日本を代表する甘味「和菓子」。可憐な見た目と優しい味わいから和を感じることのできるお菓子です。季節感溢れる伝統菓子で、地域によっても味が異なるのも魅力の一つ。
日頃のおやつタイムだけでなく、昔から季節の行事やお祝いごとに使われることも多く、和菓子はいつも身近に感じられる和スイーツです。苺大福やみたらし団子、どら焼きなどその数なんと100種類以上。初めて聞く名前も意外と多くあるのではないでしょうか。
今回は和菓子の種類や歴史について深掘ります。
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和菓子とは?
和菓子の代表「苺大福」
和菓子とは日本の伝統的なお菓子の総称。明治時代以降に海外から入ってきた洋菓子に対して、和菓子は江戸時代までに伝わり日本独自のものへと変化したお菓子を指します。主に小豆や餅粉、米粉などを原料としているので、ふんわりとやさしい甘さが特徴です。
和菓子は視覚・味覚・嗅覚・聴覚・触覚の五感で味わう事ができることから、「五感の芸術品」とも称されています。季節を意識して作られており、花鳥風月をモチーフにしたきれいで繊細なデザインが目を惹きます。年中行事にも用いられ、種類の数はなんと100種類以上。普段のデザートやおやつとしてもおすすめのお菓子です。
和菓子の歴史はいつから?
縄文時代〜飛鳥時代
お米でつくられたお餅
和菓子の歴史は縄文時代までさかのぼります。食が不十分だった古代人が空腹を満たすために食べていたのが木の実や果物。本来「菓子」とは、果物や木の実を意味するものだったのです。
砕いた木の実を水でアク抜きして丸めたものを食べるようになったのは稲作が伝わった頃。団子の始まりといわれており、携行や保存用として作られていたようです。やがて日本最古の加工食品といわれる「餅」が誕生します。
奈良時代〜戦国時代
中国から伝わったとされる和菓子「饅頭」
飛鳥時代・奈良時代から平安時代にかけて日本から唐に派遣される遣唐使が実施されます。遣唐使が持ち帰ったものの中にあったのが「唐菓子(からくだもの)」。米や麦、大豆、小豆などを原料とした独特な形のお菓子で、祭祀用として扱われました。
唐菓子の影響を受けて大きく進化する和菓子。鎌倉時代には中国から羊羹(ようかん)や饅頭(まんじゅう)などが伝わりました。当初の饅頭は現在の甘い和菓子とは程遠いもの。この頃に茶道が確立し、菓子文化に大きな影響を与えたのです。
室町時代になると砂糖饅頭という甘い菓子が誕生。戦国時代や安土桃山時代には、貿易やキリスト教布教のために訪れたポルトガル人やスペイン人から南蛮菓子が伝わります。代表的なものがカステラや金平糖です。
江戸時代〜明治時代以降
焼いたスポンジ状の生地にあんこを挟んだ和菓子「どら焼き」
江戸時代に入り、貴重な砂糖の輸入量が増え、庶民の間で駄菓子文化が花咲きます。京都の京菓子や江戸の上菓子が競うようになり、日本特有の和菓子へと発展。現在食べられている和菓子の多くは江戸時代に生まれたものといわれています。
明治時代には西洋の文化が伝わり、チョコレートやキャラメルなどの西洋菓子が入ってきたことで、和菓子も大きな影響を受けます。その後、家電や調理機器が開発され、焼き菓子の多くが明治以降に誕生しました。
意外と知らない和菓子と洋菓子の違い
お茶と頂く和菓子
和菓子は日本の伝統的なお菓子で、洋菓子は西洋からもたらされたお菓子です。全てが日本発祥というわけではなく、海外から伝わったものも。和菓子の定義は江戸時代以前に日本へ伝わり、日本独自のお菓子に変化したものとされています。
決定的な違いはお菓子を作る原料にあり、和菓子は60%が水、その他砂糖やデンプンなど植物性の原料が多いのが特徴的。一方で洋菓子は水の代わりにバターや生クリームなど動物性の材料を使うため、高脂質で和菓子に比べ比較的甘く仕上がりやすいのです。
