遅めということもあり、桜前線を追いかけながらお花見を楽しむことができます。
北海道ならではの雄大な自然の中で咲き誇る桜をぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。お花見の際はこの記事を参考にしてみて下さい。