根津神社の歴史
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東京十社の1つ「根津神社」は、1900年の歴史を誇る由緒正しい神社です。江戸時代に造られた拝殿・唐門・透塀など7点の建築が現存しており、国の重要文化財として指定されています。

また、多くの文豪に愛された神社としても有名です。自然豊かな境内は春のつつじ、秋の紅葉と、1年を通してさまざまな顔を見せてくれます。

今回は、そんな根津神社の歴史と見どころを紹介します。

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東京都 < 谷根千

約3,000株のつつじが咲き誇る根津神社のつつじ苑

【根津神社】つつじまつり2023の見頃や開花状況は? ツツジの名所として知られる「根津神社」。毎年4月中旬〜下旬にかけて約3,000株のツツジが咲き誇ります。開花時期に合わせて開催されるのが「文京つつじまつり」。今回はつつじ苑の見頃や開花状況などをご紹介します。

神社・寺

根津神社の歴史

根津神社の歴史は遡ること1900年前。日本書紀や古事記に登場する日本武尊(ヤマトタケル)が創祀した拝殿が根津神社の起源とされています。その後、文明年間に室町時代を代表する将軍 太田道灌(どうかん)が社殿を奉建しました。

1705年、徳川5代将軍の綱吉が兄の綱重の長男である綱豊を養子に定めます。この綱豊は、後の6代将軍徳川家宣となる人物です。綱吉は、その際に屋敷を根津神社に奉納し、神社の大造営を行います。

この時、現存している社殿や唐門などが建てられました。およそ300年に渡って戦火や災害を逃れたこれらの建築物は、1931年に重要文化財に指定されました。

根津神社の見どころ

参拝客を迎える根津神社 楼門

根津神社の表参道を進み、神橋を渡って最初に見える建物が「楼門」です。この楼門は江戸時代に建てられました。

根津神社 楼門

根津神社 楼門

門の正面右側にある随身(門の左右に安置されている守護神)は、水戸黄門で有名な水戸光圀がモデルとなったと言われています。江戸時代に造られた楼門が現存しているのは、都内で根津神社だけです。

水戸黄門

水戸黄門

国の重要文化財、唐門

楼門をくぐり、しばらく歩くと2つ目の門、「唐門」が見えてきます。この唐門という名前は、屋根に用いられている唐破風という建築様式からつけられました。近くで見ると、その美しい装飾と朱色に圧倒されます。

根津神社の唐門

根津神社 唐門

江戸を代表する神社建築、拝殿

根津神社の拝殿もまた、5代将軍 綱吉が神社の大造営を行った際に建てられたものです。総漆塗りの権現造建築で、江戸の神社建築としては最大の規模を誇ります。権現造とは日本における建築様式の1つで、本殿と拝殿が一体化されているのが大きな特徴です。拝殿を始め、300年前の建築が都内でこれだけ綺麗に残っているのは、ここ根津神社くらいでしょう。

また、拝殿は「透塀(すきべい)」と呼ばれる塀で囲われています。これも神社ではよく見かける建築です。長さは200m。拝殿と同様に、国の重要文化財として認められています。

根津神社の拝殿

根津神社の拝殿

対照的な2つの神社

根津神社の境内には、2つの神社があります。それが「乙女稲荷神社」と「駒込稲荷神社」です。どちらも拝殿向かって左手にあります。

乙女稲荷神社の最大の見どころは、「千本鳥居」です。整然と立ち並ぶ美しい朱色の鳥居が、参拝者を出迎えます。鳥居を抜けると拝殿があり、根津神社の中では高い場所にあるため、境内を見渡せる眺めの良い場所としても人気です。

乙女稲荷神社

乙女稲荷神社の千本鳥居

駒込稲荷神社は、乙女稲荷神社の千本鳥居と繋がっています。華やかな印象を持つ乙女稲荷神社の一方で、駒込稲荷神社は石造りの厳かな神社です。もともと徳川綱重の邸内社(邸内に社殿を設けて祀る神社)でした。