花鳥風月をモチーフにした和菓子「練り切り」
作り方にも大きな差があります。和菓子は煮る、練る、蒸すといった職人の手作業がほとんど。しかし洋菓子はミキサーやオーブンなど、家電や調理器具をよく使います。
また和菓子は季節に合わせた花鳥風月をモチーフとするデザインが多く、職人の手の中で作れるような小さく丸みのある形が特徴です。一方で、洋菓子は華やかなデザインで、種類によってサイズ感や形、色合いも異なります。
あのお菓子の名前って?和菓子の種類一覧
苺とあんこのコントラストがかわいらしい和菓子「苺大福」
日本の伝統的製法で作られてきた和菓子。種類も豊富で、含まれる水分量の多さ、あるいは餅物や蒸し物、焼き物など製法で分けることができます。またお祝いやお茶の席に用いられる上生菓子と、普段食べる用の駄菓子に分けられたり、さまざまな分類方法があります。
今回は含有水分量の多い順に生菓子、半生菓子、干菓子の3種類に分類。生菓子は30%以上、半生菓子は10~30%、干菓子は10%以下の水分となっています。生菓子、半生菓子、干菓子はさらに細かく、和菓子用語で「餅物」「焼き物」「練り物」などに分けられます。
ここからは3種類それぞれに該当する和菓子について、名前や色、形などを紹介します。
生菓子
練り切り
かわいい形と色合いが目を引く和菓子「練り切り」
可憐で上品な味わいをもつ「練り切り」は生菓子の練り物に分類されます。生菓子の中でも上等で高級な「上生菓子」の一つ。お祝い事やお茶席などで食べられる和菓子です。
練り切りは白餡(しろあん)に砂糖などを加えて練り切り餡を作り、みじん粉や求肥(ぎゅうひ)などを加えて形を整えたもの。日本の季節や花鳥風月をかたどったものが多く、色彩豊かな美しい見た目はまさに日本独特の芸術品です。
カステラ
ふわふわ食感と上品な甘さ引き立つ和菓子「カステラ」
洋菓子のイメージがある「カステラ」も実は和菓子の一種。分類は生菓子の焼き物です。ポルトガルから伝わりましたが、今や和風のお菓子となっていることから和菓子として扱われています。カステラという名称はスペインのカスティーリャ王国が由来だそう。
カステラはバターを使わず、卵や砂糖、小麦粉などを混ぜた生地をオーブンで焼いて作るスポンジケーキの一種。砂糖やザラメによる上品な甘さと、しっとり柔らかい食感が特徴的な和菓子で、出島のあった長崎のカステラが有名です。
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団子
かわいらしく飾り付けられた「団子」
和菓子の定番「団子」は生菓子の蒸し物に分類されるお菓子。団子は穀物の粉に水や湯を加えて丸め、蒸したり揚げたり茹でたりして作ります。
団子の中でも特に代表的なのがみたらし団子や三色団子、胡麻団子。他にも夜空に輝く月への供え物として扱う月見団子は、古代から続く風習の和菓子です。
近年は定番のデザインだけでなく、お洒落にデコレーションされたカラフルな団子が話題に。味だけでなく、見た目にもこだわった可愛らしくユニークな団子が増えています。
あんみつ
爽やかな果物と甘い餡のバランスが最高な和菓子「あんみつ」
華やかな見た目の「あんみつ」はみつ豆に餡を流し込んだ和菓子で、生菓子の掛け物に分類されます。掛け物とは砂糖や砂糖みつをかけて作られたお菓子のこと。寒天や果物、アイスクリームなど組み合わせる具材を変えることで、いつも違った味わいを楽しめるのがあんみつ最大の魅力です。
あんみつは、銀座にあるみつ豆を提供するしるこ屋「若松」が1930年に提供したのが始まり。俳人・橋本夢道が考案したという説や、関東大震災の後に復興の意味を込めて作られたという説もあります。
あんドーナツ
コロっと丸い一口サイズ和菓子「あんドーナツ」
