原始合掌造り 富山県南砺市の相倉集落の中に佇む「原始合掌造り」。江戸時代後期に建てられ、相倉集落の合掌造り家屋の原型になったとされています。かつては、相倉集落に点在していた原始合掌造りですが、現存するのは1棟のみです。 原始合掌造りは、急角度の屋根が地面と接しているのが特徴。相倉地区の民家が原始合掌造りを元に発展し、数回建の合掌造りの民家へ姿を変えていったそう。昭和の初期まで、原始合掌造りに人が住んでいたとされています。現在、内部は見学不可。 周辺には、「相倉民俗館」や「相倉伝統産業館」、「五箇山和紙漉き体験館」など合掌造り集落の歴史や生活を学べる施設が多くあります。
相倉展望台 富山県南砺(なんと)市、相倉合掌造り集落に位置する「相倉展望台」。世界文化遺産にも登録されている、相倉合掌造り集落を一望できる展望台です。 現在、23棟の合掌造りの家屋が残る相倉集落。相倉集落の駐車場から徒歩約5分の位置にある相倉展望台からは、日本の原風景を残す相倉集落全体を見渡せます。晴れた日には、集落の奥に連なる壮大な白山連峰の姿を望めることも。夏の新緑や秋の紅葉など、季節によって移ろいゆく景色を眺められるのも大きな魅力です。 相倉集落内には、昔ながらの農具や生活用具を展示している「相倉民俗館」や伝統産業に関する展示を行う「相倉伝統産業館」などの観光スポットも点在。あわせて訪れてみてくださいね。
高瀬神社 富山県南砺(なんと)市に位置する「高瀬神社」。越中国(現在の富山県)の中で最も社格の高い神社とされてきました。創建の時期は明らかになっていませんが、約2,000年前の景行天皇の時代より歴史が続いているとされる由緒正しき神社です。 福の神、縁結びの神として知られる「大国主命(おおくにぬしのみこと)」を主神に、無病息災、延命長寿の神や林業・交通安全の神も祀っています。境内には、本殿や彫刻が美しい功霊殿のほか、自分の癒してもらいたい部分と同じところをなでると効能があるとされている「なでうさぎ」などがあります。 境内にある高瀬稲荷社は、商売繁盛のご利益がある金運パワースポットとして人気です。 (写真提供:高瀬神社)
村上家 富山県の南砺(なんと)市、五箇山に位置する「村上家」。約350年前の江戸時代初期に建てられた合掌造りの民家です。昔の合掌造りの建築様式を現在に伝える貴重な建造物として、国の重要文化財に登録されています。 村上家の建物内部は見学が可能で、五箇山の主産業であった塩硝(えんしょう)製造や和紙製造などに関する民俗資料を展示。五箇山の歴史や文化、生活について理解を深める施設となっています。囲炉裏を囲みながら、村上家当主による説明を聞くことも。事前に予約すれば、伝統的な民謡「こきりこ踊り」を生で鑑賞することもできます(別料金)。 村上家の庭には、推定樹齢300年の雪椿が植えられ、毎年4月下旬から5月上旬にかけて美しい花を咲かせます。
井波別院瑞泉寺 富山県南砺(なんと)市に位置する「井波別院瑞泉寺」。1390年に、浄土真宗の僧である綽如上人によって開創された寺院で、北陸の浄土真宗信仰の中心として栄えてきました。開創以後、3度の火災に見舞われ、現在の本殿は1886年に再建されたものです。 瑞泉寺の見どころは、建物の随所に彫られている彫刻。井波彫刻の発祥である瑞泉寺では、職人の意匠が細部にまで施された彫刻を見ることができます。中でも、山門の彫刻は必見。山門に彫られている八人の仙人や龍の彫刻に、彫刻師の高い技術力を見られます。 境内の宝物殿では、『絹本着色聖徳太子絵伝』の複製画や「ぎやまん」の器など、数々の寺宝を展示しています。
五箇山民俗館 富山県の南砺(なんと)市、菅沼合掌造り集落に位置する「五箇山民俗館」。合掌造りの内部を改築した資料館です。 五箇山民俗館では、生活用具を中心とした民俗資料、約300点が展示。かつてこの地域の重要産業であった、火薬の原料、塩硝(煙硝)の製造に関連する用具や衣類、食器、履物を見ることができ、当時の人々の生活をうかがい知れます。天井裏には、塩硝製造と同様に主要産業であった養蚕に関する用具などが展示されています。 周辺には、「塩硝の館」が隣接しており、五箇山民俗館の付属的施設となっています。塩硝の製造工程について人形や影絵を使ってわかりやすく再現されているので、あわせて訪れるのがオススメ。