駒込稲荷神社

駒込稲荷神社

都内有数のつつじ苑

根津神社はツツジの名所として有名です。境内には約2,000坪のつつじ苑があり、4月の終わり頃には約100種3,000株のツツジが咲き誇ります。それに合わせて「文京つつじまつり」も開催されるので、是非根津神社に足を運んでみてはいかがでしょうか。

明治の文豪と根津神社

文豪憩いの石

根津神社にある文豪憩いの石

皆さんは「谷根千」という言葉をご存知でしょうか。これは谷中・根津・千駄木の3つの地名の頭文字をとったもので、文豪が愛した街の愛称として知られています。その中で、根津神社は彼らの憩いの場であったとされ、境内には夏目漱石や森鴎外が腰をかけたと言われる「文豪憩いの石」や、鴎外が日露戦争戦利砲弾を飾るために奉納した「鴎外の石」があります。

鴎外の石

根津神社にある鴎外の石

現在、鴎外の石は水飲み場として使用されています。

パワースポット カヤの木

根津神社拝殿前には大きなカヤの木があります。神使いの白蛇が住みついたと言われており、歴史あるこの根津神社一のパワースポットとして人気です。今では、絵馬やおみくじを結ぶ場所となっています。

春『つつじまつり』

根津神社の表参道左手には2000坪もの「つつじ苑」が広がっています。4月の終わりから5月にかけて一斉に咲き誇り、境内を美しく彩ります。赤・ピンク・白のツツジのほか、風車のような花弁を持つハナグルマや黒いツツジなど、約100種のツツジを楽しむことができます。

このツツジのベストシーズンに合わせて行われるのが、「文京つつじまつり」です。文京花の五大まつりとして知られ、甘酒茶屋や露店なども出されます。入苑には200円かかります。

暖かい日差しの中、色とりどりのツツジに囲まれてのお散歩は、素敵な春の思い出となるはずです。

夏『根津神社例大祭』

「根津神社例大祭」は毎年9月に開催される根津神社最大のイベントで、江戸三大祭りの1つとして称されています。正徳4年、六代将軍 徳川家宣が根津神社の祭礼を定めたことが起源とされており、その歴史は300年を誇ります。大神輿が千駄木や根津の街を練り歩くほか、文京区指定無形文化財である三座ノ舞奉納や浦安舞が行われます。露店も多く出され、日本のお祭りの雰囲気を存分に楽しむことができます。

秋『下町まつり』

10月中旬、根津・千駄木で「下町まつり」が開催されます。そのメイン会場となるのが根津神社です。露店や縁日はもちろん、地域団体によるパフォーマンスやコンサート、フリーマーケットなどが行われます。

根津神社へのアクセス

最寄駅:東京メトロ南北線東大前駅 /
東京メトロ千代田線根津駅 / 都営地下鉄三田線白山駅

新宿駅からのアクセス

【新宿駅】ー 都営新宿線 / 本八幡行
→【市ヶ谷駅】ー 東京メトロ南北線 / 浦和美園行
→【東大前駅】出口1 → 徒歩(約5分)

東京駅からのアクセス

【東京駅】ー 東京メトロ丸ノ内線 / 池袋方面
→【大手町駅】ー 東京メトロ千代田線 / 我孫子方面
→【根津駅】出口2 → 徒歩(約5分)

成田空港からのアクセス

【成田空港駅】ー 京成特急スカイライナー / 京成上野方面
→【日暮里駅】ー JR山手線 / 新宿・池袋方面
→【西日暮里駅】ー 東京メトロ 千代田線 / 代々木上原方面
→【根津駅】出口2 → 徒歩(約5分)

羽田空港からのアクセス

【羽田空港】ー 京急空港線エアポート快特 / 成田空港方面
→【 三田駅】
都営三田線 / 西高島平方面
→【白山駅】A2出口 → 徒歩(約10分)

1900年の歴史を感じに根津神社へ

1900年もの歴史を誇る根津神社

1900年もの歴史を誇る根津神社

いかがでしたでしょうか。色鮮やかな鳥居や門がある一方、石造りの堂々とした神社、つつじや紅葉に代表される自然など根津神社にはさまざまな魅力が詰まっています。都内トップクラスの規模、そして1900年もの歴史を誇る根津神社まで、是非足を運んでみてください。

根津神社の周辺情報

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