子どもの大好物「あんドーナツ」は生菓子の揚げ物に該当します。小麦粉に水・砂糖・バター・卵などを混ぜた生地で甘い餡を包み、油で揚げたお菓子。あんドーナツはいわば餡を使った日本風の揚げ菓子なのです。
あんドーナツはコンビニやスーパーで気軽に手に入る和菓子。小さくまるっとした見た目もまたかわいらしくて、つい口に運んでしまいたくなります。包み込まれる餡は小倉餡のほか、粒餡(つぶあん)やこし餡(こしあん)、白餡など種類も豊富です。
半生菓子
きびだんご
昔話『桃太郎』にも出てくる和菓子「きびだんご」
桃太郎が鬼退治の旅で持っていく「きびだんご」は半生菓子の練り物にあたる和菓子です。もち米の粉に砂糖と水飴を混ぜて求肥を作り、平らな円形に仕上げて黍(きび)の粉で風味づけしたら完成。ちなみにきび粉を使わないきびだんごもあります。
日持ちするきびだんごは、発祥地である岡山の定番みやげ。上品な優しい甘さと柔らかい食感が幅広い層に人気な理由です。フルーツやチョコレートなどを取り入れたきびだんごもあるので、豊富な種類から自分の好みのきびだんごを見つけてみてください。
栗きんとん
栗の奥深い味わいを感じられる和菓子「栗きんとん」
秋の味覚「栗きんとん」は、半生菓子の蒸し物の一つで、岐阜県中津川市発祥の和菓子。販売期間は9月から翌年1月までと期間限定の稀少なお菓子です。名前は一緒でもお正月のおせち料理にある「栗きんとん」とはまた別物です。
新鮮な栗を蒸して中身を取り出し、砂糖を加えて炊き上げ、茶巾で絞って作ります。手間暇かけた作り方が栗の奥深い味わいを引き立てる秘訣。国産栗だけを使用しており、素朴でどこか懐かしい情趣を感じる極上の逸品です。
ぜんざい
正月の定番和菓子「ぜんざい」
正月恒例の「ぜんざい」は、半生菓子のあん物に分類される和菓子。小豆を砂糖で甘く煮たものに、餅や白玉団子、栗の甘露煮などを入れて食べます。ぜんざいは砂糖の種類によって甘さが変わり、地域や家庭でも味が異なる個性溢れるお菓子です。
小豆から煮るため、粒ありのものが基本。ぜんざいによく似た「おしるこ」は水分の多いこし餡や粒餡などで作るため、材料も作る工程も若干の違いがあります。
甘納豆
豆の種類豊富な「甘納豆」
コロっと一口サイズの「甘納豆」は半生菓子の掛け物の一つ。豆を砂糖で甘く煮た後、しばらく乾燥させ砂糖をまぶして作ります。江戸後期に日本橋で作られたのが始まりです。
甘納豆の原材料は小豆、えんどう豆、いんげんまめ、そらまめなど種類も豊富。豆だけでなく、栗やさつまいもを使ったものもあり、豆の種類によって味わいが変わるため、食感や色味の違いを楽しめるのも魅力のひとつです。
最中
外はサクッと中は甘い餡でできた和菓子「最中」
「最中」は半生菓子のおか物に当たる和菓子。おか物とは、生地を熱加工せずそのまま混ぜ合わせ、整形、仕上げしたもののことです。最中はもち米をこねて蒸し、伸ばして焼いた生地の中に餡を挟んだお菓子。小倉餡やこし餡、白餡などが一般的ですが、求肥や餅、栗、柚子などが入っている最中もあり、種類は多数あります。
最中という名前の由来は、宮中で行われた月見の宴で、白くて丸い餅菓子が出されたことがきっかけ。餅菓子の形が中秋の名月にそっくりだったことから、公家たちが「もなかの月」と口にしたことで「最中」と名付けられました。
干菓子
ひなあられ
3月3日のひな祭りに供えられる和菓子「ひなあられ」
3月3日のひな祭りに供えられる「ひなあられ」は干菓子の一つで、掛け物に分類される和菓子。地域によっても異なり、関東では甘いポン菓子、関西では塩味のおかきが主流です。
淡いカラフルな色で染まるひなあられ。ひなあられの色には、「娘の健やかな成長を祈る」という意味が込められています。基本的には桃、白、緑の3種類が定番ですが、黄を加えた4色のひなあられもあり、これは四季を表しています。