羽馬家住宅 富山県の南砺(なんと)市、五箇山に位置する「羽馬(はば)家住宅」。江戸中期以前に建てられたとされており、合掌造りの最も古い形態を見られる貴重な住まいです。 羽馬家住宅は改造が少なく、初期の合掌造りをそのまま現在に残している貴重な建造物として国の重要文化財に指定されています。特徴は、五箇山にある代表的な合掌造り家屋と比べるとサイズが小さいこと。建物内には、居間や寝室など4室ほどしか部屋がありません。 羽馬家住宅の内部は現在公開されていないため、外観のみ見学可能。ですが、掃き出し窓が解放されている時期もあり、わずかながら中の住空間を見られることもあります。
岩瀬家 富山県南砺(なんと)市に位置している「岩瀬家」。約300年前に建設された5階建ての合掌造り民家であり、五箇山と白川郷で最大の規模を誇っています。1958年には、国の重要文化財に登録されました。 当時、役人の役宅兼住宅として建てられ、明治時代にかけて35人の大家族が生活していました。建物の内部は見学可能。役人の書院や産業用具である塩硝釜、養蚕の作業部屋などを見ることができます。 岩瀬家では、五箇山の合掌造りについて詳しく学べることもポイントです。囲炉裏端で当主の話を聞けたり、屋根裏を見学し、合掌造りの構造を見たり。お土産販売コーナーでは、五箇山の特産品などが購入できます。
菅沼集落 富山県の南西部、南砺(なんと)市に位置する「菅沼集落」。9棟の合掌造りの家屋が立ち並ぶ集落です。 市内にある相倉集落、岐阜県の白川郷と合わせて、歴史的に重要で伝統的な文化を伝えるものとして世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」に登録されています。合掌造りとは、日本有数の豪雪地帯の生活に適合するため工夫された、急勾配の屋根を持つ家屋のこと。相倉集落では、住居や養蚕を行う作業場として建設されました。集落には合掌造りの宿泊施設や食堂があり、日本の文化を体験しながら山の幸を味わえます。 冬や早春にはライトアップが行われる菅沼集落。雪に包まれた山里を50基のライトで照らす幻想的な光景は、多くの人の心を惹きつけます。
- Category: ミュージアム・ギャラリーArea: 五箇山
相倉民俗館 富山県南砺(なんと)市、相倉合掌造り集落に位置する「相倉民俗館」。茅葺き屋根が特徴的な合掌造りの民家を再利用し、相倉集落の歴史や先人たちの生活を紹介しています。 かつてこの地では、ヒエやアワ、ソバなどが栽培されており、自給自足の生活が行われていました。相倉民俗館では、先人たちによる工夫が施された生活用具や農具を展示。どれも実際に使用されていたもので、集落の中で暮らしを営んできた知恵や工夫を知ることができます。また、屋根裏に登ることもでき、合掌造りの骨組みや内部構造を間近で見られます。 すぐ近くには、五箇山の伝統産業であった和紙や塩哨、養蚕に関する展示がなされている「相倉伝統産業館」があります。また、和紙作りを体験できる「五箇山和紙漉き体験館」も近くにあるので、あわせて訪れてみてくださいね。
流刑小屋 富山県南砺(なんと)市に位置する「流刑小屋(るけいごや)」。日本国内で唯一現存する流刑小屋で、かつて送られてきた流刑人を拘留するための小屋として使用されていました。 五箇山の東岸は、山々や庄川の断崖絶壁で隔離された陸の孤島であるため、江戸時代に加賀藩の流刑地として使用されてきました。重度の罪を犯したものは、流刑小屋に監禁され外部との交流も許されなかったそう。小屋は、六畳ほどの小さな造りで、入口の小窓から罪人に食料が与えられていました。この流刑小屋は、1963年に豪雪で倒壊した旧建物を1965年に復元したものです。 五箇山には、世界文化遺産である相倉・菅沼合掌造り集落や国指定重要文化財の村上家などの観光スポットも充実。流刑小屋とあわせて、五箇山の歴史に触れてみてくださいね。