落雁(らくがん)
仏事に用いるお供物として有名な和菓子「落雁」
仏事に用いるお供物として有名な「落雁(らくがん)」は干菓子の打ち物にあたる和菓子。打ち物とは水分が少なく、日持ちしやすいお菓子のことです。落雁はほぼ砂糖でできており、カビが生えにくいのが特徴的。また表面の模様を形成しやすいため、花や家紋、鶴亀のような縁起物をかたどったものが多くあります。
中国から伝わったとされる落雁は、高級菓子としても有名な和菓子。穀粉に砂糖や水、水飴を混ぜてよく練り、型にはめて抜き取り、加熱乾燥させた和菓子です。ほんのり甘い上品な味わいと、ほろほろ砕けていくような舌触りが楽しめます。
おこし
歯ごたえを楽しむ和菓子「おこし」
穀物を水飴で固めた和菓子「おこし」は干菓子の掛け物に分類されます。日本各地で味は異なり、中でも大阪府の「岩おこし」や「粟おこし」、東京都の「雷おこし」が有名です。
岩おこしは硬く、ピリッと生姜が効いたコクのある味わいが特徴的。粟おこしは岩おこしよりやや柔らかめで、胡麻の風味がクセになります。味の種類が豊富な雷おこしは雷門にちなんで付けられた名前で、縁起物としても人気です。
せんべい
子供から大人まで幅広い層に愛される和菓子「せんべい」
歯ごたえ抜群の定番のお菓子「せんべい」は干菓子の1つで、焼き物にあたる和菓子。原料はうるち米で、焼きせんべいと揚げせんべいに分けられます。ほとんどが丸形ですが、四角や棒型、ハート型など最近はいろいろな形のせんべいが発売されています。
せんべいの歴史は長く、紀元前に中国で作られたのが始まり。中国宮廷で祝いの席で出されていたせんべいは、飛鳥時代に日本へ伝わったといわれています。せんべいという名前の由来は多説ありますが、そのうちの一つが、売れ残りの団子を焼いてせんべいを売ったおばあさんの名前「おせん」から付けられたという説です。
金平糖(こんぺいとう)
まるで星のような形をした和菓子「金平糖」
かわいらしい見た目の「金平糖(こんぺいとう)」は干菓子のあめ物に分類される和菓子です。一粒一粒カラフルに色付けられており、表面の凸凹の突起はまるで小さな星のよう。子供からお年寄りまで幅広く愛され続けています。
金平糖は南蛮文化の一つとして日本に入ってきたお菓子。戦国時代にキリスト教宣教師のルイス・フロイスが織田信長に謁見した際、ガラス瓶に入った金平糖を差し出したと伝えられています。日本に伝わった当時の名前「コンフェイト」が金平糖の名前の由来です。
季節を感じる和菓子
春
3種類の団子が連なる三色団子と桜の葉に包まれた桜餅
春を代表する和菓子といえば「桜餅」。俳句の世界では春の季語としても使われる桜餅は淡いピンク色に染まるかわいらしい見た目が春を感じさせてくれます。また桜の木の下では三色団子を食べるのが定番の楽しみ方。3色のおもちは順番も決まっており、上からピンクは桜の花、白は残雪、一番下の緑は雪の下に春を待っている草を表しています。
生菓子の餅物に該当する「ちまき」や「柏餅」は、5月5日の端午の節句を祝う伝統的な和菓子。ちまきの歴史は平安時代の書物『源氏物語』にも書かれている一方で、柏餅は江戸時代に作られ始めたといわれています。
夏
夏を感じさせるみずみずしい「葛餅」
初夏の和菓子といえば「葛桜(くずざくら)」。こし餡や桜餡が入った葛餅を塩漬けした桜の葉で巻いた水菓子です。透明感のある、みずみずしい爽やかな見た目が夏の暑さを忘れさせてくれます。関西では葛まんじゅうとも呼ばれています。
暑い季節になると恋しくなる、もうひとつの和スイーツが「水羊羹(みずようかん)」。江戸時代中期に作られた和菓子で、当初はおせち料理に供える冬のお菓子だったそう。冷やして食べるとひんやり爽やかな味わいを楽しめます。
秋
秋を感じさせる和菓子「栗羊羹」
秋の味覚といえば栗や芋。和菓子屋さんには栗やさつまいもを扱った和菓子がずらっと並びます。中でも「芋羊羹」や「栗きんとん」は秋限定のお菓子で、贅沢な旬の味わいを楽しむことができます。
また秋には美しい月を眺めながら月見団子を楽しむ行事「十五夜」が行われます。月見団子にはこし餡や粒餡が団子の中に使われる事が多く、地域によって月見団子の形や色が異なり、ピンクや赤などカラフルな彩色が施されることもあるそうです。
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冬
新春を祝う和菓子「花びら餅」
「花びら餅」は年末から1月にかけて登場する和菓子。花びら餅の花びらは梅の花びらに見立てたもので、花びら餅は白い梅の花をイメージしています。抹茶と共に新年の祝いの場で食べることが多い和菓子です。
鮮やかな黄緑色をした和菓子「うぐいす餅」も冬を感じるお菓子。形や色味、大きさまで全てうぐいすをイメージしたものだそうです。早春に鳴き始めるうぐいすは「春告げ鳥」と呼ばれる鳥。まだ寒さが厳しい冬の季節に春の訪れを感じさせてくれます。
和菓子の種類人気ランキング
【1位】大福
こし餡の甘さとフルーツの爽やかさが絶妙な調和を見せる和菓子「フルーツ大福」
1位は和菓子屋さんなら必ず見かける「大福」。小豆で作られたあんこを餅で包んだもので、老若男女問わず人気な和菓子です。
「豆大福」や「苺大福」、「クリーム大福」など今や素材の種類も豊富なので、自分好みの大福を見つけられそう。
【2位】みたらし団子
光沢のある甘いたれにやみつきになる和菓子「みたらし団子」
2位は1度は食べたことがあるはずの「みたらし団子」。甘辛い砂糖醤油のみたらし餡ともちもちした食感が人気の秘訣で、子供から大人まで虜にする和菓子です。
和菓子屋さんだけでなくスーパーでも見かけるので、簡単に手に入る和菓子でもあります。
【3位】たい焼き
名前の通り鯛の形をした和菓子「たい焼き」
3位は縁起が良いとされる鯛の形をした「たい焼き」。厳しい冬の寒さの中で食べるほっかほかのたい焼きは心も体も温めてくれます。
最近のたい焼きには色々な味が登場していますが、中でもやっぱり人気なのは昔からの定番商品であるあんこ。近年はカスタードクリームやチョコレートなどの洋風味だけでなく、栗やさくらなど季節感じる風変わりな味も楽しめます。
【4位】わらび餅
夏に食べる和菓子として人気な「わらび餅」
4位は夏に食べたい和菓子「わらび餅」。ほんのり感じる甘味とぷるぷるの食感がクセになります。
きな粉や黒蜜を掛けて食べるのが一般的。かけるものによっても全く異なる味を楽しめます。とても食べやすいので、幅広い年齢層に人気なお菓子です。
【5位】桜餅
春を感じる桜がモチーフの和菓子「桜餅」
5位はピンク色のかわいらしい「桜餅」。春の和菓子を代表する桜餅は名前の通り桜を使用したお餅で、ほんのり香る桜の匂いが季節を感じさせてくれます。
関西風の桜餅はつぶつぶとしたお米のような見た目、関東風はつるりとクレープの皮のような見た目の桜餅と、地域で異なるのも特徴的です。
日本の伝統を受け継ぐ和菓子
和菓子は日本人が昔から大切にしてきた自然の賜物を、そのまま写し表したようなお菓子です。普段何気なく食べている和菓子ですが、見た目や形には日本の季節や花、動物などを取り入れ、工夫を凝らした繊細な芸術品といえるでしょう。
近年では、フルーツ大福や生クリームを使った和スイーツなど、元々あった和菓子をさらにアレンジしたものが大流行中。和菓子を取り扱うおしゃれなカフェも増え、和菓子の進化は止まりません。
今回は和菓子の種類一覧や名称、歴史について紹介しました。和を感じたいときには和菓子。日本の伝統菓子を堪能し、幸せなひとときを過ごしていみてはいかがでしょうか。